マネジメント

三陽商会がバーバリー販売をやめたら大赤字!サラリーマンで自分の実力など分からない。

  • 30 October 2016
  • のぶやん

三陽商会がバーバリーとの契約をやめた途端に大幅な営業赤字に陥って、会社存続すら危うい『危機的な状況』に陥っています。三陽商会が発表した2016年1月から9か月間のグループ全体の決算は、売り上げは478億円と、去年の同じ時期より35%減少し、最終的な損益は81億円の赤字となっています。

ちなみに、2015年1~6月期は売上高553億円、営業利益も77億円と大幅黒字だったので、バーバリーを失う前までの経営状態は、いたって健全でした。それがバーバリーを失った事で、会社が倒産の危機に直面しています。

経営危機を店舗縮小とリストラで乗り切る

この厳しい決算を受けて、1500ヵ所ある全国のデパート店舗のうち10分の1にあたる150店舗を閉鎖して、1300人の社員のうち10分の1を退社させるという事です。杉浦昌彦社長は「直近の業績が当社の実力を示していると真摯(しんし)に受け止めている。』と話しています。社長が言いたい事は、バーバリーに依存してきた時には、自分の実力ではなくてバーバリーの実力であったのに、あたかも自分の実力のように勘違いしてしまって、新しいブランドを生み出す努力を怠ってきたという事でしょう。

バーバリーとの契約が切れる事は、かなり以前から分かっていた事でした。しかし、三陽商会としてバーバリーがいなくなった後のブランドを育成する事はできませんでした。三陽商会は国内に約350ヵ所あったバーバリー売り場の約7割をマッキントッシュロンドンの売り場に切り替えたのですが、バーバリー愛着者が日本で名前を良く知られていないマッキントッシュロンドンに食いつかず、厳しい状況になっています。

2015年6月、英国ブランド「バーバリー」の製造・国内販売ライセンスを失った三陽商会は、その後のブランドを育てるべく2015年9月19日に『三陽銀座タワー』という名称で銀座の1つのビルを貸し切って自社のコートなどを販売する事に力を入れていますが、SANYOブランドの反応は良くありません。このまま大幅赤字の経営状態が続けば、数年で資金が底をついて破綻する可能性が出てきました。20代~30代の若い世代がお金に余裕がなくて、ブランドよりもファストファッションを身に着けるようになっている傾向があり、そのことも売り上げ低迷に拍車をかけています。

会社と契約する社員も同じ

会社に雇用されて営業成績が良いと、あたかも『自分の実力がある』と勘違いしていますが、販売しているのは会社の商品であって、自分ではありません。社員に業績給を保証しておきながら、社員がどんどん稼げるようになって、年収1500万円ぐらいになると、会社は『社員の年収が高すぎる』として、業績報酬の見直しを行ったりするのです。日本でバーバリーを販売する三陽商会も、1965年からバーバリーを販売し続けてきて、日本の知名度が大いに高まったところで2015年に契約の打ち切りとなり、バーバリーが直営店で乗り出す事になったのでした。

三陽商会の場合には、バーバリー1社に依存していた事で、自社の開発能力が全くないまま放置してきたのが大きな問題でしたが、会社員だって1つの会社に依存して、いくら営業成績が良かったところで、それで実際に独立してみるとうまくいかない人が多いのです。会社の場合には、会社の看板・ブランドが信用力に成り得るので、それを失って独立しても、思うような成果があがらない事が多いです。

独立した瞬間に破綻に向かう

今まで勤務していた会社から独立すると、会社の看板を失うと同時に、それまで得ていた年収を失います。ほとんどの人は、会社に居た時の年収が自分の価値だと信じて疑わないですが、転職した時に同じ給与を貰う人は少なくて、多くの場合に給与が下がってしまうでしょう。40代、50代の中高年の場合には、『働く場所があればまだマシ』という人も多くて、実際には働く場所が見つからずにずっと失業状態に陥ったり、時給制のアルバイトをしている人もいます。

自分で事業を始めようとする人もいますが、退職金をはたいて『自分の城を持ちたい』と張り切って、コンビニオーナーなどになって後悔している人も多いのが現実です。コンビニチェーン店は、チェーン店のブランドで事業を行っている訳で、自分の実力で営業を行う訳ではないので、会社員と何も変わる所がないからです。『名ばかりオーナー』の実態は、会社員のより残酷に働いて少ない給料を得るという事です。今の日本の経済状況は非常に厳しい状況にあり、誰かから聞きかじった知識であったり、真似をした程度の知識でうまく収入を得られるほど経済成長していません。

サラリーマンでいる時間の浪費

長くサラリーマンでいることは、時間を浪費する事にも繋がります。何故かと言えば、自分でビジネスをする場合には、365日ずっと自分の為に成功しようと頑張るでしょうが、サラリーマンであれば『休日は仕事の事を考えたくない』と遊んでばかりいるかもしれないからです。グローバル競争の中で勝ち残るためには、休日も仕事をぶっ続けでやる必要がありますが、サラリーマンだと『自分の為に働く』という事ができないので、働けば働くほど搾取されます。この構造からみると、サラリーマンで休日も仕事をやる事は、大変に非効率な事になってしまいます。

結果として、グローバル競争に勝ち残るためには、会社が残業代を大幅に引き上げるなどして、労働時間外の賃金を大幅に引き上げて社員を猛烈に働かせるか、社員が休日はのんびり休むようにして競争力を失うかの選択肢になります。それでは、どうして会社員がそんなに長時間働かないのに国際的に競争力を保つ企業があるかと言えば、Facebookのように『誰かが投稿をお手伝いしているから』と考える事ができるでしょう。多くの人が休日は休んでいるようで、ゲームをやったりFacebookをやったりして、その会社のお手伝いをしています。

Facebookに一生懸命に投稿したとしても、ほとんどの人は1円のお金にもならないでしょう。ただし、会社であれば間接的なPRが出来るので、それは別の目的があっての事です。NAVERまとめであれば、まとめを作成すればお金を貰う事が出来ますが、誰かが見る事を意識してまとめを作らなければならず、それは多くの人にとって難しい事でしょう。多くのサラリーマンは、サラリーマンで稼いだお金で余ったお金を『飲み会』『遊び』に浪費してしまいますが、『資産がない賃金労働者』が浪費を行うと、仕事を辞めた瞬間に危機的な状況になる事が予想できます。

