DeNAのWELQで判明したメディアの闇!大手が搾取ビジネスを行った結果、誰もまともにコンテンツを生成してない現実

  • 11 December 2016
  • のぶやん

DeNAがキュレーションと称して行っていた引用とリライトを繰り返す手法は、医療情報が少ないGoogle検索結果で上位表示されていて、WELQは1年という短期間で急激に大きなサイトに成長しました。しかし、その手法というのは、外部のライターに対して1文字0.5円という激安で外注して、責任を外部ライターに完全に押し付けてリライトさせて、それを1日100本以上という大量にアップロードする手法で成立していました。

WELQが書いていた1日100本の記事となると、品質にこだわっていたのでは出せる本数ではありません。1人がどんなに全力で記事を書いたとしても、1日10本以上の記事を書くのは至難です。そこを大量に引用とリライトをすることで、1本1500円ほどという激安の価格で仕上げて、1日100本の記事を10サイトに出してぼろ儲けするビジネスを展開しようとしていました。

日本の最大手がまとめサイトの現実

日本で最もアクセスがあるサイトであるYahoo!Japanですが、その現実は『他のニュースサイトからコンテンツをかき集めてリライトしたものを配信している』というYahoo!ニュースが中心です。Yahoo!Japanの場合には、ニュースを提供してくれている新聞社・通信社などにお金を支払っているので、新聞社・通信社にとっても大切な収入源となっています。しかし、配信される記事数が非常に限られたものから選定されるので、記事の選定が大変に偏ったものになっていて、国内ニュースのランキングが全て特定の新聞社になっているなど記事の偏りが問題で素。

日本のYahoo!Japan自体が自分たちが独自の取材を行わずに記事を大量に外部から買い取って配信する『まとめサイト』なのです。2ch系まとめサイトとの違いは、ソース元の新聞社にお金を払っているか否かというところです。ソース元の新聞社にお金を支払う事が出来るのは、Yahoo!Japanがポータルサイトとしてアクセスを大量に集める力があるからで、実際に他のサイトが真似をしてソース元にお金を支払っていたのでは、完全に赤字になってしまいます。ファミルトンポストでは、多くの記事が独自取材を行ったものではなくて、外部の情報を切り貼りしたものになっていて、これを重視したYahoo!Japanは、ファミルトンポスト社の掲載を停止しました。

取材した瞬間に負け組になる現実



取材のコストというのは、人件費などで非常に高いものです。1人が半日動くだけで、人件費、交通費、機材代など数万円かかってしまいます。こうしたコストをインターネット上のサイトだけで回収するのは、かなり難しいと言えるでしょう。結局、取材のコストを払わず、インターネット上でコピペしたりする方が儲かる。だから、2chまとめサイトなどは、新聞社のニュースを張り付けた下に2chのコメントを張り付けて、1人、2人の少人数で運営してコストを下げて利益を取るという事で、日本のインターネット上で存在感を示すまでになりました。

どれだけ安く取材しようとしても、現場に行く交通費(3千円)、アルバイトが半日動く費用(7千円)、機材の費用(5千円)という取材費用をこれ以上安くするのは不可能であり、更に編集に1時間~2時間かかれば、それもコストとしてかかってきます。こうして考えると、1回の取材費用を2万円以下で抑える事が不可能で、どれを取材して、どれを取材しないかという取捨選択がどうしても必要になってくる事になるでしょう。人気が出そうなものであったり、需要が高そうなものを中心に取材するしかありません。本来、利益が出ているNHKなどは、どの現場にもいてもいいはずなのですが、市民運動などの現場で取材を行っていない場所があるのは残念です。

自分だけ勝組になろうとしたDeNAの炎上

DeNAの場合には、こうしたコストのかかる取材を全く行わず、他の人が取材を行った記事などを流用して素人がリライトして配信する事で、広告主からお金を取ろうとしていました。このDeNAの問題は、元ソースになっている場所に敬意を払うことなく、自分だけ儲けようとしたところです。また、専門家などにライティングをお願いするとコストがかかるので、コストがかからない素人の大学生などに大量に記事を書かせることで、激安記事の量産化で内容も不正確なゴミ記事を多量に作りだしていました。

DeNAは、会社として十分に内部留保があったにもかかわらず、最低限のコストで大量に記事を量産している事が批判されています。自社で何か新しい価値のあるものを作り出そうとするのではなくて、儲からなくなってきたゲーム事業の穴埋めとして、短期間で安価のコストで膨大に記事を量産する事で、自分だけ勝ち組になろうとしていました。

ニュース番組がつまらない原因

最近、テレビのニュース番組を見ても全く面白くないのです。『自分が見たいと思っているニュース』を取り上げてくれないニュースなど、全く見るに値しないのです。以前は、情報源が新聞、テレビしかなかったので、人々は『自分が何を知りたいか』すら分からなかったのです。今では、インターネットを通じて国会中継などを見る事が出来るので、自分が支持している議員の発言などを見る事が出来ると知った支持者たちは、自分が支持している人がどのような発言を行ったのかをみたいと思っています。しかし、テレビのニュースなどで流されるのは、全体の概要だけであり、自分の支持している政党、議員の発言が紹介される事は誰にとっても稀でしょう。

最近のニュース番組は、現場の取材を行わず、過去の映像などを切り貼りするだけで、編集で何とかしようとしているものが多いのです。また、ニュース番組は、取材費用以外にスタジオ設備の費用、さらに出演スタッフの費用までかかってくるので、そのコストというのは膨大になります。このような状況において、現場のコストをカットして、編集とスタジオ解説だけで何とかしようとするので、臨場感が失われてつまらない番組になってしまうのです。多くの番組では、コストカットして視聴率を取ろうとするのですが、安易に視聴率だけを取ろうとするのは、視聴者にもいずればれて続かなくなるでしょう。

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