ランサーズがクラウドサービス卒業?単なる人材派遣業者になった感じがする件
日本におけるクラウドサービスの会社は、非常に厳しい状況が続いています。業界を代表するランサーズとクラウドワークスの決算はいずれも厳しいもので、激安発注のココナラも大赤字です。エニタイムズに至っては、まったくニュースにも取り上げられなくなりました。
そこでランサーズは、単価を上げるために『実名制をとる』としていますが、実名にしたところで状況はあまり変わらないのではないかなと思います。発注側から見ると『安さ』を求めてオンライン発注する訳で、実名制にして単価が高いようであれば、インターネット上で受注する会社・個人を探して発注するでしょう。
単価が安いから応募がない
クラウド系で仕事を発注する側は、安いから発注する訳ですけど、優秀な人材こそ安い労働単価で働きません。結局のところは、発注側が示す安い案件にあまり技能が高くない人が集まって、発注側も受注側も満足できないという事が起こるので、クラウドを仲介する会社も儲からないという事が発生します。
優秀になればなるほど、クラウド系のサービスから遠ざかるという事が起こるわけで、紹介で仕事がいくつもあったりするので、別にクラウド系のサービスを利用する必要がありません。結果として、クラウド系で稼ごうとするのは、お金に困っている技能が低い人が多くなる傾向にあります。もちろん、全てではないですけど、そういう傾向がでてくるでしょう。
人材紹介会社へ変貌する?
ランサーズは、現在のモデルでは単価が低すぎて赤字を垂れ流す状態になりかねないので、ビジネスモデルの転換を迫られています。そこで、人材紹介業のようなことをやり始めるそうです。年収800万円以上の人を想定して、エンジニアやクリエーターを厳選するという事です。でも、そもそも年収800万円以上のエンジニアやクリエーターは、都会にはいるけど田舎では本当に少数ですよね?東京・大阪みたいな大都市の想定なんでしょうか。
『凄く仕事に困っている優秀なエンジニア』というものが世の中にいると仮定して、それがどれだけの人数いるのかという事と、ランサーズを利用しなければいけない状況なのかという事が凄く疑問に思います。
自分でブログ書くのと同じ単価
クラウドサービス系を見ていると、数百円で1000文字とかあって、真面目に文章を書くのであれば自分でブログに書いても同じぐらい稼げるんじゃないの?と思えるような単価が並んでいます。この単価で請け負うならば、パクリが発生しても当然だと考えるような単価であるという事でしょう。
クラウド系のサービスは、アメリカでもあまりうまくいっていないようです。それは、結局は人材を安く買いたたくというのは、どこかに無理が出てきてしまうからです。DeNAのライター問題のように、発注側が安く買い叩こうとすれば、文章を丸ごとパクったりする事例が発生したりします。文章を真面目に調べて書いて、数百円というのは絶対にわりに合わないからです。
オンラインで人材を扱うポイント
本人認証というよりは、その人がやっているインスタ、フェイスブック、ツィッターなどのSNSの状況が見てみたいです。SNSでの活動がセンスが良ければ発注したくなるかもしれないし、写真を見て信用できると感じることもあるでしょう。いずれにしても、外注するのにSNSとの連動は欠かせないと思うのでした。