自分の時間を事業に使わなければ、どんどん貧しくなって行く事実!日本人の労働者が貧困化している理由

  • 13 September 2017
  • WEB情報屋

今の資本主義経済は、イギリスの産業革命を基にした資本家と労働者の関係を基準に考えられています。それ以前は、土地を保有する地主と小作農の関係でしたが、それが都市に工場を保有する資本家と労働者の関係が強くなっていく流れがあったのです。そして、2000年代から急速に発展したインターネット上のデジタル経済によって、資本の意味が再び変化しようとしています。

デジタル化した経済の流れでは、双方向で資本の一部をシェアするシステムに特徴があります。例えば、ユーチューバーの中には、Google社から資本を借りて人気になる事で、数十億円の稼ぎをあげて資本家の仲間入りする人も出ています。このようにシェアされた経済は、従来の資本家が形成する会社を脅かして、資本家と労働者の関係も大きく変えようとしています。

日本の従来の会社の多くは、デジタルに対応できない状況になってきています。会社の中だけで人材を探そうとしても、会社の単位で能力のある人材を採用できないからです。外部から能力ある人材を採用してきたりしないといけません。例えば、テレビ局が視聴率が取れる知名度が高い外部のフリーアナウンサーを億単位で番組に採用するのと同じです。例えば、社内でツィッターアカウントを運用する人を決めても、フォロワーが増加したところで給料が上がらないので誰も真面目に運用しようとは思いません。新しい事業を成功しても正当に評価されず、失敗すると評価が下がるという会社の中で誰も新しい事をしなくなってしまうのです。

企業の歯車となる労働者

労働者は、学歴を持って企業の中で専門家として働くのが当たり前のようになっています。学歴やら職務経歴書を書いた履歴書を書いて、自分が専門家になって企業の資本造成のお手伝いをして、その見返りを企業から受け取ると言った具合です。しかし、労働者が受け取る賃金は少ないのに、作られる資本というのは非常に膨張した大きなものになっています。

近代国家のシステムとして、労働者が過度に国や企業に依存するシステムとなりました。この結果、労働者は国や企業なしに生存できない状況になっています。例えば、退職したら企業・国家から年金を受け取るのが当たり前とされていて、働かなくてもお金が受け取れるシステムになっています。

洗脳されている労働者

朝からテレビを見ながら家族の会話なくご飯を食べる事に慣れて、そのまま仕事に行って労働者として労働して、帰ってきたらテレビを見ながらご飯を食べるような生活を繰り返していては、家族と必要なコミュニケーションを取る時間が本当に少なくなってしまいます。自発的に何かをする状況ではなくて、自分でも気が付かないうちに歯車の中で動いているような状況になってしまいます。

労働者というのは、即ち土地を保有しない小作農に当たるので、日本が戦後に工業化する時に小作人が大量の労働力を供給しました。当時としては、『仕事があるだけマシだ』という状況だったので、多くの人がお金を貰って仕事ができる事に満足していました。今日、そのように『働けるだけマシだ』と考えている能力が高くない労働者というのは、時給1000円のアルバイトなどでしか就職がない状況になっています。自分で考えて事業を行う能力がないと、小作人の労働者として搾取されて、どんどん貧しくなっていくばかりでしょう。

意思決定者が誰かという問い

労働者がユーチューバーになれば、何が違うか?と言えば、最大の違いは意思決定者が自分であるという点です。ユーチューバーは、基本的に自由な時間に撮影を行って、動画を公開するかしないかを自分で決める事が出来ます。

動画の撮影・編集の全ての意思決定者がユーチューブではなくて、自分であるという事が労働者と全く異なっています。動画の撮影を行うだけではなくて、SNSを運用したり、アクセスを集める事も自分がプロデューサーになることになります。従来のテレビ局と違って、自分がプロデューサーとして能力があると思う人は、自分でプロデュースした映像を自分で出せる時代になっています。

年齢による労働者価値の減少

労働者としての価値というものは、若さ×経験値で決まります。日本の企業では、年功序列が強く残っているので、年齢を経ると賃金が上がるというシステムになっています。これは、バブルの時代までに『企業が成長する』という前提で作られているシステムです。企業が成長しなくなると、非効率な労働者を雇う訳にいかなくなり、年齢が高いのに生産力がない人に辞めて貰わないといけない事になります。

