日本銀行が国債の大量保有!株式市場でも買い支えているけど大丈夫か

  • 6 October 2016
  • のぶやん

日本銀行が債券市場で大暴れしている

日本銀行が毎年80兆円ペースで国債を買い入れると宣言している事によって、国債の金利水準が低下して、その分だけ価格が上がって銀行が利益を出す為に国債を手放す動きを強めています。日本の民間銀行の国債残高は、100兆円を割り込んでしまいました。市中銀行としては、国債を売却した資金をそのまま日本銀行の口座に眠らせておくという状況が起こってきています。

日銀の黒田東彦総裁が2013年4月に『異次元の金融緩和』を言い出してからは、日本銀行は、『金融緩和』の名目でどんどん国債を市場から買い集めていますが、国債は民間銀行から高値で日銀に売却されただけで、多くのお金が銀行に送り出されただけで終わっています。これが暗示するところは、『日銀が国債を直接引き受け』などをすると、国債の大暴落が起こるという事です。日銀が市場から国債を吸収できるので、日本の国債は現在の価格を保っていけると考えて良いでしょう。


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-06-05/-100


日銀の国債保有残高の膨張

2007年と状況が違っているのは、国債を日銀が大量に保有しすぎているという点です。日銀の国債保有残高は、年間80兆円という巨額の買い入れを行った事で、2010年頃まで5%~10%の間で推移していたのに対して、今では35%に達しています。このような状況というのは、円高と無縁ではありません。日銀がいくらでも国債を買いますと表明しているので、海外の投資家も日本国債を安心して購入できるという訳です。

アメリカの国債保有残高と言えば、米国国の中央銀行にあたる米連邦準備理事会(FRB)の米国債保有残高は3月末時点で2.4兆ドル(270兆円程度)。残高全体に対する割合は「日銀の資金循環統計に近い枠組みで計算すると12.8%」という事です。日銀は、明らかに国債を買いすぎの水準であり、『国債バブル』を引き起こしている状況と言えるでしょう。


http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF17H0N_X10C16A6EE8000/

日銀が株式市場にも積極的に投資

日銀が動いているのは債券市場だけではありません。日銀は、株式市場にも大きく投資を行っていて、225社の9割で上位10位の大株主になっています。


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-24/O5VD5Q6KLVR401

お金を動かさないのが一番いい

今の日本の経済状況では、下手に経済活動を行ったら負けてしまうというのが見えています。簡単に言えば、不動産を購入しても入居者が誰もいないので、不動産を購入せずにお金をそのままにしておいた方がマシという状況です。

こういった状況を引き起こしているのは、単に少子高齢化だけの影響ではなくて、東京電力福島第一原発事故による汚染処理事業などの高額すぎる費用(8兆円と発表されているが、実際にそれ以上かかる可能性が高い)なども暗い影を落としています。人々の生活を豊かにするという事にお金をつぎ込むと、費用対効果が高い事になりますが、東京電力の原発事故処理というのは、原状復帰を目指すもので、国民生活を全く豊かにしないものになります。

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