米国債

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米国債の価値が暴落する日はいつになるか?中国人民元が世界の基軸通貨となる日

  • 28 October 2018
  • のぶやん

米国は、インフレが起こると金利を上げなくてはいけません。金利をあげずにしのげる方法は、外国人投資家が米国債を買い続けてくれることです。2009年リーマンショック以降は、FRBが異次元金融緩和と称して、国債をFRBに買い取らせる事になったので、FRBの国債保有残高がどんどん積みあがりました。

米国が金利を上昇させると、米国債価格が下落して損失を被る事を嫌がって、中国などが売りに転じています。米国債の保有残高は、2018年時点において、中国130兆円、日本100兆円、FRB200兆円ほどになっています。米国は、低金利を止めて金利を引き上げる事にしていますが、金利を上げると『多額の利払い』が財政を圧迫する事になります。

アメリカの製造業が売れない

アメリカの製造業は、中国の台頭によって全く売れなくなってきています。従来であれば、得意とされてきた航空機、自動車などの工業製品は、国内で製造するよりも、中国で製造した方が安いので、工場がほとんど海外移転しています。米国では、企業に対して大幅減税を行う事で、

中国の経済成長の規模は、日本の比ではない市場の大きさなので、中国の市場がどんどん成長してアメリカのGDPを超える日も時間の問題とされています。そうなると、世界で流通する通貨が人民元になるので、米国が世界経済をコントロールする事ができなくなってきます。この傾向は、中国による「一帯一路」というユーラシア大陸の経済計画に現れています。

日本の経済を破壊する消費税

日本においては、金融緩和と称して株式市場に多額のお金が投入されてゼロ金利が保たれている代わりとして、『金利引き上げの代わり』としての消費税が導入されています。この方法の問題点としては、一部の企業にのみお金が偏在するので、庶民の市場にお金が出回る訳ではないという事です。庶民の市場は、お金を吸い上げられてどんどん苦しくなっています。

今では、日本国内の企業は、庶民のお金の流通ではなくて、庶民から吸い上げた税金によって潤っているというおかしな経済が行われるようになってきています。

2020年にドルが崩壊?!仮想通貨が世界の基軸通貨になる?

  • 15 January 2018
  • のぶやん

今の米国とかつて競い合ったソ連という国は、1989年に崩壊してバラバラになり、ソ連領の大半を引き継いだロシアに米国と競うだけの力はありません。その米国は、行き過ぎた資本主義の金持ち優遇政策によって、通貨価値が大暴落する時期を迎えています。

最近、仮想通貨が注目され始めたのも、株式市場などが政府の影響下でコントロールされすぎてボラティリティ(変動幅)がなくなったためとも言われています。もはや、株式市場が政府のコントロールかで動いており、政府のお金を金持ちに横流しする為の道具になってしまっているのです。

乱発しすぎた米ドル

米国の経済は、世界中で戦争を起こして原油の需要を後押しする事に支えられてきました。そして、米国が2008年リーマンショックまで、世界中で戦争しまくり資源の需要を作りだして不動産価格などを釣り上げてきました。

2008年リーマンショック後には、米国による金融緩和と称した金持ち優遇政策が取られ、米国政府の借金が急増しました。米国債を購入している日本・米国・FRBは、米国債をこれ以上は増やさない可能性があり、いよいよ米国が借金できない状況になろうとしています。

富の集中で国力が衰退

旧ソ連は、社会主義によって労働者の意欲が失われた事が崩壊の要因とされていますが、庶民の生活が貧しかった事が直接的なソ連崩壊の要因でした。現在のアメリカでも5000万人と言われる人たちが貧困で苦しんでおり、消費力をほとんど持たない状況です。

金持ちに富が集中する事で、経済の循環が悪化するばかりではなくて、労働者が意欲を失って国力がどんどん衰退していきます。

中国が抱える少子高齢化

中国は、人口政策に失敗したせいで、アメリカに確実に変わる経済大国になる前に少子高齢化で衰退がはじまるとみられています。この為に格差が拡大したまま放置されて、将来的に高い国力を保ち続けるのが難しい状況になるでしょう。

現在、中国は人口ボーナス期を迎えていて、中国人の生活レベルが毎年のように向上しています。それが将来的に続く保証はどこにもありません。


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米国債が暴落する可能性!米国債を誰も買わなくなるかもしれない

  • 10 January 2018
  • のぶやん
iシェアーズ米国債ETF

日本がこれだけの規模で金融緩和を行っても、大幅な円安が起きないという事は、米国の方も結構ヤバいと考える事もできます。日本では、日銀がバランスシートを500兆円にも膨張させる国債買い入れを行っていて、アメリカのFRBもバランスシートを2009年から膨張させて、MBS・不動産担保証券&政府機関債を約250兆円、国債を250兆円ほど保有しています。

米国債を保有しているのは、日本100兆円、中国100兆円ほどで米国債保有のトップ2となっています。

誰が米国債を買うのか?

