ハードディスクを埋める事ができる人とできない人の格差社会

  • 8 July 2014
  • のぶやん

ハードがどんどん安くなって、レンタルサーバーなども格安で借りられるようになりました。現在では、「個人がハードディスクを一杯にする」事が非常に困難になってきています。

これがどういった事を意味するかといえば、以前であれば個人の100ページぐらいのブログが見られていたのですが、今ではそんなブログでは相手にされないという事かもしれません。もっと大量の情報がハードディスク上に置けるようになり、インターネット上で公開されるようになりました。





・ハードディスクが安くなっている
・ハードディスクを一杯にするのが困難
・人の力を借りて、ハードディスクを一杯にする
・ハードディスク戦争
・ハードディスクを一杯にする人と、それに協力する人の格差
・ハードディスクの中にあるソフト資産

かつてのレンタルサーバーのハードディスクの容量は、100MBとか、200MBなど、MBの単位が普通でしたが、現在ではGBが普通になってきています。メモリも同様にして、大き目のレンタルサーバーでは、GBが常識のレベルになってきています。個人でハードディスクを一杯にする為には、画像などを必要以上に取り込んでいく必要があるでしょう。
 

Google社の保有する資産

時価総額が数十兆円というGoogle社の保有する資産というものは、ハードディスク上に保存された世界中のあらゆる情報なわけで、Google社は必死になってハードディスクに世界中の情報を集めようとしています。最近では、Google社も情報を集めるのに苦労し始めるようになりました。ハードディスクをいくら増設しても、それに入れる情報がなくて、ハードディスクが空になるような状況です。

Google社は情報を作らないとしていますが、世界中で生成される情報を取り込んでも、ハードディスクは単純に余ってしまうのです。そうすると、「入れる情報がない」ハードディスクの価格が大幅に下落する結果となり、半導体の価格の急落にも結びついたと言われている原因です。

フェイスブック社の保有するコンテンツ

フェイスブックは、人をコンテンツにしたアプローチを展開して、人の個人情報であったり、個人の動向というものをハードディスクにどんどん取り込みました。人が生成するコンテンツを収集しようとするGoogle社とは違ったアプローチであり、フェイスブックは世界中に広まる事になりました。

フェイスブック社の保有するコンテンツというものは、各個人が提供する情報であり、フェイスブックのハードディスクが埋まるだけフェイスブックは豊かになり、それに個人情報を提供して楽しむ「消費活動を行う人々」は、どんどん貧困になっていき、格差が拡大するという構図が見て取れます。フェイスブックをエンジョイすればするほど、個人というのは、フェイスブックのハードディスクを埋める努力に加担します。
 

溢れる情報の中で勝負

Googleが世界中の情報を集めるといっても、既にネット上の新たに生成されるコンテンツというのは、人々が想定する範囲内に収まってしまう事になっています。言い換えれば、「似たようなコンテンツ」が大量に生成されている状況で、APIを使ったコンテンツであったり、コピーされただけのコンテンツなどが多くて、新しい情報というのは実は少ないという事実が分かります。

Googleがいくら情報を並べるといっても、似たようなコンテンツばかりが上位からずらりと並んだのでは、全く検索が意味を持たなくなってしまいます。人々が求める行動というのは、単に情報が表示されるだけという事から、情報の切り口などが重要になる可能性がでてきました。そこでキュレーションなどが流行していますが、キュレーションがどのように人々が見ればよいかと言う方向性は未知数になっています。

キュレーションと検索エンジンとの相性はそれほど良いとは言えず、NAVERまとめに良質コンテンツがあっても、それが検索エンジンにおいて上位表示されるとは限らない状況になっているからです。

情報を作る事はサービスを作ること

情報を生成する事は、サービスを作る事に似ています。旅行のパッケージを作る人がいくら増えたとしても、旅行に行く人が少ない状況では、旅行のパイが限られています。旅行に行く人を増やしていかないと、いかに大量のツアーを生産したとしても、多くの人が旅行するとは限らないので、旅行会社が儲からない事になります。

インターネットの普及が進んで、既に日本の中の1億人が簡単にインターネットにアクセスできる環境になったので、インターネットで旅行予約などが伸びていくとすれば、それは別のパイを奪って伸びていくという事になります。テレビや新聞を視聴するのをやめて、インターネットテレビやインターネットのニュースをチェックするという事でもあります。テレビや新聞では新しい情報の生成に限界がありますが、インターネットではハードディスクの増設で無限大に情報が生成できるという特徴があります。

