旧態のメディアがネットメディアに負ける日。DeNA問題の記者会見をThe Pageのリアルタイム配信。

  • 10 December 2016
  • のぶやん
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インターネットメディアの動きには、インターネットのメディアが最も詳しく報じる事が出来ています。DeNAの事件は、その事を鮮明に示しました。旧態メディア(大手メディアと言われたりする)は、この分野に詳しい訳ではないので、記者会見においても質問で意味不明の混乱するなどが見られました。

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DeNAの取材で活躍したネットメディア

DEGYDAYの記事にあるのは、『今回の騒動で、大きな存在感を発したのは、デジタルオリジンのメディアだ。特に内部関係者の告発によるマニュアルの存在を示したBuzzFeed JAPANや、10媒体の非公開化とほぼ同時に、守安社長のインタビュー記事を掲載したTechCrunchの働きは目覚ましい。レガシーメディアの報道を大きく先行した、初の事例ではないだろうか?』と書かれています。

インターネットの記事の事情は、インターネットメディアが詳しいのは当然です。このDeNAの運営体制がどのようであったのかについても、インターネットメディアであれば、推測が付きやすくて裏付けを取って記事を公開すればいいだけです。記者会見における鋭い質問も、インターネットメディアであったり、フリーランスが行っていました。

生放送を行ったThe Page

DeNAが12月7日に行ったDeNAの記者会見では、非常に多くのメディアが集った中で、The Pageが生配信を行いました。そのYoutubeページはあっという間に広がって、現在17万ビューを集めています。このインターネットメディアは、じわじわと力を持つようになっています。

資金力がないネットメディア

インターネットメディアは、基本的に1人で取材してアップロードして、書下ろしするなど、非常に少人数の最低限の予算でやらなければ採算が取れません。紙媒体で購読料を徴収していたりする新聞社であったり、電波を保有しているテレビ局に資金力では絶対に勝てません。しかし、報道の質となると、必ずしも旧態メディアが強いという訳ではありません。そこで低予算でいかに事実を暴き出して、良質な記事を配信してユーザーに読んで貰うかという事に集中して記事配信を行っているので、特定の分野において強みを発揮するようになってきています。低コストで事実だけを配信するメディアこそが信頼できるメディアになりうるという事でしょう。

今回のDeNAの分野でも、1つの事について詳しく検証出来ていたのは、インターネットメディアでした。GiGAZINEは、村田マリ氏がシンガポールに在住しているところを突っ込んでいる記事を公開しています。この記事の場合には、村田マリ氏のブログのキャッシュなどを持ち出して検証を行っています。

コストをかけずに事実を追う

コストをかけずに事実を追う取材は、どのようにすればできるのだろうか?その1つの答えがThe Pageの手法ではないかと思う。編集をせずに記者会見などの様子をすべて撮影して3時間の全てを配信すれば、そこで配信される内容というのは、記者会見で行われている『現場と全く同じ』という状況になります。このThe Pageの株主は、Yahoo!Japanとなっており、19名という非常に小さなベンチャー企業ではありますが、従来のメディア以上に動画配信を積極的に使うなど、日本におけるインターネットメディアの先駆けとなっています。

取材の現場に数名で行って、そこで取材をして記事をアップロードするといのは、お金がないと出来ない事です。現場に1人、もしくは2人ほどで行って、その現場をそのまま中継して、書き起こしにでもすれば、コストを最小限にしながら事実のみを伝える事が出来るでしょう。

Google社が信頼できない情報を上位表示

今回のDeNAのWELQ問題は、Google社の表示が全く優れていない事を如実に示す事になりました。DeNA社の素人ライターが書いた医療記事がGoogleの上位で表示されたり、リライトされた記事がオリジナルの記事よりも上位表示されたりと、Google社の検索エンジンに対する信頼が大きく低下する結果と言えるでしょう。Googleで上位表示されたのは、単に長文であって、信頼性は全く担保されていないという事が明らかになったのです。検索エンジンに対する信頼性に疑いを持つ人が増える問題提起となりました。

Google社が上位表示していたのは、医者が書いた記事ではなくて、外部の素人ライターが1時間でリライトした医療情報だった訳です。ユーザーの滞在時間が長いからといって、いかに長文だからと言って、その情報がデマであれば人々に何の意味も与えない訳です。信頼できるメディアの意味を考え直す時にきているでしょう。

Google社の為に多くの信頼性を確認するための『これが信頼できます』『これが信頼できません』というように仕分けしてくれるなら別ですけど、ほとんどがユーザーであり、特に何も考えずに見るだけの行動しかしません。その中において、信ぴょう性をユーザーが判断する事は難しく、信ぴょう性をユーザーが判断できない場合、それをロボットの側も確実に判断する手段はありません。真実かどうかを判断するには、過去の情報を調べ上げたり、その道に詳しい人が調査を行う事が必要になるからです。

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