FRBが国債の買い入れを縮小して、バランスシートを縮小させたとしても、では誰が米国債を買うのかと言う問題点が浮上してきます。アメリカは、金利を引き上げる事で米ドル高・米国債を海外の投資家に購入して貰おうとしています。その為に『段階的に金利を引きあげる』と大宣伝しています。

米国債のイールドカーブ(国債ごとの金利を繋げたもの)は、フラットになっています。基本的に長期金利ほど金利が高いのが普通なのにおかしな事になっているのです。

*金利を少し上げたぐらいでドルが買われなくなってきているのかもしれません。

もう金融緩和できない限界点

米国FRBは、基本的に2017年からバランスシートを縮小する方向に入ると何度も発言しています。アメリカは、2009年1月から2015年まで金利が0.25%で抑えられてきましたが、2015年12月にようやく金利を引き上げて、0.5%にして以降は段階的に金利を引き上げて、2017年12月の金利が1.5%となっています。日本は、0.10%を維持しているので、日米の金利差は拡大しています。

アメリカの金融政策が大きく転換したのは、2009年のリーマンショック以降でした。FRBが金利を0.1%に引き下げると同時に、MBS・不動産担保証券を買い取ったり、国債を買い入れを急増させて、今までにない金融緩和を行いました。これを模倣したのがアベノミクスです。

世界の先進国が軒並み低金利

世界の先進国がいずれも低金利政策を取っているので、各国の金利差がほとんどない状況で、金利差を利用して稼ぐ『キャリートレード』のようなものが難しくなってきます。

日本の銀行が日本国債を手放す中で、日本の銀行は『ヘッジ付き米国債』というものを使って、為替の影響を受けにくい形の米国債を買ってきました。しかし、2017年後半になって、日本の銀行がこのヘッジ付き米国債で損失を題しているという話が出てきました。

iシェアーズ 米国債ETF
iシェアーズ米国債ETF

ドルの力が弱くなってる?

アメリカが日本・EUに先駆けて金利を上げなくてはいけない背景には、アメリカの資金調達力が弱まっているからという説もあります。金利が高くないと、米国債の買い手がいないという問題です。指摘されている1つの考え方は、『中国の自民弦決済が増加』した事で、ドルが基軸通貨を保てなくなっている可能性です。

アメリカは、2009年以降に銀行券ドルを乱発した事によって、アメリカの不動産価格・株価などが釣り上げられてきました。しかし、生産力を伴わずにこのような事を行ったので、それが限界に来ようとしています。

投資先がない日本の銀行

日本の銀行がアメリカに投資をしたくても、利上げにより債権価格が下落すると損失を出すので利上げしづらい状況にあります。そこで日本が中国が提唱する『一帯一路』計画に参加して、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加する可能性も出てきました。

国家が破綻する状況で、国はどんな政策をすべきか?国家の通貨が電子通貨に負ける

  • 25 August 2017
  • のぶやん
原始的な方法で、鉄を量産する農民

アメリカは、国家が破綻しそうなので多額の借金をして公務員に税金を支払うなどしています。その国債を買っているのは、主に日本が100兆円、中国が100兆円、そしてFRBな訳です。アメリカは、借金をしないと軍隊の運用などに支障がでる状況になってきて、実際に道路などが粗悪な状態で放置されていると言われています。

増税に苦しむ労働者たち

日本では、政府がどんどん赤字国債を発行して、既に社会で回るべきお金を使いこんでしまっているので、お金の流動性が低下します。日本の若者の多くは、安い賃金のみを期待されて、真面目に働いても手元に残るお金が少なくて豊かになる事ができません。

