世の中の「無料」が人々を洗脳!広告に騙されないで。
ウェブサイトの多くが無料で見る事ができますが、最近のサイトはどこに行っても必ず広告が掲載されています。広告が掲載されていないと運営側が稼げないので当然なのですが、閲覧者は「広告など飛ばせば良い」と思っているでしょう。しかし、現実的に無料広告で相当のお金が動いているので、無意識のうちにほぼ全ての人が広告に影響されています。
車社会を実現した広告効果
20年ほど前までは、一家に一台と言われていた車ですけど、今では田舎に行くと1家に2、3台が当たり前になっています。多くの田舎に住んでいる人に聞くと「田舎に行けば車を利用しないと生きていけない」というのです。実際には、20年前までは車などなくても生活していたのですから、田舎であったとしても車を持つ必要などないのです。不便であっても、バスなどを使えば、生活できないという事はないでしょう。
日本の家計所得は、20年前と比較すると随分と減少していて、家計所得が500万円ぐらいという家が普通の家庭になっています。それにも関わらず、車だけは立派なものを2台も所有していたりするのは、完全に過剰消費であると言えます。そうした過剰消費の背景には、無料広告がある事は言うまでもありません。広告を何度も見ているうちに「車がなければ生きていけない」と信じ込んで、自分の所得に見合わない車を購入するのです。
家計における通信費の増大
家計で負担になっているのは、車だけではなくて通信費も同じです。20年前までは、電話機は「1家に1台」というのが普通でしたが、今では携帯電話を1人1台というのが普通になっています。3人の家庭であれば、1人5000円使ったとしても、1ヶ月に1万5千円の携帯料金がかかってしまう計算になります。それに加えて、各家庭のインターネット接続料金も発生してしまうのでしょう。
家庭でインターネットを接続した上で、スマートフォンを使って1人7000円ほどの料金を負担していれば、通信費が1つの家庭で2万円を超えるというのも珍しくありません。スマートフォンは確かに「あれば便利」なものですが、これも単純消費にあたるので、特に生活に必修ではないのですが、多くの人は「なければ生きていけない」と1日中スマートフォンをいじっています。
無料広告が不必要な消費を促進する
無料広告というもので稼ぎ出せる背景には、自分が必要がない消費も行う人が多いという事を意味しています。特に必要のないものであっても、必要あるかのように思わせるのが広告なのです。無料の広告を通じて、人々は「今消費すべきでない消費」を行ってしまったり、自分には必要のない消費を行ってしまっていたりします。それが行き過ぎると、自分が必要な消費を行おうとした時にお金がないという事になります。
企業であれば、選択と集中を行って、不要な所に資金を投下せずに、有用な場所に資金を投下しようとするでしょう。しかし、個人にそのような能力が備わっている人は少ないので、限りある収入を無料広告で見るような消費につぎ込んでしまった結果として、収入以上の支出が発生して「貧困化」してしまう人がたくさんでている実態があります。