サイバーエージェントの「スポットライト」は、NAVERまとめの対抗馬になりうるか

  • 2 July 2015
  • WEB情報屋

サイバーエージェントのスポットライトなんですけど、サイバーエージェントがバイラルメディアを諦めて?スポットライトというウェブサイトで一本化しようとしているのか、相当に力を入れ始めた感じがあります。背景にあるのは、NAVERまとめのアクセスが伸びたおかげで、サイバーエージェントのアメーバブログが頭打ちになっているという現状があるでしょう。芸能人の情報を知るのは、アメーバブログが一番だった訳ですが、今ではNAVERまとめをはじめとして様々な媒体で芸能人情報を見る事ができて、アメーバブログがこれ以上のアクセスを伸ばすのは難しいと。

サイバーエージェントのスポットライト
http://spotlight-media.jp/

スポットライトの特徴

さすがにサイバーエージェントがやっているだけあって、デザインも洗練されていて見やすいですし、ガールズ、芸能系で揃えてくるあたりは、さすがサイバーエージェントと感じます。NAVERまとめと違っているのは、オフィシャル芸能系ブログにリンクして「このブログを見に行く」というような感じで、アメーバブログにリンクするようになっているという点で、アメーバブログとの連動を意識しているものと思われます。ただ、NAVERまとめに見られる「アイテムページ」が見られないのは、システム面での作りこみがさすがに甘いなとおもうのでした。

みんなの編集局からの投稿

サイバーエージェントも、多くのキュレーターと呼ばれるライター(編集者)から記事の受け付けを受けるという事を意識しているようで、みんなの編集局というものを設立したと発表しています。キュレーターになりたい人が登録しておけば、スポットライトなどに投稿できて、1記事当たりのアクセス数に応じた報酬を受け取れるというものです。NAVERまとめをやっている人は、リスク分散の上でも登録しておくべきなのかな?と思って、私も登録しようとしましたが、これが非常にメンドクサイ。応募理由とか、経験の有無とか、投稿の頻度とかを書かせるものがあって、応募するのをやめました。自由度が高くないサービスとか嫌だし。自社メディアでできそうなことを他の場所でやっても仕方ない。

NAVERまとめのシステムが凄い

NAVERまとめの良さと言えば、アクセスもインセンティブも見えやすくて、アカウントを登録した日からガンガン記事を書けば、収入が分かりやすいポイントシステムになっているという点にあります。こういったStatisticsの部分というのは、サーバーコストもかかるだろうから、メンテナンスなどもめんどくさくて出来るだけやりたくない分野だと思うのですが、NAVERまとめを運営しているプロ集団たちは、ゲームで培ったノウハウがあるのか知らないですけど、全ユーザーにアクセス解析、報酬のポイントを割り振って振込みを行うような凄い事をやっています。

沢山出現しているまとめサイト

まとめサイトも乱立してきており、戦国時代?と言える状況になってきました。NAVERまとめは確かに強いんですけど、その他のサイトもアクセスを伸ばすのに様々な手法を使っていて、どのサイトも簡単にアクセスを集めるのが難しくなってきています。2009年頃から流行している「2ちゃんねるまとめサイト」というのも、アクセス数は頭打ちです。

http://atmatome.jp/ 

人の名前に焦点が当たる時代

私が「検索エンジンに強いサイトを作るにはどうしたらいいですか?」という事を聞かれたら、「タイトルに人名を入れて、関連事項をまとめること」と応えるでしょう。NAVERまとめの「少女時代ニュース」がそうであったように、1つのグループとか、1人の人物に特化されたサイトというのは、検索エンジンで上位に引き出しやすいという特徴があります。人間の人口というものは決まっていて、その中で名前が目立ちたい人というのも限られており、芸能事務所に登録している人数というのも数万人といったところでしょう。米国においてフェイスブックのアクセス数がGoogleを上回っているというのは、特定の人物(友人関係などを含む)に注目する人は、何か物事を検索する人より多いという事を意味すると考えています。

物事の数というのが無限大であるのに対して、人間の数というのは有限であり、その数は決して多くありません。その中で注目される人がフォロワーの数であったり、検索エンジンの上位表示などで決まってくるような時代になりつつあると考えています。もっと簡単に言ってしまえば、私たちは日々の「人名検索」という行為を通じて、政治家に投票するのと同じように投票権を行使していることでもあります。「大島優子」が気になって検索したなら、自分の時間を消費しながら大島優子に1票投票しているという事になります。

