拘束時間が長いのに手取り20万円以下の長距離バス運転手の悲惨な実態
路線バスの運転手というのは、拘束時間が長いにも関わらず、低賃金という事がインターネットで書かれています。拘束時間が法律上限16時間ギリギリの14時間など当たり前で、休憩時間に賃金が出ないという会社も多いようです。
手取りが20万円ぐらいが多い
夜間バス・高速バスの運転手の手取りは、月間で20万円ほどが多いという事です。1回走ると1万円と計算すれば、月間20回走って20万円という事になりますが、拘束時間から考えると割にあわないと考えるドライバーも多いようです。バス運転手の平均年収は450万円となっていますが、大手企業の高齢ドライバーなどが平均年収を引き上げているので、夜行バスの運転手が実際に受け取っている手取りというのは、20万円ぐらいが多いようです。大学を卒業した新卒の社員と比べても、ボーナスが無い分だけ少ないきゅうりょうかもしれません。
給料が少ないだけではなくて、走った分しか貰えないという『歩合制』になっている企業が多いので、走らないと給料が激減するという事情があります。何もしないと収入が激減するということは、走り続けないといけないということでもあります。
ほとんど人に合わない単純作業
高速バスの運転手というのは、『ほとんど人に合わなくても良い単純作業』とされており、接客するのは、乗客が乗る時と降りる時ぐらいで、後はひたすらハンドルを握って目の前を見て走り続ける作業になります。しかしながら、こうした『単調な仕事』というのは、運転以外のスキルが何か身につくというわけでもなく、給料が上昇する事も期待できないのです。
誰でもできるとは言わないまでも、『単純作業』というものは、高い賃金を得ることは難しいとされています。
バスの運転手が将来の労働者の姿
バスの運転手は、『将来の日本の労働者の姿』であるという人も多いです。規制緩和が進んでいるのは、何もバス業界に限った話ではありません。グローバル化の競争の中において、様々な分野において規制緩和が進んでいます。例えば、航空業界においても、スチュワーデスと言われたスッチーは、今では『単なるウェイター』ぐらいの役割になってしまっていて、数年ごとに契約をする『契約社員』などが多くなっています。憧れの航空業界に就職しても、時給が1350円、年収が400万というのも珍しくなくて、10年前と比較してリアルに給料が30%もダウンしているという事です。
グローバル化で航空会社の間の賃金競争が激化していて、近距離であればLCCという格安航空会社も現れていて、運賃をあげられないので、乗務員の賃金を上げることが難しい状況にあるのです。