マネジメント


アドセンス広告

経営管理論は、組織・団体(主に企業)の管理についての実践的な技法(経営管理)の確立を目指す学問であり、経営学を構成する分野の一つ。 20世紀初頭、科学的管理法を提唱し、「経営学の父」と呼ばれたフレデリック・テイラーがその始まりとされており、また「管理原則(管理過程論)の父」と呼ばれたアンリ・ファヨールによる研究により、学問として成立。その後、主にアメリカで研究が発展した。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫)

エンロン不正会計事件に見る『金融事業で売り上げる』という危うさとは?ソフトバンクが金融事業に走る理由

  • 1 December 2016
  • のぶやん

エンロンが不正会計事件を起こした時には、エネルギーの会社であったにも関わらず、『1998年に利益8割が何故かデリバティブ金融事業から上がっている』という状況でした。エンロンは、本業を完全に無視した形で金融事業にのめり込んでいく事になり、損失を出した事を隠すAccounting scandals(粉飾会計)に手を染めていく事になりました。

日本では、パソコン事業などが不振に陥った東芝が2015年に粉飾決算で『利益水増し』を行っていましたが、エンロンの場合には、東芝の場合より更に深刻で規模の大きなもので、会社が存続できなくなって破たんしました。

ハイリスクすぎる投資

デリバティブ取引の金融事業から売り上げをあげるのが悪い訳ではありませんが、そこにあるのは『ハイリスク・ハイリターン』の投資です。多くの会社が粉飾決算に手を染めるのは、ハイリスク・ハイリターンの投資の失敗によって、それを隠す為に粉飾決算を行うというものです。

エンロンの場合には、デリバティブ取引によって多額の損失が出た事を粉飾決算で隠す事にして、利益を出した部分だけ会社本体に計上して、損失が出ると子会社の損失として計上して『帳簿外』としていました。

エンロン本業の業績悪化

エンロン自体は、カリフォルニアの電力供給事業などを主力事業としているはずでしたが、こちらの事業の方は儲けが少なくてやる気がなくて、利潤を増やす為に電気料金を釣り上げるなどの操作を行っていました。そのうちにデリバティブの損失を隠したり、株価を釣り上げる目的によって粉飾決算を行うようになりました。

エンロンは、多くの政治家に政治献金を行うようになり、上院議員の7割がエンロンから何らかの献金を受けていたとされています。その献金を通じてカリフォルニアの電力自由化などを推し進めて、エンロンの独占市場とも言える状況に電気料金が高騰していく事になります。日本の携帯電話会社は、自由に参入する事が許されておらず、携帯電話料金が高止まりして家計を圧迫しているのと似たような状況です。

ソフトバンクもエンロン事件から学ぶべき

ソフトンバンクは、中国で大成功をおさめたネット事業であるアリババの株で大儲けしました。一方で、日本ではYahoo!の強さは健在ではありますが、ユーザーの満足度が本当に高いのか疑問です。ソフトバンクの携帯電話は価格が高いのでユーザーの解約が相次いでおり、更にスマートフォンの分やにおいては、LINE社などに地位を奪われてしまっています。

ソフトバンクは、携帯電話・Yahoo!の広告ビジネスなどで利益をあげていますが、その成長余地というのは大きくありません。この分野においては、既に守りに入っていると考えた方が良くて、社員の平均年齢が他社よりも10歳ほど高くなっているなど、新しい事業を起こして稼ぐ事よりは、現在の事業の中でどのように利益を生み出すか考えるような巨大企業に成長したと言えるでしょう。一方で、日本におけるソフトバンクが利益をあげられそうな場所は既になくなっており、Yahoo!ショッピング無料化のように逆に激しい競争にさらされているところが多い現状があります。携帯電話の会社ほどぼろ儲けできるのは、逆に利権の上に乗った特殊事業と言えるでしょう。

ソフトバンク10兆円の投資ファンド設立

ソフトバンクは、スプリントを買収した事に次いで、英ARM(アーム)ホールディングスを買収した事によって、日本企業で最大規模の借金10兆円となりました。これほど巨額の買収が可能になるのは、『日本の携帯料金が世界一高くて、携帯電話会社がぼろ儲けしているから』という事です。携帯電話会社は、売り上げ1兆5千億円に対して5000億円もの利益を出しており、ぼろ儲けのビジネスになっています。日本国内にこれほどぼろ儲けできる利益率の高いビジネスなど存在しません。

ソフトバンクは、この携帯電話利権を使った『年間5000億円』という莫大な利益を元にして、様々な企業の買収を行ってきました。更には、ソフトバンクはアリババ株を保有している事もあり、『アリババ株を売却できれば数兆円確保できる』という強みもありました。こうして世界でも類を見ないほどの利益をあげる携帯電話会社3社は、ぼろ儲けしたままで他のビジネスにどんどん乗り出していく事になるのでした。

カテゴリ: 

楽天レシピに投稿すると50ポイント貯まる!どうしてクックパッドに投稿するのか

  • 5 November 2016
  • のぶやん

クックパッドに投稿して『自己満足』している主婦が多いようですが、クックパッドでエース級の働きをしたとしても、全くお金になりません。『私のレシピを

楽天レシピに投稿すると、レシピ投稿するだけで1回の投稿で50ポイントが貯まります。クックパッドでは、何も貰えませんので、投稿するならば楽天レシピの方が圧倒的に良い事になります。

日本最大のレシピサイト『クックパッド』

Wikipadiaによると、『クックパッド(Cookpad)は、クックパッド株式会社の運営による料理レシピのコミュニティウェブサイト。1998年3月開設。2014年11月時点で、月間ユーザー数5000万人。2016年9月時点で248万件のレシピが投稿されている。個人が会員登録を行うことでコミュニティーに参加できる仕組みで、自作の料理レシピを載せたり、他者の考案によるレシピを実用した料理を写真付きで公開できる』とあります。

クックパッドは、無料なのに投稿する人がいるというのは、資本主義の中では格差を拡大する要因とも言えるでしょう。『やりがい』を求めて無料で投稿する事で、自分の時間を失って、自分の資産をクックパッドに提供している事になるからです。

楽天レシピに投稿するだけで50ポイント

楽天レシピとは、2010年10月1日にオープンたサイトで、クックパッドと違いレシピを投稿するだけで、50ポイントが貰えます。1日1回楽天レシピに投稿するだけで、1ヶ月1500円になるのです。1年間頑張って投稿を続けると、18000円にもなるという事です。簡単に言ってしまえば、コツコツ投稿を続ける事で、毎年スマートフォンをプレゼントされるぐらいポイントが貯まるという事でもあります。

