フリーランス

労働性資産以外の資産を保有する事の重要性

  • 23 January 2015
  • のぶやん
サラリーマン労働者

Youtubeで非正規労働者の番組を見ていたのですが、工場勤務で月額収入が16万円ぐらいで、寮費を差し引いた場合に残る手取りが10万円ほどになっているようです。貯金は全くできず、生活はギリギリだそうです。「いきなり切り捨てるやり方は卑劣だ」と訴えており、労働組合を結成したと言うことです。この番組を見たところでは、この人はテレビを見ながらご飯を食べていたりしますね。正直、食事をしながらテレビを見てるのはどうかと思います。

サラリーマン労働者

工場での派遣労働者と言われる職業は、いわゆる「誰でもできる職業」であり、こういった仕事に従事してはいけないという事なのだと思います。特に35歳を過ぎてからは、仕事がなくなるからと工場派遣を繰り返す事になってしまいます。35歳になる前にどうすれば良いかという対策を一生懸命に考えていくという事を考えておかないと、35歳以降に大変な事になってしまうという事です。

自分の保有資産を常に考える

自分の資産が単なる若さ(労働性資産)であったり、労働力のみであったりすると、失業した瞬間にお金がないという大変な状況になってしまいます。労働依存しない為には、労働以外の資産を形成する方法について知っておく必要あります。労働性資産以外には、金融資産(株式・現金)であったり、自分の人脈、ウェブサイトなどの収益を生むコンテンツ性資産であるなど、労働性資産以外の資産を保有していく必要が出てくるのです。

家庭の環境が良くなくて、親が金融資産などをほとんど持っていない場合には、自分に最初にあるのは労働性資産のみになってしまいます。労働性資産から自分で別の資産(金融資産)、人脈、コンテンツ性資産などを得ようとするのは大変な事ではありますが、不可能ではありません。金融資産を得る事は難しいかもしれませんが、人脈、コンテンツ性資産を得るのであれば、何とかできないこともないでしょう。自称ニートのPhaさんも自分なりに人脈、コンテンツ性資産を保有してお小遣いを稼いでいるとされています。

誰にも依存するべきではない社会

日本では、国であったり、会社の言うようにやってくれば、自分の生活が保障されるという事でした。しかしながら、そういった仕組み・秩序などが崩れていく中で、国に依存しようとしようとしても、会社に依存しようとしても、そういった仕組みが上手に機能する事を期待するのは無理でしょう。日本では、国民健康保険が最低限のセーフティネットを果たしていて、それ以上を期待するのは無理があります。例えば、派遣切りにあって「派遣切りにあってどうしてくれるんだ!」と、国や会社に訴えたところで、状況は大して変わらないで、自分の時間を損するだけなんですね。

学校などにおいては、1から10までやるべき事と宿題などが全部設定されていて、言われた事をしっかりとこなしていくという姿勢が非常に強いのです。学校に教室などの設備が揃っていて、その中で先生から言われた事を真面目にやっている生徒が良い成績を取れて、大学などにも進学できるという仕組みです。しかしながら、社会に出たら言われたことだけやっていれば良いという事ではなくて、言われたこと以外にも自発的に行動する事が求められる時代になっています。

組織の歯車になってはいけない

こちらのブログで「フリーランスも歯車である」という話が書かれていましたが、単に歯車フリーランスにしかなれないかどうかは、考え方や実力次第という事も出来るでしょう。最初に労働性資産しか保有しない状況であれば、フリーランスで働いて労働性資産以外の資産が無い状況であれば、最初に歯車のような形でフリーランスを行うのもやむないと考えられます。最初に取引する会社が1社だけという状況であれば、まさに「歯車フリーランス」と言っても過言ではないでしょう。そこから複数社と取引できるようになれば、自分の財務状況も安定するので、歯車フリーランスとは言えません。