借金というのは、経済が成長しない中でそれを返済しようとすると、所得が減少するなかでの返済負担が大きなものになってしまいます。

日本では外国に借金が少ない

日本は、確かに外国に対する借金は少ないので、為替の変動によって返済が困難になるという事はありません。だからと言って、国債を返済・償還し続けないといけない事に変わりはなくて、政府は低金利で借金をする事で赤字国債の償還を行い続けています。

政府が借金をして、国民にお金をばら撒くと、一時的に国民生活が向上したように見えますが、その実態としては自分のカネが銀行から引き出されて使われているのと同じです。銀行にカネがない人は、自分の将来の労働を払っているのと同じなのです。

高度な生産を増やす必要

中国の文化大革命では、原始的な方法で鉄の量産が行われました。目標を満たす為に『鉄製器具を消費して屑鉄を産みだす』という事が目標を満たす事だけを目的に真面目に行われていました。日本でも、学習して将来がある若者がアルバイトをしているという状況は、国際競争力を落とすことに繋がってしまいます。

国の将来を考えるのであれば、若者にどんどん投資すべきですが、日本は残念ながらそうなっていません。若い人材をアルバイトなどで使い捨てにして、若者が貧困状態におかれて経験を積んだり、学習を積んだりできない状況に陥っています。

原始的な方法で、鉄を量産する農民

国家によるお金の再分配が限界

お金を単にばら撒けばいいというものではなくて、作業を頑張った人に対してお金が分配されるような公平なシステムを構築しなくてはいけません。人々が豊かと感じるような政策として、可処分所得の上昇を目指さなくてはいけません。

所得が限られる中で、税金を現金で納めるシステムというのは、労働者の労働意欲を大きく衰退させる結果となります。働いたところで豊かになれないと感じる人が多くなるからです。可処分所得を引き上げる事によって、お金を自分が使いたい方向に使う事ができて、その事が資本主義を復活させていく事に繋がっていきます。

労働しない人が増える国家

ほとんどの先進国においては、65歳以上になると引退して、ほとんど働かないで年金で暮らすという人が増えます。働かないで消費行動だけを行うという事になり、国家財政から見ると負担になります。その分を若い人が働かないと行けない事になりますが、若者から見ると働いても税金を取られて、豊かさが全く向上しない事になってしまいます。

若者が働いても豊かにならない世の中というのは、若者に絶望感が広がる事になり、働かない若者が増える事になってしまいます。働いても大して豊かにならない状況で、積極的に働きたがる人はいません。

オンラインにおける無償労働

多くの人が働きたがらない状況で、オンライン企業の収益を支えているのは、間違いなく無償労働を行う人たちでしょう。フェイスブックやインスタグラムなどで情報をアップロードする事が流行していて、ほとんど無償のボランティアのようなものです。LINEなどがメールに代わるコミュニケーションツールとして発達しており、中国で電子決済が発達して支付宝(アリペイ)、微信支付が良く使われるようになってきてます。

オンラインの無償労働は、フォロワーが大量に集まり芸能人化するとメリットになりますが、普通にやっていてフォロワーが多くない人にとって、ほとんどメリットがありません。ユーチューバーなどは、最初にオンラインで無償労働をしていて、それが人気になってフォロワーが増えて人気になり、職業にできた人がユーチューバーになっています。

仮想通貨の採掘が難しく買うのは簡単

仮想通貨のビットコインの価格が高騰して話題になっています。ビットコインは、もう採掘するのが難しくなってしまって、個人で頑張って採掘しても全く割に合わないとされていますが、今でも大量のPCを並べて工場のような場所で発掘している人がいるという事です。今の状況だと、1台のパソコンでソフトを稼働させて採掘して、24時間稼働させて1円ぐらいという事で30日だと30円で電気代にもなりません。

仮想通貨の発掘が困難になるにつれて、ビットコインなどの仮想通貨は、それを手に入れたいと思う人の投資によって値上がりを続けてきました。ビットコインは、実際に買いものが出来る店舗も増えてきており、そういう意味では実用的な通貨として使えるコインになっています。最近では、ビットコインの価格が「半導体の集積率は18か月で2倍になる」というムーアの法則どおりに動いているとする人まで現れました。

Googleさえ直面する質の問題

半導体の容量などが大型化する一方で、それに入れるデータの量は不足するようになってきています。人間の数は地球上に60億人と有限であり、作りだされるデーターの量も決まっているからです。従来のように膨大なデータを集めて、データの量を増やして行くだけでは、他社に対抗できないような状況になっていく事は明白でしょう。今は、工場のような場所にパソコンが置かれていますが、これは20年後には、パソコン1台に収容できるデータ量になるかもしれません。そうなると、今のようにお金を持った会社が投資した設備が陳腐化して無駄になってしまいます。