楽天レシピにどんどん投稿すれば、ガンガン楽天ポイントという報酬を得ることが出来るのに、それを無視してクックパッドに投稿を続けることで、数年で10万円以上もクックパッドに吸い取られてしまう事になってしまいます。楽天レシピに投稿した方が明らかに良い事が分かります。無料で投稿し続けて労働力で自己満足しても、クックパッドを儲けさせるだけになってしまいます。

楽天レシピで開催されたトークショー(2015年)

http://adsales.rakuten.co.jp/news/detail/2015_recipe_mamafes_autumn.html

クックパッドが伸び続けている

スマートフォンを使う人が増えている事もあって、楽天レシピが登場した後でも、クックパッドが伸び続けています。月間の利用者数は、日本の人口の半分になる6000万人以上に伸びているとされています。クックパッドの強みとしては、大量のレシピを保有している事で、検索エンジンに非常に強くなっており、多くのレシピ系キーワードでGoogle検索1位を獲得しています。1つのキーワードを確保するだけで利益になるのに、それを大量に保有している事は強みとも言えるでしょう。また、モバイルキャリアと提携して有料会員を集めている所にも特徴があります。

海外でもユーザーが伸びていて、『スペイン語、英語、インドネシア語、アラビア語の4言語圏を中心に展開する海外の「クックパッド」も順調に拡大し、月間利用者数は2,318万人(2015年12月実績)にのぼります。』とプレスリリースで発表されています。

https://info.cookpad.com/pr/news/press_2016_0304

店頭アフィリエイトで会員を獲得

クックパッドは、多くの会員をモバイルキャリアと提携した『店頭勧誘』の携帯オプションによって獲得していた事が明らかになっています。店頭アフィリエイトで会員になった人は、ほとんど利用しないと思うのですが、とにかく会員数を増やしたかったようです。クックパッド側としては、キャリアに対して1会員あたり2000円ぐらい支払って会員を獲得して、ユーザーが1ヶ月支払って、キャリア側が客に対して1000円値引きするようなサービスになっているという事です。クックパッド側としては、ユーザーが5か月利用すれば元が取れる計算になります。

この販売手法では、ドコモの『dマガジン』というものが8割が全く購読していないにも関わらずお金を払っているという事で、ぼったくりサービスと話題になったこともありました。


http://sakurabaryo.com/industry/post-500/

無料で閲覧が可能なものに対して、月額400円を支払う『プレミアムユーザー』を獲得するのは大変です。そこで、NTTドコモと協力して、店頭アフィリエイトを行って会員数を伸ばしますが、この会員の半数以上が脱退するので、店頭アフィリエイトを止めた時に有料会員数が減少していきます。それでも、店頭アフィリエイトによって認知度を上げるという事に貢献しているので、マーケティングのお金の使い方としては悪くないかもしれません。

Vineのサービス終了に見る無料の限界

Vine終了のきっかけとなったのは、Vineが儲かっていないにも関わらず、Vineスターと呼ばれる人たちが金銭を要求した事にあります。約20名のVineスターがVineを運営するツィッター社に対して1億円ほどの金銭を要求して、ツィッター社もそれを考えてはいたそうですが、結局のところ話が折り合わずにVineを中止する事になりました。それは、Vine自体がすでに衰退過程にあって、Vineスターに金銭を支払ったところでVineが復活する見込みが薄かったからという事だろうと思います。また、Vineスターに金銭を支払ったからと言って、どれぐらいの価値が得られるのか不明という事もあるでしょう。Vineスターは、Vineからお金が得られなかっただけではなくて、自分たちがスターになった場所すら失ってしまう事になりました。

ツィッター社としては、Vineよりも『ライブ配信』を出来るアプリである『Perisocope』の方が会員数が伸びていて、こちらに力を入れています。このアプリの特徴は、リアルタイムで誰でも気軽に『中継』を行う事ができて、Ustreamのようなアプリになっています。このアプリを使える環境としては、Wifiが整備されている環境という前提でしたが、各国において通信容量が上がってきているので、近い将来はWifiがない環境でもずっと中継する事が可能になる可能性が高くなっていて、将来性が期待されるアプリです。

カテゴリ: 

三陽商会がバーバリー販売をやめたら大赤字!サラリーマンで自分の実力など分からない。

  • 30 October 2016
  • のぶやん

三陽商会がバーバリーとの契約をやめた途端に大幅な営業赤字に陥って、会社存続すら危うい『危機的な状況』に陥っています。三陽商会が発表した2016年1月から9か月間のグループ全体の決算は、売り上げは478億円と、去年の同じ時期より35%減少し、最終的な損益は81億円の赤字となっています。

ちなみに、2015年1~6月期は売上高553億円、営業利益も77億円と大幅黒字だったので、バーバリーを失う前までの経営状態は、いたって健全でした。それがバーバリーを失った事で、会社が倒産の危機に直面しています。

経営危機を店舗縮小とリストラで乗り切る

この厳しい決算を受けて、1500ヵ所ある全国のデパート店舗のうち10分の1にあたる150店舗を閉鎖して、1300人の社員のうち10分の1を退社させるという事です。杉浦昌彦社長は「直近の業績が当社の実力を示していると真摯(しんし)に受け止めている。』と話しています。社長が言いたい事は、バーバリーに依存してきた時には、自分の実力ではなくてバーバリーの実力であったのに、あたかも自分の実力のように勘違いしてしまって、新しいブランドを生み出す努力を怠ってきたという事でしょう。

バーバリーとの契約が切れる事は、かなり以前から分かっていた事でした。しかし、三陽商会としてバーバリーがいなくなった後のブランドを育成する事はできませんでした。三陽商会は国内に約350ヵ所あったバーバリー売り場の約7割をマッキントッシュロンドンの売り場に切り替えたのですが、バーバリー愛着者が日本で名前を良く知られていないマッキントッシュロンドンに食いつかず、厳しい状況になっています。

2015年6月、英国ブランド「バーバリー」の製造・国内販売ライセンスを失った三陽商会は、その後のブランドを育てるべく2015年9月19日に『三陽銀座タワー』という名称で銀座の1つのビルを貸し切って自社のコートなどを販売する事に力を入れていますが、SANYOブランドの反応は良くありません。このまま大幅赤字の経営状態が続けば、数年で資金が底をついて破綻する可能性が出てきました。20代~30代の若い世代がお金に余裕がなくて、ブランドよりもファストファッションを身に着けるようになっている傾向があり、そのことも売り上げ低迷に拍車をかけています。

