サラリーマンが労働資本だけで生きていく限界。女子アナの33歳限界説に見る労働価値
将棋の棋士は、既にコンピューターが対等に戦えるようになっており、単に『強さ』だけを見たら将棋の棋士よりも、コンピューターの方が強い可能性が出てきました。しかし、それでも将棋が健在なのは、将棋の棋士自体のタレント性があったり、コンピューターが思いつかないような手が棋士によって考え出されるという奥の深さがあるからでしょう。
コンピューターは、打った手に対して独自の面白い解説をしてくれる訳でもなくて、将棋を打つ時に表情を変えるわけでもありません。ゲームというのは、単に強ければ良いというものではなくて、エンタメ性が求められていて、そのエンタメ性こそコンピューターには絶対に出せない『人間らしさ』として多くの人に共感を得られています。例えば、ソーシャルゲームであったり、ゲーム実況なども、この人間らしさが前面に出ています。
消費されるだけの女子アナ
女子アナは、テレビ局の社員としてテレビに出演してチヤホヤされていますが、実際の給料と言うのは月収30万円~60万円という金額で、普通のサラリーマンと変わりません。変わる所と言えば、福利厚生で会社の近くの建物に住める(地震などが来た時に会社にすぐに行けるようにするため)ぐらいのもので、その他の福利厚生は普通のサラリーマンよりも少し良い程度です。その女子アナは、インターネット放送が多くなってくるなかで、ますます競争が激化してきています。
キー局と言われる大手TV局の女子アナであれば、全国放送で有名になってフリーとしての活躍の道も残されていますが、地方局のアナウンサーレベルでは、将来に大きな不安が残ってしまいます。地方局のアナウンサーがやっている事は、地元に密着した放送が多くて、『華やかさ』があるのかないのか分からないようなものが多いです。しかも、給料は目立つ割に薄給であり、多くの地方アナウンサーは、中央に出てきてフリーになって(セントフォースなどに所属)アナウンサーとして活躍したいと思っています。
女子アナになりたい人の数は多いので、女子アナで居続ける為には、私生活のかなりの部分を犠牲にして仕事に取り組まなければいけません。しかし、貰える給料はサラリーマンと同じなので、画面に出ると華やかなのに生活が質素というギャップが生まれてしまいます。唯一のチャンスと言えば、カネを持った男性と番組で一緒になって結婚するぐらいでしょう。
ほとんどの会社員の主張は間違っている
会社員の多くが定時に出社をして、定時に退社して、それで毎月一定の給料を振り込まれる事で生活しています。しかしながら、会社の資本を増やす事に集中していると、自分の資本というのが全く増えないので、資本主義の中でどんどん負け組になっていってしまいます。自分の労働力を会社に提供して、会社の資本がどんどん増えていきますが、自分の資本が増える事はありません。確かに労働者の『技術力』という点で増える可能性はありますが、その分だけ『加齢による労働資本の低下』を引き起こすので、35~45歳をピークにして、労働資本は大幅に低下を引き起こして、労働者が非常に悪い立場に立たされる事が予想できます。
こうした事を防ぐには、少なくても良いので、自分の資本を持ちながら、それを時代にあわせて増やしていく事が求められています。しかしながら、そんな簡単に資本を保有する事が実現できる訳ではありませんが、『他の人と差別化』する事で、資本を保有する可能性を高める事ができます。『他人と差別化』するのにサラリーマンを長く続けている事はマイナスにしかなりません。サラリーマンというものは、他人が出来る仕事がほとんどだからです。
資本をいかに保有するかの勝負
資本主義社会で資本を保有する事が勝負になってきています。しかも、変化に強い資本を持っていないと、すぐに淘汰されてしまいます。楽天市場は、店舗から『出店料』を徴収するう事をビジネスの柱にしてきましたが、それをYahoo!ショッピングが完全に無料化する事で突き崩しました。今では、『出店料が無料』というのが当たり前になってきています。同じ事は、ニコニコ動画にも言えて、『課金システム』でスムーズに見えますというボロ儲けのシステムは、Youtubeが高品質で大量の動画を出すので、メリットが非常に薄くなってきています。
今は、Youtubeを保有するGoogle社のように大量のHDを抱える事が出来る会社というのは少ないので、まともに動画のアップロードできるサイトが日本国内でYoutubeやDailymotionぐらいしか見当たらないのですが、HDが毎年のように巨大化してくると、動画を自分のサーバーにアップロードするのも容易になってくる可能性が強いと考えます。それは、動画をYoutubeだけが保有するという独占のスタイルを崩していき、例えば『HIKAKIN TV』というものが独立していく可能性を示しているでしょう。
資本を保有するというのはどういう事か
従来の会社であれば、会社が作ったプラットフォームの上に社員が乗っかるというシステムが主流でした。例えば、『テレビ局が女子アナを雇用して、それを番組に出演させる』という事は、女子アナは労働資本以外を保有する事ができず、女子アナが30歳を過ぎてテレビ画面に出られなくなれば、彼女たちがほとんど社内失業状態になる事を意味しています。もっと活躍できる方法として、女子アナがYoutuberのように自分たちで営業活動も同時に行う事ができれば、自由度が高くなる事になります。この状態は、『チャンネル』というプラットフォームの上に乗っかった状態ながら、その上で『分配を受ける権利』という資本を保有した状態という事も出来ます。
本当は資本を保有するというのは、何らかの収益プラットフォーム自体の構築が出来ればよいのですが、それは難しい事です。ただ、動画チャンネルを分散する事により、その資源を1つの会社に集めてしまえば、その会社価値として資本に置き換える事ができます。
株式のリターンと労働収益
