現代の『誰も死なない消耗戦争』の行く末にある少子高齢化社会

  • 10 March 2018
  • のぶやん
第一次世界大戦の兵士

先進各国の低金利政策によって、企業がお金を借りやすい状況ができあがりました。お金を借りれるだけ借りて不動産・株式市場に突っ込んでいけば、それがお金持ちになる方法になっていきます。

企業が保有したお金は、大量の兵士を雇用する事に使われ、この兵士たちは信じられないほど低賃金で最前線で働かされる事になります。死ぬことこそありませんが、まるで消耗品のように低賃金で働かされて、子供を産むことなく高齢者になります。

先に所有するものが豊かになる社会

物が値上がりしていく経済下では、先に物を保有していた人が勝ち組になっていきます。アメリカでは、不動産の価格がどんどん値上がりしていくので、不動産を保有していた人が富裕になっていきました。その一方で、不動産を借りる方は、非常に高い賃料を支払わなくてはいけなくなります。

人口流入が続いて需要が見込める都市部の不動産がどんどん値上がりするので、銀行はどんどん貸し出しを行って不動産に資金を入れるだけで儲かります。不動産の値上がりを支えていくのは、基本的に人口増加であり、人口減少になる日本においては、不動産の値上がりは期待できません。

サービス提供側の競争激化

市場のパイを奪い合う事になるので、競争が激化する事になります。このグローバル市場における競争激化は、工業だけではなくサービス産業の競争も加速させています。

第一次世界大戦から100年を経て、国と国との総力戦から、グローバル企業とグローバル企業の総力戦に形が変化してきています。そのグローバル企業の世界大戦に大量の兵士が必要となっており、失業率が大幅低下するほど、求人倍率が世界各国で高まっています。

第一次世界大戦の兵士

100年前であれば、財閥を後ろに抱えた国どうしが経済的な利権を巡って争いました。現在でも、その状況に大した変化はありませんが、企業が国籍をまたいだグローバル化した事によって、事態がより複雑になってきています。

この戦争では『誰も死なない消耗戦争』が展開されていき、企業が生き残る為に大量の兵士を使ったサービスを展開しようとします。兵士を使って単純作業させてコールセンターのようなサービスを拡充したり、コンビニのようにチェーン店舗を出店しまくったりしています。

1904年日露戦争で背負った負債

日露戦争を戦う為に日本は、英国にポンド建ての莫大な借金を背負って、100年後の1980年代にようやく返済を終えています。当時、日本の国力を考えると、国力に差があるロシアと戦うというあまりに無謀すぎる日露戦争は、英国系資本の金銭的支援に支えられました。

日本の負債は膨大なものでしたが、1914年に開始された第一次世界大戦で輸出が急増した事で輸出が急増。日本が急速に工業化を進めるきっかけとなり、輸出の急増により債権国になる事になりました。

億万長者の企業が負債まみれ

楽天、ソフトバンクなど、日本を代表する企業に成長した企業でも、負債まみれと言われるほど借金を抱えています。日本を代表する億万長者とされる孫正義さんですが、ソフトバンクは15兆円とも言われる負債を抱え込んでいます。

楽天・ソフトバンクに共通するのは、海外の買収資金として借り入れを行って負債を増加させている点です。大きな力に飲み込まれない為には、自分たちが買い取られないほどに大きくなっていかないといけないのですが、新興企業が大きくなる為には、借金しか方法がなかったのです。

中国のグローバル市場参入

中国が90年代から本格的にグローバル市場に参入して、2010年頃から本格的に中国の大卒が急増しました。これによって、中国における労働人口が爆発的に増加して、中国企業にも追い風となっています。一方、先進各国では、完全雇用を実現したとしても、中国なみの安価で優秀な労働力を得る事ができません。

オンラインの市場では、アメリカ企業がグローバルマーケットで非常に強い(Facebook, Google, Apple, Microsoftなど)ので、中国企業は入り込んでいません。中国市場が飽和して国際的に通用する競争力が付けば、オンラインのマーケットでも海外に進出していく可能性はあります。現在は、その準備段階にあると言えるでしょう。

勉強できない貧困家庭

貧困家庭に生まれると、小さな頃から勉強の環境に恵まれないだけではなくて、親が貧困状態で勉強に理解がない可能性もあります。半分の日本人が大学に進学するようになる中で、親が大学を卒業していない場合には、大学に進学するという事を子供に教える事が難しい社会になっています。

大学に進学した後でも、貧困家庭の子供は、借金を背負いながら自分の生活費を自分で稼ぐようなアルバイトに時間を取られる事が多くなってしまいます。

国が財政破綻するまで続く

第二次世界大戦が終わってからしばらくは、世界がアメリカとソ連の陣営に分かれて軍拡競争を行っていました。その結果、ソ連は経済力を伴っていないにもかかわらず、軍事力を増強し続けて国家破綻を招きました。

世界各国の特に先進諸国は、戦争もしていないにも関わらず膨大な負債を抱え込んでいます。日本政府は、第二次世界大戦を行っている時と同じGDP比の国債残高を抱え込んでいます。

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