一般的なことを言えば、20代のうちには、勉強したり、経験を増やしたり、労働性資産で金を蓄えるような準備期間としておけば良いでしょう。30代になってからは、労働性資産以外の保有資産を一気に増やすような方向性を模索していくのが良いと考えます。生活が安定しないうちは、何をする余裕もないので、歯車フリーランスとなっても仕方ないでしょう。歯車になりたくないというのであれば、歯車以外の方法を模索していく事は可能であるように思います。自営業と言いながら派遣会社を通じて週4の仕事をして、他の日に遊んでいたのでは、会社員とほとんど同じの非正規雇用と同じと考えても良いでしょう。

会社員とフリーランスの違い

会社員とフリーランスの最大の違いは、当たり前ですがフリーランスの方が圧倒的に自由度が高いと言う事です。多くのフリーランスというのは、複数の会社との契約を持っていますが、多くの時間を自分で設計する事ができる場合がほとんどです。特に平日に誰かと会えるというのは、チャンスが広がる事が多いです。会社員であれば、何か高い能力を持っていたとしても、副業を禁止していたり、平日に会えそうもなかったりと言うことで、何か会社以外の仕事を依頼されることは稀です。言い換えれば、会社以外の場所でチャンスを作りづらい環境にあると言えます。

フリーランスであれば、日程さえ空いていれば、いつでも人に会えるし、いつでも仕事を入れることが可能になります。そういった働き方をしていると、仕事のチャンスが入りやすいのです。自分の時間が自由に使えるというだけで、何か仕事を頼みたいという人は沢山いて、自分が始めての仕事であっても頼んでくれる人がいたりすると、自分の技能や経験を伸ばしていく事もできます。

会いたい人に会えるのがフリーランス

フリーランスの良い点は、会社員会社員になくてフリーランスにある最大の強みは、立場にとらわれずに会いたい人に会いに行けるという事です。大企業の社長であったとしても、1人の個人(もしくは企業)として対等な立場で話をする事ができます。会社員という立場であれば、会社同士の立場というのが優先されてしまうので、とても対等な立場で話し合うという事はできないでしょうし、会う事が出来ない人も沢山います。フリーランスという立場を利用して、誰にでも会いにいけるという事は、それを最大限に活用して自分のビジネスを拡大していけるという事でもあります。

逆の言い方をすれば、自分から人脈形成をしていかないといけないので、自分が会いたいと思った人にどんどんコンタクトをとって会いに行く必要性があるという事でもあります。そして、会った人に自分が営業をかけると同時に、相手の事についても一緒にビジネスをしていける仲であるかどうかの判断してく能力が求められます。基本的には、紹介された人に出来る限り多く会った方が良いでしょう。

新しい人脈形成の重要性

今までの人間関係にこだわらずに常に新しい人と会っていくというのがビジネスにおいて非常に大切になります。多くのうまくいかないビジネスというのは、時流を捉えていないという場合が多いからです。今、何をやれば成功率が高まるかと言うのは、多くの人に会わないと分からない事でもあります。特に今まで自分がやってこなかった分野については、専門的に稼いでいる人の意見を良く聞いた方が良い場合が多いです。同じメンバーや知人だけでは、新しいプロジェクトを形成する事ができない事が多いので、ネット上で探してでもいいので、新しい人材をどんどん外部に求めていく必要があります。

是非とも会いたいと思う人物
(1)新しい事にこれから取り組もうとする人(自分を必要としてくれる可能性が強い)
(2)パソコンを使いこなす人(パソコンぐらい当たり前に使えるべき)
(3)周囲に何故だか凄い人材が集まっている人(その人が有望である証拠)
(4)何らかの好き・得意分野がある人(若い人なら何も無くてもいい)
(5)好感が持てる人物(話し方が柔らかいなど)
(6)知性を感じさせるかどうか(バックグラウンドに知性を感じさせる経歴・行動)
(7)やたら一生懸命な人(単に一生懸命なだけで付き合いたいと思う)

基本的には、魅力的な人物に会うためには、自分が魅力的である事が最も重要です。そして、自分の魅力を相手が理解してくれないというのであれば、それはどうしようもないですね。