自社ブランドを作り出す難しさ

自社のブランドを作る難易度といのは、先進国と言われる日本のサービス産業が誠意塾した社会で非常に難しくなってきています。例えば、小売業でコンビニチェーンの大手と契約せずに、自分でコンビニを作りたいと思っても、出店した店舗の近くに大手コンビニチェーン店ができたら、競争ですぐに負けてしまいます。大手コンビニが幅を効かせてくる中で、ドーナツチェーン店すら厳しい状況で、コンビニ分野で新規参入と言うのは、非常に厳しい状況にあります。

ブランドの確立には、ニッチ市場で大成功して、そこから大手に攻め込んでいく手法という方法しかないですが、限られた資本の中でニッチ市場で突破口を開く難易度は、非常に高いものがあるでしょう。サラリーマンの多くは、月給制で1日8時間労働の中で働いて、残った時間を自分の自由な時間として費やしますが、グローバル化の競争社会の中では、その自由な時間をビジネスに使って絶え間なく勉強するなど生産性を向上させないと、ビジネスの現場で戦っていけないという事が起こっています。

日本の場合には、新しいビジネスを生むという余裕がとてもある状況ではなくて、古いものが淘汰されている状況に陥っています。

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どうしてツィッター社は赤字が解消できないのか?ビジネスモデルが難しいウェブサービス

  • 28 October 2016
  • のぶやん

ツィッター社と言えば、2013年11月に株式を上場して以来、一度も黒字になったことがないという事で、『そのうち黒字にする手法があるだろう』と誰もが考えていて、時価総額は2兆円以上もあったのですが、3年を経た今でも赤字を垂れ流しており、『どうも雲行きが怪しくなってきたぞ』と多くの人がツィッターの将来像に対して懐疑的になってしまっています。

ツィッター社としては、『何とか黒字にします』と言って、広告をバンバン掲載したりしていますが、大した効果は出ておらず、赤字を垂れ流している状況が改善できていません。そもそも、何でツィッターはこんなに儲からないビジネス化と言う事も含めて考えてみる必要があるでしょう。


http://news.mynavi.jp/articles/2016/06/02/twitter/

ツィッターの収入9割が広告費

ツィッターは、基本的に無料で利用ができるようになっているので、表示された広告がツィッター社の収入になっています。ツィッターは、140文字と言う字数制限があるので、広告をあまり多く表示してしまうと、ユーザーの利便性が損なわれるという事で、広告をあまり多く表示してきませんでした。しかし、最近はさすがに『利便性よりも収益がないと会社がヤバくなってしまうから』という理由から、広告表示を行うようになってきましたが、広告表示はユーザー離れを引き起こしかねない状況になっています。


ツィッターのユーザーの伸びは、既に2016年でストップした状態になっており、これ以上の伸びは厳しいと見られています。これ以上のユーザーの伸びが厳しいという事は、言い換えれば、今のユーザーの滞在時間を更に伸ばしたり、有料化するなど以外の収益の手法がないという事になるでしょう。ツィッター社は、『広告が表示されないオプション』などでユーザーに少額課金をするなど、課金する手法を取らないと厳しいでしょう。しかし、課金システムを構築したり、運営したりするだけでコストがかかる事も容易に想像できます。

情報が探しづらいツィッター

ツィッター社の使い方の半分以上は、『自分の情報を見てほしい』とする広告目的のものです。例えば、自分のブログ記事を書いた時には、誰も見てくれない情報なので、それをツィッターに乗せて拡散すれば、少なくともフォロワーが見てくれて、そこからクリックしてサイトに訪問してくれる可能性がある訳です。企業などは自社のPRの為にツィッターを懸命に使っているところが多いです。

ツィッター社は、AがつぶやいたツィートをBに認識させるという事で、『匿名情報伝達のツール』という見方もできるでしょう。フォロワーが多ければ、一斉に伝達する事ができます。しかし、この欠点は『フォロー人数が増えていくと訳が分からなくなる』と言う事と『フォローの作業がめんどくさい』という事にあります。この問題というのは、フェイスブックも同様の問題を抱えていますが、フェイスブックでは個人ではなくて『コミュニティ』に情報が流れるので、コミュニティを追えばいいという考え方もできます。

インターネット情報量の急増

インターネット情報量は、急増しているのでツィッターの利用者が増えないということは、情報量において負けていく事を意味しています。それでも、広告収入が十分にあって黒字が確保できていれば、研究・開発・買収などを行って拡張性を持たせる事ができますが、今の赤字の状態では、研究・開発・買収すら難しい状況になっています。時間が経てばたつほど、同じビジネスモデルでユーザーを確保する事は難しくなっていくので、ツィッター社が厳しい立場になっていく事は明らかでしょう。

特にスマートフォンで通信容量が増大してきていることよって、ツィッターのように文字を中心としたものだけではなくて、写真、ビデオなどのやり取りも増えてきています。そういった中で、単に『文字だけを中心としたツィッター』というのは、つまらないものに見えてきているユーザーが増えてきているのです。2016年に出現したポケモンGOは、ツィッターのアクティブユーザー数を凌駕しているとされています。ツィッターが出現した2006年には、パソコンが多く使われていましたが、今ではツィッターを見るほとんどの人がスマートフォンになっています。

スマートフォンは、パソコンよりも気軽に利用される傾向があるので、モバイルの機能を発揮してその場で撮影した写真をその場でアップロードするような使い方がされるようになってきました。友達間のメッセージであれば、ツィッターよりもスマートフォン向けとして開発されたLINEの方が向いています。こうして他のアプリと競争する中で、ツィッター社がその地位を保つことが非常に困難になってきているという事が分かります。

ユーザーの増加と収益性

フェイスブックでも同じことが言えますが、人口には限界があるので、ユーザーが増加するには限界があるのが当然です。それ以上は、ユーザーの満足度を何としても高めていく必要があります。写真・動画アプリなどは、そのコストを回収するには、いかに規模を追求したとしても、広告だけでは非常に厳しいと言えるでしょう。

