ウィキペディアの編集者が減少しているらしい!さすがに無料でボランティアが書くのは限界か

  • 8 January 2013
  • のぶやん

これは以前から言われていた事ですが、Wikipadiaの編集者が減少している(Wikipedia losing editors, study says - News 24)という報道がされていました。その内容は、コラボレーションしている人、ボランティア編集者は、2007年に56000人だったものが、2012年終わりには、35000人にまで減少したという事です。("collaborators" or volunteer editors has been on the decline from around 56 000 in 2007 to some 35 000 at the end of 2012.)。この編集者が減少した背景としては、幾つか理由があるとしながら、Wikipadiaに新規参入者が書き込みを行った時に「簡単に拒否される」ような設定が編集者の減少をもたらしているとしています。

ボランティアで編集している人たちにしてみれば、一生懸命に「自分が良い」と思って編集した情報を消されてしまうのは不快に思うでしょう。一方で、誰でも編集できてしまう事から、間違った情報であったり、私的な意見を含んだ偏った情報が投稿される事が数多く見られるようになってきている事も事実です。これだけの記事の量になってくると、それを管理するコストも馬鹿にできません。

Wikipadiaの成長が鈍化

Wikipadiaは、2007年をピークにして、成長が鈍化している事がわかります。ただし、全体の記事数をみれば、記事数だけは2007年頃よりもかなりの数に上回っており、Wikipadiaの情報量はこの数年で倍増したと言えるでしょう。Wikipadiaは、科学の分野、健康分野、スポーツ、芸能まで、ありとあらゆる分野のキーワードを持っています。そして、Google社の検索においても、多くの分野で1位を獲得するなど、インターネットに多大な影響を及ぼしている事は確かです。

Growth of the number of articles in the English Wikipedia
(英語版Wikipadiaの成長どあい)
Wikipadia


記事の量自体は増加傾向にありますが、鈍化すればサービスとしては衰退します。
Wikipadia


実在しない戦争を掲載

Wkipadiaが実在しない戦争を5年間も掲載し続けたという事がニュースになっています(TechCrounchの記事)。このWikipadiaに掲載された戦争は、1640年から1641年にかけて約1年間続いたとされるポルトガルとインドの「マラータ王国との戦争」という事ですが、実際にはそんな戦争なかった!という事で5年後に削除されました。

Wikipadiaでは、引用元などをチェックしたりしていますが、「嘘を嘘と見抜けなかった」という事になります。また、これ以外にもWikipadiaには、多くの嘘が今でも溢れていて、その嘘を大学生などが、引用元を良く確認もせずに自分の論文などに引用したりしているのです。Wikipadiaは、第三者によってチェックされたりしていますが、記事の信憑性については常に疑いを持つ必要がありそうです。

Google社のKnolが終了

Knolは4年ほどで終了へ

Wikipadiaに類似するサービスは、今までに幾つか大きなものが出てきましたが、どれもWikipadiaほど成功したものはありません。例えば、Google社のknolは2007年12月に開始されましたが、4年後の2011年11月頃に終了が発表されて、2012年4月にはページが削除されてプロジェクト自体が終了してしまいました。Googleがリリースしたにも関わらず、Knolが流行らなかった理由は不明ですが、最も大きな要因としては、手軽さがなかったという事にあるかもしれません。

ブログと変わらなかった?

Knolは、結局の所はGoogleが今まで運営してきた(買収した)Bloggerなどのブログと何ら変わりないもので、インターフェイスが多少Wikipadia風になったというだけの事でした。その為にKnolでしか出来ない事というのが特に無かったので、Knolにおける書き込み自体がBlogからコピーしたものなどになっていました。ALL Aboutなどに対抗出来なかったのは、トップページなどからの誘導が特に無かったので、ユーザーは検索に依存するしかなく、検索で上位に表示されないものに対しては、ほとんどアクセスが集まっていませんでした。

ウェブ編集者のプロ化

About.com が500人ものライター(ガイド)を抱え込んでいるという事を考えても、インターネットがここ10年でメディアとしての価値を急速に高めてきた事が分かります。金銭対価を求めないボランティアの編集者に出来ることには限界が出てきて、金銭対価を求める方向へとシフトしてきたのです。

Knolはアクセスを集められず

その点から考えると、Google Knolの金銭的対価では、アクセス数を集められないという点がありました。Knolに公開してもアクセスを集められないのであれば、自分のWordpressなどのブログで情報公開した方がknolよりもデザイン面や自由度の点などでメリットが高くなってきます。

金銭メリットも今ひとつ

また、広告がGoogle Adsenseに限定されていたという点で、プロのライターにとって「それほど稼げる魅力的サービスに見えていなかった」という事があるでしょう。素人には、ブログよりも敷居が高くて、玄人にとって見れば(金銭など)メリットが少ないサービスとあって、knolが流行しなかったのでしょうね。

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