オフィスワークのホワイトカラーにも広がるブラック企業のブラックバイト
ブラック企業でアルバイトをする学生の『ブラックバイト』問題が良く取り上げられるようになってきました。主にユニクロやワタミなどの『サービス産業』と言われるところでブラック企業が話題になり、ユニクロは条件付きの地域正社員に切り替えるなどの対応をして、ワタミは評判が悪くなって業績が大幅に悪化する要因となりました。いずれも『ブラック企業』『ブラックバイト』と呼ばれた事に対しては、企業にとってマイナスに作用したようです。
更には、ディズニーランドのブラックぶりが話題になっていて、ディズニーランドの9割がアルバイトで占められているということですが、大半が1年以内に退職しているという事です。ディズニーのブラック企業ぶりは、最近でも話題になる事が多くなっており、アルバイトの指導を時給が同じアルバイトにやらせたり、いきなり休みにさせられたりなどと、ディズニー側が『ブランド力で支配』している構図が明らかになってきています。
具体的なブラックバイトの事例
http://dailynewsonline.jp/article/1084134/?page=all
正社員から置き換わるブラックバイト
今では、オフィスワークする企業でさえ『コストに敏感』になっている事もあって、出来る限りコストが安い『派遣社員』『アルバイト』に任せようとしています。しかも、派遣会社がコストが高いので、友達の会社などを利用した『違法ギリギリの派遣業』を利用している場合もあるのです。コストを極限まで切り詰めようとしている現場の姿が浮かび上がってきますが、アルバイトに対して『正社員と同じ責任を果たして仕事をしろ』というのは、そもそも無理な話です。
正社員からアルバイトに置き換えて、時給が僅か1000円~1500円で『責任ある仕事をしろ』というのが無理なんですけど、それをやって貰えないと困ると言うのだそうです。今では、チームで正社員が直接的に関与するのは、社外との交渉ぐらいのもので、内部の技術的作業は、ほとんど時給1000円~1500円の派遣社員・アルバイトにお任せするという例が多いようです。
企業の正社員が消滅していく日
日本企業の現在のやり方は、オフィスワークでもどんどん正社員を削減して、派遣社員・アルバイトに置き換わっていくとみられています。この流れというのは、2000年頃からあったと考えられますが、最近になってオフィス内部における『非正規雇用率』というのが高まっています。非正規雇用で、安い賃金にしないと企業が競争できなくなってきているということですが、企業がいかに安い賃金にしても、それでも既にやっていけなくなっている企業も多くなってきています。
更に企業の人件費の効率化が求められるようになると、正社員を切り捨てて、派遣社員にチームリーダーを任せるような事になるでしょう。
http://matome.naver.jp/odai/2141943958241496101/2141944359943293903
アベノミクス後も非正規雇用の拡大は止まることなく2014年5月の非正規の職員・従業員は1921万人、雇用者全体に占める比率(非正規雇用比率)は36.6%に達した(総務省「労働力調査」)。2000年の非正規職員・従業員数は1273万人、同比率は26.0%だった。この14年間で非正規雇用者は648万人増加、非正規雇用比率は10.6%も拡大したことになる。
2000年から14年間に触れておきたい。この間、日本は2002年1月から2月まで景気拡張が73か月という戦後最長の「いざなぎ超え景気」を経験した。このバブル崩壊から景気回復期においても企業収益の拡大はあったが賃金の下落が止まらず「ジョブレス・リカバリー(雇用なき回復)」と称された。この後、リーマンショック、東日本大震災を経て2012年暮れからのアベノミクス景気に至るという14年間だった。
http://www.quon.asia/yomimono/business/oonishi/2014/07/22/5171.php