(1)ユーザーの人数(増加割合)
(2)ユーザーが出す情報量の増加(写真・動画)
(3)ツィッターの人数・情報量における費用の増大

フェイスブックは、動画の大きさに制限を設けている上に、違法コピー動画を放置する事によって、Youtubeで人気の動画を沢山アップロードさせて、なるべくコスト(容量)をかけずにユーザーの満足度を高めるという方法をとっています。もし、フェイスブックがYoutube並みに動画のアップロードを解放してしまった場合には、Facebookのユーザーがほとんど伸びていない中でコストの増大を招いてしまって、フェイスブックは今の収益を維持する事が難しくなってしまうでしょう。

ツィッター社では、現在2分間の動画をアップロードできるようになっていますが、この2分間の動画の容量というのは、テキストで言うと膨大な情報量になります。2chの収益性が良いのは、アップロードされているものが全てテキストであり、容量・通信料のコストさえ非常に小さいものですむという事があるからです。写真サイトであればまだしも、動画サイトで無限アップロードをされてしまうと、その費用が膨大になってしまって、収益が出ないのが一般的です。ニコニコ動画などがその典型であり、利益を出す為に動画を制限した結果、ユーザー離れを引き起こす結果を招きました。

文字情報を扱っているツィッターが利益が出せないのであれば、画像が増え、動画が増えている現状において、そのコストを広告費だけで回収できない事は明らかです。2分の動画を大量にアップロードされると、ユーザーの満足度は高まるかもしれませんが、それだけ収益を伸ばしていかなくてはいけません。例えば、動画に広告を入れるなどの手法を取らないといけませんが、それは2分の動画を見るだけの為に広告を見るという行為は、ユーザーにとって非常に不快な経験になってしまうでしょう。
 

買収したサービスVineのサービス終了

2012年6月にサービスを開始して、2012年10月にツィッター社が買収した6秒動画投稿サービスであるVineのサービスを終了する事を2016年10月27日に発表しました。ツィッターの売却を画策したツィッター社ですが、現在の時価総額で買おうとする会社が現れずに苦悩して、その結果としてVineのサービス終了にいたったものと思われます。Vine自体のサービスを売却するという選択肢も模索したと思いますが、それも出来なかったようです。10月27日に、3860人の従業員のうち9%(300人)の削減を決定しており、経費の削減を進めていくようです。

前ゼネラルマネージャーのジェイソン・トフ氏が2016年1月にVineおよびTwitterを辞職して、Googleに転職したことで、Vineのサービス維持が困難になった事で多くの従業員がVineを辞める事になり、その結果としてサービス継続すら難しくなったという事です。動画アプリであるVIneは、Snapchatにユーザーを奪われた事によって、ユーザー数を減らしていました。それでも2億人のアクティブユーザーがいたのですが、前途多難である事が予想されていて、サービス停止の決定に至ったようです。


http://gigazine.net/news/20160714-vine-top-executives-left/

フローで流し続ける事の限界

ツィッターの情報の多くは、最新の物をフロー式で一気に流すものであり、過去の情報が目にされる事がほとんどありません。これは、NAVERまとめであったり、Wikipadiaなどと異なっている点でしょう。積み上げていけばお金になるというビジネスと違って、フロー型は常に動き続ける情報だけがユーザーの注意をひきつける事になります。稀に以前のツィートが話題になる事もありますが、ほとんどの話題になるツィートは、1ヶ月以内のものです。このような状況では、過去のツィートを活用できず、『ゴミがどんどん貯まっていく状況』になりかねません。

ツィッター社の場合には、多くの人が情報を出す場所で、フローで最新の情報をゲットできるというのが大きな特徴ですが、同社にとってそれが資産と呼べるものになっていない事が最大の問題点とも言えるでしょう。ツィッター社を見ていて分かるのは、フローのビジネスモデルだけで儲けるのは難しいという事です。特に『おはよう』『こんにちわ』とつぶやいている人がいて、その情報価値というのは、ほとんど無価値である訳です。広告を主体とするのであれば、他の企業と連携できそうな内容のツィートを含めた方が広告価値が高いという事になります。例えば、ドラマの中に車のシーンが出てきて、自動車会社がスポンサーになるという具合です。

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人間を観察するだけでは、人間の本質は見えてこない

  • 18 June 2016
  • のぶやん

カフェとかで、『人間観察が好き』という人がいますが、外見に人が出るというのは確かなんですけど、それだけで相手を見抜けるかと言ったら、それは難しいでしょう。例えば、ワタミの社長なんて、人間的に見たらとても素敵な人物には見えませんが、ワタミの社長を続けた上に、国会議員をやっています。こういう人が『世渡り上手』と言えば、そういうことなんでしょう。

ワタミの社長などは、今までの人生を印象によって操作してきた好例の人物と言えるでしょう。いわゆる『世渡り上手』の人間ですが、本質は他人が自殺しても何とも思わない冷淡さを持った人間でもあります。一方で、ビジネスの情熱があって、ワタミを成功させた事は一定の評価があります。国会議員としての実績は全くありません。

人間の印象が操作される例

身長が高い事によって、賢く見えるとか、ファッションセンスが良い事によって優れて見えるというのは確かにあります。また、その人がいる場所がどこであるかという事によっても、印象というのが大きく変化してきます。例えば、写真を撮影する場所が、渋谷であるのか、国会前であるのかによって、印象が大きく変化するということです。

自分の印象が周囲からどう見られているか気にする事は大変に重要ですが、そればかりを気にしないで生きる事も大事です。相手を印象だけで判断すると、その後に損をする事があるので、じっくりと見極める必要があります。社長にヘコヘコしていたら、意思決定者が社長ではなかったという具合に。

印象だけで決めると損をする

操作された印象だけで相手を決めてしまうと、友人関係であったり、人間関係で損をする事になります。例えば、相手がおしゃべりだから、勝手に仲良くなってビジネスパートナーになるという事は、相手を印象だけで決めてしまっているので危険です。ただし、自分の中に一定の基準があって、お酒を飲む相手は危険と考えたり、ギャンブルをやる人間は信頼できないと考えるのであれば、それは自分が感じる印象として、経験値から得られる正しい印象という可能性があるでしょう。

