経営・マネジメント

言語: 

外国人観光客がゼロになって壊滅したスキー場の現実

  • 5 January 2021
  • のぶやん

昨年まで、東北・安比高原スキー場など、「外国のスキー客の誘致に力を入れてきたスキー場」は、コロナ騒動で深刻な打撃を受けています。外国人観光客の割合を伸ばし続けてきたスキー場ほど、危機的な状況に陥っています。

外国人がまったく来日しない

外国人の訪日観光客は、ほとんどゼロになって悲惨な状況になってきています。今まで、外国人観光客が多かったスキー場ほど、その大きな打撃を受けています。インバウンドは、コロナの影響下で「もう数年は戻ることがない」とされているので、インバウンドに力を入れてきた所ほど、その打撃が極めて大きいと言えるでしょう。

日本人の若年層に見放された

日本人の若年層から見ると、スキー場で遊ぶための価格設定は、明らかに高すぎます。交通費、レンタル、リフト券を合わせて1回のスキー場に行くのに2、3万円もかかる出費に見合う満足度を提供できるスキー場は皆無でしょう。特に初回にスキー場に行く人は「少し体験したい」と思っていくのですが、その体験をサポートする体制がスキー場に多くありません。

交通費・レンタル・リフト券を合わせて1回のスキーで2,3万もかかった上、最初のレッスンを受けるとなると、レッスン料までかかるようになります。そんな出費には、一般的な庶民が耐え続けるほどに日本人の収入は高くありません。スキー場に行って出費できるほど、日本人の経済力は高くないのです。

楽しむのに手間がかかりすぎる

スキー・スノーボードは、とても「手軽に楽しめる」スポーツではありません。「初心者が全くの手ぶらで楽しめるようなプラン」も出ていますが、そのようなプランを遣ったとしても、ボードの装着から、リフトに乗り降りしたりすることまで、楽しむためのハードルが極めて高いスポーツであると言えるでしょう。

ありとあらゆる点において、お客の新規参入のハードルを下げるような努力をしなくてはいけません。新規参入のハードルを下げて、ようやく人々が興味・関心を抱いてくれるようになるのです。

コスパをあげる取り組みが不十分

スキー場は、付加価値を高める取り組みが不十分です。初心者に対するサポート体制が全くできていなかったり、若い人の需要を全く捉えきれていない状況が起こっています。若年層が求めているのは、コミュニケーションであったり、インスタ映えであるにも関わらず、それをスキー場は重視していない傾向があります。

出来る限りの自動化を進めることで、初心者向けのインストラクターなどを充実させて、長期的な視点で見てスキー&スノーボードの普及をすることが重要と言えるでしょう。

スキー場全体の雰囲気作り

スキー場全体に雰囲気を作り出すことは、スキー場のコスパをあげる上で非常に大切になります。例えば、お尻のパンダクッションの貸し出し、サンタクロースのコスプレの貸し出しなどは、来場者を喜ばせるのに役立ちます。スキー場は、単なる運営をするだけではなくて、インスタ映えをするスポットを用意するという発想が必要になります。

カップルで来ても楽しいし、友達と来ると更に楽しいという雰囲気作りが大切になります。

20年前の設備と人材が劣化

今の日本のスキー場の多くがバブル時代に建設されたものであり、既に20年前の設備、人材で変わるところがありません。設備の更新は必要だし、人材の更新も必要になっていくのです。設備の更新を行うことは行っていますが、人材の更新はなかなか行われていません。

その理由は、リゾート地に優秀な人材を採用する魅力が皆無だからです。都会から離れたような僻地に多いリゾート地に優秀な人材が来るはずがないからです。結果として、リゾート地では、そこでしか働けないような人材しか残らなくなります。

従業員の質が大幅に低下

多くのスキー場では、従業員は社員でも、地元の人でもなくて、どこから来たのか分からないような寮に住んでいる派遣社員を使っています。そうなると、従業員の多くがスキー場の経営から離れた状態にあることになり、スキー場での接客サービスの品質が大幅に低下することに繋がってしまいます。

現場でクレームを伝えたとしても、そのほとんどが派遣されたアルバイト社員であるので、全く無意味で無視されるのがほとんどです。派遣されたアルバイトにとって見ると、現場で受けたクレームなど改善のために上部に報告する必要すら感じないのが普通です。

