楽天の携帯電話事業の参入は遅すぎる判断?海外事業に失敗して国内に大型投資

  • 8 April 2018
  • のぶやん

楽天が携帯電話事業に参入を正式決定して、2019年頃から携帯電話会社としてサービスの提供を開始する見通しとなっています。

携帯電話を操作する女性

楽天以外に手を上げる事業者がいないというのは、携帯電話事業の新規参入の難しさにもあります。新規参入には、基地局設置で多額のコストがかかり、料金競争の中で回収できる見込みが立てづらいためです。

海外事業における失敗

楽天は、海外事業をいくつか買収して、海外進出を本格的に進めようとしていましたが、その試みはうまくいっていません。楽天の社内公用語を英語にしてグローバル展開する試みも、海外での売り上げ増加に貢献しませんでした。そもそも、楽天が得意とするインターネットモールは、どの国も競争が非常に激しい分野です。

海外事業がうまくいかなくなった楽天は、次の大きな成長分野を見つけられない状況に陥りました。そこで三木谷社長が思い切って打ち出したのが『携帯電話会社の買収』です。大きな成長を模索できない中で、楽天市場が先細りになり、新規事業として非常に古いビジネスモデルで金のかかる携帯電話事業を選択しました。

携帯電話事業のコスト

携帯電話事業を行うには、基地局の設置など莫大なコストがかかります。そして、それを回収するにはかなり長期間が必要になります。楽天は、基地局の設置などにかかる費用6000億円を『借り入れで賄う』としていますが、多額のコストを投資化の多くが心配しています。

さらに6000億円とされる費用は、他社との競争で膨らむ可能性も指摘されています。現在、1兆円ほど借金がある楽天からすると、2025年までに6000億円の投資は無謀とも言える金額にも見えます。この借金が楽天の経営を圧迫する事は間違いないでしょう。例えば、他の分野に対する投資が出来なくなってしまいます。

楽天の携帯電話会社の参入

楽天が2012年にイー・アクセスが売りに出た時に購入しておけば、現在よりも安く購入する事ができて、アベノミクスで時価総額も上がった事でしょう。楽天は、2012年当時に海外事業を本格化させるとしており、海外に活路を見出そうとしていました。

結果として、海外事業の多くが失敗したので、楽天は『国内回帰』するしかないような状況になったようです。日本国内でクレジットカードの利用者が増えている事は確かで、楽天ポイント経済圏は広がっている事も事実です。しかし、本業の楽天市場の出店数は伸び悩んでいます。

楽天の足元がグラグラ

アマゾンよりも国内企業という事で安心感がある楽天ですが、楽天市場それ自体は、2000年代のシステムを使ったままになっています。そのためにスマートフォンにも乗り遅れ、懸命にポイントを使ってスマホ展開を頑張っていますが、思うように対応できていない実情があります。

携帯電話を操作する女性

楽天市場の先行きを最も良く分かっているのは、三木谷社長自身でしょう。2013年11月にヤフーが出店手数料を無料化しており、楽天にも店舗からの圧力がかかっています。出店手数料分を稼ぎだせなければ、店舗側が楽天を使う意味が無くなってきているからです。この古いシステムでいつまでもお金を取り続けるのは難しいでしょう。

アベマTVと同じ流れ

サイバーエージェント社が展開するアベマTVは、テレビ局と同じビジネスモデルをインターネット上に展開しようとしたものです。番組を自分たちで編集するという『非常に古いビジネスモデル』を展開しようとしています。

楽天と同じで国内外の成長分野が非常に限定されてくる中において、従来のビジネスモデルに大金を注ぎこむ試みです。新しいものを生み出そうというよりは、昔からあるビジネスモデルを組み立てなおして稼ごうとするビジネスモデルです。

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