何か情報を出さない人は、会議に参加していないのと同じ

  • 26 March 2015
  • のぶやん

人に会うときに気をつけたいと常に思っていることは、自分が相手にどんな情報を出せるかという事です。単に人に会って話をするだけでは、多くの人は満足してくれません。常に自分が出来ることの提案というのを持っておく必要があります。相手から何かを受け取ろうと思って会いに行くのだから、相手に対して何か有益な情報を提示しようとするのは当然です。

プライベートの場所であれば、単にキャラクターで笑わせて「楽しかった」で良いのかもしれませんが、ビジネスの現場においては、損得勘定をする必要性が出てきます。相手に「私に会って得をした」と思って貰えれば、次からも積極的に会ってくれるようになるかもしれません。逆に会っても時間の無駄だったと思えば、会ってくれなくなるでしょう。リッツカールトンで働く友達とクレドについて議論した時の内容を含めて、メモしておきたいと思います。

会社員は上司に提案しづらい

会社員というのは、上司に提案するという事がなかなか出来ないものです。本当はプロジェクトが間違っている方向に進んでいたとしても、「自分の責任ではなくて上司の責任だから、言われたことだけやってればいい」という風潮が蔓延してしまうと(ほとんどの会社はそんな雰囲気しかない)、会社は10年後に傾き始めます。自分の上司ですらそう思っているのだから、もうどうしようもありません。

会社員の場合には、上司に提案してもしなくても給料は変わらない訳ですし、変な提案をして責任を取らされるというのも嫌だと考える人が圧倒的に多いのでしょう。しかも、提案内容がプロジェクトリーダーが理解できない範囲のものだと、なおさらどうしようもない状況だと言うことで無視される可能性が多くて、自分の立場を危うくする場合もあります。

馬鹿すぎる上司は体育会系で自分の意見だけを押し通そうとして怒鳴るので、提案できる雰囲気にもならない事が多い

提案は企画書にまとめる

単に口頭で提案する事に慣れてしまうと、意見・アイディアマンで終わってしまう事が多くなってしまいます。私たちは、提案を企画書でまとめるという練習を学校で受けている訳ではなくて、コピーレポートを書くぐらいの事しか大学で習っていない場合もほとんどです。社会人になってから、企画書を書く機会も増えてきて、企画書というものにも少しずつ慣れてきました。何かを提案していくには、企画書というものが重要になってくるので、書き方などをマスターしておくと良いと思います。

企画書をまとめる作業というのは、多くの勉強をさせてくれます。その企画における「目的」「テーマ」などというものは非常に重要であり、企画を仕上げる人がしっかりと考えないといけない部分でもあります。また、「目標」「具体的な手法」まで検討を入れて書かれた良い企画書というのは、見ている側からしても、是非とも実現したいと思わせる気持ちになるものです。

提案が重要である理由

部下や同僚からの提案が重要である理由ぐらいは、いかにアホである上司でも分かっていて、聞いたふりぐらいはしてくれます。そして、考えたふりをして、しっかりと拒否してくれるでしょう。ターゲットの客層が若者であるにも関わらず、若者の意見を真面目に聞こうとしないのであれば、それは大きな間違いを犯している事になります。日本では、少子高齢化が発生しており、テレビメディア、新聞などが高齢者向けに偏ってきています。そうした糞メディアを見ている上司の多くは、大きな勘違いを起こしはじめているのです。

問題点を気軽に出して貰って、それを優先順位を付けて「解決の方法を考える」というのは、どの職場でも当たり前にやるべきことなのです。日々の業務をやれば給与が貰えるという従業員の意識は改革されるべきで、そうした意識の向上が従業員の生活すら豊かにすると信じ込ませる必要性があるでしょう。
 

自分ができる事が何かを考える

高級ホテルのホテルマンなどは、教育で「自分がお客様に出来る事は何か」を考えるように教育されています。これと同じ事は、社会人であれば本来は誰しもが考えなくてはいけないものだと思っています。現実には、サラリーマンが自分が出来る事を上司に提案したりしても、「自分の仕事に集中していれば良い」などと提案を跳ね除けられる可能性も高いでしょう。実際には、自分が出来る事が何かを考えたとしても、それを発表する場所が形式的なものになってしまっていて、機能していないという企業が沢山あります。どの企業でも朝礼などを行っていますが、ほとんど形式ばかりで情報共有できてないという場合が多いです。上司が優秀であった場合には、その辺から見直しを入れているはずです。

リッツカールトンホテルの場合には、「クレド」と呼ばれる紙が従業員に配布されており、従業員の意思統一をはかるとともに、朝礼などでそのクレドについて議論したりする時間を設けているとされています。優秀な上司というものは、雑談で気持ちを和ませることもさることながら、とにかくプロジェクトに対する改善の意見を拾い上げるのが上手という印象を持ちます。何気ないところにクライアントの不満があるとすれば、クライアントに接する事が多い従業員から意見を聞くことは重要です。

