原油価格の低下で資源国に勢いがない理由!先進国の労働者の賃金が伸び悩み
原油価格が下落している事によって、ロシアのルーブルが売られています。
株価だけは上がっていますが、世界中で消費が弱い状況にあります。根本的な原因として、先進国の庶民(=労働者)の賃金の低下があるでしょう。金持ちが金融でお金を支配する状況で、庶民にお金がいきわたらなくなって、先進国で不況を招いてしまっているという状況です。
日本におけるモノ余り
日本は、低金利政策で金利がほとんどゼロですが、とにかく物が余っています。小売店は、値下げしないと売れないという負のスパイラルに陥っていて、業界大手のイオンも値下げを繰り返して利益率が下がるという負のスパイラルに陥っています。背景にあるのは、日本人の収入が低下したことと、消費税増税の負担などに耐えられなくなった庶民がさらに財布の紐を閉めている事にあります。
アベノミクスによる円安によって輸入品の価格が割高になって、更に消費税の増税が重なった事で、庶民は割引がないと消費を行えなくなってしまったのです。若者はお金がなくて買いものをせず、高齢者は将来不安から買いものをしないという事で、買いものをする世代がいないという状況に陥っています。
物が余っていて売れない
日本においては、デフレの中で物が売れにくくなっています。こんな時代でも良く売れるのは、食料品で日本の『エンゲル係数』が跳ね上がっているので、売れるものは食料品ばかりで、その他のものの売り上げは、どれも悪くなっています。お金を使ったら負けになってしまう時代なので、庶民の財布の紐がますます固くなっています。浪費して赤字国債を膨らませているのは国だけです。
メルカリなどの中古で個人が売買するシステムにおいては、古いものをやり取りする事になるので、新しいものが売れなくなってしまいます。例えば、3万円ぐらいのブランド財布は、少し使っただけの中古になると5000円以下で手に入ります。それほど新品にこだわらなければ、中古で手に入れた方が安くて良い物が手に入るようになっているのです。
原油価格は回復するのか?
原油価格の見通しについては、様々な見通しがありますが、世界の経済成長が低迷している中で、原油だけではなくて資源が世界的に余っているという事は間違いなさそうです。ロシア、中東諸国などは、資源価格を上昇させたいと考えているでしょうが、輸出先がない以上は、資源価格を釣り上げる事は難しい状況で、ルーブル下落などに拍車がかかっています。
世界的に低金利の状況では、消費は活性化せずに、将来不安から消費を控える傾向になるでしょう。世界がインフレ化した時には、今度のインフレは悪性インフレに陥る危険があり、そうなると不況で原油価格が更に低下する可能性もあります。いずれにしても、原油価格はかつてのように高い価格を付ける事は考えにくく、価格は今のままか、今よりも安くなる可能性が高いと言えるでしょう。
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