メディアがコンテンツの単価下落に対応する必要性

  • 6 August 2017
  • のぶやん

コンテンツの単価は、コンテンツのインフレによってどんどん下落していきます。

例えば、以前であれば1記事書けば100円の広告収入が得られたのに、現在は10記事書かないと100円の広告収入が得られないといった具合です。つまり、どのようにして以前よりも大量の記事を生み出すか、どのようにして違う人から市場を奪ってくるかと言う事が非常に重要になってきています。

新聞社が危機になる理由

新聞が危機的になる理由としては、コンテンツが出せる量が紙面の厚さによって限られているからです。新聞紙の厚さというのは、ずっと以前から同じですが、今の世の中で情報量はどんどん豊富になっているので、紙面の厚さが同じであれば、新聞紙の価値というのは、どんどん下落している事になるのです。新聞は、厚さと内容が同じであれば、その価値はどんどん落ちていきます。

新聞はこのような事情から、毎年のように価格が下落していかないとおかしいのですが、価格を維持しようとしているので発行部数が激減しています。新聞の内容と厚さが昨年と同じであれば、他のメディア情報が豊富になっている分だけ新聞の価値が落ちていると考える事ができます。その中身が新聞だけ特別に信用できるという事を感じる人は、今の社会では少数派になっています。

スクープ連発しか生き残れない

新聞を見ても興味ある分野が全く掲載されていない事が多いので、もっと大衆紙、週刊誌のようにスクープ記事を連発していかないと、新聞社は生き残れない状況になっていくでしょう。従来の新聞社は、単に取材先に行って記事を仕上げてくれば良かったのですが、取材先の様子は既にツィッターに流れている場合が多いので、新聞で読む意味はほとんどなくなっているのです。

これからの新聞記者に求められるのは、独自の情報源から情報を集めたり、分析して出す作業になります。単に取材先に行って写真や記事を仕上げるのであれば、ツィッターを見ていれば十分です。災害の写真であったり、政治的問題の多くもツィッターで流れています。

独自性を出す事が難しい

コピーが容易な社会において、他社に先駆けて独自性を出す事は難しくなってきています。その一方で、多くのメディアが『独自性がないと生き残れない』という状況に陥っています。産経新聞のように『ビジネス右翼』で何とか生き残りをかけて稼ごうと懸命になっているメディアもありますが、それでも経営状況は思わしくないようです。

新聞社が厳しくなっている背景には、非常に安い値段で情報を大量に発信するウェブメディアとの競争になっているからです。ウェブメディアは、数人で運営しているようなメディアが新聞社と同じぐらいのアクセスを集めている所もあるので、高コストすぎる新聞メディアが厳しい立場になっていくのは当然でしょう。

働いても豊かになれない背景

働いても豊かになれないのは、労働価値が落ちているからです。自分の労働価値が非常に低い状況で労働したとしても、それに見合うような報酬を得られないのです。人間の価値というのは、コンテンツの単価のように下落したりはしませんが、海外の安い労働力など『代替を探す』という事が可能です。日本人を使わずに、中国人を使えば同じ作業が半分の価格になり、ベトナム人を使えば4分の1になるかもしれないのです。

日本では、それに加えて少子高齢化があって、若者に税金が投入されず、高齢者に税金が流れる仕組みになっています。この結果として、若者の可処分所得が低い状況になり、働かない高齢者ばかりにお金が支出されるという状況になっています。

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