会社と契約する社員も同じ

会社に雇用されて営業成績が良いと、あたかも『自分の実力がある』と勘違いしていますが、販売しているのは会社の商品であって、自分ではありません。社員に業績給を保証しておきながら、社員がどんどん稼げるようになって、年収1500万円ぐらいになると、会社は『社員の年収が高すぎる』として、業績報酬の見直しを行ったりするのです。日本でバーバリーを販売する三陽商会も、1965年からバーバリーを販売し続けてきて、日本の知名度が大いに高まったところで2015年に契約の打ち切りとなり、バーバリーが直営店で乗り出す事になったのでした。

三陽商会の場合には、バーバリー1社に依存していた事で、自社の開発能力が全くないまま放置してきたのが大きな問題でしたが、会社員だって1つの会社に依存して、いくら営業成績が良かったところで、それで実際に独立してみるとうまくいかない人が多いのです。会社の場合には、会社の看板・ブランドが信用力に成り得るので、それを失って独立しても、思うような成果があがらない事が多いです。

独立した瞬間に破綻に向かう

今まで勤務していた会社から独立すると、会社の看板を失うと同時に、それまで得ていた年収を失います。ほとんどの人は、会社に居た時の年収が自分の価値だと信じて疑わないですが、転職した時に同じ給与を貰う人は少なくて、多くの場合に給与が下がってしまうでしょう。40代、50代の中高年の場合には、『働く場所があればまだマシ』という人も多くて、実際には働く場所が見つからずにずっと失業状態に陥ったり、時給制のアルバイトをしている人もいます。

自分で事業を始めようとする人もいますが、退職金をはたいて『自分の城を持ちたい』と張り切って、コンビニオーナーなどになって後悔している人も多いのが現実です。コンビニチェーン店は、チェーン店のブランドで事業を行っている訳で、自分の実力で営業を行う訳ではないので、会社員と何も変わる所がないからです。『名ばかりオーナー』の実態は、会社員のより残酷に働いて少ない給料を得るという事です。今の日本の経済状況は非常に厳しい状況にあり、誰かから聞きかじった知識であったり、真似をした程度の知識でうまく収入を得られるほど経済成長していません。

サラリーマンでいる時間の浪費

長くサラリーマンでいることは、時間を浪費する事にも繋がります。何故かと言えば、自分でビジネスをする場合には、365日ずっと自分の為に成功しようと頑張るでしょうが、サラリーマンであれば『休日は仕事の事を考えたくない』と遊んでばかりいるかもしれないからです。グローバル競争の中で勝ち残るためには、休日も仕事をぶっ続けでやる必要がありますが、サラリーマンだと『自分の為に働く』という事ができないので、働けば働くほど搾取されます。この構造からみると、サラリーマンで休日も仕事をやる事は、大変に非効率な事になってしまいます。

結果として、グローバル競争に勝ち残るためには、会社が残業代を大幅に引き上げるなどして、労働時間外の賃金を大幅に引き上げて社員を猛烈に働かせるか、社員が休日はのんびり休むようにして競争力を失うかの選択肢になります。それでは、どうして会社員がそんなに長時間働かないのに国際的に競争力を保つ企業があるかと言えば、Facebookのように『誰かが投稿をお手伝いしているから』と考える事ができるでしょう。多くの人が休日は休んでいるようで、ゲームをやったりFacebookをやったりして、その会社のお手伝いをしています。

Facebookに一生懸命に投稿したとしても、ほとんどの人は1円のお金にもならないでしょう。ただし、会社であれば間接的なPRが出来るので、それは別の目的があっての事です。NAVERまとめであれば、まとめを作成すればお金を貰う事が出来ますが、誰かが見る事を意識してまとめを作らなければならず、それは多くの人にとって難しい事でしょう。多くのサラリーマンは、サラリーマンで稼いだお金で余ったお金を『飲み会』『遊び』に浪費してしまいますが、『資産がない賃金労働者』が浪費を行うと、仕事を辞めた瞬間に危機的な状況になる事が予想できます。

自社ブランドを作り出す難しさ

自社のブランドを作る難易度といのは、先進国と言われる日本のサービス産業が誠意塾した社会で非常に難しくなってきています。例えば、小売業でコンビニチェーンの大手と契約せずに、自分でコンビニを作りたいと思っても、出店した店舗の近くに大手コンビニチェーン店ができたら、競争ですぐに負けてしまいます。大手コンビニが幅を効かせてくる中で、ドーナツチェーン店すら厳しい状況で、コンビニ分野で新規参入と言うのは、非常に厳しい状況にあります。

ブランドの確立には、ニッチ市場で大成功して、そこから大手に攻め込んでいく手法という方法しかないですが、限られた資本の中でニッチ市場で突破口を開く難易度は、非常に高いものがあるでしょう。サラリーマンの多くは、月給制で1日8時間労働の中で働いて、残った時間を自分の自由な時間として費やしますが、グローバル化の競争社会の中では、その自由な時間をビジネスに使って絶え間なく勉強するなど生産性を向上させないと、ビジネスの現場で戦っていけないという事が起こっています。

日本の場合には、新しいビジネスを生むという余裕がとてもある状況ではなくて、古いものが淘汰されている状況に陥っています。

カテゴリ: 

安田佳生さんのワイキューブは、どうして破綻したのか

  • 16 October 2016
  • のぶやん

ワイキューブが40億円の負債を抱えて倒産したというのは、ビジネスの事例として大変参考になる事例です。ワイキューブの件について何度も書いていますけど、社長である安田佳生さんが暴露話をしっかりとしているので、多くの経営者にとって参考になる話だと思います。

ワイキューブは、最初のうちは5人で売り上げ初年度7000万円、3年目で1億円を達成しています。こうしたところを見ると、零細企業と言えども利益体質の企業であったことが分かります。業務拡大を借り入れで行っていましたが、当初は黒字が出ていたので、借入金額が大きい事もそれほど大きな問題になりませんでした。しかし、2005年から赤字になって、借り入れの返済が苦しくなっていきます。リーマンショックから2011年3月に破綻する前までは、毎月の返済とやりくりが非常に厳しくて、銀行を歩く日々だったと語っています。

最終的に40億円の負債と自己破産で終了

ワイキューブという会社は、2011年3月に倒産しました。この会社の内情をあとから社長であった安田さんのインタビューで知ると、良くここまで持ちこたえたというのが正直な感想になるでしょう。資産といえる資産がほとんどない中で、40億円も借り入れることができて、それをバンバン使っていました。例えば、社長の安田さんの給料は、ピーク時に5000万円ほどあったそうで、それは利益の半分にあたる非常に大きな金額です。社長の金額に合わせて、役員の給料であったり、社員の給与を引き上げていく事になります。

