中央銀行のばら撒きマネーで達成された『完全雇用』が引き起こす貧富の格差

  • 12 March 2018
  • のぶやん

日米ともに完全雇用のような状況になっているにも関わらず、貧富の格差がどんどん拡大しているのはどうしてでしょうか?日米ともに貧富の格差は拡大し続けており、特にアメリカのインフレによって貧困層が非常に貧しい生活を強いられています。

米国が戦争経済から金融緩和に移行

ブッシュ大統領が戦争経済を遂行したのに対して、オバマ大統領になってから不動産の価格を釣り上げた金融緩和経済を行うようになっていきました。アフガン戦争では、多くの武器・弾薬・人命を失いましたが、それに比べて復興によるリターンが大きく得られませんでした。

米国の戦争による消費を拡大させる経済というものが限界にきており、オバマ大統領になってから国内の金融緩和を推進する経済に変化していきました。はっきり言えば、金融緩和の経済は、戦争に人命を失うよりマシではありますが、金融緩和で不動産の価格・株価を釣り上げる事には限界があります。

ばら撒いたお金が庶民に届かない

政府がお金をばら撒いたとしても、そのお金が庶民の手元に行き渡る事はありません。FRBがモルゲージを高値で買いあげて儲かるのは銀行であり、国債を高値で買いあげて儲かるのは銀行であり、株価の釣り上げで儲かるのは大企業の株主だからです。

このような状況で政府の金融緩和によって、不動産価格が上昇していくので、格差がどんどん拡大していく事になります。少数の価値組と、大量の負け組を加速させていく事になっていきます。


最前線の安い兵士が必要

中央銀行が米国債を買い入れるなどしてお金をばら撒くので、政府がいくらでも債務を負う事ができて、政府の債務はどんどん膨張していきます。この政府債務は、増税という形で庶民の懐を苦しめていく事になります。

グローバル企業はサービスを安く提供する為にシステム化して、安くて調整の効く人材を大量に雇いいれてサービスを提供する事で利益を出すビジネスモデルを構築し始めています。派遣社員・アルバイトの大量雇用です。システムの下で動く大量の人材が必要になります。

少数の管理職と大量の人員

顧客にサービスを提供する事を効率化する為にごく少数の管理職と、大量の人員(派遣社員・アルバイト)で固めるような社会構造になってきています。

日本に進出する外資系企業が増加している事により、自分の部署のトップが日本人であるとは限らず、優秀な外国人が雇用される例も増えてきています。シャープは、台湾企業に買収されています。

問題になる低品質化

日本などで安く働く人材などは、提供できるサービスが非常に低いことが問題になっています。DeNAが村田マリ氏を雇いいれて大量のキュレーションサービスと称した記事をアルバイトのライターに量産させる手法は、コピペ・書き換えばかりになった事で炎上して、DeNAはこのサービスから撤退する事になりました。

稼いでいる上場企業がこのような手法を用いる事に批判が高まっています。また、アマゾンなどが郵送代金を無料にして、郵送会社をタダ同然の価格で利用しようとしていますが、疲弊した郵送会社から断られるような事例も発生しています。

デフレが高齢者の生活を防衛

日本で増え続ける高齢者には、受け取る金額が一定の年金の価値を維持する為にデフレの方が良いという事になります。インフレが起こると、物価上昇によって年金の価値が失われてしまいます。政府としては、多数派で選挙に行く高齢者を無視した政策ができないのです。

日本では、政治家が選挙に行かない若者向けの政策を打ち出すメリットがあまりないので、若者向けの大学給付金、子育て支援などが後回しにされて、社会保障だけがますます充実していくような状況になって国家破綻に突き進んでいます。


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