カテゴリ: 

どうしてツィッター社は赤字が解消できないのか?ビジネスモデルが難しいウェブサービス

  • 28 October 2016
  • のぶやん

ツィッター社と言えば、2013年11月に株式を上場して以来、一度も黒字になったことがないという事で、『そのうち黒字にする手法があるだろう』と誰もが考えていて、時価総額は2兆円以上もあったのですが、3年を経た今でも赤字を垂れ流しており、『どうも雲行きが怪しくなってきたぞ』と多くの人がツィッターの将来像に対して懐疑的になってしまっています。

ツィッター社としては、『何とか黒字にします』と言って、広告をバンバン掲載したりしていますが、大した効果は出ておらず、赤字を垂れ流している状況が改善できていません。そもそも、何でツィッターはこんなに儲からないビジネス化と言う事も含めて考えてみる必要があるでしょう。


http://news.mynavi.jp/articles/2016/06/02/twitter/

ツィッターの収入9割が広告費

ツィッターは、基本的に無料で利用ができるようになっているので、表示された広告がツィッター社の収入になっています。ツィッターは、140文字と言う字数制限があるので、広告をあまり多く表示してしまうと、ユーザーの利便性が損なわれるという事で、広告をあまり多く表示してきませんでした。しかし、最近はさすがに『利便性よりも収益がないと会社がヤバくなってしまうから』という理由から、広告表示を行うようになってきましたが、広告表示はユーザー離れを引き起こしかねない状況になっています。


ツィッターのユーザーの伸びは、既に2016年でストップした状態になっており、これ以上の伸びは厳しいと見られています。これ以上のユーザーの伸びが厳しいという事は、言い換えれば、今のユーザーの滞在時間を更に伸ばしたり、有料化するなど以外の収益の手法がないという事になるでしょう。ツィッター社は、『広告が表示されないオプション』などでユーザーに少額課金をするなど、課金する手法を取らないと厳しいでしょう。しかし、課金システムを構築したり、運営したりするだけでコストがかかる事も容易に想像できます。

情報が探しづらいツィッター

ツィッター社の使い方の半分以上は、『自分の情報を見てほしい』とする広告目的のものです。例えば、自分のブログ記事を書いた時には、誰も見てくれない情報なので、それをツィッターに乗せて拡散すれば、少なくともフォロワーが見てくれて、そこからクリックしてサイトに訪問してくれる可能性がある訳です。企業などは自社のPRの為にツィッターを懸命に使っているところが多いです。

ツィッター社は、AがつぶやいたツィートをBに認識させるという事で、『匿名情報伝達のツール』という見方もできるでしょう。フォロワーが多ければ、一斉に伝達する事ができます。しかし、この欠点は『フォロー人数が増えていくと訳が分からなくなる』と言う事と『フォローの作業がめんどくさい』という事にあります。この問題というのは、フェイスブックも同様の問題を抱えていますが、フェイスブックでは個人ではなくて『コミュニティ』に情報が流れるので、コミュニティを追えばいいという考え方もできます。

インターネット情報量の急増

インターネット情報量は、急増しているのでツィッターの利用者が増えないということは、情報量において負けていく事を意味しています。それでも、広告収入が十分にあって黒字が確保できていれば、研究・開発・買収などを行って拡張性を持たせる事ができますが、今の赤字の状態では、研究・開発・買収すら難しい状況になっています。時間が経てばたつほど、同じビジネスモデルでユーザーを確保する事は難しくなっていくので、ツィッター社が厳しい立場になっていく事は明らかでしょう。

特にスマートフォンで通信容量が増大してきていることよって、ツィッターのように文字を中心としたものだけではなくて、写真、ビデオなどのやり取りも増えてきています。そういった中で、単に『文字だけを中心としたツィッター』というのは、つまらないものに見えてきているユーザーが増えてきているのです。2016年に出現したポケモンGOは、ツィッターのアクティブユーザー数を凌駕しているとされています。ツィッターが出現した2006年には、パソコンが多く使われていましたが、今ではツィッターを見るほとんどの人がスマートフォンになっています。

スマートフォンは、パソコンよりも気軽に利用される傾向があるので、モバイルの機能を発揮してその場で撮影した写真をその場でアップロードするような使い方がされるようになってきました。友達間のメッセージであれば、ツィッターよりもスマートフォン向けとして開発されたLINEの方が向いています。こうして他のアプリと競争する中で、ツィッター社がその地位を保つことが非常に困難になってきているという事が分かります。

