NAVERまとめから良いコンテンツが生み出される?

  • 24 October 2013
  • のぶやん

日本の歯科は、6万軒ほどある(コンビニが4万軒)とされていて、歯科医院というものは、日本において過剰な状態にあります。その中で、人気のある歯科医院もあれば、人気のない歯科医院もあります。日本の保険診療では、世界でトップレベルの歯科技術を安価で提供できる半面で、提供できる素材・時間は限られており、保険診療では、歯を長持ちさせる事ができないと言われています。

歯医者

保険で安く治療できない事もある

日本の保険診療というものは、誰でも安価に治療を行って貰える制度なわけですけど、歯科の場合には、医療と違って薬だけで治るという事はほとんど期待できません。そこには、削ったり、詰めたりという診療行為が発生してくるわけで、それには時間がかかってきます。そして、時間というものは費用の発生を招くので、保険の価格では絶対に利益にならないような治療方法も存在しています。その1つが歯の神経治療である根幹治療です。

歯の根幹治療を行うには、細菌が進入しないようにラバーダムであったり、マイクロスコープ(及びそれを使える技術)というものが必要になってくる訳ですけど、そういった技術的な面をクリアさせようとすると、保険の費用面で赤字になるのです。そこで歯科医は、僅か15分から30分という短時間の中で、ラバーダムもマイクロスコープも使わずに根幹治療を行う訳ですが、当たり前ですけど歯が長持ちせずに2年ぐらいですぐに問題がでて、抜歯に一直線です。

良いものは高い

世の中で良いものは当然ながら価格が高いとされています。それは、歯科医療に限った話ではなくて、全てにおいて共通しています。安いものというのは、それなりに事情があって、その事情をしっかりと理解しておく必要があるでしょう。高い=良いという訳ではないですが、安いものは、それなりのものであるという認識は必要になります。

コンテンツに関しても同じ事が言えてまして、書籍などは作者が名前を公開してだしていきますが、インターネット上の情報は多くが匿名であり、その匿名情報には間違いなども多いという注意が必要になります。NAVERまとめの場合には、匿名でありながらインセンティブを配る配る事によって、ある程度の質の高いコンテンツを生み出したいと考えていたり、アカウント奨励などを作ってアカウントをひいきするシステムも構築して良いコンテンツ制作しようという試みが見られます。

同一品質の低価格

HISが激安航空券を販売できたのは、業界ではタブー視されていた「大量にチケットを仕入れてバラ売りする手法」を使ったからでした。航空機というのは、支払う料金が別であったとしても、同一のクラス(エコノミー・ビジネスなど)に乗れば、ほぼ同じサービスの提供を受けられます。それならば、できる限り安い価格で買った方が良いにきまっています。これは同一品質で低価格の実現です。小売業では、大量仕入れで価格を安くするのは良く使われる手法です。

ウェブサイトでも個人がブログなどで大量に情報を供給できるようになったので、歯医者さんと一緒でコンテンツの供給量は過剰な状況になってきています。しかしながら、良質なコンテンツというものは数が少なくて、自分が探しているコンテンツというものを多くの人が求めている状況です。そこで低価格で良質のコンテンツを保障しようというのがNAVERまとめの取り組みです。

無責任コンテンツの量産

コンテンツを製作する為には、それなりの時間を要す事で、誰かがコンテンツを作らなければウェブ上でコンテンツを見る事すらできません。2000年頃までのコンテンツというものは、無料で誰かがボランティアで作っていたものが多かったのです。2003年頃からGoogle Adsenseなど広告から収益を得るモデルが定着して、コンテンツを製作した人にお金が入るようになりました。

実際には、Google Adsenseなどで高い収益を得たのは、コンテンツを膨大に保有している企業で、個人がGoogle Adsenseでの為にページを生成して稼ぐという例は多くありません。インターネット上にプラットフォームを用意して、誰かにコンテンツを生成させて、そこにGoogle Adsenseなどを貼り付けて稼ぐというモデルが儲かるモデルでした。そのモデルは、今後も継続される見通しですが、それでは良いコンテンツが生成されるには限界がでてきました。

責任あるコンテンツ作り

今後のウェブコンテンツに関しては、少しずつ責任あるコンテンツ作りが入ってくる可能性が強くなってきています。以前のように「匿名で誰が書いたか分からない情報」というものがインターネット上に溢れていて、それも悪くないのですが、そうした情報は既に足りてしまったというのが本当のところでしょう。例えば、ホテルのレビューサイトであれば、楽天トラベル、トリップアドバイザーがあれば十分で、それ以上のサイトは必要ないわけです。

これからインターネット上で求められるのは、多少なりとも責任あるコンテンツ作りであり、それは歯科で言えば「自費診療」の分野にあたる高度なコンテンツ生成の取り組みになります。それにお金を配分するシステムというものが今のところはインターネット上に整っておらず、NAVERまとめであったり、cakes(ケイクス)などがその分野を担おうとしています。品質で言えば、出版に少しずつですが近づいている気がします。


 

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