年齢が上がるに従って生産性を上げるのは、そんなに簡単なものではありません。常に沢山の勉強をし続けて、新しいことを学び続けなくてはいけません。企業の労働者としては、歯車の一部となって『商売する感覚』というものを持てなくなってしまいます。実際、テレビ局の社員は高給とされていますが、新しいビジネスモデルを生み出せないと、テレビ局自体は非常に厳しい状況になっていくと予想されています。

経済成長と労働者コスト

日本の高度経済成長期のように経済成長している時には、『会社が何をしても儲かる』状況にあるので、労働者の賃金をどんどん上げていく事も問題がありません。しかし、経済成長しなくなると、合理的に考えて賃金に見合わない働きをする人に辞めて貰わないと会社として経営状況が悪くなってしまいます。結局、日本の30年ほどに及ぶ高度経済成長は、アメリカの資源と技術力の両方を導入して1億人の人口を活用してアメリカ並みの先進国に到達したという事だったのです。

低コストで最大価値をあげる

日本のように不動産が上昇しない国であったり、先進各国のように金利が上昇しない国では、資本を投下したからと言って、それに対するリターンが期待できるとは限らない状況になっています。ユーチューブで言えば、『どんな動画を出しても視聴者が見る』という状況ではなくなっている訳です。特にデジタルコンテンツの場合には、低コストで、多くの視聴者を集める方がリスクも低くて優秀であると言えます。

低コストで最大価値を上げるにはどのようにすればいいかと言えば、必要なのは少数のマネジメントと、低コストの労働者という事になります。結果として、賃金が高くなる年配の労働者は少数で良く、あまり技能が高くなくても、マニュアルに従って作業をこなせる若い労働者が必要という事になっています。

広告主から見ると、ユーチューバーが100万再生される事と、テレビ局の視聴率が1%=100万人視聴が同じ価値を持つと考える事もできます。実際、テレビに出演しても人気になれないタレントもいる中で、一部のユーチューバーが膨大な再生数を上げて大人気になっています。従来の会社は、個人が能力を最大限に発揮できるようにして個人の能力を活用しないと、今まで通りのやり方で日本経済が急速に縮小していくと、経営は厳しくなるばかりでしょう。

ユーチューバーが1人で1つのテレビ局並の視聴率を取れてしまう時代だという事を良く考えるべきでしょう。テレビ局に広告を出す事は、インターネットを使わない多用なターゲット層にアプローチできる一方で、非常に効率が悪い事になってきているのです。

資本は無料で貸し出されている

ユーチューブなどを見ると、資本は無料で貸し出されている事に気が付きます。従来であれば、国などが行ってきた無料の図書館の貸し出しのようなものは、インターネット上の無料サービスで代替されています。資本というものは、データセンターなどを通じて多くの人に提供されていますが、労働者にそれを『ビジネスとしてお金に変える教育』がなされていない事も大きな問題と考える事ができるでしょう。

簡単に言ってしまえば、耕せる土地は余っているけど、それを耕して出荷すると赤字になってしまうので、皆やりたがらないという事です。確かに、いつ土地を取り上げられるか分からない他人の畑で耕せないというのもあるかもしれませんが、無料で貸してくれるというのだから、耕してみるのもありだと思いますが、多くの人はチャレンジしようともしません。

日本人が受ける労働者教育

これは日本人に限った事ではないですが、近代教育とテレビというのは、人々を洗脳するのに大いに役立ってきました。世界中で経済成長がなくなったゼロ成長状態になり、金利がゼロになっていくと、それが自然に階級社会の固定化に結び付いていく事になります。日本では、江戸時代の後期に田畑を捨てて小作農に転落する人も多くいて、戦後の農地改革まで土地を持てない農民も沢山いました。

戦後の日本では、土地を持たなくても労働者として働けば豊かになれたのは、土地・株式ともに急速に値上がりしたからでした。労働者の生産効率は無視しても、とにかく何かを生み出せば、どんどん売れて儲かる状況です。あまり考えなくても利益が上がるようになっていた時代です。今では、効率の良いマーケティングをしないと、無駄な広告費をかけてばかりいると、会社は潰れてしまいます。

求められている事は、インターネットのマーケティングなど多彩で高度なものになっていますが、労働者がそれに対応できない場合が多いという現実があります。

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