フランチャイズ

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フランチャイズのビジネスモデルに参入しないほうが良い理由

  • 4 February 2016
  • のぶやん

私の友達の実家は、コンビニチェーン店を展開していますが、とても厳しい状況にあると嘆いていました。コンビニチェーン店というのは、ほとんどがフランチャイズで運営されており、それぞれの店舗に『オーナー』がいて、本部が商品の仕入れなどの一切を代行して、『オーナー』は、その経営ノウハウを基にして事業を行うという展開になっています。



自分がノウハウを持たない危険性

自分が全くノウハウを持たないにも関わらず、1から10まで全ての事を本部が教えてくれて、それに従って経営を行うというのは、実際には『契約社員』のような仕事の形態です。しかも、普通の契約社員だったら、業務の内容に疑問が生じたら即座に辞める事ができますが、コンビニチェーン店は、自分で大金を払って開業しているので、すぐに辞めるということもできません。

自分がノウハウを持たないにも関わらず、『金さえ支払えば開業できる』という甘い罠に騙されない方が良いでしょう。お金さえ支払えば開業できるということは、ノウハウなど全て本部が持っているということでもありますので、『店側・オーナーに決済権が全くない』ということでもあります。全ての事を決定するのは本部であって、オーナーではありません。

お金の管理を誰が行っているか

ビジネスというのは、基本的にお金がある場所が強い権限を持つ事になっています。つまり、誰がお金を支払うかによって、権限が変わって来るということです。セブンイレブンなどのフランチャイズチェーン店では、売り上げを毎日本部に送らなければいけないことになっています。毎日、毎日です。セブンイレブンでは、『会計の代行を本部がすること』になっています。言い換えれば、全ての権限をセブンイレブンに握られているようなものです。

お店の売り上げは、毎日のように本部に送金して、店のオーナーの給料などは、本部から支払われる形になっています。お店が何もしなくても会計を代行してくれるという事は確かですが、自分が何もしないという事は、それだけ相手に権限を握られていると言うことでもあります。

誰かが教えてくれる美味しいビジネスはない

コンビニチェーン店というのは、本部が教えてくれるから、少しのお金があれば『誰でも開業できる』というのは、その通りだと思います。フランチャイズのコンビニチェーン店には歴史があって、簡単に真似する事は不可能です。定価で他のお店よりも高い値段で売り続けたとしても売れるのは、商品が分析されて『今すぐ必要な商品が手に入る』事と、どこにでもあってすぐに入店できるというメリットがあるからでしょう。このようなビジネスモデルは、簡単に構築するのは不可能です。

セブンイレブンであったり、楽天など『本部の利益が大きい』という事は、言い換えれば店舗の利益がそれだけ少ないという事になります。ビジネスを理解するには、『誰が儲けているのか』という事を良く考える必要があるでしょう。誰が設けているかと考えて、自分が一番儲けられると思ったらビジネスをやるべきだし、そうでなければビジネスをやる意味というのがなくなってしまいます。

オーナーによる長時間労働

オーナーが店舗に入らないと、それだけ人件費がかかることになるので、オーナー夫婦が積極的に店舗に入ることになります。その結果として、オーナーは、年間3000時間以上も店舗に入るという凄まじい長時間労働を強いられるという事です。ある店長によると、『アルバイトとしてこれだけ入ったら、自分の給料以上に稼げる』ということでした。オーナーというのは、基本的に自分のお店に無休で入る事になり、オーナーとしての責任から夜勤なども積極的にこなす非常に不規則な生活になってしまいます。

コンビニのアルバイトをしている人に聞いたら、『コンビニの労働は非常に多くて、時給を考えたら割にあわない』ということでした。『アルバイトの方が稼げる』というオーナーがいる一方で、『アルバイトが割に合わない』とアルバイトも考えているのです。