社員の給与は、年収430万円だったものを理由もなく年収800万円まで引き上げて、その人件費が会社を圧迫して利益が出づらい体制を生み出していく事になります。また、社員は『自分たちは800万円で働いている高給取りで優秀だ』という給料水準から見て世間とは乖離した感覚を持つようになっていったと安田氏は振り返っています。今でいう新聞社のようなものでしょう。安田氏によれば、自分がグリーン車にも乗りたくて、いいホテルにも宿泊したかったけど、社員に対して後ろめたくて社員の給与も上げたというのです。社長が会社の実力以上の報酬を受け取っているような会社には、注意が必要だという事が分かります。

 


積極的な投資で売り上げが伸びない状況

ここで積極的な投資に打って出たという事です。借り入れた借金をどんどん使い込む事によって、売り上げを伸ばそうと試みていきます。西新宿の高層ビルにオフィスを構えるなどして、そのコストが大きなものになりますが、売り上げが伸びなかったので半年で撤退する結果になっています。

安田さんは、ここで人材にいくらお金をかけても売り上げが伸びない事に気が付いて、自社の媒体に広告を掲載する事で売り上げを伸ばす方法の限界を感じていました。そこで、自社媒体『就職コンパス』を2003年にやめて、その後は中小企業を相手にしたコンサル事業を展開していく事になります。『就職コンパス』は、数億円を使って数年がかりで10万人以上を集めたサービスでしたが、撤退の決断をしました。

コンサル事業に方向転換

それからワイキューブは、コンサル事業で売り上げを伸ばす方に方向転換していきます。中小企業などに対してコンサル契約を結んで、アドバイスするなどしていくようになったのです。

オフィスに工夫を凝らす事によって、メディアに取り上げて貰うなどの効果があって、1万件ほどのアポが来るようになったという事です。相手にオフィスに来てもらえば、1日何件でも商談ができますし、交通費もかからないので非常に効率的です。自分が電話をかけて、出かけていくというのは、それだけコストが高い営業方法であると言えます。

クチコミと言う時代の変化

今では、マーケティングのやり方・手法が昔とは少しずつ変化しています。最も大きな変化としてあるのは、スマートフォンでしょう。また、就職活動性に『昔よりもさらにお金がない』という点も理解すべき点としてあるでしょう。交通費がかかる企業であったり、採用活動が長引くような会社というのは、就職活動生に嫌われる傾向があります。

ワイキューブの情報(破綻当時)

【会社】ワイキューブ
【本社所在地】〒162-0844東京都新宿区市谷八幡町2-1
【創 業】1990年11月
【T E L】 03-5206-1300
【資本金】2500万円
【売上高】46億円(07年5月期)
【従業員】186人(07年6月1日)
【事業内容】売り上げ設計図立案事業、営業力強化プログラム提案事業、人材コンサルティング事業、ビジネスツール企画・制作事業など

 

カテゴリ: 

自社でシステム開発するのと他社に外注する違いとは?日本企業で失われた技術力

  • 15 October 2016
  • のぶやん

三菱重工が豪華客船を自社で製作しようとして、2000億円~3000億円の損失を抱え込むという大失敗をしました。自社でノウハウを蓄積する予定でしたが、現実としてノウハウ蓄積どころか制作するのに精一杯の状況で現場は大混乱で、火災が3度も起きて度重なる延期となり、豪華客船のノウハウを活かして業界に参入するという夢はもろくも崩れ去ったのでした。そもそも、日本で過酷労働に耐えうる労働者が十分に採用できなかったので、海外の研修制度を利用して海外の研修生を大量に雇用したようですが、これもトラブルの原因となったようです。

安く外注しても良いものが出来ない理由

自社でシステム開発する時の強みは、情報共有を自社の内部に抱え込むので、改善点が出やすいという事です。逆に言えば、自社で開発を行わず、他社に『丸投げ』してしまうと、ほとんどの場合には良い製品というものが出来上がってきません。例えば、ショッピングカートのように『仕様がある程度は決まっているもの』でさえ、外注すると分かりづらいものが出来上がってきたり、ユーザーが使いづらいと感じる点が仕上がってくるという事が良くあります。

私がドミノピザのウェブサイトを使った時にも、非常に分かりづらくて、こんな糞みたいなサイト使いたくないと思ったのでした。すぐに注文できないと使いたくなくなるのが当たり前で、最近ではスマートフォン用のサイトも作らないといけないので、単なるショッピングカートと言っても数百万円から、物によって数千万円まで、かなりの予算を使わないと完成しなくなっています。更に単に作成するだけではなくて、『使いやすいもの』を作るとなると、かなりの予算を覚悟しなくてはいけません。

外注よりも内製するようにすべき

外注した場合には、仕様書の通りのものしか出来あがってきません。引き受けた先というのは、完成品が出来上がって引き渡しする事に全力をつぎ込むので、改善点が見つかったとしても別に報告する義務もなければ、新機能として盛り込むという事もしようとしません。『自社で開発したら絶対にこれは入れたい』という技術であったとしても、仕様書になければ他社の製品にわざわざ組み込んだりはしないでしょう。簡単に言ってしまえば、人の製品は人の物なので、どうでもいいのです。

いくら事前に仕様書を作って、プロトタイプを作って、それから制作に取り掛かったとしても、出来上がる完成品が中途半端であることはよくあります。その理由としては、細かい所の改善点などは、どうしても技術者が発見して、情報共有を行って、その発想を製品に反映させることが求められるからです。

製品を制作する時には、現場からのフィードバックと改善が欠かせない訳ですが、外注にお任せにしてしまうと、そういったフィードバックをしてくれるという事がほとんどないからです。よほど親切な会社であれば、『一緒に頑張りましょう』などと言ってくれたりしますが、そんなの口だけでとにかく安く製品を渡す事に集中している会社の方が圧倒的に多いです。親切ぶって相手のいう事を何でもやっていたら、技術屋さんなんてすぐに潰れてしまいますからね。

マーケットを押さえていれば外注可能

Apple社のように最上部のマーケットを押さえてブランド力を保有していれば、ある程度の仕様を固めて、それに基づいた設計図を作って外注するという事は可能でしょう。その場合には、Apple社が完全に技術仕様まで細かく工場側と話し合う事が可能で、工場側がApple社に相当に協力的でなければいけません。言い換えれば、Apple社の下請けを専門にやってくれるような会社でなければ、そのように柔軟な外注には応じてくれないでしょう。

