個人トレーダ―は、もう勝てません!AIに駆逐される個人トレーダ―たち
97年の外国為替法改正で、誰でも自由に為替取引が可能になり、98年4月から個人でも為替取引ができるようになりました。その後に1999年になると株式手数料も自由化によって、株式手数料が過去の7分の1に低下して、取引が活発化されました。2000年代からは、インターネットトレードが個人でも活発に行われて、株取引で頭角を現し手有名になる個人トレーダ―も現れました。
最近では、2000年代に活躍したような手動で活躍する凄腕トレーダーのような人たちは、ほとんど聞かれなくなりました。デートレードの手法が発達してきたことで、簡単には勝てなくなってきたからです。
手動の短期売買が難しい
現在では、手動で高レバレッジの短期売買をする事が極めて難しくなってきています。最近では、多くのトレーダーがシステムトレードを使うようになってきており、システムトレードも初期のころよりも複雑化するようになってきています。
人間というのは、画面に張り付いてトレードを行うと集中力が低下して判断力が鈍ったり、間違いを起こしたりすることも良くあります。最初に作ったシステムでトレードすることで、そのような人間が介在する余地をなくすことができます。売買のルールを設定して、過去のデータなどで検証を行ってトレードのシグナルを出すのがシステムトレードです。
高度化していくソフト
トレードソフトは、初期の頃とは異なって、様々なものが登場するようになって、自動売買も活発に行われるようになってきています。人間が少しぐらいトレードが上手にできたとしても、超高速トレードをする『スピード勝負』で、トレードソフトに勝てなくなってきています。
将棋で大量のパターンから最良のパターンを見つけるのと同じように、今までの情報や相場の動きから『相場のパターン』を学習させて、どんどん進化させていく動きも出てきています。インターネット上からニュースを活用したり、ツィッターから流れる情報であったり、ブログを解析するなど、様々な手法が試されています。
エンジニアの世界になるトレード
株式・為替のトレードというのは、経済分析の世界から、単なる『勝ち負け』の世界に変わろうとしています。単純に勝ちか、負けかという勝負の世界なので、分析する人は必要なくて、エンジニアが過去のデータなどを検証しながら『勝てるように作っていけばいい』という事になります。今まで、為替・株式を分析していたアナリストは不要な存在になります。
その一方で、AIが担いづらい分野というのは、流動性が非常に低い銘柄などになります。ツィッターやブログを分析しようとしても、そもそも情報がほとんど出回っていなかったり、インターネット上で見れる社長のインタビューが1本だけだったりすると、情報不足で分析などできません。ジャスダックの銘柄などは、値動きも激しくなりがちで、分析する過去のデータもボリュームが不十分だったりして分析になりません。
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