従業員としては、業務の提案する機会があるとあれば、日頃から業務についてのメモをとっておいたりするものです。そうしたメモを共有して、問題が起こる前に対処しておく事がクライアントを満足させる上で大事なのではないかと思います。優秀でない上司というものは、問題が起きてから対処方法を考えるのですけど、そういった行き当たりばったりの事をしていると、それがクライアントの満足度を大幅に低下させる事になりかねません。優秀な人材であれば、そういった日頃のメモを1-2年書き溜めておいて、会社を辞めて独立した時に活用するんでしょうね。

根本的な問題の対処方法

以前の記事に書いたようにマーケティングの担当社員がTwitterをやっていない場合であったり、会社員だからという理由で自由にTwitterをやれない場合というものもあるでしょうが、Twitterをやらないと分からない事だって沢山あります。そして、Twitterを知らないと出来ないマーケティング手法だって沢山あるわけです。社内の中でTwitterを使っている社員は多いはずなのですが、実際にその事を話そうとする社員はほとんど皆無なはずです。自分のTwitterアカウントは密かに運用しているものですし、会社にばれたらたまらないという考え方が多いからです。

日本では、Twitterを会社員が使って社内の情報が漏れ出したり、炎上したりという騒ぎも起きたので、企業側ではTwitterなどを使っている社員はけしからんという事になるかもしれません。若手社員の多くがTwitterを使っているにも関わらず、マーケティング戦略となると、Twitterを外して考える、もしくはTwitterの話が出ても「若手が誰も知らないふりをする」というような状況が発生します。自分が事業者であったら、絶対にそういうことをしないのですが、会社員というものは、会社にとって最善策があったとしても提案しない、出来ないという事が良くあります。結果として、Twitterは上司が使い方を知らないばかりにマーケティング戦略から無視されたり、もしくは軽視されたりする訳です。そして、出来上がったウェブサイトはアクセス数が全く伸びない。

この根本的な対処の方法としては、若手が日頃どういった行動をとっているか良く分析する事にあると思います。言い換えれば、どういったニーズが存在するかという事でもあるのですけど、ニーズがないものを一生懸命にやったところで、それは押し付けでしかない訳です。顧客に不要なサービスを強引に押し通すという事は、良くある事です。

東京駅ホテルに宿泊した時の悪い例

例えば、東京駅ホテルに私の知り合いが宿泊したのですが、フロントでわざわざ「どちらの新聞社にしますか?」と尋ねてきたという事で、「じゃあ、Y新聞で」と回答しました。そうすると、フロントのスタッフが「Y新聞」と大きくメモしていたそうです。それで、翌日届いたのは、何と「A新聞」だったというのです!わざわざ新聞社を客に聞いておいて、その上で間違えるのだから凄いよなと関心していました。言い換えれば、そんな煩わしいサービスならば無くてもいいという事です。新聞なんて別に読むか読まないか分からないようなものなので、コンビニで買えばいいと言ってました。

顧客に必要であるかどうか分からないようなサービスを提供して、それで間違いを起こして顧客の印象を悪くしてしまったら、どうしようもありません。そんなサービスであれば、最初から無い方がマシだったのです。サービスが無い事によって顧客から不満が出るかもしれないので、そんな時の為に新聞紙が希望の人の分だけ新聞を用意しておくぐらいの程度のサービスで良かったのかなと思いました。

ホテル日航東京の宿泊した時の例

ホテル日航東京は、お台場にあるホテルで20年も前に建てられたホテルであるにも関わらず非常に良く出来ており、お部屋は40m2あって、お部屋からはレインボーブリッジや東京タワーが見えるという具合で非常に評判の良いホテルです。しかしながら、私が宿泊した時には、ディズニーランドに行くと伝えておいたら、ディズニーランドのホテルバスの予約をしておいてくれたのは良かったのですが、そのホテルからの乗り場が分かりづらい。更にディズニーランド側でも乗り場が分からずにバスを逃してしまいました。

こんなに乗り場が分かりづらいのであれば、乗り場が分からずにトラブルになっているのは私たちだけではないはずですね。乗り場の案内を書いた紙が1枚準備されていれば、乗り場を迷わずに済んだと思うのです。そうした顧客の目的に合わせた紙1枚を準備しておくだけで、顧客の満足度が上がるのにと思わずにはいられませんでした。そこにコストはほとんどかからず、手間だってそんなにかかるものではないのですけど。「はい、ディズニー行きのバスを予約しておきました」では、ホテルのサービスとは言えないですね。顧客のニーズを先読みする重要性をこちらの方が学ばせて貰いました。

ルームサービスを運んできてくれた方が気さくに話しかけてきて、顧客の属性を把握しようという努力が見られたのは分かります。しかしながら、そんな事はどうでもいいと思いました。なぜなら、次回に利用する機会がもうないだろうと分かっているからです。顧客の属性をいくら把握したところで、サービスに不満があれば利用しなくなるんです。

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