DeNAが運営するWELQ閉鎖から、DeNAパレット事業10サイトが全滅!記者会見に9サイト運営の村田マリ氏が現れず。

  • 9 December 2016
  • WEB情報屋

激安でライターにリライトさせて、上位表示させるという手法がインターネット上で批判を集めています。特にDeNAなどが運営する医療情報系サイトWELQが行っていた行為は、激安の外部ライターに医療情報をリライトさせる手法だった事が批判を浴びて、サイト閉鎖に追い込まれる事態となりました。強引なSEOなどが問題ではなくて、問題となっているのは、ブラック労働の金額で激安ライターを通じて著作権などを無視してリライトさせ、その責任をライターに押し付けていた事と、医療情報で嘘をばら撒いていた事でした。

キュレーションメディアと称して、DeNAが2015年10月30日から4媒体「welq(ウェルク)」、自動車系の「GOIN(ゴーイン)」、投資・保険の「Upin(アップイン)」アニメ・エンタメ系の「PUUL(プウル)」を開始ていました。合計で10媒体を管理下において、『DeNAパレット』と称して、事業の1つとしていました。

2015年12月8日に開催された記者会見

 

元ウェブテックアジアの社員を採用

キュレーション・サイトの立ち上げには2014年に買収したインテリアに関するキュレーションサイト「iemo(イエモ)」(今回非公開化されたサイトの一つ)の運営会社の代表取締役だった村田マリ氏(現DeNAキュレーション企画統括部長)と親交のある元ウェブテック・アジアの関係者が関与していた

出典:日経BPnet 2016/12/2

元ウェブテックアジアの人間を村田マリ氏が紹介して、社内で議論をした上でその人物を採用に至ったというのです。ウェブテック・アジアなどは、『バイラルメディア』と呼ばれるメディアを運営していて、画像などを大量にインターネット上からかき集めて、それでアクセスを取る手法が繰り返されていました。記者会見では、こうした人間を採用する事の是非はあって、南場智子さんが最終的には、反省してやり直すという事で、認めたという事です。

記者会見に村田マリ氏が現れず

記者会見には、現場責任者となっていてMERY以外の9サイトを運営していた村田マリ氏が現れませんでした。サイバーエージェント系から、会社を立ち上げてiemoを設立して、そのiemoをDeNAに買収させた人物です。DeNA南場会長が『信頼している』としている人物ですが、iemoなどが急成長した背景を知っている人は、本当に信頼できる人なのかと疑念を向ける人もいました。

激安ライターを使って大量に記事を仕上げる手法は、2ch系サイトからコピペする作業をライターに置き換えて、SEO対策を施したものでした。いわば、原点が2ch系サイトであったり、バイラルメディアであった訳で、グレーゾーンである事は多くの業界関係者が認識するところではありました。村田マリ氏は、iemo以前にコントロールプラスというサイトをやっていたのですが、これを2012年に売却しています。しかし、この元コントロールプラスが運営していた『デート通』は、WELQ問題が出てきた2016年11月30に閉鎖されました。

DeNAがiemoを買った違和感

DeNAがiemoであったり、MERYなどを買った時には、合計で50億円とされた金額には、多くのIT企業の関係者が『そんなに金額を出していいのか』と驚いていました。その企業は、急成長を遂げていましたが、実態としては、安いライターが書いたような記事を量産して、上位表示するという非常にグレーゾーンでバイラルメディアが行っている手法を取り入れたようなやり方で、技術力などもほとんどないような企業でした。このような企業を億単位の金を動かして買いに出るのは、DeNAぐらいのものだったでしょう。

iemoであったり、MERYなどの市場で大した評価されていない記事を量産する企業が高値で売れた事で、多くの企業がそうした形態が『社会的に評価されたのかもしれない』と勘違いを持ちました。実際には、DeNAが1人で勘違いを起こして誤った買収を行っていただけでした。そもそも、企業価値が低い企業、もしくは社会的に評価されない事業を行っている会社を高値で購入していたのでした。

DeNAがMERYを非公開にできない理由

当初非公開になったのは、WELQなど村田マリ氏が管轄する9サイトだけで、唯一MERYだけが公開された状態になっていました。

DeNAがMERYを非公開にできなかった理由は、MERYを運営するペロリ社を買収した金額が高かった(記者会見で発表していたのれん代26.5億円)ので、このMERYを完全に停止した場合には、26.5億円ののれん代減損処理を迫られるからでしょう。こののれん代の減損処理を迫られた場合には、iemo7.9億円、Find Travel1.3億円、MERY(ペロリ)26.5億円という事で、合計すると35億円ほどの減損処理を迫られる事になり、DeNAにとって経営ダメージはそれほどでないにしても、社長の責任が問われて、社長引退はほとんど確実と言えるでしょう。下手をすれば、会長の南波さんにも責任が及ぶ可能性があります。

MERYは、記事を精査するとして、結局はすべての記事が非公開となりました。MERYで残っていた記事の大半は、アフィリエイト記事だらけであり、それがステマの疑念を持たれたからです。実際にMERYの疑われる記事を取り除いた結果、ほとんど広告だらけになってしまっていて、MERYが単なる広告を配置するサイトになっていたので、中途半端に公開してもダメだと認識したのでしょう。

DeNAに求められた成長維持

DeNA経営陣には、株主からゲーム事業のように成長し続ける声を期待する声が強くあり、記者会見において『利益を出さないといけないプレッシャーがあった』と述べています。DeNAのゲーム事業は、ガラゲーの落ち込みが激しくて、スマホの伸びがそれに追いついていない現実があります。新しい成長分野を見つけないといけないという事になっていますが、実際にゲーム事業(いわばギャンブルのようなもの)ほど儲かる事業などあるはずもなく、苦労せずに楽して稼ぐと思って見つけた成長分野がグレーゾーンにあったiemoやMERYの買収でした。はっきり言って、他社が手を付けないにはそれなりに理由があったのに、『DeNAは、この分野に無知だった』と言えるでしょう。

DeNAの場合には、今回のDeNAパレットと称するキュレーション事業をこのままの形で継続する事は不可能であり、減損処理を迫られる事はほとんど確実とみられています。成長を急ぐあまり、周囲の反応などが見えておらず、それによって単なる買収の失敗にとどまらず、企業価値ブランドや信頼事態を大きく損ねる事になってしまいました。

サイバーエージェントも記事を量産

サイバーエージェントは、メディア事業で後れを取るまいとして、Spotlight(スポットライト)など大量の記事を量産する事を行っていました。ただし、サイト自体のアクセス数が伸びなければ、すぐに撤退するという事を繰り返していて、ほとんどのサイトは成功せずにすぐに閉鎖されていて、事業としてあまり成功していなったので、注目される事すらほとんどなくて、炎上騒ぎなどにもなりませんでした。

DeNAのWELQの場合には、医療系サイトで上位表示されるなど、一応のところは事業として成功しているように見えてしまったので、『こんなやり方でビジネスするな』と炎上騒ぎになりました。

他社も同様のサイトで対応

サイバーエージェントのSpotlight(スポットライト)であったり、リクルート系のファッションやグルメ情報の「ギャザリー」で4分の1にあたる1万6000件の記事を非表示にして、確認作業を進めているという事です。

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