芸能関係者もチェックしている人物像

芸能関係者のプロデューサーの友達とかでも、最近は仕事を依頼する前には、必ずと言って良いほどインターネットでその人がどんな活動をしていたかを一応調べるんですよね。履歴書などを受け取っておいて、その裏を取る意味もあるんですけど、候補者が何人かいる場合には、インターネット上でどれぐらい話題になっているかを見たりして最終決定をしたりする(マジでそんな事をしたりしてます)んですよ。自分で書いた履歴書に良い事はいくらでもかけますけど、インターネット上で話題にするのは他者の場合が多いので、それが客観的な指標になったりする事があるんです。

例えば、今では右にでる人がいないほど有名俳優(先日は電車広告で前と後ろに阿部 寛の広告を見かけた)とされる阿部 寛さんの場合は、Googleで検索すると、何と「阿部寛のホームページ」が2位に出てきます。このホームページは、事務所と関係ないファンが公開しているようなのですが、「阿部 寛」でトップなんだから、閲覧数は凄いですよね。芸能関係者もこれを見て、阿部 寛を起用するかどうか決めたりする可能性すらあるのです。阿部 寛が有名になれたのも、こうした事務所のオープンな姿勢もあっての事かと思います。

阿部 寛
http://homepage3.nifty.com/abe-hiroshi/

特定の人物にスポットライトをあてること

多くの芸能事務所では、今でも「悪い事を書かれるのが嫌だし、タダで情報を使われるのが困るから」という理由で、自社の商品であるアイドルであったり、芸能人・有名人の写真を利用する事を制限したりしていますが、そんな事をしていたら、いつまでたっても有名にする事はできないでしょう。だって、自分でアメーバブログなんて使って一生懸命に情報を発信しているにも関わらず、それを「引用」してくれる人が誰もいなければ、何の話題にもならないからです。学術論文などでもそうなんですけど、引用数が多ければ多いほど、その本体である論文が優秀であると評価されるのです。たとえ、その引用論文が元の論文を批判していたとしても、です。

多くの芸能人は、自分の名前をGoogle検索にかけたりしているという事ですけど、上がってくるのが自分の書いているブログとツイッターのみという芸能人は沢山いるわけです。それだったら、もう話題にもなっていないので、多くの人から全く相手にされていないという事を意味しています。

インターネットでファンを増やす事の意味

AKB48が大ブレイクしているのは、テレビメディアだけがAKB48を取り上げたからではありません。インターネット上で多くの人が話題にしてCDを購入したからでしょう。国民的アイドルというのは、テレビだけで形成される時代ではなくなっており、若者を中心に形成されるインターネットメディア(特にスマートフォン)でいかに話題にするかも芸能事務所の戦略として組み込む必要があるのです。AKB48のオタクファンというのは、インターネットに詳しい人も多くて、そういった人がインターネット上で発信する情報というのは絶大な影響力を持ってきます。それは、総選挙の投票数に影響を与えるほどです。テレビで押されている島崎遥香であったり、元SDN48の芹那などが総選挙で上位をとれないのは、インターネット上の話題が今ひとつというのも影響しているでしょう。

ペンは剣よりも強し

インターネット上で特定人物に関して上位を取るというのは、簡単にできることではありません。単にブログとかで情報発信を行ったぐらいでは、検索エンジンで特定の人物で上位を取り続けるというのが極めて難しい状況になってきました。検索エンジンで上位を取るというのは、芸能関係者とかファンとか不特定多数が見るにも関わらず、芸能関係者の間で過小評価されてきました。書籍と違って、ブログとかNAVERまとめとかというのは、誰が書いた文章か分からないにも関わらず、上位表示されてきて、ジワジワと人々の思考に影響を与える訳です。

ブログとかNAVERまとめで、記事を書いたり情報発信したり、編集作業するのは非常に簡単になった訳ですけど、検索エンジンで上位を取り続けるというのは容易な事ではありません。ある程度のボリュームがある内容で、大量の記事の投下が必要になったり、それなりに面白くて拡散されないといけない訳です。そうした事を継続的に行っているのは、今の所はごく一部のライター・編集者だと考えた方が良いでしょう。そういった「検索上位を取り続けられるキーパーソン」が握っている力というのは、潜在的なものなんですけど、結構な破壊力が出てきています。例えば、特定の政治家を検索した時にスキャンダルの記事とかが上位に出続けたりしたと考えてみてほしいのです。以前であれば、このキーパーソンというのがテレビ局のプロデューサーであったり、上位アナウンサーだったり、大手の広告代理店だったりした訳ですけど、そういう流れがインターネットの「誰か」に変化した方がより民主主義に近い形が実現すると信じています。

 

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