社会人の実家暮らしというのが不利になる理由

社会人における実家暮らしは、高齢者となっている両親と一緒に暮らす事によって、両親の影響を強く受けてしまう事です。今の50代以上の団塊の世代の人たちの多くは、労働に依存していたとしてもある程度の生活が出来た世代です。両親が労働者階級に属しているような両親であればなおさらの事で、労働依存の体質でやっていけば、子供も幸せな人生を過ごせると「勘違い」しているようなご両親が沢山います。そういった考え方をした影響を受けて育ってしまうと、労働者としての考え方が染み付いてしまって、何かを自発的に行うという事ができなくなってしまいます。

今の時代は、普通にやっていたのでは、普通以下の生活しかできないというのが今の日本です。例えば、実家暮らしで何か普通の仕事をしていたとして、20代で月収の手取りが15万円-20万円ぐらいの人が標準的です。多くの会社員が休日にやる事がないとか言って、副業としてコンビニのアルバイトを増やしたり、そこそこの時間を費やせば取得できる資格の勉強をしたりしますが、どちらも単なる自己満足になる可能性が高くて、人生に何ら影響を及ぼさない場合が多いです。

先ず、単純な労働時間を増加させると言う事は、目の前の少ない金銭を稼ぐ事にしかならいので、苦労話が上手になる程度の効果しかありません。また、資格を取得するといっても、相当に難しい資格でなければ、持っていても大した意味はありません。最難関資格と言われている「弁護士資格」を取得した人がが貧困になっている現状を良く理解しておくべきでしょう。資格だけで飯が食える時代ではないですし、まして容易な資格であれば「趣味程度」だと思うのが良いでしょう。

全ての会社員がフリーランス(自由業)になる時代

  • 18 January 2015
  • のぶやん
キラキラ女子

アメリカでは、4人に1人がフリーランス(自営業)の形態で働いている(フリーランスは約5,300万人、アメリカの人口の34%;Freelancing in America: A National Survey of the New Workforceより)のに対して、日本では40人に1人しかフリーランス(自営業)の形態で働いている人が存在しないとされています。日本では、新卒一括採用が定着しており、企業が人を育てて年功序列で給与が上昇していくというシステムが今でも残っていたりします。

日本でも、今後はアメリカのようにフリーランスで働く人材が増加していくものと考えられています。会社のレールに乗って自分を向上させるという事が日本の多くの企業においても限界となっており、自分の能力を自分で伸ばしたり、自分で仕事を開拓したりする事が求められるようになってきているからです。

キラキラ女子

固定費を削減できるフリーランス

企業の側からすると、フリーランスという雇用形態は、固定費を削減する事ができる非常にメリットが高い雇用形態でもあります。フリーランスと言えば、悪く言ってしまえばホワイトカラーの期間工みたいなもので、プロジェクトの必要な期間だけ、必要な人材を外部から確保しようという流れです。ただ、期間工と違うのは、特殊な最先端の技能を持った人が求められる場合が多いという事です。

フリーランスは、派遣会社などを通さずに人脈による「紹介」で仕事を回される事が多いです。その理由としては、仕事の内容が特殊な場合が多くて、信用できる人材に任せたいという場合が多いからです。例えば、会社の機密を扱う部分があったり、有名人などに絡んだ仕事があったりするという事があります。紹介という場合には、履歴書すら不要になって、すぐに仕事を始める場合も多いです。

チームの一員としてのフリーランス

フリーランスは、あるプロジェクトに突然にチームの一員として入り込む事になる場合があり、かなりの適応能力が求められる場合があります。チームのメンバー同士が知り合いであるにも関わらず、自分だけ誰も知らないという状態でチームに入り込んだのでは、仕事に支障をきたす場合も数多くあります。1人で仕事をしている身ながら、いかにチームと交わるかという事が大変に重要になることがあります。

その一方で、全くチームを形成することはなくて、1人で自宅で行える作業を受注しているフリーランスも沢山います。そういった場合には、自分のペースで作業を進めていくことになります。また、フリーのプロデューサーのようにチームの人材をバイトなり自分で外から集めてきて、チーム全体を指揮していくような立場のフリーランスというのもあります。いずれにしても、仕事をプロジェクト単位での受注する事が多くなります。