スタジオジブリのようにアニメ制作にしても、そのブランド力と販売力があれば、自社で社員を抱えて作らなかったとしても、製作力があるアジア各国の下請け製作所に任せてしまえば、高いクオリティのものを安価で作る事ができるようになってきています。スタジオジブリに必要な社員というのは、そういった海外との交渉・マネジメントを上手にできる社員であると言えるでしょう。外部から監督を呼んできて、スタジオジブリのブランド名だけ貸して作らせて、実際のアニメ製造を海外で行うようなことが想定されます。実際にアニメを描く必要はないので、会社に10人~30人ぐらいいれば、1本の映画製作が可能になるかもしれません。

アニメーターを抱えたスタジオジブリ

スタジオジブリでは、全てを自社で手掛ける事にこだわり続けてきて、それで高い評価を得てきました。宮崎駿監督の映画作りの場として、風の谷のナウシカから30年以上も映画製作がスタジオジブリで行われてきました。しかし、スタジオジブリも宮崎駿監督の引退と前後して、アニメーターのリストラを進めていると報道されています。これは、ストーリーを監督が組み立てたとして、アニメーターはその通りに描けば『ある程度のヒット作品ができる』という事が判明したからであり、必ずしもコストをかけて自社で社員を雇い続ける理由がなくなったという事でもあります。

スタジオジブリの社員は300人ほどいるとされていましたが、その社員スタッフを雇い続けるには、映画を4年に1回のペースで作り続けなければならず、しかもヒットさせないといけないというプレッシャーがあったようです。もちろん、今までのスタジオジブリでは、ヒット作を連発してきたので儲かっていましたが、これからそれと同じようにやっていけるかは分からない訳です。結局、スタジオジブリは次回作が決まっていなかったので、それまでアニメを作り続けてきたスタッフの半数をリストラしたのでした。スタジオジブリとて、宮崎駿監督の夢を実現する場所であり、アニメーターというのは、その為の低賃金労働者でしかなかった訳です。

そうやって飛び出したヤツも何人かはいる。今残ってる連中はジブリという組織、会社員一般で言えば会社の名前に守られてるだけ。外に出てやっていく自信はないんじゃないかな。押井監督談

これに対して、スタジオジブリをリストラされたという田村淳さんという映像制作の元スタジオジブリ社員さんは、ツィッターで『この年まで貢献してきたのに使い捨てられて、再就職も出来ない』と嘆いていました。ネット上では、『監督が億単位稼ぐための奴隷システムだった』という声が聞かれていましたが、確かにその通りかもしれません。名前が通った監督だけが儲かっている傾向は、ハリウッドでも変わりません。

人は育てるのではなくて自分から育つ

スタジオジブリで最初に少し映画製作、動画制作などを学ぶのは悪い事ではないのかもしれませんが、『優秀な人』であれば、自分の映画というものが作りたくなってスタジオジブリから独立して『自分の作品を作る』のでしょう。スタジオジブリで映画製作を続けていたのでは、宮崎駿監督のいう事を実現するだけの駒になってしまいます。自分の世界観と言うものを持って、自分の映画を実現する場所を求めてスタジオジブリを若いうちに旅立つ方が自分の世界を実現するのに近いはずです。

新しい映画製作でヒットするのは、10年、20年前よりも更に困難になってきています。映像制作などに多大なコストがかかるという問題ばかりではなくて、日本が少子高齢化が進行しているので、新しい市場が創出されない中で、同じパイを奪い合う状況になっているからです。だから、独立してやっていくのは本当に難しい時代ではありますが、それでも才能ある人は独立していくでしょう。たとえ、自分でやって失敗したとしても、

そもそも会社などというものは、才能がある人ほどすぐに見切りを付けて辞めていくので、最後まで自分を切り売りできる労働者しか残らないのは当然です。永遠と下積みなんてしていたら、人生は短いのですぐに50歳、60歳になってしまいます。そうなる前に若いうちから自分の世界を切り開いていく事が必要なのです。もちろん、基礎力が必要な事はいう間でもないでしょうけど。

カテゴリ: 

24歳が開発した『きのこれ』が大失敗して破産!きのこれRも停止!ソーシャルゲーム開発の難しさ

  • 5 October 2016
  • のぶやん

2014年4月にCmixという会社を立ち上げ、「クラッシュ・オブ・クラン」をパクったベースにした「きのこれ」というゲームを企画しました。開発を自社でやれば良かったのに、めんどくさがって期間短縮の為に外注する事にして、ここに2000万円ほどかかる事になります。外注を引き受けた会社は、とりあえず作っただけなので、リリース直後からバグが連発して、そのバグを修正する外注費の支払いが出来なくなって、6月20日には既に資金がなくなりました。6月30日にサービスを停止して、会社も停止するに至ったという経緯です。

反省点としては、自社で開発できる能力があったにも関わらず、他者に任せてしまった事と失敗した本人が述べています。逆に良かった部分は、早めに見切りを付けて、それ以上の損失を出さないで会社を破産させた事でしょう。ずるずると人から借金を重ねることもできる可能性はありましたが、それをせず(実際にはどこも相手にしてくれなかったようですが)、破産に持ち込めたのは良かったと思います。

開発から終了まで僅か2ヶ月

『きのこれ』は、開発から終了まで僅か2ヶ月という期間となっています。先行したAndroid版が2015年3月30日に公開されて、2015年5月23日にiOS版が公開されています。この開発を終えた時点で、余剰資金がほとんどなかったようで、それから僅か1ヶ月で資金調達がながれて資金がショートしてしまっています。

これほど短期間に資金ショートするのであれば、最初から資金調達できるような人物(ある程度のネットワークがある人)を仲間に加えておけば、資金調達の面では問題なくできたかもしれません。

きのこれアプリ開発2000万円

『きのこれ』アプリ開発費用には、1300万円ほどがかかっていて、社内の人件費も700万円もかかっています。社内で2000万円をかけて開発していたらどうなっていたのだろうと思ったりします。

栗原:リリース後に、とにかくバグ(不具合)に悩まされました。もちろんデバッグはしていましたが、経験が浅かったため、チェック漏れのバグがたくさん出てしまったんです。
中でもひどかったのが「課金チケットが無限に配布される」というバグです。イベントで配布する予定だった「課金チケット」が、無限に配信されてしまって。
チケットが4,000通とか、あまりにも大量に配布されすぎて、ユーザーがログインしようとするだけで、アプリが落ちてしまうことさえありました。
その後も、ずっとバグが続いて。ユーザーからもクレームがたくさん来て。「はやく直さなきゃ、はやく直さなきゃ」と急いでいるうちに、資金が底を尽きてしまいました。

インタビュアー:え..?