中国などで『高度成長』と言われる成長は、年率10%ぐらいで成長していく経済です。一般的には、先進国の経済と言うのは伸びが少ないとされていて、1%~3%ぐらいの伸びが普通でしょう。株式リターンで言えば、企業が儲けた金額の何%を株主に還元するか(配当性向)が非常に重要で、投資に対するリターンが決まります。株に出資するという事は、基本的に資本出資して『誰かを働かせる』という状態です。逆に言えば、株を保有しなければ、他者を労働させる事が出来ないので豊かにはなれないという事です。
Google社がYoutubeで配分している収益と言うのは、Google社というプラットフォーム上に乗ったYoutubeという収益プラットフォーム上での分配になるので、Google社の1つのサービスという事で常にサービス停止のリスクを伴います。株主であれば、1つのサービスが停止されても収益を確保できますが、Youtuberというのは、Youtubeというサービスが停止されると収益を失うという事で、株式を購入するより弱い立場になります。この会社の上にある収益性資産については、いつサービスを終了するのか?という事が非常に重要ですが、この『不安定要素』が経済指標などでは計算できないところです。
こうした収益というのは、株式ほど換金性も発展していない(流動性が低い)事を考えると、誰かに売却するにしても短期収益(1~2年)を見ての売却になるでしょう。実際にウェブサイトの売買サイトというのでウェブサイトの価値を算出すると、1~2年で得られる収益で価格が決まっているようです。ただし、商品販売サイトのように『商品ではなくてブランドに価値がある』という場合には、
毎月の収益を得られるYoutuber
Youtuberというのは、株式の資本より弱い立場にありますが、Youtubeの動画がお金を生み出す以上は、『収益性資産』である事に間違いありません。その収益というのは、微々たるものなんですけど、100万円投資してリターンが年に3%=3万円という事を考えると、1日100円の収益を生み出すYoutubeの動画というのは、100万円の価値を持つ可能性があるという事になります。配当利回り3%の高配当銘柄があるとすれば、「72÷3」の24年で2倍になるので、24年間保有しないと3%の収益資産というのは元が取れないという事になってしまいます。時間と言うものは有限なので、収益率を上げなければ、資本を無駄な投下してしまうという事になります。
日本においては、既に男性・女性共に平均寿命が80歳を超えています。60歳を超えて働けない状況(労働資産価値が60歳以上になると一般的にゼロになるので、年金権利を含んだ資本に依存するしかない状況になる)になって、長期的に収益を生み出す企業に投資していくというのは、とても難しい事です。60歳の人が月額10万円の年金を受け取るとすると、年間120万円=1億2千万円の1%、6000万円の2%という数字で、これが1人の高齢者を養っていくのに必要な金額です。
資本家・・・・・資本を会社に投下して労働者を働かせる
労働者・・・・・会社のプラットフォーム上で労働。35歳以上の転職は厳しい。
Youtuber・・・会社の1つのサービス上で収益を受け取ると同時に会社資本を僅かに保有
Youtuberの多くは、全く資産にならないような動画をアップロードしているボランティアのような人たちです。Youtubeを保有するGoogle社がそれでぼろ儲けしているかと言えば、実際にはアップロードされるHDのコストも考えないといけないので、搾取しているとまでは言えないでしょう。実際にYoutube自体はずっと赤字でしたが、Google社は赤字を出しながらもYoutubeを維持してきました。通常はこれだけ大きな赤字(数百億円)を毎年のように出し続ける事は不可能なのですが、Google社だからこそできたことです。結果として、動画の時代は到来して、Youtubeはどんどんアクセス数を伸ばしてテレビからYoutubeの時代になろうとしています。
人件費をかけない業界が利益率が高い
プラットフォームとして利益率を上げる為には、人件費をいかに安く抑えるかという事が非常に重要になります。その最たる例がコンビニと言えるでしょう。コンビニが大成功している背景には、『フランチャイズビジネス』というブラックすぎる労働形態があります。これは、フランチャイズ『店舗をお前に任せるから』という事で期待を胸に店舗を開店する訳ですけど、実際にはオーナーというのは名ばかりで、『アルバイトをした方が稼げる』というほどに過酷な労働を強いられるというのです。オーナーが頑張って働くからこそ、コンビニ24時間の労働形態は成立しているという事で、それはオーナーの犠牲の上に成立するという事が良く分かります。
コンビニオーナーの最大の欠点は、店舗の全責任を持つ(=全責任を押し付けられる)という事に在ります。コンビニビジネスというのは、オーナーからの搾取で成立しているという事です。コンビニオーナーの最大の問題点としては、『借金を抱えるなどして簡単にやめられない』という事です。コンビニチェーンのオーナーと言う立場は、本部からノウハウを与えて貰う事になるので、『誰でもできる』ビジネスです。誰でもできるビジネスという事は、その分だけ誰かに搾取されるという事を良く示しているでしょう。
ノウハウを誰かがタダでくれない
コンビニの場合には、本部が凄い利益を上げているのです。GoogleがYoutubeであまり儲かっていないところを見ると分かる通り、本部が儲かっているビジネスというのは、どこからか搾取しているのです。コンビニというのは、24時間オープンしていると誰かが店頭に立っていないといけないにも関わらず儲かっているのは、本部がオーナーをタダ働きさせて成立している業界と言えるでしょう。コンビニチェーンは、オーナーにほとんど無料でノウハウを提供しますが、その代わりにタダで働いて下さいという事なのです。
何らかのノウハウを開発するというのは、大変な事です。ソフトウェアの開発会社だって、ソフトの請け負いをやりながら何年もかけて自社で売れる商品の開発まで至る事が多いです。最初から『ノウハウを貰って頑張れば稼げるようになる』というのは、一国一城のオーナーでも何でもなくて、単なる社員という事ができるでしょう。
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