日本企業の考える『即戦力』が使い捨て人材である理由
最近になって、日本企業では「即戦力」という言葉が良く出るようになってきました。企業が考えている「即戦力」という言葉は、単なる使い捨て人材のことを示しているんです。「即戦力=短期の雇用契約で長期のコミットメントを期待していない」と考えることができるからです。
ボーナスがないとどうなるか?
派遣社員などで『ボーナスがない状態』で働き続けるのは、貯蓄が僅かしかできない状況になるので、完全に「自分の労働力に依存した状況」になるのです。自分の労働力に依存した状況というのは、完全なる無資産階級であり、労働できなくなったら、もう収入を失って危機的な状況になるという事でもあります。
ボーナスというのは、企業利益から出される「分配金」に相当するもので、企業で長く勤めていると「分配金が貰える」と解釈しても良い状況でしょう。簡単に言ってしまえば、長期の終身雇用とはボーナスを保証した「企業からの分配金を受け取れるシステムだった」と解釈していいのです。
派遣社員に分配金がない
派遣社員には『企業からのボーナスという分配金』というものが存在しませんので、自分で投資活動を行う必要があります。自分で投資活動というのは、自分で株式に投資を行ったり、自分で収益性資産を保有することを指していることになります。
1つの企業に身を任せるのではなくて、自分で投資活動を行うということは、自分でリスクコントロールをする能力が必要になるので、1つの企業に勤めるより難易度が高いものになります。
投資活動を行わないと貧困化
派遣社員のような労働形態が不安定とされるのは、ボーナスと言う分配金が得られないからです。基本的には、上場企業などで株式投資して分配金を得ることと、労働者としてボーナスを得るということは、利益からの配当を得るという点においてあまり変わらないでしょう。
仮に派遣社員のような労働形態において、投資活動を行わないことは、完全に労働収益に依存してしまうことになり、直接的に貧困層になることを意味しています。労働で得られる収益というのは、基本的に「生きていくのにギリギリの水準」に設定されるのが通常であるからです。