普通にサラリーマンをしているだけでは、昇給・昇格が難しくなり、45歳をすぎるとリストラの対象になることも増えてきています。
富士通では、また大規模リストラが行われるようで、2019年4月に45歳以上の早期退職の募集を全部門に拡大して行っています。企業寿命がますます短いものになってきているので、今の大手と言っても将来的に安定かどうかは分からない状況になってきています。
貧困化するサラリーマン
普通に働いているサラリーマンというのは、可処分所得(自由に使えるお金)が数万円になっています。バブルの頃であれば、自由に使える可処分所得は多かったのですが、今では税金・社会保障費などに削られる金額が多くなり、実際に自由に使えるお金がほとんどなくなっているという現実があります。
サラリーマンの給料がどんどん下がり続ける一方で、税金の方がどんどん上昇しているので、普通のサラリーマンの生活が苦しい状況になってきています。
家庭の環境でほぼ全て決まる
現在、現実において『家庭環境で将来が決まる』ような格差社会になってきています。日本においては、1998年頃から特に格差の拡大が見られるようになってきて、グローバルで日本がジワジワと後退し始めた時期になります。
日本で一般的なサラリーマンで豊かになる事はできず、日本において一部の特権階級のみが豊かさを維持できる状況になってきています。
求められる能力の高度化
従来であれば、会社の昇進に必要であったのは、飲み会などに参加して上司と仲良くすることでした。今は、それだけの能力では戦うことができません。他の人が持ち合わせない能力を持つことも必要になってきています。
英語・中国語などの語学力は、もはや常識で身につけているものと言えるでしょう。そのほかに、何らかの専門的な知識を身につけることが求められています。サラリーマンは、基本的には代替できる仕事を行っているので、その会社以外の会社でも通用する能力を身につけていないと、話にならないということになります。
企業で起きる労働者の逆転現象
最近では、正社員が派遣社員・アルバイトを管理して偉そうにしているというのは、ジワジワと昔の事になりつつあります。『同一労働、同一賃金』の名の下で、正社員の給料がジワジワ下げられる一方で、派遣社員などの給料の底上げが行われています。その背景には、外部から来ている派遣社員などの方がずっと企業内部で働いている正社員よりも能力値が高い場合が出てきたという事情があります。
企業側としては、派遣社員の給料の底上げ・福利厚生の充実がないと、優秀な派遣社員を採用できない状況になってきているということがあります。つまり、給料が高いだけで働きが鈍い正社員の給料を下げて、派遣社員の給料レベルをあげていかないと、良い人材を確保できなくなってきているということでもあるのです。
短期で身に付かない能力
社内において英語が出来るのが常識と言う状況では、英語ができない人は昇進することができません。英語というのは、短期で出来るようになるわけではなくて、全く勉強できなかった人が『まともに勉強するのになるのに数年以上の歳月を要します。さらに言語を実務で実用的に使いこなすには、さらに数年の歳月を要することになります。
誰でも出来るような単純作業は、どんどん価値を失っていき、人間が出来るサービス産業も高度な接客が求められるようになってきています。
45歳以上のサラリーマンをリストラ
日本のサラリーマンの多くは、45歳ぐらいになると、給料が高くなりすぎて会社の負担になるという理由でリストラの対象になるようになってきました。日本の会社では、20代、30代の給料が低いことが多くなっていて、40代以降に給料が跳ね上がるからです。
他者で重宝されるスキルを身につければ良いと言われていた時代は終わって、既に労働者としての価値を超えて、自分で事業をやっていくような能力がないと生き残っていけなくなってきているでしょう。安定して何十年も給料を貰うのが夢物語のようになってきています。
労働だけに依存するスタイルをやめて、自分でお金を事業に投資して収益を得るスタイルを確立していかないと、グローバル社会の中で労働1本打法で戦えるほど、日本人に優秀な人材というのは多くないでしょう。