栗原:いくつか「資金調達の宛て」はあったのですが、一気に全部ダメになってしまって。大きい金額を投資してもらえるはずの話も、いきなり6月末に「やっぱりなしで」となってしまった。
そこで、いきなり追い詰められました。やばい、やばいとなって。とくにプログラミングを外注していたので、その支払いができなくなって。資金繰りで、手詰まりになってしまった。
あと「資金繰りの問題」に加えて、瀕死のところにやってきたのが、先ほどの「チケット無限バグ」でした。結局これが「最後のとどめ」になり、サービスを終了することを決めました。

ポッピンゲームズジャパンに売却

会社が破産した後で、弁護士が会社の唯一の資産とも言える『きのこれ』を競売にかけて見事に『きのこれ』が300万円以上で売れて、『ポッピンゲームズジャパン』に売却される事になりました。そして、この『きのこれ』のバグが修正される形で、『きのこれR』として再登場するのですが、、、『このきのこれR』は、既に話題にもならずに終わってしまう事になりました。
 

もう、どうしたらいいのか、わかりませんでした。周りに相談できる人もいませんでした。書籍やネットでも必死に探しましたが、答えは見つかりませんでした。最終的には、どうしようもなくなり「弁護士を頼る」という決断をしました。それはつまり「会社を清算する(倒産)」ということです。最後まで「本当にこれでいいのか」と悩みました。もちろん「ここで終わりたくない」とも思いました。でも、他に方法がありませんでした。

結局のところは、外注先が思ったように動いてくれなかったことは、倒産の直接的な要因になっていると考えられます。外注先からすれば、発生したバグを修正すればするほど、コストがかかって利益がでなくなってしまうので、その分の追加費用を要求したいという事で、話が合わなかったようです。あとは、代表の栗原さんが『周囲に相談できる人がいない』と言っている点も気になります。ベンチャー経営者というのは、多かれ少なかれ、様々な付き合いがあって、法律に詳しい人、良く勉強している人と付き合いがあるのが普通です。そういった付き合いがないで、理系の自分だけで突っ走るのは、さすがにどうかと思いますし、出資者からの適当なアドバイスが得られなかったのかも良く分かりません。

開発だけではなくてランニングを予測する

アプリの開発が終わっても、内部が外注した会社しか分からないようだと、外注先にやって貰うしかないという事で、選択肢がありません。下手をすれば、外注先が自社の独特の仕様でプログラムをしている場合もあり、その場合には自社の技術で改造を行う事は非常に難しいという場合も多いです。他社の作ったソフトを改造をするのは、ゼロから作るより時間がかかるという事もあり、外注先のソフトを受け取って改造するとしても、それなりの技術者が時間をかけて、寝ないで作業しないと終わらないという事になってしまいます。

外注先の企業では、『このバグを3日以内に修正してほしい』と依頼したところで、そのプログラムを書いた技術者が3日以内に出社してくるとも限りませんし、まして全力でお手伝いしてくれるという事もないでしょう。外注先の会社は、追加仕様となると、それにかかる費用というものは、構築以上のものになる可能性があります。それは、最初にお金を渡す前に決めておかなくてはいけない事でしょう。もし、そうした取り決めをする知識がないという事であれば、そこで事前に弁護士などの専門家に依頼して契約書の作成を行うのが良いと思われます。

プロトタイプの作成から試験まで

プログラムの開発は、最初にプロトタイプ(大筋のプログラムを見込んだ最初の模型)を作って、確認しながら作業を進めていくのですが、そのあたりの工程がきちんとなされていたかどうかというのは、不明です。通常ではプロトタイプが仕上がるまでには、それなりの費用・期間がかかって、その時に最終的な形を詰めていきます。プロトタイプの段階でプロジェクトがダメになるという事も良くあることで、その場合にはかかった費用が無駄になってしまったり、別の開発に活用されたりする場合もあります。

いずれにしても、アプリの開発会社というのは、安易に外注するものではないなと思います。プログラムのノウハウというのは、自社が抱え込んだ人材と一緒に行うべきであり、初期の段階で優秀なプログラマーに関与させる為に株式の配分を行うなど、プロジェクトに上手にコミットして貰うような方法を考えないと失敗します。外注するとなると、資金力が全てになってくるので、資金力がないベンチャー企業が外注したところで、最初から成功の見込みというのは薄かったのだろうと思います。

社長がプログラムしないとベンチャーは無理

資金力がないベンチャー企業がIT系では、社長プログラマーが自分を含めて開発に関与するというのが基本中の基本になります。社長が技術者ではなくて、技術者を思い通りに使おうというのは、ほとんどのベンチャーが失敗する要因になっています。例えば、Lang-8の喜洋洋さんもプログラマーと一緒に開発を行っていましたが、プログラマーに離反された結果、一時は自分がゼロからコードを勉強するような非常に苦労していたようです。人数が少ないベンチャー企業がインター―ネットサービスを行いたいのであれば、社長がプログラムをどれだけ扱えるかというのは、非常に重要になってくると言えるでしょう。逆に社長が扱えないという事であれば、資金力で勝負する為にカリスマ性、とびぬけた営業力が必要になります。

ベンチャー企業で誰がリスクを負うかという話になりますけど、安価で開発してプログラマーにリスクを負わせて、プログラマーから搾取しようとするようなビジネスというのは、ベンチャーとして成功するはずもないという事です。それで最初はうまくいく例もないわけではないですが、そういう企業というのは、長続きせずに終わっています。リスクを負うのは、常にベンチャー企業を立ち上げた人であり、プログラマーには、それなりに対価を支払わなくてはいけません。そして、支払う対価がないのであれば、自分でプログラムするしかありません。

プログラムを使いたいという会社は多いですが、プログラム=人件費であり、しかも開発には信じられないほど多大な労力がかかります。その多大な労力というのは、自分がやってみないと、理解できるものではありません。自社ですべてを行うソフト開発というのは、自社が失敗するリスクを背負う事になりますが、そのリスクをプログラマーから搾取によって成立させようとしても、必ず失敗する事になります。いかに仲間になっているプログラマーにインセンティブを与えてやる気にするかというのが大事になります。

必要になるのは資金力か技術力のどちらか

インターネット系でビジネスを展開したいのであれば、ベンチャー企業に求められるのは『資金力か技術力』なのですが、どちらもないというのであれば、諦めるしかないでしょう。誰かに外注したのであれば、時間がかかる分だけしっかりとお金を支払う資金力は必要になるでしょう。また、自社で開発するのであれば、チームにプログラマーを抱えていないと確実に失敗する要因になります。また、プログラマーが知らない分野での技術開発を行う場合には、更にコストと時間がかかる事も理解しなければいけません。

