楽天が第4の携帯事業者として参入を報じられるが株価が下落!多額の有利子負債を抱える

  • 15 December 2017
  • のぶやん
楽天の株価

楽天が携帯電話事業に参入する事が発表されました。楽天は、NTTの回線を借りて楽天モバイルというサービスを提供していますが、電話事業者として参入する事になれば、独自の回線を全国に整備してサービスを展開する事になりそうです。日本の携帯電話事業者は、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDIが寡占状態にあり、携帯料金の高さがネックになっていました。

楽天が参入する事で、携帯電話の事業者における競争が加速して、携帯料金が低下する事が望まれています。

楽天の株価

積み上がる楽天の有利子負債

楽天は、有利子負債が2016年12月期の決算で7100億円にも達しています。2014年12月期に5890億円だった有利子負債が2年で1000億円以上も増加しているのです。この有利子負債の大きさは、楽天に投資する投資家の間でも大きな心配事になっています。楽天は、配当も少なくて、優待も少なく、負債が多いので、投資家が投資しづらい企業になっています。

今回、楽天は携帯事業に参入する為の6000億円を借り入れて事業を行うとしています。楽天の有利子負債は、携帯電話事業の参入で1兆円を超えるとみられていて、1年間のグループ利益が700億円あまりの楽天にとって、あまりに大きな負担ではないかと心配されています。しかし、携帯事業者になる事は非常に難しい事なので、携帯事業自体を取得すれば、その評価資産が非常に大きなものになるとも考えられます。

低金利で資金調達

日本の企業がここまで借金を大きくできるのは、日本で金利が低く設定されているからです。金利負担が非常に小さいので、企業が1兆円を借り入れたとしても、返済の負担が小さくて済むのです。しかし、日本の金利が跳ね上がって、返済負担が重くなると、有利子負債が大きい日本企業の中には、それ以上の借り入れができずに倒産するところも出てくるでしょう。

楽天が1兆円もの負債を背負って、営業利益が700億円しか出せなければ、金利が3%に上がるだけで返済負担で利益が吹き飛んでしまう事になってしまいます。

借金が積み上がる構造

孫社長が率いるソフトバンクグループであったり、楽天の借金が積み上がる背景には、短期で会社を買収する事で成長を加速させようという意図があります。そして、それを支える日本の銀行と低金利があります。ソフトバンクと楽天は、日本を代表する企業ではありますが、その有利子負債の多さが投資家に心配される事も多い企業です。現在の有利子負債を返済する為には、この2社ともに事業規模を拡大し続けるしかない状態にあります。

インターネット上では、アマゾンなどのグローバル企業との競争を強いられるので、利益率が低下する懸念が持たれています。最近では、ヤフーに対抗する形で、楽天ポイントを以前にも増してどんどん放出するようになってきています。ヤフーが出店手数料を無料化する中において、楽天から『顧客が離れないようにする』事が楽天が店舗数を維持・増加させる為に非常に大切な事だからです。顧客を楽天にとどめておく事は、楽天の生命線と言えるでしょう。

日本人のコストが高い

日本の企業では、使えもしない中高年にお金がつぎ込まれていて、結果として人件費が使われているのに競争力がない企業が沢山あります。鴻海の会長は、シャープの40歳以上は必要ないと言いましたが、大した能力がない単純労働力であれば若ければ若ければ若い方が良いというのは当然でしょう。同じ作業で同じ賃金を支払うのであれば、動きが鈍い40歳に支払うより、動きが機敏な20歳に支払った方がいいと考える訳です。

日本の会社からイノベーションが起こりづらい理由は、この『本当は単純作業を行っている中高年にお金を払い続けている』為に起こっていると考えられます。高度な技能を目指す人が残っていると、会社の内部からイノベーションが生まれていくのでしょう。

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