ユーザーの増加と収益性

フェイスブックでも同じことが言えますが、人口には限界があるので、ユーザーが増加するには限界があるのが当然です。それ以上は、ユーザーの満足度を何としても高めていく必要があります。写真・動画アプリなどは、そのコストを回収するには、いかに規模を追求したとしても、広告だけでは非常に厳しいと言えるでしょう。

(1)ユーザーの人数(増加割合)
(2)ユーザーが出す情報量の増加(写真・動画)
(3)ツィッターの人数・情報量における費用の増大

フェイスブックは、動画の大きさに制限を設けている上に、違法コピー動画を放置する事によって、Youtubeで人気の動画を沢山アップロードさせて、なるべくコスト(容量)をかけずにユーザーの満足度を高めるという方法をとっています。もし、フェイスブックがYoutube並みに動画のアップロードを解放してしまった場合には、Facebookのユーザーがほとんど伸びていない中でコストの増大を招いてしまって、フェイスブックは今の収益を維持する事が難しくなってしまうでしょう。

ツィッター社では、現在2分間の動画をアップロードできるようになっていますが、この2分間の動画の容量というのは、テキストで言うと膨大な情報量になります。2chの収益性が良いのは、アップロードされているものが全てテキストであり、容量・通信料のコストさえ非常に小さいものですむという事があるからです。写真サイトであればまだしも、動画サイトで無限アップロードをされてしまうと、その費用が膨大になってしまって、収益が出ないのが一般的です。ニコニコ動画などがその典型であり、利益を出す為に動画を制限した結果、ユーザー離れを引き起こす結果を招きました。

文字情報を扱っているツィッターが利益が出せないのであれば、画像が増え、動画が増えている現状において、そのコストを広告費だけで回収できない事は明らかです。2分の動画を大量にアップロードされると、ユーザーの満足度は高まるかもしれませんが、それだけ収益を伸ばしていかなくてはいけません。例えば、動画に広告を入れるなどの手法を取らないといけませんが、それは2分の動画を見るだけの為に広告を見るという行為は、ユーザーにとって非常に不快な経験になってしまうでしょう。
 

買収したサービスVineのサービス終了

2012年6月にサービスを開始して、2012年10月にツィッター社が買収した6秒動画投稿サービスであるVineのサービスを終了する事を2016年10月27日に発表しました。ツィッターの売却を画策したツィッター社ですが、現在の時価総額で買おうとする会社が現れずに苦悩して、その結果としてVineのサービス終了にいたったものと思われます。Vine自体のサービスを売却するという選択肢も模索したと思いますが、それも出来なかったようです。10月27日に、3860人の従業員のうち9%(300人)の削減を決定しており、経費の削減を進めていくようです。

前ゼネラルマネージャーのジェイソン・トフ氏が2016年1月にVineおよびTwitterを辞職して、Googleに転職したことで、Vineのサービス維持が困難になった事で多くの従業員がVineを辞める事になり、その結果としてサービス継続すら難しくなったという事です。動画アプリであるVIneは、Snapchatにユーザーを奪われた事によって、ユーザー数を減らしていました。それでも2億人のアクティブユーザーがいたのですが、前途多難である事が予想されていて、サービス停止の決定に至ったようです。


http://gigazine.net/news/20160714-vine-top-executives-left/

フローで流し続ける事の限界

ツィッターの情報の多くは、最新の物をフロー式で一気に流すものであり、過去の情報が目にされる事がほとんどありません。これは、NAVERまとめであったり、Wikipadiaなどと異なっている点でしょう。積み上げていけばお金になるというビジネスと違って、フロー型は常に動き続ける情報だけがユーザーの注意をひきつける事になります。稀に以前のツィートが話題になる事もありますが、ほとんどの話題になるツィートは、1ヶ月以内のものです。このような状況では、過去のツィートを活用できず、『ゴミがどんどん貯まっていく状況』になりかねません。