今の社会で求められているプログラムというものは、シンプルな掲示板レベルのものではなくて、もう少し高度なものが必要になっています。ウェブサイト1つ作るだけでも、単にパソコンに対応させただけではなくて、スマートフォンに対応させたResponsiveデザインが求められるなど高度化しています。Wordpressで簡単にブログを作った程度では、どうしようもない事が増えています。『アイディアがあるけど実現してほしい』レベルでは全くダメで、その為の資金をしっかりと用意しなければ、誰も相手にしてくれなくなってきているのです。30万円~100万円ぐらいのコストでは、Wordpressのインストールが精いっぱいで、何も作り出す事はできません。
 

優秀な人ほど技術力を高めたがる

優秀な人であればあるほど、資金力を求めて大企業との取引を望みますし、零細ベンチャーなど相手にしたがりません。零細ベンチャーが『優秀な人が採用できない』と嘆いていますが、そもそも採用担当者が優秀ではないのに、どうやって優秀な人が採用できるというのでしょう。簡単に言ってしまえば、資金力が中途半端だと、開発だけで精一杯で、マーケティングのコストなどをあまりかけることができず、かけたとしても失敗する可能性が強いと言えるでしょう。

楽天の三木谷みたいに『技術者は技術が好きでやってるから』みたいな言い方をしている企業は、技術者が『自分が好きな事以外は何もしていない』という事実を理解していないように見えます。結局、ユーザーインターフェイスとか、使いやすさとかどうでも良くて、『とりあえず完成しました』というのが楽天のウェブサイトな訳です。そういう所がアマゾンに勝てない点になっています。カスタマーサポートを充実させても、いずれアマゾンに淘汰されてしまうでしょう。英語を社内公用語にする前に、技術力を海外から学ぶマネジメントが必要だと感じます。

稼いでいる人は、ノウハウを流出させない

本当に稼いでいる人であったり、プログラマーというのは、稼げる部分のノウハウを自分の周囲の人と共有する程度で、全く関係のない外部の人に流出させたりしません。外部の人が良く聞きかじろうとして話をしたり、商材を購入したりしますけど、簡単に真似を出来るならビジネスモデルと言わないでしょう。例えば、100万フォロワーのツィッターアカウントを使ってつぶやけば良いというノウハウがあったとしても、100万フォロワーを獲得できなければ使えないノウハウな訳です。良い人間関係を築いたり、自分が技術を勉強して相手と話題を共有できるようになったりすれば、深い技術の部分で教えてくれることがあるかもしれません。

事業者が保有している『技術』と『技術者』こそがその事業者(会社)にとっての最大の価値であり、売却することが可能な資産という事になります。特にベンチャー企業の技術者というのは、プラットフォーム上で動く営業員と異なって、プラットフォームを形成する役割をする事になります。プラットフォームを形成するのは、プラットフォーム上で動く営業員よりも、かなり高度な役割を担うという事になります。言い換えれば、爆発力のあるベンチャーを生み出すには、技術的な背景が欠かせないという事になり、それには『資金力』があって技術者を大量に採用できるとか、単独チームで技術力があるかどうかという事が求められます。どちらもない零細ベンチャーなどは、インターネット技術系で押すのはもう無理です。

分かってない奴が『言われた通り作ってくれ』と言う

技術系が全く分からないアホな人に限って、とんでもない無理な事を10万円で出来ると思い込んでいる。10万円で出来る事であれば、自分で勉強してできるぐらいの作業しかできません。例えば、ワードプレスのサーバーに対するインストールぐらいなら10万円ぐらいで出来るかもしれませんけど、プログラミングであったり、サーバー管理などを10万円で請け負っていたのでは、とても商売にならないのですから、そんなのをやる人はどこにもいません。

技術を求めるのであれば、それなりのお金が必要になりますし、安くやろうとするのは不可能なのです。そこを強引に安くやろうとすれば、納期が1年後になったり、バグの修正に応じて貰えなかったりする事になります。ソフトウェアにとって大事な事は、完成した後で修正を加えて行く事でもあるので、そうした作業にお金・時間を確保する事も大切になります。そういった事を含めて、総合的にいくらぐらいかかるのかを良く相談するべきでしょう。

学校で言えば修士・博士のような学習が必要

スマートフォンが流行る前(2011年頃まで)であったり、Youtubeの動画が流行る前(2015年頃まで)であれば、Wordpressを使って情報を出せば、それなりにアクセスが集まったのかもしれませんけど、今ではスマートフォンが主力になったこともあって、アクセスを集めるのが難しいだけではなくて、広告を掲載するだけで稼ぐのが至難の業となっています。零細ベンチャー企業ごときがそういった状況を乗り越える技術を開発していくには、自分が技術者になるか、技術者に多額の報酬を約束して『お願いしてやって頂く』しかないでしょう。

Google社などが理系の博士課程を卒業したような人を採用しているという事ですが、そういった人でないと研究できないような高度な分野がソフトウェアの世界でも沢山出てきています。日本人で言えば、英語ができなければ、何のお話にもならない(Googleのドキュメントが読めないなど)ですし、とにかく大学をコピー論文で卒業したような文系など使い物にならない訳です。

カテゴリ: 

クラウドワークスが大赤字に見るインターネットの低賃金搾取モデル

  • 5 October 2016
  • のぶやん

搾取に敏感であれば、ニートになる人もいるでしょう。実際にPhaさんのように『スーパーニート』と呼ばれる人もいて、京都大学を出てニートというネタを活用して『働かなくても食べていけます』と言っている人もいます。

クラウドワークスが赤字に苦しむ実態

クラウドワークスは、2012年3月にクローズドβ版のサービスを開始して、2014年12月12日にマザーズに上場するという僅か2年で赤字企業が上場するという凄いスピード上場を果たしています。しかしながら、業績がその後も良くなくて、2015年9月期は売上8.1億円に対して営業経費が14.3億円かかり、営業利益は▲6.2億円となっており、投資家のカネを食いつぶしている状況で、集めた金を別事業に使った方が稼げるのかとさえ言われています。

クラウドワークスの赤字が拡大した背景には、新規に登録した会員の稼働が伸び悩む中、人件費の増加が響き赤字幅が拡大したという事です。簡単に言ってしまえば、登録者は100万人もいるんだけど、そのうち稼働している人がほとんどいないというのです。何故、稼働率が悪いかと言えば、投げられてくる案件が『ブラック案件』ばかりだからです。

クラウドワークスで月額20万円稼ぐ人が111人

クラウドワークスというのは、上場企業として『インターネットで稼ぐ』という最先端ではあるのですが、その最先端でまともに稼いでる人が僅か111人というのは衝撃です。売上高が8億11百万円(2015年9月期)と発表されており、従業員100人を養う事ができずに大幅に赤字となっています。上場時に1500円~2000円を付けた株価は、500円を割り込むところでウロウロしていましたが、ドイツ銀行からの『新株予約権による最大30億円の条件付き資金調達』などが発表された事もあって、株価は少し戻して1000円付近(2016年9月)となっています。

