1000円札をコツコツ集めていけば、優雅に暮らせるようになるかもしれない
ワイキューブが絶好調の時に『千円札は拾うな。』という書籍を出版したワイキューブの安田佳生さんですが、ワイキューブは40億円もの債務を抱えて破綻しました。1000円札を拾うなという本を書いていたころから、結果的には1000円札を拾っておいた方が良かったのではないかという結論になった訳です。
ワイキューブ自体は、1990年のバブル絶頂期の頃に安田佳生さんがリクルートから独立して25歳で立ち上げた企業です。当時は、お金を借りる事はそれほど難しくないバブル時代だったので、安田さんは銀行からどんどんお金を借りました。その結果、企業は急成長を遂げる事になります。新卒に対する待遇の良さから、就職人気ランキングでは、17位にランクインする事もあったという事です。会社説明会に15000人集めるほどの盛況だったという事です。
社員に対する好待遇
社員に好待遇を用意する事で良い人材を確保しようとして、社員の平均給料を引き上げて、750万円まで給与をあげたという事です。オフィスの1階にバーやワインセラーなどを設けて、社員を集められるようにブランディングしたという事です。しかし、それらのお金は銀行からの借り入れで賄われていて、実際には人件費にほとんど消えたので会社に利益が全く残らない状況になっていました。
安田さんは『会社の売り上げが伸びていれば、利益が出なくてもいいと思っていた』と述べているとおり、売り上げを伸ばすことに注力して、利益を全く出していなかった事で手元に現金がほとんどありませんでした。売り上げが下がってくると、社員の給与という固定費が大きくかかるようになって、会社として資金の返済すら難しくなっていきました。
1000円札をコツコツと集める
1000円というのは、人が1時間の労働時給で働くものです。それを8時間分ほど集めれば、1日は働かなくて済むようになります。つまり、1000円札を8枚ほど集めれば、誰かの1日分の労働を購入する事ができるか、もしくは自分が1日休みを取る事ができます。1000円札を10枚集めれば1万円になります。100枚集めれば10万円になります。200枚ほど集めれば、20万円になって新卒の1ヶ月の給料となります。
1000円あれば、1回のご飯を十分に食べる事ができます。自炊を行うのであれば、1日分のご飯にする事も出来るでしょう。本当にご飯を食べる事ができなくなってくると、1000円というのは、1日を過ごせる大切なものです。衣・食・住の中で、人間が特に生命になくてはならないのは、食ですが、それはお金がないと買う事ができません。日頃から1000円札を集めておく事は、自分が休みを取れることに繋がるので、心の余裕に繋がります。1000円札を日頃からコツコツと集めておかないと、お金がなくなった時に飯を食うのも難しくなります。
安田佳生さんの書籍
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