ツィッター社の場合には、多くの人が情報を出す場所で、フローで最新の情報をゲットできるというのが大きな特徴ですが、同社にとってそれが資産と呼べるものになっていない事が最大の問題点とも言えるでしょう。ツィッター社を見ていて分かるのは、フローのビジネスモデルだけで儲けるのは難しいという事です。特に『おはよう』『こんにちわ』とつぶやいている人がいて、その情報価値というのは、ほとんど無価値である訳です。広告を主体とするのであれば、他の企業と連携できそうな内容のツィートを含めた方が広告価値が高いという事になります。例えば、ドラマの中に車のシーンが出てきて、自動車会社がスポンサーになるという具合です。

カテゴリ: 

高額化していくユニクロに絶対に行くべきでない理由

  • 24 November 2015
  • のぶやん

ユニクロは、2015年になって客足が90-95%と大幅に減少しているにも関わらず、売上高が逆に増えてしまっています。言い換えれば、それだけ1人あたりの客の単価を上げて、「高級路線」を突っ走っているわけですけど、はっきり言って、ユニクロの品質は数年前とほとんど変化しないどころか、逆に他社と比べてもそれほど品質が良いと言えない状況になってきています。

品質が大幅にあがって、それで客足が遠のいたけど売り上げが伸びたというのあら良いのです。ユニクロの場合には、客足が遠のいた分を値上げによってカヴァーしようとして、そのままの商品を単にジワジワと値上げしていっています。これは消費者として敏感に反応すべきでしょう。言い換えれば、ユニクロで買うべきではないのです。2014年4月に消費税が5%から8%に値上げになった影響もあるので、感覚としてはユニクロは1-2年で20%ぐらい値上げした感覚があります。そして、品質・ファッション性にほとんど変化がありません。

客数が伸びていないにも関わらず売り上げが伸びる状況


http://www.fastretailing.com/jp/ir/monthly/

ユニクロで買うとすぐに分かる

私はユニクロに2ヶ月に1回ぐらいは入店して、良いものがないかをチェックしてますが、置いてあるものというのはいつも同じようなものばかりです。だから、他の人がユニクロを身に着けていると、すぐに「あ、ユニクロを着ている」と分かってしまうんですね。別に分かっても問題はないんですけど、他の人が着ているのをみると、「やっぱりダサい」と思わざる得ないのです。そうなんですよ、最近のユニクロはベーシックを追求しすぎて「やけにダサい」というのが多いのです。

以前であれば、女性だって「ユニクロだけど清潔感があるからいい」ぐらいに思ってくれたかもしれませんが、最近の女性というのは、ユニクロなどに慣れてきているので、全身がユニクロだとばれちゃうんですよ。敏感な女性だと、シャツとかユニクロにするだけでもすぐにわかってしまいます。なんか、ユニクロで買い物しているとなると、ファッション性としては「ダサい男」というイメージになってしまいますね。恐らく、女性だって同じで「かわいい服が見当たらない、ユニクロだっさー」と思っている女性は多いと思います。

消費者を馬鹿にした値上げラッシュ

客足が大幅に減少しているにもかかわらず、値上げを続けて売上高を伸ばしているユニクロですが、このようなやり方が長く続くとは思いません。ユニクロは、広告・宣伝によって「どこにでもあるコンビニのような感覚で購入できる店」として客足を伸ばしてきたのですが、最近はお店に入っても「買う商品が見当たらない」という事が増えているのです。感覚的に「ちょっと高いな」と思う事が多くなって、買った後にも後悔する事が増えます。この服がこんなに価格がしたんだと。

本当に服屋で行く場所を知らないという人はユニクロに行けばいいけど、ユニクロに行くよりだったら価格帯が一段安いH&Mの方が良い服が見当たります。H&Mは、必ず店内で割引を行っている場所があるので、割引の商品を買うか、高くてもそこそこファッション性のある良い商品を置いていたりします。このH&Mで高めの商品がユニクロの普通ラインに並ぶ商品だったりするんですよね。ファッション性はもちろん、H&Mの方がいいのです。好みの問題もあるでしょうけど、私は遠くてもH&Mに行きたいな。

ユニクロは情報弱者が行くところになった

先日、H&M渋谷で買ったパーカーだって、割引で700円で売ってました。新品で700円のパーカーなんて、H&Mでしか買えないです。しかも、品質が悪いかと言えば、もともと3000円ぐらいで売っていたものなので、それほど品質も悪くないわけです。別に何回か着てダメになったら、捨てちゃえばいい。H&Mなら500円の割引券にする事も出来ますしね。言い換えれば、700円で買ったものを1年後に引き取ってもらって500円割引券がゲットできれば、200円で買ったことにできる訳です。H&Mはこういう割引商品を頻繁に置いているので最強です。