相手を印象だけで判断せず、会話でも判断せず、相手の行動だけに注目すると判断を間違わずに済む事が多いです。注目すべきは、相手が何を話しているかという事ではなくて、日頃からどういった行動をとっているかという事に絞って注目するという事です。

相手に格下だと思われた方が良い

相手になめられないようにする事が大事だと言いますが、時として『なめられた方が相手の本質が分かる』という事があります。こちらの地位などが相手に分からないで、相手が自分を判断できるかどうかというのは、相手の能力を見る上で非常に重要になってくるからです。相手は、自分を見抜く能力があるかを試してみるのが良いでしょう。

多くの場合には、地位のある人にばかりヘコヘコして、地位がない人に横暴な態度を取る人というのは、それだけで周囲の信頼を失うものです。そうした態度を取る人を見極める事で、『付き合う必要がない人物』をフィルタリングする事ができるようになります。相手に自分を格下だと思わせる事によって、相手の本質が見えてくる事があります。

逃げ足だけが誰よりも早い

逃げるのが上手というのはとても大切ですが、逃げるには、じっくりと戦況を観察したうえで、決定を行う必要があります。自分が状況を読める自信がなければ、周囲で状況が読めていそうな人の真似をすれば、うまく逃げられる可能性があります。状況を読めている人が特定のコミュニティから逃げ出す時には、一緒になっていち早く逃げ出す事が大切です。

周囲に『この人は逃げ足が速いなー』と思う人がいたら、世渡り上手なのかもしれません。逆に、いつまでたっても同じ場所に留まるような人というのは、ちょっと不器用なのかもしれない。

世渡り上手な人を見習おう

相手をおだてたり、人によって態度を変える人は、世渡り上手と言えるでしょう。誰かに対して大声で怒るような人は論外で、縁を切った方が良い無用な人物です。世渡り上手な人は、その場、その場で臨機応変に対応していきますが、その方法は常識よりも上をいっています。それは、生存能力が高い事を示してはいますが、周囲に誤解されたりする嘘をついて逃れようとした場合などには、逆に信頼を失うことになりかねません。その場の思い付きで逃げるのは、長期的に良いとは限りませんからね。

世渡り上手なじょsいというのは、気遣い、気配りなどがききますが、そこに雑な部分が見えるので、『雑な人間関係の付き合い』になりがちです。だから、本当に友達同士の付き合いができなかったり、異性と付き合うのを苦手にしている事も多いです。

自分の事を良くはなしているようで話してくれない

世渡り上手の女性に多いのですが、『自分の事を沢山話している』ように相手に感じさせるのですが、重要なところについて全く語ってくれていないという事もあります。キャバ嬢などに良く見られるのは、相手の話を良く聞いて、たわいもない話に合わせてくれますが、相手の事は何も知らないという事も多いです。相手にいかに好感を持って貰うかを考えていて、まるでそれを職業にしているかのようです。

少しだけ会話して相手を見抜く基準

自分の中で相手を見抜く基準をあらかじめ決めておくと簡単です。例えば、私の場合には『ビジネスをする人間で大酒のみは少ない』という基準があるので、やたらと酒を飲むような人とは付き合わないようにしています。酒を飲む人間というのは、将来の健康を害したり、ビジネスの時間が不規則になったりする可能性があり、大酒のみする優秀なビジネスマンを私は見たことがありません。このような基準から、大酒飲みというだけでビジネスを一緒にしない基準となりえます。人によってその基準は異なるでしょうが、酒飲み、ギャンブルには気を付けた方が良いでしょう。

逆に酒をほとんど口にせず、タバコも吸わない人であれば、それだけで機会損失が少ないと判断できるので、良く付き合える人間として選定するには十分な理由があるでしょう。結婚できない女性がいますけど、酒を飲んだり、タバコを吸ったりする彼氏が過去にいる場合が多いので、そういう女性を極力避ける事で、良い人生を過ごせる可能性を高める事ができます。

お酒を飲む人は肝臓を壊す

タバコ、お酒というのは大きなリスク要因になります。若いうちには、お酒、タバコも悪くないですが、年を取ってくるにしたがって、そういったものが体に大きく影響してくることになります。年齢を重ねるにしたがって、タバコによる『歯周病のリスク』というのが飛躍的に高まって口が臭くなりますし、お酒による肝臓病のリスクが飛躍的に高まります。アルコールを飲んで陽気になったようなところに惚れたりする女性がいるとすれば、その女性に近寄るのもやめた方が良いでしょう。

お酒、タバコをやらない人という、それだけで、男性としての点数が非常に高くつけることができます。また、真面目に働いてそこそこの収入を得ていたら、更に高い点数を付けられます。高身長であれば、より高い点数になり、イケメンであったら言い寄られる事が増えます。暴力的でない落ち着いた男性であれば、更に高い点数になるでしょう。

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マネジメントとかマーケティングとか言うのは、人の生活を想像する事なんじゃないかな。

  • 27 May 2016
  • のぶやん

ユニクロの柳井社長は、既にユニクロが売っているものが何かを良く分からなくなっているんじゃないかなと思う。

柳井社長は、『ユニクロは高くて価格が分かりにくくなっていたのは失敗だったから、安くして価格を分かりやすくします』とか言っているけど、そういう事じゃないのかもしれない。今の人は、『沢山の商品から通販で買いたいと思っていて、通販の分かりやすさとかが欲しいと思っているし、その通販を通じて買うには動画とかあった方がいいし。。。』そういった新しい需要に柳井社長がついてこれてないのだと思います。

インターネットで画一商品が競争で安くなっている

今は、インターネットで販売されているものが激しい価格競争を行っています。ZOZOTOWNが単価が高くても売れるのは、沢山の商品を販売している中に単価が高いオシャレな服装を混ぜているからです。全てが高いかと言えばそうでもなくて、単一で大量に販売しているユニクロみたいな商品も多く陳列してあって、シャツとか2000円以下のものも扱っています。割引なども行っています。