ムーアの法則が終了するのは、その半導体の開発が実体経済に対して収益力を失っていく事を意味します。メーカーの開発コストが膨大であるのに対して、消費者の負担コストは安くなる傾向にあり、それを補っているのが大規模サーバーの向上などのクラウドになってきています。つまり、消費者は直接的にコストを負担していませんが、間接的にはクラウドという形で消費に関わっていて、そのコストを負担しています。

書店などが軒並み潰れる

書店などが存続しているのは、それを支える『情報弱者』が存在したり、文化だと言って学校教育を書籍で受けさせることを義務にしている学校が多いからです。実際には、書店がなくなっても、コンビニである程度の本が揃えられていれば事が足ります。人口増加の中では、単に土地があって、書籍をおいておけばお金になったという時代がありましたが、そうした時代が終わり、今ではオンラインの書籍販売が一般化しています。

オンラインでは、書籍を並べただけでは売れる事はありません。オンラインで『一等地』と呼ばれる場所は、人が集まり話題になるような場所で、誰もが短時間で多くの人を集める場所を作れるものではありません。初心者に多いのは、ホームページを作ったり、楽天で開店すれば売れると思っている人もいますが、置くのは簡単ですが、アクセスを集める方が難易度が高いです。お魚をどこでもいいので並べておいても売れないのと同じで、マーケティングで流通に乗せる必要があるという事です。

生産者が安く使われる

魚をいくらとっても、強い流通網を持った人に安く買いたたかれるのと同じで、流通網を持たないとどんなに生産を頑張ったところで、安く買いたたかれてしまいます。時間をかけてコンテンツを生成しても、流通網に乗らなければ、コンテンツ自体が価値を持つ事がありません。

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先進国の通貨不安が現実化!国債を発行しまくり債務だらけの先進国がヤバい

  • 16 June 2017
  • のぶやん

EUROの場合には、ドイツ銀行という爆弾を抱えています。日本の場合には、日本銀行がGDPに匹敵するGDP500兆円という資産(金利が上がった瞬間に暴落する資産)が爆弾になる可能性があります。アメリカの場合には、国債を日本・中国に握られている上、債務残高もGDP比100%を超えています。いずれの国も国債の金利が低い状況にあるのでやっていけますが、金利が高くなった瞬間に危機的な状況に陥る可能性があります。

1997年に起こったアジア通貨危機では、主に後進国がやられた訳ですけど、先進国で似たような同時多発の危機が起こる可能性があるでしょう。

日本の財務状況は危機的

日本は、少子高齢化の対策が全く行われていないので、2020年代には財務が危機的な状況に陥るとみられています。しかし、日本は外貨準備として米国債を100兆円ほど保有しています。この100兆円という規模は、中国と並んで世界最大の国債保有国で、日本・中国が国債を売却するような事態になると、米国債は大暴落する可能性があります。

日本の国債金利が上がるような事態になって、どうしようもなくなったら、日本政府はそれを抑制する為に(自国防衛)で米国債を売る事になるでしょう。そうすると、損失を避ける為に中国も米国債を売りに出す可能性があり、米国債の金利が跳ね上がる事になります。現在の米国の金利は、1.00~1.25となっていますが、米国の金利は更に上がっていく事になるでしょう。

中国が米国債の残高を減らす

オバマ政権で、国債の金額は膨大に増えて、その引受先となっていたのが中国でした。中国が国債をどんどん買ってくれるので、米国はそれに伴ってどんどん米国債を発行する事が可能でした。米国は、中国という安定した買い手が存在していたので、比較的低金利の有利な条件で、米国債を発行できました。しかし、中国が米国債の残高を減らすようになってくると、国債の引き受けてに困る事になり、金利上昇を招く事になります。

実際、中国が米国債を売りに出すに伴って、米国債の金利は上昇しています。これは、『景気が良いから米国債の金利を上げている』という米国のFRBの説明と実態は食い違っていて、実際には『金利を上昇させないと米国債の買い手がいない状況』に陥っている可能性も示唆しています。現在、日本は日銀が国債を買い続ける動きを示す中で、米国はFRBがバランスシートの縮小を示唆しているので、日米の金利差が急拡大しています。