個人を売り込むフリーランス

フリーランスは、個人のセルフブランディングや人脈などが重要になると言われる事があり、これは確かに個人がフリーランスを行っていく上で重要な事です。はあちゅう氏のように電通などの経歴を活かしながら、個人ブランディングを成功させて、書籍などの出版をしながら人間関係を構築する方法というのがあるでしょう。また、イケダハヤト氏のようにブログを活用してセルフブランディングしていくという方法もあります。

セルフブランディングで生活を成り立たせている個人(成り立たせていなければブランディングは失敗)を見ると、多くの人は非常に有能である事がわかります。例えば、はあちゅう氏のブログなどを見ても、遅刻などを絶対にしないと書いてあったり、ビジネスマナーに敏感であるなど、人間関係に気を使っている姿が見て取れます。会社員であれば会社の立場を代表して人に会う事になりますが、フリーランスというのは、相手と対等な立場の人間として会う事になるので、人間関係に真剣さが求められるという事でしょう。

個人のセルフブランディングの注意点

個人のセルフブランディングの注意点としては、会社員よりも更に社会の変化に敏感に対応できるようにしなくてはいけないという点があるでしょう。言い換えれば、常に自分を変化させて、注目される話題を提供し続けないといけないという事です。同じ話題ばかりだと、いずれ注目していた人も飽きてきてしまいます。いつまでも同じような話題の中心に居たのではダメで、新しい事にチャレンジしていかないといけないという事になるでしょう。

今まで交流していた人と別の人に接点を持ってみたり、今まで自分が話さなかった話題などを提供していく必要が出てきます。勝間和代さんなどは、そういったことに敏感になっており、自分の趣味の分野などで書籍を出版するなど、常に新しい事にチャレンジして生き残りをはかるという姿を見て取れます。また、良いか悪いかは別として、イケダハヤト氏が高知に移住というのもひとつの環境変化として考えられるでしょう(これは私はマイナスに作用すると考えていますけど)。

今まで行ってきた仕事をずっと引き受けるのではなくて、自分を向上させる為に新しい仕事を積極的に始めて、多くの新しい人と付き合いを持っていくという姿勢が重要になってくるでしょう。そうすれば、新しいチャンスで仕事を増やせる機会がめぐってくる可能性が強くなります。

法人化させる為のフリーランスアプローチ

はあちゅう氏やイケダハヤト氏のような形で個人の名前でセルフブランディングでフリーランスをするという方法もありますが、最初から法人化をさせようとしてフリーランス形態をとる人もいます。その場合には、特定のサービスやメディアを自分1人で作り込んで法人化を目指す事などをするので、セルフブランディングというよりは、どちらかと言えば自分の作るサービスをメインに動くフリーランスという事になります。

例えば、ブログを匿名で書いて法人化したり(2ちゃんねるのまとめサイトなどに多い)、NAVERまとめをフリーランスで作って稼ぐような人たちは、それほどセルフブランディングを意識しているとは思いません(NAVER運営側としてはアカウントのブランディングを意識させたいと思っていた感じもありますが、匿名なんでそんなうまくいってませんね)。法人化するのであれば、個人よりもコンテンツなど保有資産に重点を置いていく必要があるという事になると思います。

フリーランスの種類

フリーランスの種類とと言っても様々な形態がある事が想像できます。以下のアメリカの例だと、上から多い順に並んでいるのですが、派遣労働者(Temporary Worker)というのが日本の派遣労働者と違うのかどうかというのは議論になりそうです。良く考えれば、日本の派遣社員というのも、フリーランスで派遣されていると考える事もできます。

・Independent Contractor(独立契約者)
・Moonlighter(本業を終えてから副業)
・Diversified Worker(複数の収入源を持つ)
・Temporary Worker(派遣労働者かバイト)
・ Freelance Business Owners(フリーの事業主、オーナー)

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会社員とフリーランスの違いは?優秀な人ほど会社に属さずに自分で独立してプレーする