ユニクロは、全部自社でやっているので、それができないのです。そして、それがインターネット販売で致命的な事である事も後から気が付くのかもしれません。インターネット販売だけではなくて、実際の店舗であっても、大量販売の統一商品というのは、『相当に安くないといけないもの』として認識されようとしているのです。そこをユニクロは何を勘違いしたのか値上げしてしまった。そして、客離れを起こして値下げするとしても、相当に値下げしないと元の水準にお客さんを戻せませんよ。

アマゾンの同一商品を大量販売の売り方

アマゾンは楽天に比べると情報提示の量が少なくて、単一商品を大量に扱っているという特徴があり、どちらかと言えば楽天よりも上級者向けと言えるでしょう。服装などについても、サイズなどの記載が少なく書いてあるので、自分で良く調べて買わないと失敗する可能性を秘めています。それでも、同一商品を最も安い価格で提示して大量販売するという点においては、楽天よりも優れているので、簡単に安い商品を見つけられるというメリットはあるでしょう。だから、楽天よりも安い場合が多くて、インターネットで多くが最安値を付けています。

ユニクロにしても、画一商品で戦うのであれば、シャツが500円~1000円ぐらいと、インターネットで最安値を付けていくぐらいでないと売れなくなるでしょう。それ以上の価格を付けたいのであれば、画一をやめることでしょう。『画一のものは、機械的で安い』というのが、洋服でも常識になろうとしています。しかも、求められる安さの水準というものは、500円とか、1000円とか、そういう『凄い安い水準』でないと、多くの人を満足させられなくなっているのです。

人がどんな暮らし方をしてるかを考えないといけない

今の大学生は、どんな暮らし方をしているんだろう?というのを予想できないといけないですね。1日1000円ぐらいで暮らしている大学生が多いんですよ、彼ら。そういった人がファッションを楽しめる価格帯はいくらでしょうね?500円とか、1000円じゃないと手が出ないような大学生は多いのだと思います。子育てに苦労している主婦だって、ファッションしたいけど、ユニクロの画一商品が高ければ、そりゃあ買わないでしょう。海外に何十億円もの資産を隠しているユニクロの社長では想像できない次元なんですよね。

普通の大学生とかとたまに話してみたりするのがいいのかもしれないですね。そういう、一般の消費者が何を考えているのかは、とっても重要だと思うのです。

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会社を期待しても無駄!自分の能力を伸ばすことが大事な時代!

  • 12 May 2016
  • のぶやん
労働者

自民党が共産党を批判する姿勢を強めていますが、日本こそ企業を1つの共産主義国家に例える事ができるような、非常に集団色の強い気持ち悪い国家になっています。その1つ1つの大企業を見ると、まるで腐った旧ソ連の体質のようで、それが少子高齢化を伴って社会全体に蔓延しているとも言えるでしょう。

労働者

自分で何かしない奴は使い物にならない

40代・50代の社員を見ていると、使い物にならない奴というのは、本当に使い物にならない。あんな社員を雇い続けるのは、日本の雇用が保護されすぎているからだと言われてば、確かにそうかもしれないと思ってしまう。どうしてこんなにも使えない社員に毎月の給与が支払われるのか疑問になる社員というのが少なからずいて、そうした『全く使えないオッシャン社員』が沢山いる会社というのは、遅かれ早かれ倒産するでしょう。グローバル経済の流れの中で、そうした会社がいつまでも生き残っていけるほど甘くはありません。

ビジネスで使える人間と使えない人間の差と言うのは、別に学歴がどうであるとか、年齢がどうであるとか言うのはあまり関係ない。自分で学習して、自分で成長して、自分で成果をあげられるかどうかという事です。人から言われた事を単にこなすだけの人材であれば、別にその人を雇っている必要性というのは全くなくて、アルバイトの低賃金労働者にやらせていればいい。

自分で学んで向上する事が大事

学校で教えて貰った事をやっていただけでは、実社会に出てから成長する事ができません。何故ならば、グローバル化社会の中に置いて、先輩社員から学んだ事が通用しなくなってしまうからです。自分から学んで、自分の実力でどうやったら先を切り開いていけるかを考えなくてはいけません。企業の内部に居て、単に言われた事をやっているだけであれば、すぐに代替労働者が現れて、給与水準が低下してしまうことになりかねません。

グローバル化が進んで、日本人の企業内部で人材を育成するような狭いやり方というのは通用しなくなりました。企業に頼っていたところで、企業が自分を助けてくれるような事はなくなってしまったのです。

女性を入れないマネジメントが成功しない理由

  • 15 March 2016
  • のぶやん

女性は同調であったり、共感を求めるとされていて、女性どうしの会話はとりとめのない会話が多いとされています。会社内部で女性がダラダラ業務に関係のない話をしていたとして、それは業務にとってプラスに成るかマイナスになるかと言えば、おそらくプラスになる事が大きいのかなと思います。

チームの協調性は何か?と考えた時には、『協調性とは、ダラダラ話ができること』なのだと思います。何か特別なマネジメントをしたところで、チームに新しいビジネスが生まれる事はないですが、新しいビジネスを生み出さない会社は滅びの道に進んでいくでしょう。チームを支えているのは、一時的にリーダーであったとしても、リーダーシップだけに依存した会社は壊れていくのだと感じます。

失敗するチームに情報共有がない事実

たとえば一つのチーム内で誰か一人だけ喋りまくって、他のチームメイトがほとんど黙り込んでいるチームは失敗する。逆に(途中で遮られるかどうかは別にして)チームメイト全員がほぼ同じ時間だけ発言するチームは成功するという。それは暗黙のルールとして、そのような決まりを押し付けるのではなく、むしろ、自然にそうなるような雰囲気が、チーム内で醸成されることが重要なのだという。

つまり「こんなことを言ったらチームメイトから馬鹿にされないだろうか」、あるいは「リーダーから叱られないだろうか」といった不安を、チームのメンバーから払拭する。心理学の専門用語では「心理的安全性(psychological safety)」と呼ばれる安らかな雰囲気をチーム内に育めるかどうかが、成功の鍵なのだという。


社員一人ひとりが会社で本来の自分を曝け出すことができること、そして、それを受け入れるための「心理的安全性」、つまり他者への心遣いや共感、理解力を醸成することが、間接的にではあるが、チームの生産性を高めることにつながる。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48137?page=3