お金を保有しても使い道なし

経済成長がほとんどないにも関わらず、起業が上場している株価ばかりが上昇して、完全にバブルの様相を呈しています。この背景にあるのは、実体経済の収益力の弱さ(特に不動産などが必要とされる状況になくなっている)という事にあり、特に少子高齢化している国においては、お金の使い道に困るという事が出てきています。これは、高齢者は教育支出など将来のお金を使う必要がない為に起こるからです。

収益力のある事業を買収しようと思うと、それだけで非常に高額のプレミアムを付けて買収しないと買収が行えない状況になっています。結果として、価格以上の買収を行う事になる企業が相次いでおり、それで実際には儲からずに損失を出して事業撤退するような事例も相次いでいます。民営化された郵政は、オーストラリアの郵送会社を買収しましたが多額の損失を抱えて撤退しています。

FRBによるバランスシートの縮小

FRBがバランスシートを縮小するとされていますが、バランスシートを縮小してFRBが米国債の購入をやめた場合には、誰が米国債を購入するのか?という事になっていきます。膨大な米国債の引き受けてがいない場合には、米国債の金利はFRBがコントロールを離れて上昇していきます。もちろん、米ドルは世界の基軸通貨として強いので、それなりに需要はあるでしょうけど、今までのように米ドルのみが基軸通貨として認識されるという事は解消に向かっていく可能性が高いでしょう。

米国が世界で一強であった時代は、米国の基軸通貨ドルが強くて、アメリカ企業が海外に進出する際もドルが使われていましたが、今後は新しい枠組みが必要になっていくという事は誰もが認識している事です。その過程において、米国がインフレを起こして、通貨価値がどんどん失われる大幅なドル安が発生する可能性もあるでしょう。

サブプライム問題の長期化

オバマ政権は、サブプライム問題を解消する為にとにかく国債を発行しまくって、株価をどんどん釣り上げる政策を行いました。これによって米国の国債残高はどんどん膨れ上がりました。国債の買い手がいるうちはそれでもいいのですが、永久に国債の買い手がいるという事はあり得ない事です。また、日本のように国内のGDPが伸びなくなってくると、今度は返済が国にとって大きな負担になってくるという問題が起きてしまいます。

サブプライム問題が起こった時に、米国政府が行った行動は、FRBがモルゲージ債を買いいれるという行動と、FRBが国債を発行するという方法で、FRBに負債を買わせるという方法でした。この方法は、長期的に考えると命取りになる可能性を秘めています。

金利の上昇が命取り

GDP比に占める国債の発行額が上昇すると、金利が低いうちはいいのですけど、金利が跳ね上がると国債の金利の支払いが財政に重くのしかかってくる事になり、金利が5%を超えるような事態になってくると、今度はその支払いの為に国債を発行する事になり、国債が信じられないスピードで増えていく可能性があるでしょう。

簡単に言ってしまえば、最終的に『日銀を潰すか日本政府が潰れるか』という選択になり、もちろん日銀をぶっ潰して日本政府は生存する事になる訳ですけど、その時に日銀が発行した『日銀券』たるものは、明らかに信用を失墜してしまう事になります。

代替通貨としての人民元

米ドルが弱くなるという事は、代替通貨として強くなるのはユーロと人民元という事になりうるでしょう。ただし、人民元は国際通貨になっていないので、流通量はドルに比べると極めて小さなものです。ただし、中国人の国際進出が著しく、彼らの多くは、中国で発行されたDebitカードを決済手段として使うので、人民元の流通は今後ともに伸びていく見通しとなっています。

低賃金労働が余っている

先進国では、日米を中心に失業率の低下が見られますが、いずれも低賃金の労働者ばかりです。日本では、派遣社員、アルバイトの需要が非常に高くなっています。何故、日本において『サービス労働者』がこれほど必要になっているかと言えば、日本は移民の受け入れを基本的にほとんど行っていないので、低賃金の労働力が必要になっているからです。

日本以外の先進国においては、元からいる人がやりたくない仕事を流入してくる移民に低賃金で押し付けるというビジネスモデルでしたが、そのモデルが先進各国で崩壊しており、移民排斥運動などに繋がっています。実際には、流入してくる移民は、低賃金労働者が多いので、仕事が重なる事はあまりありません。日本においては、若者のブラック企業における労働などが問題になっています。大学を出て就職したとしても、ほとんど使いものにならないので、高度な知能の労働が要求される事はほとんどありません。