ユニクロなんて全然割引セールをやってくれないし、割り引いたと言って1年前の価格で売ってたりする訳ですよ。全く同じものをです。今では、ユニクロというのは、相当に鈍感な人が行く場所になっていると思います。看板が大きくて店舗に入りやすいし、ベーシックな服装だから着やすいし・・・・みたいなおばちゃんが行く場所かよ!と突っ込みたくなるのがユニクロです。20代・30代がファッションを求めていくような場所ではありません。とにかくダサいです。

実際にユニクロの店舗に若者はいない・・・いたとしても買わない。ユニクロは、若者にとって、単に高くてダサい商品でしかなくなってきている。ユニクロで買えるのは、ファッショに興味がないけど、とりあえず服を買っておきたいというファッション情報弱者のサラリーマンぐらいなのかもしれないですね。

どうせダメになるシャツなら安い方がいい

インターネットでユニクロと同じようなシャツは、ユニクロの半額から3分の1で売られています。ユニクロと見た目がほとんど同じで価格が3分の1になるなら、そっちの方がいいです。もともと、安いシャツなんて、インターネットで買ったって、ユニクロで買ったって、何回か着ればダメになるんですよ。1000円のシャツでも、4000円のシャツでも、安物に変わりはないのだから、見た目が同じならば安い方がいいに決まっています。4000円のユニクロのシャツがいいか?と言えば、いいものもあるかもしれないけど、洗うとすぐにダメになるのは同じです、シャツなんてそんなものだから。

特にインナーのシャツなどは、すぐにダメになってしまうので、庶民であればは常に新しいものを着こなして、いた方が格好良く見えるでしょう。常に新しいものを購入するには、ユニクロは高すぎるのです。給与が30万円とか40万円とか、そういう層にとってユニクロをガンガン買っている余裕はないでしょう。シャツばかりではなくて、高く見える靴であったり、カバンなどにもお金をかけなくてはいけません。

ユニクロの夢のない賃金体系

ユニクロの賃金体系を見ていると、本当に夢のない賃金体系だなと思わずにはいられません。小売り、特に洋服を販売する仕事なんて、本当に夢のない商売だなと思いますね。だって、最低年齢32歳~のスーパースター店長レベル(部長級)でようやく1000万円を超えて、35歳~のスーパースター店長(部長級)という凄いレベルの店長で年収が2500万円ほどですからね。ちなみに、このレベルというのは、部長級のレベルでこれなんで、他の大企業に勤務するのとあんまり変わらないわけですよ。違いと言えば、「若くても、まあ、チャンスはあるかもね」と言ってる事ぐらいのものです。

こういう賃金体系を見ていて思うのは、本当に若くて優秀で自分に自信があれば、自分でビジネスをやる訳だから、人の会社で賃金体系に期待して働く事はないよね、という事です。一時的に働くかもしれないけど、しっかりとしたビジョンと野望があれば、そこそこ経験を積んだらすぐに辞めちゃうんじゃないかな。

カテゴリ: 

チェーン店居酒屋ワタミの経営危機に見る居酒屋のマネジメント経営

  • 17 November 2015
  • のぶやん

ワタミの経営状況が危ない

居酒屋ワタミの経営状況が一気に傾いた事が報道されています。ワタミは最終利益段階で、14年3月期には49億円、そして15年3月期には126億円の赤字を計上下という事で、それまで積み上げてきた現預金2015年3月31日時点で95億円ほどあった現預金は、6月30日に53億円となっていて、現預金が48億円しか残っていない状況になります。負債の330億円(短期・長期の借り入れの合計)を返済できる状況にはなくて、銀行から一括返済を迫られた時点で事業継続が不可能になると言う状況です。毎月、10億円もの赤字を出していたのでは、この53億円の預貯金もすぐになくなくなるのも時間の問題と見られていて、経営危機が表面化しています。

