経営者を金持ちにさせる利益余剰金
会社が利益を出した場合、それを「配当金」として支払います。給与の税金は最高税率が55%であり、プロ野球選手などでは億単位の所得を得たはずが、税金で半分以上も持っていかれる人も珍しくありません。非上場会社の配当金にかかる税金も「総合課税」となり、最高税率は55%になります。そのため、未上場企業の社長などは、かなりの金額の税金を支払うことになります。
未上場会社の配当金は税務上不利である
未上場会社が配当金を出した場合には、配当金に対して35%の法人税が課税される上、さらに個人55%の税率が課税されるので、税金だけで配当金が吹き飛んでしまいます。このため、未上場会社は「配当金を出さない」という選択が良い選択になる場合が多くなります。
上場企業は20%の分離課税
上場企業の配当金は、20%の分離課税となります。そのため、苦労して上場すれば、毎年の莫大な配当金が手元に残ることになります。創業者は、1兆円資産があろうが、その大半の株式を売却することができません。創業者の持っている株式は、あくまで「バーチャルなもの」であり、そこからの配当金こそが「リアルな資産」と呼べるものになります。
企業を上場させれば、『投資家のために責任がある経営』が求められることになるので、報酬額などを勝手に決めることもできなくなったり、経営に縛りもでてくるようになります。上場企業の株式は「みんなのもの」だからです。
上場すれば資金調達ができる
会社を上場させることで、資金調達が容易になるので、事業規模を急激に拡大することができます。制約は増えるのですが、それだけ事業規模を拡大しやすくなるということです。資金調達は、株式の調達だけではなくて、謝金ですら容易に行うことができるようになります。
上場すれば人材が集まるようになる
上場したことで「知名度」と「信用力」が付くようになれば、そこに人材が集まるようになっていきます。
第三者に自社株を売却する
第三者に自社株を売却する場合には、税率が20%(所得税15%、住民税5%)のみとなります。つまり、未上場企業の税金を考えると、「自社を大きくして売却すること」が、手元に残る現金は大きくなるということになります。
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