中国においては、銀行員ですら高学歴ですが、やっている仕事は日本の銀行とほとんど同じであり、学歴など必要なく『無駄学歴』になってしまっています。ただし、高度な仕事の適応能力で比較した場合には、学歴があった方がないよりも高度な仕事ができる可能性があると言えるでしょう。

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アメリカのドルはいつまで持つか分からない。米国債の利払いに苦しむアメリカ

  • 5 June 2017
  • のぶやん

世界中で株価が高騰している理由としては、資本主義社会の中で資本を持っている人の所に富が集中する事で、その富が行き場を失っているという現実があります。アメリカは、株式市場や不動産市場を通じて世界中から投資を集めてくる一方で、アメリカ国債を通して世界中から借金をして国内にばら撒いています。その借金の総額があまりに膨れ上がってしまって、国民の生活を圧迫するようになってきているのです。

米国債の暴落シナリオ

日本が100兆円、中国が100兆円ほど保有している米国債ですが、実際に米国債が暴落するシナリオが見えてきました。

アメリカ政府自身が借金によって経済を回してきましたが、リーマンショックが起こった事によって、その借金が大幅に膨れ上がって、非常に厳しい状況になっているのです。米国では、富裕層に増税をせずに米国債を発行する事で公共事業などを維持していますが、実際にその方法だと米国債の発行残高が雪だるま式に膨れ上がっていきます。

個人投資を政府が後押し

株価を釣り上げる為か知らないですが、政府は、NISAであったり、個人型確定拠出年金イデコ(iDeCo)などで株式市場にお金を流し込むように個人の税制を優遇しています。従来のサラリーマンであれば、収入源が労働力に限定されていたのですが、それが限界になっている事は明らかなので、サラリーマンであったとしても投資でお金を増やす方法を考えなくてはいけない時代になっています。

投資するとは言っても、日本国内における不動産投資などは非常に厳しい状況で、やはりグローバルの視点かつ長期の視点で投資を考えられる目線が個人にないと非常に厳しいものがあるでしょう。

中国による米国債売却

中国が米国債を売却すると判断すると、米国債の価格が下がる(金利上昇)で、米国はインフラや軍事費の拠出を大幅に削減しなければならず、米国経済が非常に大きな傷を負う可能性が出てきます。今まで海外で戦争を続けてきた米国ですが、その戦争を継続する為のお金は、主に米国債が担ってきました。

誰が負け組になって、誰が勝ち組になっているかという問題で考えると、勝ち組になっているのはお金を貸す側で、負け組になるのはお金を借りている側である事は明らかでしょう。しかし、米国債の金額が大きすぎて、中国、日本ともに米国債売却に踏み出せません。

誰が米国債の借金を返すのか

米国の対外債務は膨大なもので、『基軸通貨でドルを刷れるから大丈夫』というようなものではなくなってきています。もし、アメリカが債務を返済できない、しないような状況になると、アメリカ自体がギリシャ化してしまって世界経済に大きな影響を及ぼします。そんな事は、アメリカ自身が望まないので、アメリカは何としてもこの借金を返済しなくてはならない状況になっています。

アメリカの膨大に積み上がってしまった借金を返済する為には、富裕層に対する増税を行うしかないという結論になる事は明らかですが、それが出来そうもない国がアメリカなので事態は非常に深刻です。いずれにしても、日本、中国に代わって膨大に発行される米国債を購入する貿易黒字の金が余った国が現れるとは考えられず、米国債の金利が遠からず上昇する事は間違いないでしょう。

FRBが国債を買いまくり

日本では、日銀が異次元の金融緩和と称して国債を買いまくっていますが、アメリカでも負けじとFRBが国債を買いまくっています。アメリカの国債をFRBがいくらでも買い取ってくれるとあって、市場では喜ばれて、米国債の金利が低下(価格が上昇)しました。ここぞとばかりに中国は米国債を売りまして、そうしたら人民元高になっているのが現在です。中国は資産運用の一環として、米国債が高くなったから売っているだけの可能性があるのです。

日銀は、日本のGDP500兆円を超える資産を抱えてしまっていて、資産価値が暴落すると大きな損失を抱え込む可能性が指摘されています。日銀に依存してきた日本政府は、日銀を支える事が出来ないので、結果として米国債の売却などの措置を取らざる得ない状況になってしまっているでしょう。

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日本円が紙くずになる前に米ドルを放出したらアメリカ帝国が崩壊する?

