日本で人気になっているソフトバンク社債ですが、これは10兆円以上の借金を抱えた会社の社債であり、ジャンク債でしょう。あまりに高金利の商品がないので、孫さんの宣伝・広告の上手さに日本人が騙されて買っているとしか思えません。

3%の金利は確かに魅力的ではありますが、それほどソフトバンクを評価するのであれば、いつでも売買可能である株式を配当金をあてにして買うという事も良いでしょう。25年満期で2041年に償還されるような長期で企業の債権を買ったところで、先日も引退を表明していた孫さんがあと25年間もずっと経営者でいるとは思えません。

ソフトバンクは、孫さんがYahoo!Japanを成功させて、アリババの株式を購入して中国経済が成長した事でそれが大化けして、ボーダフォンの買収でソフトバンクという携帯会社を保有した事で、日本でも有数の大型企業に成長していました。しかし、2012年まで4兆円ほどだった有利子負債は、2013年の米スプリント買収(2兆円の買収資金+3兆円の有利子負債)で急激に増えて、ソフトバンクの経営を圧迫するまでになりました。

エンロンが不正会計事件を起こした時には、エネルギーの会社であったにも関わらず、『1998年に利益8割が何故かデリバティブ金融事業から上がっている』という状況でした。エンロンは、本業を完全に無視した形で金融事業にのめり込んでいく事になり、損失を出した事を隠すAccounting scandals(粉飾会計)に手を染めていく事になりました。

日本では、パソコン事業などが不振に陥った東芝が2015年に粉飾決算で『利益水増し』を行っていましたが、エンロンの場合には、東芝の場合より更に深刻で規模の大きなもので、会社が存続できなくなって破たんしました。

ソフトバンクが米スプリント買収に失敗して借金まみれとなって大ピンチになっています。米スプリントを買収してから経営立て直しを進めていますが、11兆円の負債が経営を圧迫しています。既に投機的水準と言えるようになっています。しかし、孫さんがそこまでしてやりたかったことはなんだったのでしょうか。普通に考えれば、リスクが高すぎるような買収を次々と進めた背景には、『日本を脱出してグローバルな経営を行わなければいけない』との考え方があったものと思われます。

『私は、今まで負けたことがない』とするソフトバンクの孫社長は、本当に強気です。

ソフトバンクの有利子負債が11兆円

米国スプリントは、有利子負債が11兆円というとんでもない事になっています。普通の企業では、これだけで負担に耐えられずに倒産してしまうところではありますが、ソフトバンクは手持ちのアリババなどを上場させた事によって、自分の所の資産も大きいので、負債が大きくなってもバランスシートとしては、何とかなっているという感じはあります。

2014年夏にも株式上場を果たすとされていた韓国NHN社の子会社であるLINE社ですが、何とソフトバンクが買収の意向を示していると報道されています。もちろん、真相は私なんかには分からないのですけど、報道の内容を見るとかなり具体的で、ある程度の信憑性があると考えるのが普通ではないでしょうか。

組織には序列というものが存在していて、ボスの言う事を部下が聞くというスタイルがとられています。組織において最も情報を持っているのが社長であり、その会議(取締役会)に出席する人たちは、社長と同一の意見を持った上で、それを部下に伝えるという役割を担ってきました。こうした情報伝達のスタイルは、上部に居る人たちが情報を数多く保有するという前提において成り立ってきました。いわゆる「トップダウン型」という形です。

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