買い物(ショッピング)という個人による意思決定

  • 22 February 2015
  • のぶやん

自分にお金がある時と無い時のお金の使い方というのは、全く違うと言う印象を持っています。自分にお金の余裕がない時というのは、買い物にも慎重になってしまって、その結果として時間を失ってしまったり、遠回りな行動をとってしまったりする事があります。お金がある時には、お金で解決してしまおうという意識が強く働く事が自分の感情で明らかになっています。

資本主義における意思決定

お金を使う消費というのは、人間であれば誰もが行う経済行為となっており、それが本人の意思決定に深く関わっていると感じます。例えば、大学を卒業したばかりの人の手取り収入が月額20万円あったとすると、家賃や携帯代金などの固定費が10万円かかったとして、残りの10万円を何に使うかという決断を求められます。洋服に使うのか、おいしいものを食べる為に使うのか、電化製品を買うのかという決定権は、個人が決定する事が可能になります。

資本主義ではなくて、社会主義というのは、全て「共有財産」という事になっていますので、こういった消費に対する意思決定が限定されるシステムであるとされています。意思決定を行ってお金を消費するという事は、それ自体にリスクを抱えるという事でもあります。例えば、10万円を使ってカメラを購入したとすれば、そのカメラで全く撮影を行わなかった場合には、10万円というお金をゴミに捨てたのと同じようなものでしょう。

投資する人と単純消費する人

格差社会と言われる社会になって、お金持ちがどんどんお金持ちになり、貧乏人がどんどん貧しくなるのは、この「お金の使い方」が異なっているからだと考えられます。お金持ちは、10万円のお金が手元にあれば、それでどうやって20万円に増やそうかと考えますが、貧乏人の考え方は、10万円でいかに楽しむかという考え方に集中しています。つまり、お金を投資しようと考えるか、お金を消費しようと考えるかで全く考え方が異なってくるのです。10万円のカメラを使って、仕事をして100万円稼いだとすれば、10万円が投資となります。逆に10万円のカメラを趣味でたまにしか使わないようであれば、単純消費に非常に近いものになります。

多くの労働者は、投資に対する概念が非常に薄いので、自分のお金を消費するという事についての費用対効果をしっかりと考えようとしていません。こうった状況になるのは、多くの労働者が「会社の意思決定に従って賃金を得る」という事を想定しているからです。これは、会社の意思決定によってお金を稼いで、それを利用する時の消費に対する意思決定においては、無責任でありたい(言い換えれば無駄使いもいい)と考えているからにほかなりません。バーチャルのゲームをする時間、ゲームに課金するという行為も、自分が学ぶ事がないので単純消費と言えるでしょう。

その消費に対して目的を明確化させる事が大切

意思決定を行う事のリスク

時間を使ったり、お金を使う意思決定を行うという事には、必ずリスクというものが発生してきてしまいます。日本が経済成長しない中においては、お金を使ってリスクを取って失敗するという事は、致命傷になりかねないので、誰もリスクを取りたがらない状況が発生します。貧乏人であればあるほど、リスク回避の方法ばかりを探るようになり、金持ちだけがリスクをとっていく結果として、格差が更に拡大する事になります。

自分の意思決定の幅を広げたいと考えるのであれば、リスクをとっていく必要があります。自分の時間、自分の余剰金を使って、単純消費ではなくて、投資活動を行っていく必要があるのです。現実的にサラリーマンをする人が多いというのは、そのリスクを取りたがらない人が多いという事でもあります。しかしながら、会社の意思決定に従うだけでは、リスクを取る会社にいいようにされてしまって当然と考える事もできます。提供するのが「労働力」というだけでは、大きなリターンを得られる時代ではなくなっているという事です。

労働者の価値が下落

意思決定を行わない労働者」の価値というものは、ITとグローバル化によってどんどん下落していく傾向にあります。顕著になっているのは、レストランのウェーター、販売員、美容師、ホテルの従業員などの単純接客業と言われる人たちです。こういった人たちは、販売するものを保有せず、会社から与えられたものを販売するというサービス業を行っているわけですが、インターネット販売などが台頭してくる中で、賃金下落の圧力にさらされています。

こうした従業員の賃金が下落する理由としては、販売する物を決める権利というものがなくて、自分が行える意思決定の範囲が非常に狭い(=リスクを全くとらない働き方)からです。自分で決定するという責任を放棄している働き方では、得られる給料が低いのも当然と言うべきでしょう。必要となるのは、販売する商品を自分で決定して、それをお客様にプレゼンテーションする能力というマーケティング能力になってきており、単に販売する能力の賃金がどんどん下落するのは当然と言えるでしょう。

Youtuberの背負っているリスク

Youtuberという職業であるHIKAKINが1億円以上稼いでいるという事がニュースになっていますが、彼の場合には、Youtubeというプラットフォーム上において、配信内容を自分で決定して配信してお金を稼いでいます。配信している内容については、HIKAKIN氏が自由に決定する権利を持っているかわりとして、全ての動画に彼が責任を負っていることになっています。自分が所属する会社が動画の配信内容を決定して、会社が責任を負うというスタイルとは異なっている訳です。

HIKAKIN氏が人気を集めているのは、他の人には出せない「独自性」です。個人が考えるユニークなアイディアというものを(大きなプラットフォームを使って)自分で実現する事ができれば、大きく稼ぐ事が可能になるという事でもあります。そこでは、自分で機材を購入したり、自分で内容を考えたり、相当に時間を費やしたりするという潜在的なリスクというものが存在する訳ですけど、そういったリスクを個人でとって成功する人も増えてきているという事です。

個人でやるので意思決定が早くて成長も期待できる

借り物以上のリスクをとっていく

会社員として会社に依存するというのは、会社から保護されるという代わりとして、会社以外に使う時間などがほとんどないほど会社に拘束されることを意味しています。会社の名前を借りて、その中で自分が行える意思決定というものには限界があって当然です。自分で意思決定の幅を広げたいと思うのであれば、自分で独立して意思決定を行っていく必要性があるでしょう。会社の名前を借りると言う事ではなくて、自分で独立して会社を作るということになるでしょう。

物にしてもコンテンツにしても、それが株式やお金にしても、他人からの借り物ではなくて、自分で保有する事が重要になってくるということでしょう。最初は借り物でもいいかもしれませんが、自分で保有する部分を少しでも増やして、社会での影響力を増やしていく事が必要になるでしょう。

何かを実現しようと思えば、物であったり、人脈など自然と様々なものが見えてくる

意思を決定する為の情報収集能力

自分の意思を正確なものにしていくためには、情報収集の能力というものが欠かせなくなっています。情報収集能力を高めて正確な意思決定を行う為に人脈形成などを積極的に行ったり、本を読んで勉強するなど、日頃から情報収集を行っていく事が求められています。

何か事業をやっている人は、それなりに情報を持っていることが多いので、そういった人から知識を吸収させて貰おうという姿勢も大事かなと思います。また、事業が成功していなくても志が高い人というのは、一緒にいるだけで恩恵を受ける事ができますね。

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