  • 3 June 2017
  • のぶやん

日銀資産がが500兆円を超えて、日本のGDPに匹敵する規模になったと報じられています。日本銀行は、日本国債を市場から買い集めて、代わりにお金を市中銀行などに渡して銀行はお金をたっぷり持っている状況になっています。また、日銀が株を買い支えており、

ドルを買えば大丈夫なのか

有事の際のドルと言われていて、日本円が暴落するから外貨であるドルを買っておけば大丈夫と言われる事があります。しかし、シナリオとしてドルを買っていれば大丈夫というのは、本当に通用するのでしょうか?

自分の家庭であれば、自分の家庭が破綻する前に資産を処分して破綻を避ける事でしょう。つまり、日本国債が暴落するようなシナリオがあれば、日本は真っ先に保有しているドル(100兆円ほど)を市場で処分する事になるでしょう。日本が米国さいを処分するようになると、米国債が先に売られて行く事になるので、米国の大幅な金利上昇が起こる事になります。米国が5%以上の金利になる可能性もあるでしょう。

ドルが強いのは、基軸通貨という事もありますが、世界の中でドルが基軸通貨として君臨できたのは、日本が米国の植民地として急成長を遂げながらドル債を買い続けてきたというのも大きかったでしょう。しかし、日本は貿易黒字が少しずつ縮小していく事で、これ以上の米国債を購入する事が少しずつ難しくなってきています。

米国債が売られるとどうなるか

金利が跳ね上がると、米国は米国債の金利の支払いに困る事になり、増税を強いられる事になるでしょう。同時にドルが売られる事になるので、ドルに対してユーロと人民元が高くなることになります。ユーロがギリシャ危機などで大幅に売られた時期がありましたが、実際に米国債が売られたら大幅に米ドル安が発生する可能性があります。

米国債が売られる事を想定するのであれば、米国債を大量に保有する日本・中国にもダメージがある可能性があり、保有割合が少ないユーロが買われる可能性があるでしょう。欧州危機だけを見ると、ユーロは買うべき通貨ではないでしょう。しかし、米ドルを保有する国を考えた場合には、日本・中国にダメージがある事は間違いありません。ユーロを買うとなると、心配したいのがドイツ銀行の破綻などです。ドイツも爆弾を抱えています。

国債に依存する時代の終焉

先進国は、いずれも多額の負債を抱え込んで、国内にインフラを作り込む事で成長してきました。しかし、そのモデルがグローバル化によって完全に崩れようとしています。

本来であれば、金利が大幅に低下すれば、お金を借金して経済活動を行おうとするのが普通です。しかし、グローバル化の流れの中で、日本が金利を下げたとしても、そこで調達した資金が海外に流れるようになってしまいました。これでは、金利をいくら低下させたところで、海外にお金が流れるだけになってしまいます。日本の信用を担保にした超低金利で、日本企業は激安で資金調達を行って、海外にどんどん投資する事ができました。

国内で投資と称した高利貸し

アメリカの国内では、クレジットカード経済が発展して、クレジットカードで気軽に少額の借金をする事ができるようになりました。労働で低賃金でまとまったお金がない人は、金利15%~18%という超高金利でお金を借り入れて、それを返済するのに更に苦労するような状況が生まれています。更に中間層の多くは、資産の半分を住宅で保有していますが、ローンを組んで住宅を買っていた場合には、不動産価格が下がってしまった時点で債務超過に陥ってしまいます。

国内では、住宅ローンを借りる人が減少して、銀行はそれに代わる新たな収入源としてクレジットカードをどんどん発行していますが、このクレジットカードは、お金を気軽に借りられるので破産者が後を絶ちません。

先進国が全て低金利の時代

先進国は全ての国が低金利の状況となっています。リーマンショック前までは、日本だけが極端な低金利で、海外の先進国は金利が高めにありました。その為に日本から海外の通貨を買う動きが活発化して、海外通貨が高く日本円が安い状況になっていました。リーマンショック後は、逆に日本円が買われる展開になって円高が発生して、2012年に1ドル80円を割り込む水準となりました。