働き手の側からすると、稼げないクラウドワークスで頑張るよりも、稼げそうなところで頑張った方が良いという事でしょう。ライターの仕事をするにしても、クラウドワークスよりも条件が良い所は沢山あります。中間マージンを取らないで、直接の募集をしている会社も沢山あります。

システム手数料は単なる搾取

クラウドワークスでは、報酬が10万円の人から2万円をシステム手数料として徴収します。一般的な派遣会社よりも『安く人材が使える』というのは良い事ではありますが、これだけ早期に上場を果たして資金調達を行ったのだから『システム手数料なんて取らなければいいのに』と思います。システム手数料を取らずに、その分だけ働いてくれた人に還元すればいいんですよね。そうしないと、ただでさえ働いている人が安く受注しているのに、そこから搾り取るというのは無理があります。

ヤフージャパンがシステム手数料を完全に無料化したのは、流通を促して店舗側にも、顧客側にもメリットを与える為でした。ヤフージャパンの流れというのは、インターネット業界の共通認識になりつつあるので、最初からシステム手数料を取らず、広告の方で儲けるなど、別の利益を模索した方が良かったのではないかと思うのです。

クラウドワークスとNAVERまとめの決定的違い

クラウドワークスとNAVERまとめの決定的な違いと言えば、クラウドワークスで書いた記事は誰かのものになってしまいますが、NAVERまとめで書いた記事は自分のものと主張できるという点です。少なくとも、クラウドワークスで記事を書いても1回の報酬でオシマイですが、NAVERまとめで記事を書いた場合には、継続的に報酬が得られるという期待感を持てます。言い換えれば、クラウドワークスというのは、『激安の単純労働』であるのに対して、NAVERまとめというのは『激安の単純労働+微量の資産』と言える事も出来るのです。

単なる労働者として稼ぐのであれば、クラウドワークス以外にも沢山の選択肢があり、コンビニでアルバイトをしたりする方が簡単に稼げます。いくら自宅で稼げるからと言って、クラウドワークスのライターとして苦労して数百円ずつ稼ぎだすのはわりにあいません。

カテゴリ: 

楽天市場がヤフー出店手数料の無料化で窮地!インターネット店舗型ビジネスの限界

  • 23 September 2016
  • のぶやん

楽天市場の検索がヤバいとか、楽天市場で買いたいものが探しづらいとかいう事は、以前から言われてきましたが、全く改善されていません。購入者として楽天市場を見ると、アマゾンと違って見劣りする事が多いです。特に頻繁に購入するようなものであったり、同じような商品が沢山あるような場合には、アマゾンで購入した方が圧倒的に安く、早く到着する事が多くて、楽天で探す事は、単に手間のかかる作業になってしまっています。

楽天市場が購入者を向いていない

こうしたユーザーインターフェイスを改善しない理由を考えると、楽天市場が『購入者側に集中しきれていない』と言う実態が見えてきます。楽天にとって本当にお客様と思っているのは、楽天市場で購入する人ではなくて、何も売れなくてもお金を支払ってくれる出店者なのでしょう。楽天市場は、電話などで楽天市場に出店する店舗に対してのサポートを熱心に行っていますが、購入者に対してのサポートを熱心に行わずに『店舗任せ』にしてしまっています。こうした態度が楽天市場の購入者離れを引き起こしているのでしょう。

楽天市場は店舗に対して手厚いサポートを行う事によって、楽天市場を充実させてきたという事は事実でしょう。出店店舗から料金を徴収する代わりに店舗に対して電話サポートなどを行って満足度を高めて、出典店舗数を伸ばしてきました。しかし、出店店舗が本当に望んでいた事は、手厚いサポートではなくて、店舗を維持するだけでかかってしまう高い手数料を取らないという事だったようです。そのシステムをヤフーショッピングが実現していく事になります。

Yahooの出店手数料が無料化

Yahoo!Japanは、2013年10月に『Yahooショッピングの出店手数料を完全に無料にする』という誰もが驚くような発表を行いました。Yahoo!ショッピングのストア出店料(初期費用2万1000円、月額費用2万5000円)と売り上げロイヤルティ(売り上げの1.7~6.0%)を完全に無料化。ヤフオク!の出店料(月額1万8900円)も無料にしたのです。

通常では、会社が今までビジネスモデルで多額の収益を計上してきたビジネスを手放すという事はあり得ないのですが、Yahoo!Japanを運営するソフトバンクのビジネスモデルが広告中心であったり、モバイル中心になって、Yahoo!ショッピングを無料化するという決断をしています。ヤフーに気軽に出店できるので、出店数が凄まじい勢いで増えました。ビジネスというのは、皆で分かち合うからうまくいくのだろうと思わせてくれます。楽天が店舗からお金を徴収して、楽天だけ儲けるビジネスモデルでは、店舗側が悲鳴を上げしまって、その悲鳴が購入者の不満に繋がってしまうのです。



このヤフーの出品手数料の無料化によって、店舗数が一気に急増しました。誰でも簡単に店舗を持てるという事があって、中小企業から、大企業まで、様々な企業から出店が殺到したのです。


15年9月末までに、Yahoo!ショッピングの出店数は34万店。楽天市場は4.2万店。実に8倍の大差がついたのです。出店店舗を持っているという事は、販売している商品が多彩であるという事で、購入者から見ても魅力的です。

Yahoo!ショッピングの手数料が無料化した事に伴って、楽天市場がそれまで続けてきた高い成長(年15%)という成長はストップして、15年頃に楽天市場の成長が横ばいになってしまいました。楽天トラベルの方は、流通量が20%も伸びているそうなのですが、Yahoo!ショッピングの方が全く伸びないでいることで、楽天がかなり危機感を持っていると報じられています。
 

三木谷さんがビジネスに飽きたのかも

楽天の代表をしている三木谷さんは、IT企業などで構成される新経済連盟代表理事であったり、政治に対する提言などを行うようになってきており、経営に集中しきれていないのではないかとも言われています。楽天のグローバル化を推進しようとして、KOBOを買収したり、様々な国にショッピングモールの出店をしたりしましたが、どれもうまくいっていません。楽天でうまくいったのは、楽天トラベルと、国内の楽天カードなどの金融事業でした。

楽天市場は、モバイルの分野でも大幅に遅れを取っています。楽天市場がモバイルアプリを推進したにも関わらず、ダウンロード数が伸びておらず、モバイルはアマゾンに完敗している状況です。

 

カテゴリ: 

Pages


アドセンス広告

関連記事