組織の何でも言える雰囲気が大事

組織のマネジメントにおいて、チームのリーダーが派遣社員を叱りつけたとします。その瞬間から派遣社員の人は、前向きに取り組もうとするどころか『言われた業務をやっていれば良い』と考えるようになる事が多いようです。何故なら、人前で叱るという行為がチームに共感するという行為と全く正反対に動いてしまうからです。

ヒトラーに誰も助言しなくなったのと同じで、リーダーに誰もモノが言えない雰囲気ができると、その時点で組織というのが拡大できなくなってしまうという事でしょう。例えば、何か組織に活かせる能力があっても組織で隠していて知らなかったという事もあるかもしれません。リーダーの話を聞かされてばかりで、その他の人間が情報を出していない時に起こるという事です。

SEALDsデモが成功している理由

SEALDsデモが成功した理由としては、かなり『何でもあり』という雰囲気があったからだと思います。デモで叫ぶ人もいれば、裏方でフライヤーを作る人もいるし、カメラをやりたい人もいるという、組織としてかなり柔軟性があって自由です。だから、新しい人が入りたいという事で、組織として成立して、維持できるという事があるのだと思います。

風通しが良くて冗談でも言えるし、ラップやってもいいし、来なくてもいい。その風通しの良さというのは、今の安倍政権で安倍独裁で安倍に従わなければ殺されるみたいな雰囲気とは対照的な場所にいます。SEALDsは代表者がいないという事で、ふわふわした雰囲気で風通しが良いので、女性が多いという特徴もあります。

飲み会に参加したがらない若者

お酒を飲まないと語り合えない友達というのは、本当に友達と言えるのでしょうか?それと同じで、チームメイトとお酒をともにしたところで、話さない情報というのは話す事はありません。誰も自分の事を理解してくれないのに、そんな飲み会に参加したいと思う人はいないでしょう。とにかく自分を押し殺して、時間が過ぎるのを待つ・・・・という飲み会が楽しいはずもありません。楽しくない飲み会は、参加したくないと思って後ろ向きになるし、もちろん自分を偽っているので、こんな上司と交流したくないと思って仕事に響きます。

『本来の自分』を職場において出せるということは、ストレスを軽減しながら、最大限のパフォーマンスを出すという事でとても大切になります。

日本においては、若者の新卒生度で『新人』などと言う言い方をして若者を一人前に扱おうとせず、新卒を使い捨てにしようとする会社が数多くあります。年収200万円〜300万円で、新卒をこき使って『新人のくせに文句を言うな』と圧力をかけるという会社が沢山あります。安い給料で辞めるのを前提に雇っているので、辞めたところで新しく雇えばいいと思っているのです。

家族で風通しが悪くなる

チームという意味では、家族においても隠し事が増えることは、ストレスの増大を招くことにも繋がります。相手に言っても何も理解して貰えないと感じると、人は発言すらするのをやめるようになるでしょう。親と子などの世代間の違いであったり、パソコンなどの技術レベルなどは、お互いの会話を減少させて、理解できない壁を生み出すようになっている事は事実つでしょう。

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液晶価格の大幅下落でシャープ再起は不可能?液晶技術に集中しすぎたシャープの末路

  • 13 January 2016
  • のぶやん

液晶ディスプレイの価格は、ずっと下落を続けていますが、今ではパソコン用のディスプレイで多い23.5インチが17000円、27インチで21000円で売られるようになってきています。43インチという壁掛けの液晶型であったとしても、6万円あれば購入できてしまいます。液晶がコモディティ化したと言われてから久しいですが、工場による大量生産が確立した事によって、液晶の価格競争が激しくなって、普通に作って普通に売っていたのでは、全く利益がでない状況になってしまいました。

パソコンディスプレイは、1-3万円で購入可能

利益が出ないけど売るしかない状況

シャープの液晶についても、他社との競争の中で価格を大幅に下げないと売れない状況で、価格を限界まで下げています。価格を限界まで下げていくと、今度は利益がほとんど出ない状況になってしまいます。まるで、工場を稼働させる為に液晶を生産しているような状況に陥っています。その実態としては、売れば売るほど赤字になるという事でしょう。しかしながら、液晶を売らないと「会社としてはやる事がない」という状況に陥ってしまうので、赤字になっても向上を稼働させながら次の事業を探さなくてはいけないという非常に厳しい状況になっています。

原因となっているのは、液晶ディスプレイを作る技術が世界的に確立して、日本企業じゃなければ作れないという状況がなくなったからです。中国などには工場が乱立しており、液晶ディスプレーというのは、「品質を問わなければ工場さえ建てればどの会社でも作れる」という状況になってきました。更に激しい競争の中において、品質の向上も見られるようになってきており、「そこそこの物が安い価格」で作れるようになってきています。液晶の価格は、こうした中でますます下落を見せています。

技術以外に売れるものが何もない

シャープの場合には、既にかなりの規模でリストラを行っており、本社もニトリなどに118億円で売却しているので、既にシャープには「売るものがほとんどない状況」となっています。シャープが存続しているのは、その技術にある程度の価値があるからであり、その技術に依存して存続しているようなものでしょう。もちろん、技術というものが重要なものである事は間違いないのですが、技術というものも時間が経てば陳腐化していきます。

シャープの時価総額というのは、2016年1月に東証が明けた時点で2000億円弱あるわけですけど、ほとんど倒産しかけた会社としては高すぎる時価総額と指摘する人もいます。現在のシャープの技術がどの程度であるか図りかねますが、時間を経るごとにその技術が陳腐化している事は確かでしょう。

労働者が高い賃金を得られない

液晶が大衆のコモディティ化する中で、液晶を作っていたのでは労働者が高い賃金を得る事が難しい状況になってきています。日本では、中国の安い労働力などに対抗するために「派遣労働者員」を増やしてきましたが、この派遣労働者の条件が悪いと、今度はすぐに辞めたり、派遣労働者が集まりづらいという状況すら起こるようになってきています。更に言えば、派遣労働者の賃金というのをこれ以上下げる事は不可能であり、液晶価格が大幅に下落すると、経営努力を行ってもどうしようもない状況に陥っています。