先進国すべてが低金利の時代ではありますが、アメリカの株式市場だけはどんどん上昇しています。アメリカは、中国という新しく国債を買う人を見つけて、お金がジャブジャブしている。おまけに中国から資金が流出して、香港やらアメリカの市場に流れているから、アメリカの株価が上昇しています。ただし、それは逆回転を起こす可能性があるものです。

ドル投資の話ばかり

日本人の多くは、アメリカに留学しているので、英語圏の事情に精通していますが、アジアの事情に精通しているとは限りません。アメリカドルは、現在は安定していますが将来的にも今の安定を保つとは限りません。これから成長してくるのは、東南アジア、中国であり、そちらの国に投資する方がリターンが大きいと考える事もできるでしょう。

確かに日本企業が投資している国は、先進国が多いのですが、中国・東南アジアなどにもかなりの投資を行っています。日本と同じく、アメリカの成長が微妙になってきている今日において、中国、東南アジアなどに投資する事を現実的に考えた方が将来の日本円の下落に備える事はできるでしょう。注意しなければいけないのは、日本の銀行において外貨預金は保護の対象外という点です。

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ドルは通貨価値を保てるか?米国債が暴落して金利上昇する日

  • 1 June 2017
  • のぶやん

2008年まで10兆ドルあまりの負債だった米国債は、中国という巨大な買い手を抱えて膨れ上がって、今では18兆ドルにもなっています。そのうち、日本が100兆円以上、中国が100兆円以上の米国債を保有しています。

貿易黒字で米国債を購入

米国債の大量保有国である日本と中国は、貿易黒字をそのまま米国債につぎ込むことで、大量の米国債を保有するに至りました。中国、日本ともに発展途上の段階で通貨を安定させる為には、米国債を大量に保有する事で自国通貨を安定させる狙いもありました。

今では、米国債を圧倒的に大量に保有しているのは、米国を相手に貿易黒字を膨らませてきた日本と中国であり、日本も中国もアメリカ様をお客様に家電製品などを販売する商売を行ってきました。そして、そこで出た利益でせっせと米国債を購入してきたのです。米国にとってみると、米国債で支払う金利負担は大変なものになってきたのです。

人民元が売られない理由

人民元がヘッジファンドなどによって売り浴びせられない理由としては、1つはクローズドで取引が制限されているという事と、もう1つ中国が米国債を通じて米ドルを大量に保有しているという事があります。もし、中国の人民元を売り浴びせようとすると、それに対抗する中国当局は、人民元を防衛する為には、米ドルを売って人民元を買い支える介入を行う事になり、そうすると米ドルが暴落します。

米ドルは、いつ価値を失うか分からない状況です。アメリカ企業の国力は確かで、軍事力も確かなものではありますが、米国政府にはお金がありません。米国政府は、どうしても国内を中心に課税する事になってしまうので、グローバル企業が課税逃れをすると全てを徴税できないのです。結果として、国内の福利厚生を維持する為には、中間層に増税をかけていく事になり、本国の景気後退を招いてしまいます。

先進国で広がる格差

日本では、学費が払えない為に大学を諦める人は沢山いて、大学も奨学金という名前の多額の借金によって学費を支払う人が多いのです。こうした基礎教育に国がお金をかけない事は、貧富の格差をどんどん拡大する事に繋がってしまって、労働者が借金を返す為に働くという『奴隷』のような状況に陥ってしまいます。

一部の人がお金を独占しているせいで、お金がない人が成長の機会を失って『お金がないから諦める』という事に陥ってしまっています。こうなると、日本国全体の力としてはどんどん低下していく方向に向かっていくので、技術力などが失われる事が懸念されます。また、『努力しても豊かになれない』と考える層が出てくるので、ニートなどが増加する事に繋がります。

中流家庭が低所得に転落

中流家庭が低所得に転落する背景には、先進国として物価が高いにも関わらず、それだけの所得を得る技能などを持ち合わせていないという事があります。その技能を得る為に大学などに入ると、今度は大学などの学費は高額で、借金をして大学に行かなければいけないなど、家庭環境が大きく影響してしまいます。家庭が貧乏だと、そもそも大学の選択肢がありません。

先進国・特に都会で生活する為には、先ず高い不動産費用の負担が大きい事と、生活費も田舎に比べて高くなる傾向があります。高額所得を得なければ、非常に厳しい状況になる事は間違いありません。発展途上国と同じような収入であれば、お金が手元に残らない先進国の都市で苦労するよりは、発展途上国に住んだ方が豊かな暮らしができます。


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