  • 7 October 2014
  • のぶやん

どこかで読んだのですが、「多くの人は誰もが良い大学に入って、大企業に入りたがる。そして、入った時から誰もが脱出したいと言い始める」という事です。

様々な立場のチームメート

現在の日本の会社内部において、チームメンバーのほとんど全てが正社員採用であるという事は、ほとんどなくなっています。公務員ですら、正社員、臨時採用などがある時代になっているので、チームというのは、立場の違いが出てくるようになっており、昔より結束力を高めるのが更に難しい事になっています。そもそも、チームとしての結束力が必要かどうかという問題もあるでしょう。

・正社員(多くの企業は少数)
・派遣社員(正社員と似た仕事だが、派遣会社が給与を支払う)
・アルバイト
・フリーランス(個人で個別に契約するなど、証券外務員など)
・インターン生

こうした多くの立場の人が一緒に仕事をするとなると、そこで多くの問題が出てきます。例えば、チームで飲み会をやろうとした時には、誰が参加者になるのでしょうか?そして、支払いを誰が行う事になるのでしょうか?この辺のところは、チームリーダーのマネジメント力が非常に大きな意味を持つようになります。

それぞれ立場が違うだけならまだしも、外部の人(例えばフリーランス・個人事業主)がチームの中に入ってくると、仕事内容が細分化されてくるので、チーム全体としてまとめるのが大変になります。フリーランスが会社の内部に入るというのは、私の知り合いなどでは良くある事なんですけど、3分の1ぐらいは途中でトラブルになってしまうんですよね。

個人の力はどこまで必要か

会社員であっても、個人で伸びていくような人材が必要である事は言うまでもありません。最近の会社員に求めらる事は、チームの中においても「自主性を重んじる」とする会社が増えているので、どんどん自分から仕事をやっていく人間が歓迎されます。まあ、そうなんですけど、実際に会社員として自分からどんどん仕事をやっていって、大型案件を決めても、会社員の給与に反映されないという事が多いのも事実です。

フリーランスなどで会社に出向いていったとすれば、両者の納得した形で契約した上で仕事に取り掛かる事ができます。例えば、成功報酬型の契約を結んでおいて、プロジェクトの成功が得られたら多額の報酬を受け取るような契約も可能になるでしょう。単独でプロジェクトを良いところまで持ち込んだり出来る人材という事で会社にフリーの人材に来てもらうことが多いですが、実力によって会社員では得られないほどの報酬を得る事ができます。

会社に帰属する資産

青色発光ダイオード(LED)の開発者としてノーベル賞を得た中村修二さんですが、かつての勤務先である日亜化学工業と発明対価を巡って訴訟の争いになった過去があります。1審では日亜側に200億円の支払いが命じられて、それを不利に見た日亜側が和解に応じて、2005年に高裁判決で和解した事によって、中村氏には約8億円が支払われています。

本来であれば、従来帰属していた会社と争うという事は、中村氏としても避けて通りたいはずなのですが、日本の会社の社員が多額の成果を出してもほとんど給与が変わらないというのが現状です。訴訟で中村氏の功績が認められていたのは、青色LEDの製品化において、中村氏個人の開発技術に依存していた部分が大きかったという事でしょう。1人の「天才社員」が生み出した技術をどう評価するかという問題に直面しました。

日本で会社員を続けるリスク

会社内部では青色LEDの開発中止を求める声すらあり、偉業を成したはずの中村氏は、退職金を受け取らずに退職を余儀なくされています。そういった日本の姿に失望した中村氏は、日本を捨てて米国籍を取るに至っています。日本の会社においては、会社にいかなる貢献を行ったとしても、会社は個人の貢献を全く認めていかないと言う姿が明らかになっているわけです。

現在の日本において、数千万円から億円のプレーヤーになるには、会社員でいるという選択肢をとるのは効率が悪すぎるので、早めにフリーになるか、会社を起業するなどの選択肢をとった方が良い事になるでしょう。何か自分がやりたい事というのは、会社の内部で実現するものではなくて、ベンチャーキャピタルであったり、資本を持った人からお金を出資してもらった形で実現した方がスムーズです。まあ、残念ながら日本においてそうした制度もまだ整っていない現状もありますが、少なくとも会社員でいたら数百万円止まりが良い所になってしまいます。

