登山で遭難を避ける為に準備すると言うこと

  • 24 December 2015
  • のぶやん

2014年は、山登りが好きな友達ができて、東京周辺の山に次々と登山する事になりました。毎週末に登山を行っていたので、東京周辺の山であれば、かなりの数を登山する事ができました。春先は、トレッキングルートから初めて、初心者が登るであろう山を次々に登って行く事になりました。山登りをしていると、その人の性格・気質の一部が良く出るものです。慎重派か、大胆派か、準備に関してはどうかなど。特に準備の面においては、一緒にいった人の多くが「何も準備せず」に山に挑む事が分かりました。「日頃から忙しくて、山は当日楽しめればいい」というのがその理由だと思いますが、これが危険なのだろうなと思わずにはいられません。

私は、父親も登山が好きだったので、小さなころから山に行く機会が多かったですが、山が好きな親父と一緒に山に登る時には、全て親父がチェックシートで揃えてくれたので、自分は父親が持つ重い荷物で持ち切れなかった軽いものをカバンに入れて持って歩くだけでした。山小屋に宿泊して歩く登山というのは、かなり体力の必要なものですが、当時の親父には結構な体力があって、中学生だった自分が運動部だった事もあって体力にはそれなりに自信がありました。高校生になってからは、学業に部活と忙しくてほとんど山に行けなくなったのですけど。

忙しい中での登山計画

仕事をしているサラリーマンは、週末登山の為にあまり準備をしない人が多いのかもしれません。私が一緒に登山した人も、低い山だからと言って、ほとんど準備せずに空のリュックサックを持ってきただけという事も多かったです。しかしながら、宿泊なしに登山を行うとなると、早朝に東京を出発して、電車で山に着いて頂上を制覇してから下山となると、どんなに低い山であったとしても、帰る頃に日没になっています。

山を下っている最後の方で日没になったこともありますが、山が日没になるころには、昼間にあんなに見かけた人もほとんどいなくなるのです。ある山に登っていた時には、途中で登山に慣れた事を自称するおじさんに「短パンはまずいんじゃないか、山ヒルに噛まれるぞ」と言われ、「近頃の若い者は」と戒められました。そもそも短パンと言っても7割のズボンで、長いソックスを履いていて足がほとんど見えない状況だった。また、私のリュックの中には、薄いズボンとウィンドブレーカーなどが入っていて、低い山を登る装備としては十分すぎるほど準備したいっていました。それでも言われたのは、一緒に行った人のリュックがペシャンコだったからかもしれません。

日没後の準備を怠らない

山を下っている最後の方で日没になったこともありますが、山が日没になるころには、昼間にあんなに見かけた人もほとんどいなくなるのです。低い山であったとしても、長時間のコースを設定した場合には、途中で夜になってしまう事もあるでしょう。やはり、どんな低い山であったとしても、夜を越せるぐらいの装備と、非常食を持っていくべきだと思うのでした。非常食としては、クッキー、ドライフルーツなどが保存も良くて糖質も高いので好まれる傾向があるようです。更にコンビニで売っていて保存が効く固形ドリンク(即効チャージ類)を入れておくと、水分補給と同時に栄養補給が出来て、これだけで1日生き延びられる可能性が高まります。

軽い山で装備の品質を高める

軽い山を何度も経験する事によって、装備を点検する事は大事だと思う事が沢山あります。そして、実際に山に行って遭難すると、些細な事が命の分かれ目になったりするという事は、遭難者の日記を読めば良く分かります。例えば、水筒・ペットボトルが1本あるだけで、川の水を携帯して移動する事ができますが、ペットボトルが無ければ川の水すら持ち歩くことが難しくなります。また、川の水をそのまま飲むと下痢を起こす危険があり、宿泊を伴わない登山であったとしてもガスボンベがあった方が安全である事は確かです。水はとても重いのですが、常に多めに持ち歩くという事だけは、心がけないといけないと思います。

簡易の寝袋、そしてブルーシート、100円ショップのアルミ保温シートは安い割りに軽量で衣類として・寝袋として・雨除けとしてなど使う幅が非常に広いので絶対に役立ちます。また、100円ショップのライトもポケットに入れておくと、ヘッドライトが万一に使えなかった時に役立つ可能性があります。100円ショップでは、薄手の手袋であったり、ビニールなど山登りであれば便利なものを揃える事ができます。こういった装備というのは、思いついたらメモしておいて、少しずつ充実させていけば、何かあった時にも十分に対処する事ができるでしょう。

雨が降った時の事を想定しておく

登山の途中で帰れなくなった時と同じように想定しないといけないのは、天候が悪化した時にどのように対処するかという事でしょう。雨が降ってきたら、ウィンドブレーカーがあるか、傘があるか、そして濡れた時の着替え(シャツ、靴下)があるかという点がとても重要になります。夏山であったとしても、雨の中で歩くのは大変な事です。春・秋などであれば、天候が下がりやすいのでなおさら注意が必要になるでしょう。雨が降っても余裕で対処できるぐらいの装備があれば、精神的な余裕も違ってきます。

更に雨が降ったら山の中で勢いが増すので、沢の近くに近寄らない事が大変に重要になります。水が来る場所であるかどうかは、草木が多く生い茂っているかに注目して見分ける事ができます。水かさが増すようなところに足を踏み入れたり、テントを張ったりする事は危険が高い行為となります。山の天候は変わりやすいと言われますが、さっきまで晴れていたにも関わらず、10分ぐらいで天候が一気に崩れて雨が降ってきて、気が付いたら雨・風が凄まじい強さになっていたという事もあります。歩きながら天候に敏感である必要性も感じます。

遭難した時の対処方法

関東近郊の山に行く時には、どんな低い山であったとしても(たとえ高尾山であったとしても)、「遭難した時」を想定しておくことが重要でしょう。遭難した時にビバーグできる装備を持っているのと、持っていないのでは生存確率が全く違ってきます。普通のベッドの上だと、人間は3日間ほど何も食べなくても死ぬことはないでしょうが、山の中で気温が下がって3日ほど何も食べていないと昏睡状態に陥って死亡する可能性が高くなってしまいます。

遭難した時には、多くの人が焦って山を下ろうとするのですが、それでは沢に入って抜け出せなくなる可能性があります。だから、遭難した時には「高いところに戻る」というのが鉄則であるとされています。ただ、体力がなくなって焦りがあると、それが出来なくなるのです。時間的な制約であと2時間で日没になるという時に、のんびり「高い所に上る」という判断ができる人は少ないでしょう。そこで「まあ、1日ぐらいいいか、ここにテントを張って寝て行こう」という余裕が持てれば、次の日に高い所に上って遭難を免れる事ができるのだと思います。

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