ワタミが急に経営危機に直面したのは、2014年4月に15%値上げを断行したのが失敗の原因とされています。このワタミが値上げした時期としては、2014年4月1日に消費税が5%→8%に上げられたのと時期が重なっていて、消費者としてワタミが20%近い大幅値上げを決行したという事になりました。言い換えれば、ワタミに行くと「ムチャクチャ高い会計になる」という印象を持つ人が多くなったのです。1回入店するだけで、5000円も支払っていたのでは、学生・サラリーマンは破綻してしまいます。最近の学生・サラリーマンが1回の飲み会で出せる金額は、2500円ぐらいで以前よりも更に金額が低くなっているのです。お客が想定している金額よりも1000円以上高い支払いが来るので、客足が遠のいて当然でしょう。

値上げしたのに商品レベル変わらず

ワタミが2014年4月に値上げしたのですが、その後の商品レベルというのは、良くなっていませんでした。ひと昔前と違うのは、客のレベルが格段に上がっているという事です。学生などは、インスタグラムなどで日頃から料理の写真を頻繁に見ており、食べログなどで日頃から「安くて美味しいお店」を検索しています。女子会などもオシャレに開催するのが常になっていて、合コンでワタミなんて絶対に選ばれる事はありません。食べログなどでは、チェーン店というだけで圧倒的に不利になるのです。食べログで、3.2以下のお店は、危険すぎるお店だから入らない方が良いお店なのですが、ワタミの多くのお店で3.01しか付けられていないのです。食べログ評価で3.01などというお店は、絶対に行くべきではないお店です。

お客さんは、スマートフォンで情報を即座に取得できる時代になっています。その点にチェーン店居酒屋がついて来れていないのです。特にワタミなど全国展開している大規模居酒屋では、値上げしてもお客さんは減らないという自信過剰な態度で挑んだ結果として、大幅に客足が離れて取り返しがつかない状況になっています。あれ?チェーン店なのに全然安くないし!何だか損した気分!というのが客の正直な感想でしょう。既に多くの人は、最初にお店を決めておく場合には、チェーン店など絶対に選ぶことはないでしょう。チェーン店を選ぶときは、行き当たりばったりで看板を見て決めた時ぐらいのものです。そもそも、唐揚げとかもともと食べたくないのに、居酒屋の唐揚げとか滅茶苦茶不味いし、刺身なんて居酒屋で注文するものじゃないと思うし。

飲み放題が流行らない

ワタミが提案している「飲み放題で3900円」というプランだって、最近では全く流行らなくなってきています。そもそも、最近の20代というのは、お酒を飲まない人も増えてきていて、飲んで1・2杯という人も多いのです。飲み放題で3900円と言ったところで、ほとんど飲まないので損した気分にしかなりません。しかも、出てくるお酒は薄くて水みたいな不味いお酒。料理と言えば、チェーン店特有の見飽きるような料理ばかりで新鮮味がゼロ。もちろん、チェーン店だからインスタグラムなどのSNSにも投稿できないので、リア充アピールをする事もできません。

ワタミの社長の話では、ワタミの客層が20代・30代が60%弱という事で、若い人をどうやって狙うかを社長自身も良く分かっていなかったように思います。基本的には、20代は「全くカネがない」状況なので、全くカネが無い人をひきつけるような安さの戦略というのは、当然ながら当然の事です。更に言えば、スマートフォンやSNS(特に写真SNS)を多用する世代であるので、ダサいものを提供する事に敏感で、ダサいところに寄り付きません。チェーン店に行くのはダサいから、もう少しオシャレに、個性的なお店を食べログで検索していきたいと言うのが若い人の考え方です。「ワタミはどこでもある」=いつでも行けるから、行く必要がないと判断されています。お金は大事に使わないといけないので、SNSにアップロードできる「オシャレなお店」に行く必要があるのです。

値上げを続けるユニクロとディズニーランド

値上げを続けているのは、ワタミだけに限った話ではありません。消費税の増税が言われる中で、ユニクロ・ディズニーランドなども値上げを続けていますが、これらの企業の業績は目先は絶好調です。ただ一つ言える事は、賢い消費者ほど、既にユニクロもディズニーランドも利用してはいないという事でしょう。ユニクロもディズニーランドも、値上げを繰り返して時代に合わなくなって高すぎるという点では一致しています。そこで消費を繰り返すという事は、貧困者が更に貧困になっていくようなものです。ユニクロは家電と同じで「展示場」ではありますが、購入する場所ではありません。ユニクロは、値下げ幅も小さくて、大幅に値下げした商品を店頭に並べるH&Mとは比較にならないのです。広告・CMのブランディングイメージで売っている会社で、そうしたイメージに騙された消費者が行く場所となっています。

