2009年当時に斬新だったNAVERまとめは、すっかり陳腐化してしまった。ほとんど変化なかったプラットフォームがリアルから遠ざかる

  • 24 December 2016
  • WEB情報屋

2009年当初は、NAVERまとめのようにAPIを使って画像を自由に追加したり、簡単に文章を書いていけるような使い勝手の良いシステムというのは、多くの人にとって大変に魅力的なサービスでした。更にNAVERまとめでは、2010年にインセンティブ制度を始めて、これが多くのキュレーターに支持を受けて、爆発的にヒットする要因となりました。

当時からNAVERまとめのアクセス数が増え続けて、2014年頃までは、アクセス数がずっと増えていたものと推測されます。NAVERまとめ自体のアクセス数は、日本で10位ほどに位置する巨大サービスに発展していますが、月間26億ビューと言われるアクセスになってからは、ほとんど伸びていません。アメーバブログのようにアクセスが減少するサービスよりはいいのですが、NAVERまとめ自体の状況も厳しくなっている事は間違いないでしょう。

キュレーション全盛期の終了

WELQ問題を受けて、キュレーションの全盛期が終了した感じがあります。キュレーションメディアと言われたNanapiは、今はほとんど個人サイトのレベルしかアクセスが集まっておらず、ウェブサイトとしての価値はほとんどなくなっている状況になっています。今まで書かれたコンテンツは存在していますが、そのコンテンツがGoogleで全く上位に表示されなくなったからです。Googleで上位表示されなくなったNanapiですが、検索以外の流入がほとんどない状況にあったので、検索エンジンで上位を失ってからは、アクセスが全くなくなりました。

Similar WebでNanapiを見ると、月間アクセス数が59万アクセスとなっていて、1日2万アクセスほどしかない事になります。多めに見積もったとしても、月間100万アクセスほどしかない計算になり、もはや個人サイトに毛が生えたぐらいのアクセス数になっています。以前は、月に1000万を超えていたと言われていたし、2016年3月には、それでもSimilarwebで470万(4.70M)とされていました。2016年に一気にアクセスを落としたのは、DeNAパレットなどにアクセスを食われたせいでしょう。皮肉なことに、そのDeNAパレットなどは先にサイトが閉鎖されていますが。Newspicsで2200万人のユーザーがいて黒字化していたと話していた時が懐かしいですね。

ネット上でNanapiは、カテゴリごとにドメインを分割しているからアクセス数が減ってるとか、いろいろ言われていたけど、Similarwebという全く同じ計測方法で主ドメインのアクセスが半年ほどで10分の1になっているのは否定できない事実でしょう。


https://www.similarweb.com/website/nanapi.jp

大規模な更新がないNAVERまとめ

何故か分からないですが、NAVERまとめでは7年間ほど、ほとんどシステムで大規模なプラットフォームの更新がありませんでした。誰でも使えるシンプルなプラットフォーム自体は素晴らしい物がありましたが、次々と新しいサービスが登場する中で、NAVERまとめに斬新なイメージがなくなっていた事も否めないでしょう。WELQのようなサイトが沢山出てきて、NAVERまとめがアクセスを伸ばすのが厳しくなった中で、NAVERまとめには、新しい何かを打ち出してほしいと期待していましたが、それは特に出てくることはなかった。

じゃあ、具体的にどんなことをNAVERまとめに求めていたの?と言えば、コミュニケーションサービスだろうなと思う。一時期、コメントサービスがあったけど廃止されたんだけど、あれは不完全だったから廃止された。今のNAVERまとめであれば、大量の情報が流れているので、個人のタイムラインみたいな形を実現出来るはずなんだけど、、、、システム面でお金がかかる割には、ユーザーの満足度があがるかどうか分からないという事で実現していないのだと思う。

NAVERまとめに欠けていたものは?

NAVERまとめは、あくまで情報をまとめ上げるキュレーションで勝負するというなら、コミュニケーションのサービスは不要だろう。しかし、NAVERまとめが情報プラットフォームとして全ての情報を取り込めているかと言えば、そうではない。例えば、LINE社を退社した森川さんが社長をしているC Channelはどうなんだろうか。沢山の女子力が高い動画をC Channelが出しているにも関わらず、NAVERまとめ上でC Channelの動画が出回っていない。でも、1分動画は、少なくともNAVERまとめの毎日のように出る女子力が高いふりをした似たようなコンテンツよりは、確実に需要がある事は間違いない。

C ChannelがNAVERまとめに動画を提供するとしたら、C ChannelにPVに応じてお金を支払えば、C Channelは新しい収入源になるからと動画提供に応じるだろう。しかし、それをやるならNAVERまとめ側は、全ての大口の提供者にお金を払わないといけない。そんなことが可能なのか?これは、新たなチャレンジにもなると思う。WELQの時に問題になったように、キュレーターではなくて、今度は著作者がお金を気軽に貰えるプラットフォームに発展していかなければいけないのだ。C Channelであれば、1分動画が面白いし、Yahoo!Japanでも扱っていないので、大量に掲載できれば、NAVERまとめに新しい価値を加える事は可能だと思う。

NAVERまとめは、動画をプラットフォームとして取り込む方法は既にやっている。しかし、こんなものは、別にNAVERまとめ上でやっても大した金にならないので、自分のウェブサイトにでも張り付けた方がいいというのが本当のところだ。

リアルから遠ざかるキュレーション

WELQが炎上したのは、医療情報を求めてきて検索で真面目に探している人に対して、間違った医療情報であったり、素人がリライトで書いてあった無責任な情報が書かれていたことが問題視されました。こうした問題と言うのは、フェイスブックで偽の情報が流れる事でも問題視されています。背景にあるのは、真実がどうあれ、人々が喜ぶアクセスが集まる情報が掲載されていればいいじゃないかという無責任な姿勢なのですけど、こうした無責任な記事を上位表示していたGoogleであったり、Facebookにも問題があるでしょう。

自分が実際に取材をしていないのに都合が良い情報をそれらしくまとめて流したら拡散されて、それが事実であるかのように一人歩きしていくという状況がインターネットのあちこちで見られるようになっています。リアルに取材しても、そこにお金が集まらないのでマネタイズできないという問題点があるからです。こうした流れは、今回のWELQの件も含めて、人々の気づきによって少しずつ変わっていくのかもしれません。

 

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