ユニクロから客を遠ざけているのは、インターネット市場である可能性が濃厚。

  • 23 May 2016
  • のぶやん

 14年12月期の国内EC流通総額は前年同期比13.7%増の2兆100億円で、初めて2兆円の大台を超えており、11年に1兆円を超えてから僅か3年で2兆円を突破しています。

今日、ありとあらゆるものがインターネット市場で取引されるようになってきており、ファッションから、車までインターネットで販売されるようになってきました。毎日、膨大な流通が日本国内だけではなくて、世界中のいたるところで行われるようになってきました。ある意味で『便利な社会になった』と言われていますが、その一方で流通を支える為のインフラに『安い労働力』が担っているのも事実です。

ユニクロが衰退した背景にEC市場の成長

凄まじい勢いで成長しているEC市場は、3年前の2倍となる2兆円を突破しています。スマートフォンというのは、ガラゲーと比較してもインターネットの親和性がはるかに高くなっており、スマートフォンで洋服を注文したり、宿泊するホテルをブッキングしたりするのは当たり前になってきました。

インターネットの市場が急激に膨張しているという事は、リアルの店舗で買い物する人は、どんどん減少するという事でもあります。特に田舎などに対する流通が発達して、田舎に1日~2日で到着するようなサービスが数多く出てきたので、田舎でスマートフォンをつかって 注文する人が多くなっているのです。

インターネットインフラを維持する安価な労働力

アマゾンの倉庫で大量のアルバイトが配送の仕分けを行っています。また、運送会社でも、大量の仕分けが行われています。必要となっているのは、特に技能が必要とされないこういった単純作業のアルバイトであり、そうした低賃金労働者の職業はますます増える傾向にあります。インターネット事業者は、楽天、アマゾン、Yahoo! Japanなどの強さが際立っており、更にはヨドバシカメラなども参入しているので、競争がさらに激化して安価な労働力とういものに更なるプレッシャーがかかる状況になっています。

Amazon, Yahoo! Japan, 楽天市場などに出店している店舗では、全く儲からないので撤退したり、自社のサイトで販売だけに特化する企業も増えてきました。一方で、ZOZO TOWNのようにファッションの流れに乗って大きな成長を見せている会社もありますが、多くの会社は、安価なアルバイトを使ってようやく営業をしている状況です。

楽天のEC総額が横ばいである事実

楽天トラベルを差し引いた分の楽天の国内EC総額は5000億円ほどであり、昨年からほとんど伸びていません。楽天市場における購買というのは、Yahoo!やAmazonの競争にさらされており、ほとんど流通が伸びていない事を示しています。これに危機感を募らせる楽天は、アマゾンの月額送料無料である『アマゾンプライム』を真似した『楽天プレミアム』なるものを月額3900円で開始しました。サービス内容は、送料が実質的に無料になるというようなAmazonと似たようなものですが、Amazonよりも貧弱です。楽天プレミアムは、月に10回までという制限があり、送料をむりょうじゃなくて ポイント還元という形で上限が500円と決まっているのです。

確かに楽天市場には、アマゾンでは買えないような『オリジナル商品』というものも置かれているのですが、アマゾンの場合には、家電などを安く大量に置く事で、ECの流通市場で攻勢を強めてきました。確かにアマゾンで価格が安いとなれば、アマゾンだと安心だし、プライム会員にもなっているからという理由でアマゾンを使ったりする事は良くあります。

競争激化で出店料で稼ぐモデルが終焉

楽天市場に出品すると、凄い金額の基本出店料が毎月かかってくることになり、それだけで赤字になる店舗も出ています。その点、Yahoo!ショッピングであれば、出店料は無料になったので、零細店舗でも出店しやすいのです。世の中の流れとしては、ハードルが低い所に出店店舗が集まるのは当然でしょう。

楽天市場出店料は月額1万9000円からとされていて、オプションなどを付けると年間出店料は実質58万2000円になるとされています。1ヶ月あたり5万円の出店料ですが、これだけ稼ぐには、小さい物であれば相当に売り上げをあげないと、出店手数料にもならない事になります。言い換えれば、多くの小規模店舗は、『楽天の為に稼ぐ』事をやっている事になります。1年60万円は、5年で300万円にもなり、小規模店舗にtって少ない金額ではありません。

Yahoo!のビジネスモデル転換から競争激化

衝撃的だったのは、Yahoo!のビジネスモデル転換によって、出店手数料が完全に無料化したことです。
Yahoo!ショッピングのストア出店料(初期費用2万1000円、月額費用2万5000円)と売り上げロイヤルティ(売り上げの1.7~6.0%)をYahoo!は完全に無料化することで楽天に大して競争を仕掛けました。。ヤフオク!の出店料(月額1万8900円)も同時に無料になり、流通市場を後押しする形となりました。

これによって、Yahoo!が得たものも大きくて、出典店舗数が一気に10倍になり、19万店舗に急増。更に
15年9月末において、Yahoo!ショッピングの出店数は34万店まで膨れ上がりました。一方の楽天市場は4.2万店でほとんど伸びていません。店舗数の差は、商品数の差になっても現れてきて、顧客満足度にも繋がっていくでしょう。顧客は、商品数の多いショッピングモールを利用する傾向があるので、Yahoo!Japanの34万店舗という出店数は、顧客にとっても大きな魅力です。

楽天の提供している様々なプラン



金融の会社に変貌していく楽天

楽天が想定しているのは、楽天カードを使った金融市場を形成して顧客をグルグルと回すことです。多くの顧客は、楽天市場を通じて楽天に登録して、その流れで楽天カードなどを作ったりしています。また、楽天ポイントを貯める事によって、新しく楽天トラベルなどを利用している人も多いでしょう。そういった流通市場の中核になっているのが楽天市場であすが、楽天市場はYahoo!の猛追を受けている状況です。特にスマートフォンで楽天は乗り遅れているとされています。

コンビニのオーナ‐などと同じで、出店側の小規模店舗というのは、完全に『搾取される側』になって、厳しい規則の中で、非常に過酷な販売を強いられる事になります。このような状況から、Yahoo!Japanのように大量の店舗が自由に出店できるスタイルになったことで、楽天のビジネスモデルは『ほとんど通用しなくなってきた』と言えるでしょう。

在庫が全くなくても出品できる時代

流通が発達してkると、在庫を全く持たなくても、せn縁力さえあれば出品できる時代になってきます。格安バスの代行業者が電話1本で中間マージンを抜き取るのと同じで、顧客とショップを繋げる役割ができればそれで良いという事になります。その為には、コンテンツを沢山保有しておいて、顧客をコンテンツがあるサイトに誘導する必要性が出てきます。こうした分野は、Google Adsenseの独壇場でしたが、楽天の広告が表示される楽天アフィリエイトも、その自由度から健闘を見せています。

アフィリエイトを使えば、在庫を持たなくても、インターネット上で物を販売する事ができますが、その流れは、今後もコンテンツと連動していっそう強まっていくとみられています。何故ならば、商品はどこの店舗でも同じであり、違ってくるのは『商品の番場い手法と宣伝手法になってくるからです。ユニクロのような服装はどこでも同じものが売られていますが、ユニクロというブランドのショップに行く人が多いのと同じ事です。

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