ディズニーランドにしても、海外に本当に旅行に行った方が明らかに楽しいのに、東京からとても遠くて、あんな混雑した場所に大金を払って行くのは、本当に馬鹿げています。実際にディズニーランドに行った事はありますが、楽しさが分かりませんでした。乗り物に乗っても、買い物しても、やっぱり海外旅行の方が楽しいよね、と思う事ばかりだったのです。自ら進んでいきたい場所ではないという事だけは確かですね。テレビなどを良く見る賢くない消費者に向けて、広告をガンガン打ってブランディングさえ確立してしまえば、頭の悪い消費者は高くても買ってくれるだろうという経営判断は、確かに正しいと感じます。単にワタミの場合には、一気に15%も値上げしちゃったので、「消費者にばれちゃった」とうだけのことで、年に3%ずつジワジワ値上げすれば、消費者も気が付かなかったかもしれませんね。

東京ディズニーランドにおける外国人の比率は僅か3%ほどであり、東京に来た外国人が必ず立ち寄るスポットではありません。外国人向けのツアーに東京ディズニーランドを入れてしまうと、交通費・食費・エントランスフィーで1万円ほどかかってしまって、ツアー自体が高額になってしまうからです。また、外国人観光客も、東京に来てディズニーランドをそれほど望んではいません。ディズニーランドに喜んでいくのは、海外旅行にそれほど行く事ができない「夢があると勘違いしている層」という事ができると思います。少なくとも、私の周囲にいる海外に良く行く人は、ディズニーランドなど行こうという話題が出てきません。夢というのは、自分で作り出すものであって、ディズニーランドにカネを払って買うものではないからです。

貧乏であればあるほど、労働に忙しくなってしまって、情報に疎くなりがちです。自分の情報などが乏しくなって、テレビばかり見ていると、CMなどに影響される事が自然に増えてしまいます。言い換えれば、誰かにコントロールされる機会が増えてしまうという事で、ますます貧困に陥るという連鎖に陥ってしまうのです。
 

「カレーハウスCoCo壱番屋」のハウス食品への売却

先日、「カレーハウスCoCo壱番屋」に1年ぶりぐらいに行ってみたけど、メニューはどれも高いと感じました。1000円ぐらいだったかな、カレーの量もそんなにないのに、1000円ぐらいするココイチは、学生・サラリーマンが昼に気軽に入る所じゃないような気がします。創業者がハウス食品に売却したのはは、カレーを高い値段で売って利益が出ていたのを分かっていたのだと思います。松屋でカレーが330円ですけど、ココイチでは同じカレーが1000円もします。1000円のカレーの割には「凄くおいしい」と感じるわけでもなくて、食べた後に「ああ、高かったな」と感じるのです。いくらカレー専門店とは言っても、他の外食チェーンと比較すると、価格が高すぎると思うのです。ブランディングで売っているだけで、実際はそんなに客の満足度は高くないと思います。

松屋のカレーを褒めている訳ではないです、松屋のカレーは塩分が異常に多い事で不健康なようなので、松屋でカレーは注文しません。すき家のカレーに至っては、並450円で大盛りカレーみたいな具が入ったカレーが出てくるのですけど、これが不味いんです。どんな添加物を入れているか分からないですが、途中から不味くて具合が悪くなってくるんです。味の深みとか、そういう次元の問題ではなくて、「外見だけカレーぽく見えるように作られた何か」だと思うんですね。

ハウス食品としては、カレーの原材料を提供していたという事で、「内情を良く知っている」と思っているのかもしれませんが、経営の実態としてブランディング依存で高い価格を維持する戦略であり、こういったやり方は長続きしないのではないかなと思うのです。確かに目の前のココイチの業績は悪くないのですが、お客としてお店に行った肌感覚では、清潔感も今一つ、バイト1人が忙しそうで提供が遅い、挙句の果てに宣伝されているほどおいしくない、会計は高いというものでした。簡単に言ってしまえば、リピートしたいという気にならないですね。

カテゴリ: 

アドセンス広告

関連記事