優秀な人は独立する

日本の制度を良く理解していれば、優秀な人は早々と独立するはずでしょう。例えば、中村氏に関して言えば、中村氏がしっかりと日本の制度を理解していたならば、会社を早めに退職して自分で青色LEDの開発を進める環境を整えた可能性があります。それが出来なかったのは、結局のところは、中村氏がお金が無い状態で、会社を辞めるという選択肢が取れなかったところがトラブルになった要因です。それを良い事に日亜は中村氏を上手に利用して多額の利益を得ました。

中村氏が独立して開発を行った場合においても、後日に日亜とトラブルを抱えたであろう事は容易に想像できます。しかしながら、日亜から僅か8億円の和解金を受け取るだけという結末にはならなかったでしょう。中村氏は、技術者としては非常に優秀だったところがあるかもしれませんが、事業家としては全くのド素人だったということです。事業家として素人であれば、技術者は単に搾取されるという事でしょう。

中村さんの「全ての原動力が怒り」というのは、何か間違っている。私は、有森裕子さんの言う「よろこびを力に」という方がずっと良いと思っています。怒りから生まれたものというのは、人との摩擦を生んでしまいます。

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「安藤美冬」のノマドワーカーとは、どのような職種なのか?

  • 6 March 2013
  • のぶやん

情熱大陸で「安藤美冬」さんという方がノマドワーカーの代表格として紹介されていました。ウェブ業界の片隅にいる私としては、ノートパソコンだけで仕事をするなどあり得ない事(不可能ではないけど作業効率が圧倒的に落ちる)なのですが、カフェでノートパソコン1台で仕事をできる人もいるのは、羨ましい限りです。「ノマドワーカーは会社嫌になっただけでしょ?」というかもしれませんが、会社に勤めるというのは誰が決めた訳でもなくて、収入源を別に確保できるのであれば早めに辞めるべきなんですね。自分の個性が反映されない会社にいたって、得られていたはずの収入が得られないかもしれないのはもったいない。

右肩上がりで会社に勤めていれば、ある程度の給与が保障された時代と違って、今の社会で会社勤めを続けてもメリットがないと感じる人は多いでしょう。年収300万というタダみたいな給与で働くのであれば、自分でフリーにでもなって、安い年収でも自分のやりたい方向性を追求していきたいと考える人がいるのは当然の事です。それ自体は、右肩上がりでない日本の経済状況の中で、当然とも言える選択肢のような気がします。「ノマドワーカー」という言葉が注目されますが、会社に属さずにフリーランスでやっている人は、米国で4分の1に達しているように日本でも増加中です。

ただし、若いフリーランスの人は、困った事に蓄えた資産もなければ、これといって目だった技術がない人が多いのです。金もなければ、技術もないというのでは、目先の収入を得ていくだけでも大変です。現実問題として、若いフリーランスの多くは、かなり収入を得る事に苦労している人が多いのが現実でしょう。安藤美冬さん、立花岳志さんなどは、その「ノマドワーカーの生き方」自体を商品にして、「どのように生きるか」を考える機会を社会に商品と提供していると私は捉えています。今の社会では、そういった商品にもそこそこ需要があるからテレビにも取り上げられるという事でしょう。

ウェブプラットフォーム

このブログのテーマとしては、「ウェブ情報資産」なので、ブランディングするのは「情報を持ったクラウド上のコンテンツ」であって、自分のセルフブランディングのブログではありません。ウェブ上にある情報というものに価値をもたせて、そこから収益をあげる方法を模索しましょうというブログなのです。その為に役立ちそうな情報を発信するという意味でこのブログを書いています。

