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単純労働者の極端な人手不足と、高度技能者の激減!コンビニでバイトが集まらない!

  • 11 October 2016
  • のぶやん

単純労働者が集まらない

日本のコンビニでは、深刻なまでに『人手が集まらない』という事が話題になっています。いわゆる『忙しいばかりのブラックバイト』とされるコンビニで働く人が誰もいない状況です。コンビニ経営者の多くが『働き手がいなくて困っている』という状況で、誰でもいいから働いてほしいと思っています。働き手がいないと、コンビニオーナー自身がシフトに入らなければいけないからです。ただでさえ、発注などで忙しいコンビニオーナーは、自分がシフトに入っていたのでは、過労死してしまうほど大変です。

中国の大量労働力などに押される形で、日本においても労働賃金が非常にシビアに管理されるような状況になってきています。大企業であったとしても、労働者の給与を削減する必要性に迫られており、『1人のチームリーダ-以外が全て派遣労働者』となっている場所も珍しくありません。派遣労働者というのは、あくまで短期雇用が想定されているので、1年~3年ほどで必要なくなった頃に雇い止めをするのが一般化しています。ドイツが『ガスとアルバイター』としてトルコ人などを安価な労働力として受け入れたのとは対照的に、日本では安価な単純労働者を受け入れずに、大学生や若者がそれを担ってきました。

大学を卒業して単純労働者が多い

大学を卒業しても、単純労働者に従事する人が増えてきているという問題点もあります。大学で学んだことが『お金を稼ぐ』という事に直結しないのです。日本の会社で『知識労働者を受け入れよう』という動きもありますが、日本企業の上層部が知識労働者を使いこなす能力を持ち合わせていませんので、知識労働者をいくら受け入れたところで、使いこなせないでしょう。そもそも、日本において外国人をマネジメントする能力がある管理職などほとんど存在していません。外国人の考え方、働き方を許容できる日本企業はほとんどないでしょう。

2016年10月に電通が24歳東大卒の若者を過労で自殺に追い込んだ事件がありました。このような労働環境の悪さというのは、外国であればほとんど考えられず、日本特有の病的な働き方と言えるでしょう。職場にある陰湿な上司からのいじめであったり、女性や若者を軽視する姿勢などは、旧日本軍そのものです。こういった場所に外国人労働者を受け入れたとしても、あしき日本的な慣れ合いの慣習で、営業は飲み会のようなセクハラ・パワハラが横行する企業で耐え抜くだけの『知識を持った外国人』がいるはずもありません。

優秀な人が誰もこないと嘆く会社

多くの中小企業で、『何でうちは優秀な人が来ないんだろう』と嘆いたりしています。その理由としては、そもそも採用担当者が優秀ではないし、面接などに来ても『一緒に働きたい』と思うような勧誘の仕方をしていないからです。中小企業の場合だと、採用を担当者に任せてはダメなんです。社長本人が最初から熱意を持って『どうしても君と一緒に働きたい』と言わなければ、(自分の市場価値を良く知っている)優秀な人こそ、誰も相手にしてくれません。

自分たちが『雇う側』だからといって、『上から目線』で使い捨てようとする職場が多いのです。確かに雇う側というのは、雇われる側よりも強いかもしれませんが、そのような考え方で優秀な人が採用できるはずがありません。『生産力の高い仕事を低賃金で』というのは、最初から絶対に無理な事なのです。そういった事をやらせたいと思うブラック企業が多いですが、短期的に収益があがったとしても、長期的に見ると優秀な人が全て辞めていって新しい収益源が育っていないことが多いのです。

簡単に採用・首切りを繰り返していると、誰かを雇ったところで生産に全く寄与する事ができないので、雇うだけ無駄という事になってしまうでしょう。誰かを雇用するというのは、恋人探しほど複雑ではないにしても、自分たちの会社の価値をあげれば、自然と優秀な人が集まるというものです。そうならないということは、その程度の会社という事で、長期的に見て成長していく事はできません。

転職で良い場所にいきつく事はない

低単価の労働者というのは、すぐに職場を変更したいと願って、ようやく職場を変更できたとしても、自分の能力が同じぐらいであれば、結局のところ似たような職場にしか就職する事はできません。自分が転職先で良い職業に就きたいと思うのであれば、数年ぐらい『友達と遊ぶのも我慢して』自分の能力を高める為に全力を尽くす必要があるでしょう。受験勉強をした時のように、遊びを我慢して集中して勉強したり、副業に取り組んだりする必要性が出てきます。

ある大手企業に勤めている人は、職場が終わると中国語を毎日3時間以上勉強して、20代後半で中国留学をして、貿易会社に転職した人もいます。ただし、海外に1年程度留学したところで、本人の努力がないと語学力が多少伸びる程度でしょう。また、毎日のように『米国公認会計士』の資格をゲットして、転職先として会計の会社を選んだ人もいます。

結局のところは、いくら転職したところで、雇われ労働者だと自分の思うような方向に進んでいくのは厳しいでしょう。最近は、給料をなかなか上げようとしない会社も多くて、特に中小企業だと20代のまま給料が変わらないという事も良くあります。給料をあげない事によって、暗に『30代後半になったら辞めろ』というような圧力になっていると考えられます。

こども食堂に見る労働力の単価

日本には、貧困の子供が急増しているので、『こども食堂』と呼ばれるボランティアが運営する食堂が都内だけで30ヵ所、全国で100ヵ所以上が運営されるようになってきています。こども食堂を運営する為には、数名~10名ほどのボランティアスタッフが必要で、その労働力を無償で提供して、食材を寄付して貰う事によって運営するというものです。こうしたこども食堂では、成功するところと失敗するところが出てきています。アクセスが良い場所で、気軽に来れるように運営するのが成功のコツのようです。

単に『安い』という事であれば、こども食堂に行くよりも、自宅の近くにある松屋・吉野家・すき家などの牛丼チェーン店に行くのが良いかもしれません。しかし、こども食堂の付加価値というのは、『栄養価を考えて子供に健康的である』とか、『安心した食材を使っている』というところにある事は間違いなさそうです。そういった付加価値を出しながら、『経営』を求められるのがこども食堂であり、貧困向けとは言っても、経営頭脳を求められるシビアな世界と思います。

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