シャープのように主力としていた事業においてグローバルの価格競争に巻き込まれると、派遣社員だけではなくて、正社員をリストラしたり、正社員の給与を維持する事も難しくなってきます。コストを削減できそうなところを全て削減しても会社を生き残らせないといけないという状況になるからです。こういった価格が下落するものを主力商品としている会社にすると、自分たちが価格を主導するほどに価格を落としていかないと厳しい状況にさらされています。とにかく「価格が安くないと売れない」という状況なので、他社より価格を下げるのを自分たちから行わないといけないのです。

新しいビジネスモデルが得られない

シャープは、液晶に集中するとして、大型工場などを作りましたが、それは最近のビジネスモデルとしては外れていました。国内において、そのような大規模工場を自社で抱える事は、相当にリスクが高すぎて、儲けるビジネスではなくなっていたのです。儲けている会社を見ると、アップルのように製品を発注する側に立って、市場を支配するマーケティング企業であり、シャープは製造業を強化する前の段階として、自社ブランドを活用したマーケティングを強化すべきだったのです。

もちろん、シャープが製造業としてアップルにはない独自の技術を強みとしていた所は理解できます。しかし、その技術というものでは、大量に出てくる安価の液晶に対抗しるほどの市場を形成できなかったという事です。いかに技術力が高くても、それを求めるユーザーが少なかったり、製品が高すぎては買ってくれる人がいないのです。国内に大規模工場を建設して価格を下げる事で、技術×大規模で低価格という勝負を挑んだ訳ですけど、「低価格」というものがシャープの予想を更に下回るような低価格になってしまって、結局のところシャープの大規模工場で勝負できなくなりました。

自社ブランドに依存しすぎた

亀山ブランドと呼ばれてシャープの亀山工場で生産されたものが非常に品質が良いと評判になったという事になっていて、実際に「液晶のシャープ」と言われるほど、シャープの液晶が優れていた事は、誰もが認める事でした。しかしながら、価格が高ければいくら優れた技術であったとしても、大衆が手が届く事はないという事がシャープの例で実証されました。例えば、ホテルなどで大量に液晶テレビを仕入れる時には、最も良い部屋にシャープ製の液晶を入れるとしても、全ての部屋でシャープ製の液晶を使う必要はどこにもないのです。顧客は、サムソン製であったとしても、テレビが綺麗に写ればそれで満足で、そこにコストをかける必要はないのです。

パナソニックが巨額の赤字から立ち直れたのは、パナソニックが「幅広い分野において基礎的な技術力が高い」という事にあります。例えば、パナソニックのデジカメなどは、「動画が最も綺麗に撮れる」という事で評判で、コンパクトデジカメでも他社のものよりも動画が綺麗に写ります。単なるカメラとして見た場合には、ニコン・キャノンに負けるのですが、動画を撮影できるカメラとして見た場合には、ダントツでパナソニックなのです。このように様々な分野で、パナソニックが「絶対に必要とされる事情」があるので、パナソニックが復活する事が出来たのでしょう。

チェーン店居酒屋ワタミの経営危機に見る居酒屋のマネジメント経営

  • 17 November 2015
  • のぶやん

ワタミの経営状況が危ない

居酒屋ワタミの経営状況が一気に傾いた事が報道されています。ワタミは最終利益段階で、14年3月期には49億円、そして15年3月期には126億円の赤字を計上下という事で、それまで積み上げてきた現預金2015年3月31日時点で95億円ほどあった現預金は、6月30日に53億円となっていて、現預金が48億円しか残っていない状況になります。負債の330億円(短期・長期の借り入れの合計)を返済できる状況にはなくて、銀行から一括返済を迫られた時点で事業継続が不可能になると言う状況です。毎月、10億円もの赤字を出していたのでは、この53億円の預貯金もすぐになくなくなるのも時間の問題と見られていて、経営危機が表面化しています。

ワタミが急に経営危機に直面したのは、2014年4月に15%値上げを断行したのが失敗の原因とされています。このワタミが値上げした時期としては、2014年4月1日に消費税が5%→8%に上げられたのと時期が重なっていて、消費者としてワタミが20%近い大幅値上げを決行したという事になりました。言い換えれば、ワタミに行くと「ムチャクチャ高い会計になる」という印象を持つ人が多くなったのです。1回入店するだけで、5000円も支払っていたのでは、学生・サラリーマンは破綻してしまいます。最近の学生・サラリーマンが1回の飲み会で出せる金額は、2500円ぐらいで以前よりも更に金額が低くなっているのです。お客が想定している金額よりも1000円以上高い支払いが来るので、客足が遠のいて当然でしょう。

値上げしたのに商品レベル変わらず

ワタミが2014年4月に値上げしたのですが、その後の商品レベルというのは、良くなっていませんでした。ひと昔前と違うのは、客のレベルが格段に上がっているという事です。学生などは、インスタグラムなどで日頃から料理の写真を頻繁に見ており、食べログなどで日頃から「安くて美味しいお店」を検索しています。女子会などもオシャレに開催するのが常になっていて、合コンでワタミなんて絶対に選ばれる事はありません。食べログなどでは、チェーン店というだけで圧倒的に不利になるのです。食べログで、3.2以下のお店は、危険すぎるお店だから入らない方が良いお店なのですが、ワタミの多くのお店で3.01しか付けられていないのです。食べログ評価で3.01などというお店は、絶対に行くべきではないお店です。

お客さんは、スマートフォンで情報を即座に取得できる時代になっています。その点にチェーン店居酒屋がついて来れていないのです。特にワタミなど全国展開している大規模居酒屋では、値上げしてもお客さんは減らないという自信過剰な態度で挑んだ結果として、大幅に客足が離れて取り返しがつかない状況になっています。あれ?チェーン店なのに全然安くないし!何だか損した気分!というのが客の正直な感想でしょう。既に多くの人は、最初にお店を決めておく場合には、チェーン店など絶対に選ぶことはないでしょう。チェーン店を選ぶときは、行き当たりばったりで看板を見て決めた時ぐらいのものです。そもそも、唐揚げとかもともと食べたくないのに、居酒屋の唐揚げとか滅茶苦茶不味いし、刺身なんて居酒屋で注文するものじゃないと思うし。