Google, Facebook ,NAVERまとめの立場

Googleは、世界中で生成されたコンテンツ情報を自動的に集めてくる事を仕事にしていました。Facebookは世界中の個人情報を集めて、その人々の動きをコンテンツにしました。そしてNAVERまとめは、1億総キュレーションと言っているように、Googleが自動的に集める情報に依存せず、人々が情報を集めるという手段に取り掛かっています。それぞれ、アプローチは異なりますが、情報をハードディスクに集めて提示するという点は同じです。

NAVERまとめについて言えば、Googleが提示できない「新しい切り口」というものを提示できる可能性はあると考えられています。Facebookが提示している個人の動きを提示する事は困難ではありますが、その代わりとして「誰でも情報を作って提示できる」という導線になっています。これはGoogleが「自分たちが中心になって自動的に情報を提示する」という次元の話よりも、人々が行う作業の自由度が高い事を意味しています。

Google社が自動で集められる情報とコンテンツは、コピーコンテンツばかりで面白みがないので、フェイスブックの人間が生成するコンテンツであったり、人間のマニアが作り出したコンテンツこそ面白くてオリジナリティがあるという考え方がでてきています。

ネットが2級メディアから1級メディア化

インターネットの性質としては、テレビメディアのように1つの番組が全ての大衆に受け入れられるというのが極めて少ないという状況があります。その理由としては、インターネットのチャンネルの数が多いので、選択肢が非常に広いという事が要因としてあげられます。NAVERまとめにおいても、アクセスが1つのコンテンツに集中することなしに、アクセスがかなりの数のコンテンツに分散している事が分かっています。インターネットこそ「多様化した社会」の代名詞であるとも言えます。

インターネット上での情報受信の方法は、テレビとは異なって、自分が好みの情報をフォローする形になっています。テレビを見て楽しむ事ができるのは、自分の趣味などを特に保有せず、好みの情報をフォローする事ができない「情報弱者」に限定されているとさえ言われています。そういった好みの情報を選定して閲覧するユーザーが増加してしまうと、閲覧者を増やすためにグローバル化していくことが必要になり、国境を越えて趣味を共有する人たちが現れます。例えば、Youtubeの動画などが面白ければ、国境を越えて閲覧されている動画が多くあります。

コンテンツ保有による格差の拡大

テレビメディアなどからインターネットメディアが拡大するに従ってインターネットメディアにおけるコンテンツ保有による格差が更に拡大してくる可能性が考えられています。インターネットの世界に限定して考えると、次のように階層が考えられます。コンテンツを作る側に立つ人と、完全に消費者であり続ける人の差は、コンテンツが生成されればされるほど、どんどん拡大していくのです。

1、巨大プラットフォームを持つコンテンツプラットフォーマー
2、コンテンツを作成する巨大コンテンツ作成者
3、スモールコンテンツ作成者
4、コンテンツの作成に関わらない労働者

Googleの提供しているAndroidやAppleの提供しているiPhoneなどのようにプラットフォームが全世界を巻き込んだ巨大なものになれば、そのコンテンツ作成者(アプリのゲーム会社など)で大成功をするだけで、時価総額が数千億円規模の会社にもなり得る(パズドラなど)可能性があります。また、イケダハヤト氏のライブドアのブログであったり、NAVERまとめぐらいの日本国内のコンテンツ作成者であれば、成功しても数十万円規模というぐらいですが、個人として生活するぐらいの事は可能かもしれません。また、多数のコンテンツプラットフォームに掛け持ちを行って、コンテンツ分散をする事もできるかもしれない。

インターネット上に収益性資産となるコンテンツを持つという事は、非常に重要な事と言えますが、一方でコンテンツが5年もすれば古いものになって、情報量もユーザーの満足するものではなくなるという事は明らかです。従来のコンテンツよりも膨大で、かつ質の良いコンテンツの生産が求められるようになってきています。

新しいコンテンツとしてのリメイク

質の良いコンテンツというのは、長持ちしやすいという性質を持っていますが、手塚治作品のようにいかに質が良いコンテンツを作ったとしても、技術に凌駕されてしまった場合には、誰も見なくなってしまうという事は考えられます。宇宙戦艦ヤマトのように現代版としてリメイクする事で、新しいコンテンツとして人々の注目を浴びる事は可能になるかもしれません。過去のコンテンツを単に引っ張るだけではなくて、新しい形で提示する事が求められるという事でしょう。

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