ウェブ上のコンテンツであれば、時代が流れて流行らなくなったらブログでもサイトでも閉鎖して、別のサイトやブログを開始すればいいだけです。おおよそ5年もすれば、以前のブログやサイトなんて見向きもされなくなります。ただし、フリーランスでセルフブランディングの難しいところは、時代の流行に合わせて自分を的確に変化させないと、収入自体が完全にゼロになってしまう事です。この点では、芸能人のような職業と言えるかもしれません。まあ、それを言っちゃうと、プログラマーが同じプログラム言語でずっと戦えないのと一緒なんですけどね。

ノマドワーカーのセルフブランディング

ノマドワーカーとして本を出版している立花岳志さんにしても、安藤美冬さんにしても、核となっている部分は「セルフブランディング」のようです。自分というものを商品化して、自分の価値を人に理解して貰う事によって、様々な場面で活躍しようという事です。

現実として、今までメディアを通じて有名になった田原総一郎さん、勝間和代さんのようにセルフブランディングに成功して、有名になっている人はいます。田原総一郎さんは、政治、社会学などの発言が注目され、勝間和代さんは、ビジネス、企業会計などの発言に強いという印象を持っています。自分の強みが決まっていてのブランディング化です。

10年前の感覚であれば、セルフプロデュースのやり方と言えば、出版社やテレビ局というメディアに自分を売り込む事でした。それが、今ではTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを利用して、セルフブランディングができると言うのです。自分の営業活動の部分をTwitterやFacebookのソーシャルメディアを使うことによって「セルフブランディングしましょうよ」という事らしいです。自分の強みを売り込みましょう!という事です。

ノマドワーカーとルパン三世

安藤美冬さんが情熱大陸で述べていたのは、ノマドワーカーは「ルパン三世」のように必要な時だけプロジェクトで集まるという事です。この考え方は、アメリカのシリコンバレーで「必要な時に会社を超えてプロジェクトとして形成する」という考え方にも似ていて、なるほど!と思います。しかしながら、気になってしまうのは、ルパンは頭と技能を使って商売をして、次元はピストル、五右衛門は斬鉄剣、不二子は色気というように、4人とも強烈な個性が売りで、常に担当が決まっています。

安藤美冬さんは、何かの専門家というよりは、キャリアは「営業ウーマン」に近い感じがします。営業を得意としている人は、何でも人に売り込む事ができて、漠然とした自分の魅力さえも人に売り込みをかける事ができると考えます。それがいわゆる「セルフブランディング」だとすれば、その手法に興味を持つ人は確かに存在しているのだろうなと思います。

専門家も厳しい時代

今では、弁護士だって営業活動をしなければ生き残れない時代になり、年収100万円以下の「貧困弁護士」が生まれ、国選弁護士は奪い合いという状況のようです。また、「歯医者さんはコンビニよりも多い」と言われるぐらいで、歯科医になったところで、ぼろ儲けできる時代でもなくなっています。経済状況が悪ければ、専門家になったからといって収入が保障される訳ではありません。

何に人々の需要があって、お金を生むかというのは、実際の所は未知の所がある訳です。専門的な知識、資格=金になるという思い込みは、社会の一般常識ではあるのですが、現実的に専門的知識がお金になるとは限らなくなってきています。一方で、「セルフブランディング」のようなものでも、1人食べていくぐらいの収入を確保している人は沢山います。何がお金になるかは、人々の需要を捉える事であり、需要に合致してれば、お金は自然に入ってくるのでしょう。

セミナーとコーチング

アメリカでは、プライベートのコーチングなども発達しているようで、企業のオーナーなどの相談役として個人のコーチを付ける人もいるそうです。週に1回の30分の電話相談を月に4回など、プランがあるそうです。ノマドワーカーもメール相談サービスなどのコーチングを得意としているのかもしれません。セルフブランディングのコーチといったところでしょうかね。確かに、お金持ちで「誰かに相談したい」とぃう人に需要はありそうですよ。

また、セルフブランディングを不得意としている人は、セミナーなどに参加するかもしれないですね。毎月何度かセミナーや勉強会開催していけば、食う事には困らなくなりそうです。ノマドワーカーとは、結局のところは、米国で流行っているともされる自分を売り込むコーチであったり、セミナーのようなものが得意な人なのかもしれないと思ったりもしました。

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