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高度化した技術に日本の経営者が付いてこれてない惨状

  • 22 November 2016
  • のぶやん

世界の技術が高度化してきており、例えば造船分野においては、『巨大な豪華客船』が建造されるまでになっています。

巨大な豪華客船というのは、内装などが非常に複雑で、Wifiの設備まで要求されるなど、要求が非常に多岐にわたります。

三菱の客船が1000億円で受注して、3000億円の赤字を抱え込んだのは、世界の要求がそれだけ高度化しているという事実に10年前、20年前の思考であった経営者が全く気が付いていなかったという事でしょう。毎日のプロパガンダ新聞を読んでいるうちに、自分たちまでも『我が社の技術力は今でも世界一』などと信じるようになっていたという事で間違いありません。

現場レベルを無視した戦略

原発だってそう、理論的に卓上で『安全だ』というものを構築したとしても、現場でそういう風になっていない。原発を作った時にも、現場で作業する人が専門の人ではなくて、専業の農家の方が冬のアルバイトとして出稼ぎに来た人が適当につなぎ合わせを行っている訳で、その時は『とりあえず稼働』しているかもしれませんが、そういうものが何十年ももつはずがありません。

正社員の作業を次々と派遣社員、アルバイトに置き換えたところで、派遣社員、アルバイトに対して正社員と同じ貢献を求めたところで、そんな貢献をしてくれる人はそもそも採用できない訳で、作業をしている人というのは、低コストで採用したアルバイトという事は、低コストで採用したレベルの仕事しかしないという事でもあります。例えば、コンビニにすごく使える優秀な店員が来ると思っていたら、それは単なるオーナーの勘違いというものです。

技術者を丁寧に扱わない三菱財閥

たまに勘違い(洗脳されている)人が低コスト労働者として一生懸命に働こうとしてくれますが、そういう『こき使える労働者』を大量に採用するような労働集約型の働き方では、企業自体の競争力を大幅に低下させる事になってしまいます。三菱では、造船の技術力が全くない事が明らかになり、自動車の技術力が全くなくて日産に売却されて、更に飛行機のMRJで納期が遅れて大損失が出そうです。原発は、国内ですら行き詰っており、海外の輸出どころではありません。

三菱では、自動車で不正が発覚したことで『エコカー減税』の費用代行する事になり、その費用支払いで100億円になるとみられています。また、燃費を偽装したことで、最も大切である『ユーザーの信頼』を損ねた事で、会社として大打撃を受ける事は間違いなく、今後の販売に大きな影響が出るとされていました。日産は2373億円を出資して、三菱自動車の34%を取得して傘下に収めました。2000年代にリコールで経営危機に陥った会社は、こうして自社の再建を諦めて、日産の傘下として立ち直る道を選んだのでした。

技術者のせいにする馬鹿な経営者

経営者に技術を理解できない馬鹿がなると、企業が業績を予測する事も不可能になります。

技術力を完全に無視して、紙の上だけで計画を立てて『それに技術を合わせろ』と現場に言ったところで、出来ないものは出来ないのです。三菱の客船を作るにしても、計画では出来る事になっていたとしても、実際に着工すれば人材は集まらないですし、実際に社員の数が全く足りておらず、会社が受注しているのは、完全に会社の技術力を超過していました。そういう事が経営陣には全く見えてなかったという事です。

技術者側からすれば、自分たちが実態も知らないで、『偉そうに命令ばかりしてくる奴』を信頼できるはずもありません。現場の声を真剣になって聞くのが経営者という訳ではなくて、現場にいた経験がないと経営どころではないという事でしょう。経営者が命令するのは、別に悪い事ではありませんが、無理な命令をする時には、給料の金額を5倍にしないと技術者が誰もやる気を出さないという事は当然の事なのです。それを経営者が自分給料を削ってねん出すべきお金です。技術者が頑張って、その頑張りを経営者が搾取しようとしているのが見え見えだから、誰も技術を磨こうとしないのです。

掛け声だけがデカい馬鹿な経営者

経営者で最も馬鹿なのは、掛け声だけがやたらとデカい経営者です。例えば、『我が社は、造船で世界一を目指します』などと発言しておきながら、実態としては、満足に豪華客船も作る技術もないという実態が全く見てていないという状況です。

最近では、世界の技術が高度化してきており、高度な技術の上で戦わないと勝負にならない時代になってきています。Google社などは、研究者を会社の中に大量にそろえて、まるで大学のように研究を行っています。そのような中で、世界の競争で勝っていく為には、経営陣も最新技術に疎いような人ではダメなのです。

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