エンロン不正会計事件に見る『金融事業で売り上げる』という危うさとは?ソフトバンクが金融事業に走る理由


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  • 1 December 2016
  • のぶやん

エンロンが不正会計事件を起こした時には、エネルギーの会社であったにも関わらず、『1998年に利益8割が何故かデリバティブ金融事業から上がっている』という状況でした。エンロンは、本業を完全に無視した形で金融事業にのめり込んでいく事になり、損失を出した事を隠すAccounting scandals(粉飾会計)に手を染めていく事になりました。

日本では、パソコン事業などが不振に陥った東芝が2015年に粉飾決算で『利益水増し』を行っていましたが、エンロンの場合には、東芝の場合より更に深刻で規模の大きなもので、会社が存続できなくなって破たんしました。

ハイリスクすぎる投資

デリバティブ取引の金融事業から売り上げをあげるのが悪い訳ではありませんが、そこにあるのは『ハイリスク・ハイリターン』の投資です。多くの会社が粉飾決算に手を染めるのは、ハイリスク・ハイリターンの投資の失敗によって、それを隠す為に粉飾決算を行うというものです。

エンロンの場合には、デリバティブ取引によって多額の損失が出た事を粉飾決算で隠す事にして、利益を出した部分だけ会社本体に計上して、損失が出ると子会社の損失として計上して『帳簿外』としていました。

エンロン本業の業績悪化

エンロン自体は、カリフォルニアの電力供給事業などを主力事業としているはずでしたが、こちらの事業の方は儲けが少なくてやる気がなくて、利潤を増やす為に電気料金を釣り上げるなどの操作を行っていました。そのうちにデリバティブの損失を隠したり、株価を釣り上げる目的によって粉飾決算を行うようになりました。

エンロンは、多くの政治家に政治献金を行うようになり、上院議員の7割がエンロンから何らかの献金を受けていたとされています。その献金を通じてカリフォルニアの電力自由化などを推し進めて、エンロンの独占市場とも言える状況に電気料金が高騰していく事になります。日本の携帯電話会社は、自由に参入する事が許されておらず、携帯電話料金が高止まりして家計を圧迫しているのと似たような状況です。

ソフトバンクもエンロン事件から学ぶべき

ソフトンバンクは、中国で大成功をおさめたネット事業であるアリババの株で大儲けしました。一方で、日本ではYahoo!の強さは健在ではありますが、ユーザーの満足度が本当に高いのか疑問です。ソフトバンクの携帯電話は価格が高いのでユーザーの解約が相次いでおり、更にスマートフォンの分やにおいては、LINE社などに地位を奪われてしまっています。

ソフトバンクは、携帯電話・Yahoo!の広告ビジネスなどで利益をあげていますが、その成長余地というのは大きくありません。この分野においては、既に守りに入っていると考えた方が良くて、社員の平均年齢が他社よりも10歳ほど高くなっているなど、新しい事業を起こして稼ぐ事よりは、現在の事業の中でどのように利益を生み出すか考えるような巨大企業に成長したと言えるでしょう。一方で、日本におけるソフトバンクが利益をあげられそうな場所は既になくなっており、Yahoo!ショッピング無料化のように逆に激しい競争にさらされているところが多い現状があります。携帯電話の会社ほどぼろ儲けできるのは、逆に利権の上に乗った特殊事業と言えるでしょう。

ソフトバンク10兆円の投資ファンド設立

ソフトバンクは、スプリントを買収した事に次いで、英ARM(アーム)ホールディングスを買収した事によって、日本企業で最大規模の借金10兆円となりました。これほど巨額の買収が可能になるのは、『日本の携帯料金が世界一高くて、携帯電話会社がぼろ儲けしているから』という事です。携帯電話会社は、売り上げ1兆5千億円に対して5000億円もの利益を出しており、ぼろ儲けのビジネスになっています。日本国内にこれほどぼろ儲けできる利益率の高いビジネスなど存在しません。

ソフトバンクは、この携帯電話利権を使った『年間5000億円』という莫大な利益を元にして、様々な企業の買収を行ってきました。更には、ソフトバンクはアリババ株を保有している事もあり、『アリババ株を売却できれば数兆円確保できる』という強みもありました。こうして世界でも類を見ないほどの利益をあげる携帯電話会社3社は、ぼろ儲けしたままで他のビジネスにどんどん乗り出していく事になるのでした。

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