技術開発というのは、失敗も含めての技術開発!三菱の技術力が低下した背景

  • 20 December 2016
  • のぶやん

失敗は成功のもと(Failure teaches success)ということわざがありますが、技術開発などで失敗して、そこから成功を導き出せるという事は、良くある事です。しかし、最初から技術的に開発を試みない場合には、失敗する事もありません。また、技術開発の方向性が『汎用性を伴わない』ものであったりすると、技術開発をしたとしても無駄になる可能性があります。

三菱による技術力の低下

三菱の造船が技術力が大幅に低下しているという件については、このブログでも何度か取り上げています。2011年に三菱・長崎造船所が豪華客船2隻を1000億で受注しましたが、外国人労働者などを働かせて上手に建造する事がかなわず、約2400億円もの特損を出しました。更には、2013年に三菱が製造した最新の素材を使ったとされるコンテナ船がインド洋で2つに割れて沈没する事故も起こっています。

三菱のジェット機であるMRJは、計画から遅れに遅れて、完成した時に競合であるブラジルの航空機も優位になる見通しが立たなくなっています。航空機分野では、市場規模が限られていて、三菱が航空機の分野において今から参入しても、利益を上げるのが非常に厳しい分野である事は、誰の目にも明らかになっています。

2004年から日本が人口減少

日本の技術力が失われたのは、2000年代の技術開発の遅れで間違いないでしょう。2004年から日本が人口減少した事に伴って、日本企業が新規投資をせずに利益を内部留保として蓄える傾向が強まりました。新しい投資をしても、高いリターンが期待できなかったからです。しかし、新規分野に投資を行わず、既存分野で利益を蓄えるという事は、新しい分野の技術力が見に突かない事を意味しています。例えば、造船分野においては、2000年代にアメリカで大型客船が大量に建造されていたのに、日本ではその客船を全く建造してきませんでした。

日本で下手に勝負をすると負けるような状況だったので、多くの会社が勝負せずに、結果として日本の技術力がかなり失われたと言えるでしょう。更に団塊の世代の大量退職もあって、日本の会社では、経営陣が想定している以上に『技術力がない使えない社員』だらけになっているのです。また、新卒の社員が優秀かと言えば、そういう訳でもありません。

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