ウェブブラウザは、1つのアプリと認識される時代

  • 17 November 2015
  • のぶやん

以前から言われてきた話なのですが、スマートフォンの時代においては、検索から物を買わなくなってきていると言うのです。楽天のアプリから、ラインモールのアプリから、ソフトバンクのYahoo!ショッピングのアイコンからの購入と言ったような形で、気に入ったモールをスマートフォンのアプリとして入れておいて、そこから買うという事が増えてきています。確かに、楽天であったり、アマゾンなどで買えば、最安値を提示されている事が多くて、インターネット上で最安値ではなかったとしても、それなりに安い値段で買える事だけは間違いありません。言ってしまえば、「大手で買っておけば間違いないよね」という事です。更に大手で買っておけば、ポイントも貯めて使う事もできます。検索エンジンが必要なくなってきているという話です。

アプリの中に入り込めば問題ない

Googleの検索エンジンに依存してコンテンツでアフィリエイトを展開したり、ネットショッピングを展開したりしてきたサイトにとって頭の痛い話ではありますが、展開されているアプリの中に入り込むことができれば何も問題ありません。今まで自社販売のみであったサイトであったら、アプリがある楽天市場でお店を展開したり、アマゾンにお店を展開したりすることで、アプリ側で販売する事も出来る訳です。また、コンテンツ系のサイトであったとすれば、Youtubeであったり、NAVERまとめなどをやり始めれば、それなりにユーザーを抱えたアプリとして入り込むことも可能です。自分でアプリのダウンロードをして貰えなくても、それなりの大手プラットフォームの中にコンテンツを提供できれば、今までよりもむしろチャンスが増える可能性もあります。

モバイルが分かれ道になっている

どの企業でもユーザーがモバイル利用を増やしている事は知っていて、モバイルで何とかしたいという思いはあるのですが、スマートフォンの画面は小さいので、アプリをそんなに大量に入れてくれるユーザーはほとんどいません。言い換えれば、一回入れたアプリをずっと使い続けてくれるのですが、それに選ばれなかったら終了というやつです。楽天なんて一生懸命になって「楽天デンワ」とか「楽天モバイル」などを宣伝していますけど、iPhoneのランキングにも掲載されないほど順位が低くて、楽天のモバイル戦略は成功しているとは言い難いものがあります。楽天Koboだって話題にもならなくなりましたが、どうなっているのでしょうか。楽天は、それなりに努力をしているのですけど、世界の潮流を掴んでいるGoogle社、Apple社などが支配する中に置いて、出来る事は限られているのかもしれません。

楽天市場のモバイル比率が急上昇していて、1年の間に10%も伸びを見せていて、既に半数以上の人はモバイルから購入するという事です。私はほとんどパソコンから注文するので、モバイルから注文して商品が上手に選べるのだろうかと思ってしまいますが、モバイルから注文をしている20代・30代の女性の多くが「パソコンすら持っていない」という事で、モバイルで買い物をするようです。女性の場合には、価格.comであったり、Amazonの比較とかしないで、モバイルから楽天だけ検索して、安そうなところをポチリ!とやって注文完了なわけです。あまり考えてないのですが、楽天も確かに最安値ショップだと安いので、価格損失がそれほど大きいとまでは思いません。楽天の検索というのはそれほど優秀ではないので、楽天では広告した所が売れるという事もあって、広告で儲ける事業が成立しています。逆に広告を出さないと全く売れなかったりします。

楽天は、格安SIMカードで楽天モバイルを展開し始めていて、2015年10月29日に銀座において実際の店舗を構えるなど力を入れてきています。2015年7月31日に大阪・心斎橋、8月21日に仙台駅前、8月28日に神戸・三宮、10月22日に名古屋・栄と楽天モバイルの店舗を凄いスピードで全国に展開してきており、銀座の展開もあっという間でした。リスクが取れ範囲であれば、展開が凄まじいスピードで出来るのは、大手の強みといったところでしょうか。


グラフはこちらのサイトから引用

モバイルの時代に勝てるサービスに乗っかる

ブラウザの時代からアプリの時代になるのであれば、勝てるサービスを見極めて、それに乗っからないと仕方ありません。NAVERまとめなどは、内部流入を低くすると言っているので、モバイルのアプリからのアクセスがどれぐらい自分の収益に反映されるかという事が未知数です。NAVERまとめは、確かにアプリからの流入があるので、サービス全体としてのアクセス流入が期待できるのですが、収益が自分に流れてこない可能性があるとなると、長期的には不安材料になります。これからやるのであれば、モバイルからの流入が期待できて、収益も期待できるYoutubeの動画サービスなどが良いでしょう。ユーザーに良く利用されているアプリの調査は欠かせません。

オリジナル性を更に高めていく

コンテンツもそうだし、商品もそうなんですけど、オリジナル性がないと勝てない時代になってきています。オリジナルのコンテンツを安く・大量に作成できた人が勝ち組になれるという訳です。今までは、オリジナルでなくとも、安くて大量に供給できれば良かった(いわゆるワタミのような居酒屋チェーンで良かった)訳ですけど、これからは、オリジナリティのあるコンセプト型のものを安くて大量に用意しなくてはいけない状況になってきています。同時に自社としてのストーリー仕立てをしっかりと組み立てる(これはコンサルティングの領域で、ネーミング・ブランディングなどを行う)事が必要になります。

インターネット上におけるコンテンツに関して言えば、専門知識の分野で大量に情報を出せば、それなりにアクセスを集める事は出来ると思います。例えば、医者が出さないような病気に関する情報を調べ上げるとか、歯医者が出さないような歯に関する情報を調べ上げて提示するなどが考えられます。インターネット上に溢れる情報ではなくて、別の角度から切り込んだキーワードであれば、検索エンジンを使って勝負する事も十分に可能になるでしょう。これからは、ニッチのキーワードで大量に情報を出すことも求められるので、新しいブランディング戦略・戦い方も必要になりそうですね。

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