飲み放題が流行らない

ワタミが提案している「飲み放題で3900円」というプランだって、最近では全く流行らなくなってきています。そもそも、最近の20代というのは、お酒を飲まない人も増えてきていて、飲んで1・2杯という人も多いのです。飲み放題で3900円と言ったところで、ほとんど飲まないので損した気分にしかなりません。しかも、出てくるお酒は薄くて水みたいな不味いお酒。料理と言えば、チェーン店特有の見飽きるような料理ばかりで新鮮味がゼロ。もちろん、チェーン店だからインスタグラムなどのSNSにも投稿できないので、リア充アピールをする事もできません。

ワタミの社長の話では、ワタミの客層が20代・30代が60%弱という事で、若い人をどうやって狙うかを社長自身も良く分かっていなかったように思います。基本的には、20代は「全くカネがない」状況なので、全くカネが無い人をひきつけるような安さの戦略というのは、当然ながら当然の事です。更に言えば、スマートフォンやSNS(特に写真SNS)を多用する世代であるので、ダサいものを提供する事に敏感で、ダサいところに寄り付きません。チェーン店に行くのはダサいから、もう少しオシャレに、個性的なお店を食べログで検索していきたいと言うのが若い人の考え方です。「ワタミはどこでもある」=いつでも行けるから、行く必要がないと判断されています。お金は大事に使わないといけないので、SNSにアップロードできる「オシャレなお店」に行く必要があるのです。

値上げを続けるユニクロとディズニーランド

値上げを続けているのは、ワタミだけに限った話ではありません。消費税の増税が言われる中で、ユニクロ・ディズニーランドなども値上げを続けていますが、これらの企業の業績は目先は絶好調です。ただ一つ言える事は、賢い消費者ほど、既にユニクロもディズニーランドも利用してはいないという事でしょう。ユニクロもディズニーランドも、値上げを繰り返して時代に合わなくなって高すぎるという点では一致しています。そこで消費を繰り返すという事は、貧困者が更に貧困になっていくようなものです。ユニクロは家電と同じで「展示場」ではありますが、購入する場所ではありません。ユニクロは、値下げ幅も小さくて、大幅に値下げした商品を店頭に並べるH&Mとは比較にならないのです。広告・CMのブランディングイメージで売っている会社で、そうしたイメージに騙された消費者が行く場所となっています。

ディズニーランドにしても、海外に本当に旅行に行った方が明らかに楽しいのに、東京からとても遠くて、あんな混雑した場所に大金を払って行くのは、本当に馬鹿げています。実際にディズニーランドに行った事はありますが、楽しさが分かりませんでした。乗り物に乗っても、買い物しても、やっぱり海外旅行の方が楽しいよね、と思う事ばかりだったのです。自ら進んでいきたい場所ではないという事だけは確かですね。テレビなどを良く見る賢くない消費者に向けて、広告をガンガン打ってブランディングさえ確立してしまえば、頭の悪い消費者は高くても買ってくれるだろうという経営判断は、確かに正しいと感じます。単にワタミの場合には、一気に15%も値上げしちゃったので、「消費者にばれちゃった」とうだけのことで、年に3%ずつジワジワ値上げすれば、消費者も気が付かなかったかもしれませんね。

東京ディズニーランドにおける外国人の比率は僅か3%ほどであり、東京に来た外国人が必ず立ち寄るスポットではありません。外国人向けのツアーに東京ディズニーランドを入れてしまうと、交通費・食費・エントランスフィーで1万円ほどかかってしまって、ツアー自体が高額になってしまうからです。また、外国人観光客も、東京に来てディズニーランドをそれほど望んではいません。ディズニーランドに喜んでいくのは、海外旅行にそれほど行く事ができない「夢があると勘違いしている層」という事ができると思います。少なくとも、私の周囲にいる海外に良く行く人は、ディズニーランドなど行こうという話題が出てきません。夢というのは、自分で作り出すものであって、ディズニーランドにカネを払って買うものではないからです。

貧乏であればあるほど、労働に忙しくなってしまって、情報に疎くなりがちです。自分の情報などが乏しくなって、テレビばかり見ていると、CMなどに影響される事が自然に増えてしまいます。言い換えれば、誰かにコントロールされる機会が増えてしまうという事で、ますます貧困に陥るという連鎖に陥ってしまうのです。
 

「カレーハウスCoCo壱番屋」のハウス食品への売却

先日、「カレーハウスCoCo壱番屋」に1年ぶりぐらいに行ってみたけど、メニューはどれも高いと感じました。1000円ぐらいだったかな、カレーの量もそんなにないのに、1000円ぐらいするココイチは、学生・サラリーマンが昼に気軽に入る所じゃないような気がします。創業者がハウス食品に売却したのはは、カレーを高い値段で売って利益が出ていたのを分かっていたのだと思います。松屋でカレーが330円ですけど、ココイチでは同じカレーが1000円もします。1000円のカレーの割には「凄くおいしい」と感じるわけでもなくて、食べた後に「ああ、高かったな」と感じるのです。いくらカレー専門店とは言っても、他の外食チェーンと比較すると、価格が高すぎると思うのです。ブランディングで売っているだけで、実際はそんなに客の満足度は高くないと思います。

松屋のカレーを褒めている訳ではないです、松屋のカレーは塩分が異常に多い事で不健康なようなので、松屋でカレーは注文しません。すき家のカレーに至っては、並450円で大盛りカレーみたいな具が入ったカレーが出てくるのですけど、これが不味いんです。どんな添加物を入れているか分からないですが、途中から不味くて具合が悪くなってくるんです。味の深みとか、そういう次元の問題ではなくて、「外見だけカレーぽく見えるように作られた何か」だと思うんですね。

ハウス食品としては、カレーの原材料を提供していたという事で、「内情を良く知っている」と思っているのかもしれませんが、経営の実態としてブランディング依存で高い価格を維持する戦略であり、こういったやり方は長続きしないのではないかなと思うのです。確かに目の前のココイチの業績は悪くないのですが、お客としてお店に行った肌感覚では、清潔感も今一つ、バイト1人が忙しそうで提供が遅い、挙句の果てに宣伝されているほどおいしくない、会計は高いというものでした。簡単に言ってしまえば、リピートしたいという気にならないですね。

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