赤字になったお店では、アルバイトを削って自分がずっと店頭に立たなくてはいけないことになり悲惨です。

本部とオーナーが対等ではない

本部とオーナーは、対等な関係に見せかけてはいますが、実態として対等な関係にありません。それは当然の事で、本部が全てのノウハウを提供して、金銭管理まで本部が行っている状況で、オーナーと言えども『単なる成果報酬の労働力にすぎない』というのが本部からの見方になってしまっています。『経営者』というのは名ばかりで、実際には企業の係長クラスの権限しか持っていません。アルバイトを採用する権限であったり、店舗の仕入れを担当する権限ぐらいのものしか持っていません。

本部の側としても、特にオーナーの意見を積極的に聞こうとは思っていません。それは、オーナー側というのは『搾取される側』であり、オーナー側に配分を多くしてしまったら、本部の利益がそれだけ儲からなくなってしまうからです。コンビニチェーン店の責任を『オーナー』に押し付ける事で、オーナーが朝から晩まで働いてくれるので、良い労働力として機能してくれる事を本部が期待しています。それ以上の事は、本部はオーナーに期待していません。

誰が利益を出しているか

セブンイレブンのような『フランチャイズビジネス』においては、オーナーが過酷な労働を強いられている一方で、本部の売り上げがうなぎのぼりに上がって、本部がボロ儲けしている実態が明らかになっています。社員にもそれなりにボーナスが支払われており、はっきり言って『オーナとして独立するより社員になった方が良い』というのが本当の所だと思います。オーナーは、いわゆる労働条件が最悪の契約社員みたいなものであり、成功している人はほんの一握りでしょう。

フェイスブックなどは、莫大な利益を出していますが、それはGoogleが持っていた『個人サイトの横断』というのをフェイスブックが自分のサイト内部に取り込んで、多くの人を『コミュニケーション』という名目に無償奉仕させているからです。多くの人がフェイスブックに対してコンテンツを無料で提供している形になっています。フェイスブックは、それに対して再分配など全く行っていません。つまり、フェイスブックを利用すればするほど、人々はどんどんお金を失っていくという事になります。

オーナー社長の給与が高い・派手な社長の下で働く社員は悲惨な事になる

オーナー社長の給与がやたらと高かったりする場合には、従業員の給与が低く抑えられている事が多いので注意が必要です。

誰が集客を行っているのか

セブンイレブンの場合には、集客しているのは『セブンイレブン』のブランドが9割ぐらいであって、その他は1割ぐらいであると考えられます。お客が引き寄せられるのは、セブンイレブンのブランドであって、オーナーに対して魅力を感じている訳ではありません。このように『セブンイレブン』自体の魅力を感じて店舗にお客さんが来ている状態では、集客はセブンイレブンの看板に依存しているので、セブンイレブンを辞めることができないのは当然です。

例えば、YOUTUBEの動画を考えてみると、そこにある魅力というのは、YOUTUBE自体にあるのではなくて、HIKAKIN自身にあると言えるでしょう。HIKAKINは、YOUTUBEを辞めたとしても、他の動画サービスでも十分にやっていけるのです。それは、既にセルフ・ブランディングが完成されているので、YOUTUBEではなくても、ご飯を食べていけるからです。

どんなに小さくてもいいので、自分のブランドを持つことが大切だということが分かります。

マニュアル化されたノウハウに価値がない

フランチャイズはノウハウを授けてくれると思っているオーナーは多くて、それは確かに事実ではあるんですけど、マニュアル化されたノウハウにどれだけの価値があるというのでしょう。マニュアルというのは、誰でも出来るようになったからマニュアルに落とし込まれているのであって、それは『アルバイトでも作業がこなせる』という事でもあります。オーナー・店長が行う仕事というのは、基本的にマニュアルに書かれた接客になってくるので、自分で工夫できる範囲が限定されています。自分で工夫できる範囲が限定されている仕事というのは、それだけ価値が低くなります。

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