誰が情報の生産者になるかという大きな問題が起きてる!インターネット上で情報生産者が不足

  • 30 November 2016
  • のぶやん

利益を出した企業が役割放棄

本来であれば、利益を出した企業がそれを社会に還元する事で経済が回っているのですが、企業の側でも利益が出ないのでやりたがらない作業があります。それが『情報をインターネット上で生産する』という作業です。Google社は、莫大な利益を出しておきながら、他人の情報を整理する作業には従事するのに対して、自分から情報を生み出そうとはしていません。その証として、Google社はKnolというブログより長文を投稿する『サイト』を設計したのですが、この事業を2012年4月30日をもって終了(2007年12月開始なので約5年で終了)しました。

Google社は、情報をもっとオープンな形で大量に出せないかと考えていたところで、筆者を明記した形でのKnolをリリースして、情報を生産していく取り組みを行っていました。当初の想定では、Wikipadiaであったり、ALLAboutのようなものが想定されていましたが、日本からの投稿などがほとんどない状況になって、失敗が決定的となりました。

インターネット上に情報がない状態

インターネット上の情報と言うのは、公開されていないものの方が圧倒的に多いです。例えば、Wikipadiaで日本語100万ページ、英語200万ページしか存在していません。AKB48メンバーにしても、100人以上いるのですが、ほとんどプロフィールが掲載されていないものも多いです。また、地域の特産品などを見ても、名前だけで説明がない物も沢山あります。

確かに2000年代にインターネット上の情報は急速に増大しましたが、それでも人々の好奇心を満足させるほどの深いコンテンツというのは、それほど多いわけではありません。しかしながら、スマートフォンで読める情報というのはそれほど多くないので、そういった深い情報がどれだけ人々に期待されるかという問題もあります。無料で読む必要がないので、好奇心を満足させるようなものは『有料で電子書籍を購入するべきだ』という考え方です。

クラウドワークスがブラックすぎる

クラウドワークスが2016年11月に出した決算において、5億円以上の損失が出た事を発表しました。企業側からしてみると、安くて良く働いてくれるような奴隷労働者を気軽に見つけたいと思って、クラウドワークスであったり、ランサーズなどで探すのでしょうけど、そうした奴隷労働者は、なかなかいないのが当然です。そして、企業側も良い人材が見つかりにくいからと発注に及び腰になって、悪循環になっています。

クラウドワークスで吉田社長は、『個人で2000万円稼げる時代になる』と言っていますけど、年収2000万円稼ぐ個人がいてもいいんだと思いますけど、『それがクラウドワークスを通じて稼ぐべきなのか』という話になってくると思います。クラウドワークスでは、20万円稼ぐ人が100人ほどと発表されているので、彼らの年収は240万円足らずなわけで、多く見積もって300万円という事で、年収2000万円とはほど多い訳です。

情報を面白く見せるメディア

情報と言うものは、好奇心をかきたてて多くの人々を巻き込むことによって、『実体化』する事が出来ます。例えば、スペースシャトルの情報をNASAが大量に出すのは、そうやって国民がスペースシャトルに関心を持つことによって、出資者である国民の理解を得ようとしたものです。アメリカは、ベトナム戦争などでもメディアに情報をオープン化する事で、ベトナム戦争に対する国民の関心をひきつけると同時に、戦争に対する理解を得ようとしますが、メディアが戦場の悲惨さを映し出してこれが失敗に終わります。多くの人が戦争に理解を示すどころか、逆に反発するようになっていきました。このような中でアメリカのメディアは、戦争の放送を制限するなどの措置を講じるようになっていきます。

2016年大統領選挙では、アメリカのメディアがヒラリー・クリントンを応援したにも関わらず、SNSなどでトランプ集会の方に人が集まって話題となり、次期大統領がトランプ氏に決定する事になりました。この要因としては、会場に持ち込まれたスマートフォンなどのカメラが大きな役割を果たしたとみられています。SNSの拡散が既存のメディアの影響力を大きく弱めたとも言えるでしょう。個人がスマートフォンを使ってカメラ撮影を行う事で、誰もが『情報の作り手』になる時代になったといえるでしょう。少なくとも、写真・動画情報においては。

そう考えると、情報の作り手がいないのは、主に文字情報という事になります。

情報の遅い生産と素早い消費

情報を生産するには、人件費という非常に大きなコストがかかる訳ですけど、それを消費するのは一瞬です。多くの人は、情報技術を使って、例えばアマゾンなどでワンクリックで注文をして配送して貰う事が可能ですが、多くの人がそうしたインターネットの恩恵を受ける事によって、自分自身の労働力自体がジワジワとアマゾンの中で働いている人と競争していく事になってしまうのです。ここに賃金低下などが必然的に発生していくようになります。

アマゾンなどを見ていると、既にこれ以上は安くできない『商品の原価』のような価格で販売していて、工場から直接出荷するので、他の事業者では太刀打ちできない状況になっています。大量に生産される電化製品などは、アマゾンで購入すると、店舗よりも1万円以上も安いという事も良くあります。

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