競争力

言語: 

既に日本からイノベーションは絶望的。現実を直視して、未来の計画を立てる事が必要!大企業の内部留保400兆円でも大学が貧困化

  • 2 September 2017
  • のぶやん

このサイトでも使っている『バリューサーバー』が突然にアカウントを停止して、サイトの全ての情報を自動的に削除した事には本当に驚いて、呆れました。ユーザーの資産を消去する行為であるアカウントの削除という野は、最も慎重であるべきで、このサイトの場合には、既に支払いを2年先まで行っている状況でアカウントが停止しました。バリューサーバーの社内が崩壊状況にあるとしか思えません。

お金が余って技術力低下

日本では、大企業が400兆円を超える内部留保を蓄えていると言われています。どうして、それほど多額のお金を蓄えながら、技術開発が全く進まないかと言えば、国がお金の流れを大きく歪めてしまっているからです。お金の流れとしては、国が国債を大量に発行して消費行動を行って、その消費行動によって大企業にお金が流れますが、その消費を行った分を市民が増税で支払うというスタイルになってしまっています。

企業の内部にお金があっても、技術力がなければ、お金というのはいずれ無くなってしまいます。日本国内の大学・高専などでは、独立行政法人化されてから、人件費が削られ、研究予算が削られて、研究が以前にも増して厳しい状況になっています。日本政府の関係者は、大企業にお金を横流しするシステムで政治資金や賄賂を貰っている一方で、重要な研究機関である大学は貧困化して苦しんでいます。

開発にかかる時間・労力を理解してない

日本の場合には、研究にもの凄い時間と労力がかかるという認識の共有が国民の間でなされておらず、一部の理系学者の間と、一部の企業のみがそういった研究・開発のコストと労力を知っている状況です。今までアメリカから技術導入などパクリで進めてきたので、本来は膨大にかかる研究・開発費を軽視する、もしくはその事を理解できない構造になっているのです。旧日本軍と同じで、技術屋にカネを渡さず、上層部が威張っている状況です。技術屋だって普通はカネにならない仕事はしません。

三菱重工の客船がそうなんですけど、『出来そうだから』という理由で無理な価格で受注してきても、結局は出来ない訳です。やった事がない事業だから、技術評価もできず、何とかなるぐらいに受注して大赤字。それでいて、責任の所在も曖昧です。実際に重要な根幹技術については、自社で保有して厳格に管理するのが普通で、他社に流出しないようにします。

三菱重工の技術力が低下

三菱重工は、新しい事業として大型客船にチャレンジしましたが失敗して、MRJにチャレンジしましたがこちらも失敗しました。日本の大手機械メーカーとされる三菱重工の技術力低下は、業界全体の持つ力の低下を象徴しています。豪華客船2隻を建造するだけで2400億円以上の赤字を出して、自社に造船技術も内装技術も存在しない事を露呈してしまいました。また、MRJの開発は遅れに遅れて、MRJが完成したとしても、販売の目途が立たないような状況に陥っています。

どうしてこのような状況に陥ってしまったのか?と言えば、経営陣が技術力を良く理解しておらず、マーケットの新規開拓も怠ってきたからでしょう。豪華客船の開発も、航空機の開発も世界からは随分と遅れてしまって、既に挽回のきかないところまで差を付けられてしまいました。

技術者の処遇がヤバい

日本の技術者の処遇は、かなり悲惨なものとして知られています。何故だか社内で技術者が軽んじられ、技術を全く理解しない経営陣が偉そうにしていたりします。海外留学に出て最新の技術を持ちかえったところで何故か日本企業に採用されなかったり、新卒からの『生え抜き社員』が重視されたりと、社内の体制が技術力を軽んじる結果、日本の技術力はどんどん低下していきました。

技術力を高めるには、何年も時間がかかりますし、その技術を得るには地味な作業を続けていかなければいけません。20代のうちからしっかりと基礎を作って研究を進めていく必要がありますが、最近では生活に余裕がない20代が多くて研究どころではありません。たとえ研究に没頭して成功しても、手柄が全て会社に横取りされるような環境で、『貧しくてもいいから頑張れ』などと言っても誰も頑張らないでしょう。

技術開発をするのは困難の連続

新しい技術の開発というのは、教科書を暗記するのとは別次元で、自分で情報を探してきて、自分でテストしてみないといけません。よほど好きでやっているか、根性がないとやっていけません。しかしながら、生活が不安定になったり、心配事が多い中で技術開発などできる訳もありません。

技術開発では、プロジェクトチームを組んで、複数の人が数年がかりで開発を行わなくてはいけないので、非常に人件費のコストがかかります。また、それに見合った結果が出るとも限らないところが大変なところです。しかし、そうした技術開発を怠って、目先の利益だけを求めていくと、5年、10年レベルでどんどん競争力を失っていく事になります。

フリークライミングの技術

スイスの登山家、ウエリ・シュテック氏の登山技術と集中力というのは、人並みでは得られないレベルとされていて、世界最高峰と言われていました。残念ながら2017年春に亡くなりましたが、伝説の動画をいくつも世に残しています。彼は登山の為にスポンサーからお金を集めてはいますが、『いつ死ぬか分からない仕事』の中で、『お金を稼ぐ事』にほとんど意味がなかったでしょう。

このウエリ氏の登山スタイルは、誰も真似ができない領域とされていて、世界最高峰です。同じようなことは、スポーツ選手にも言える事で、スポンサーを背負った資金力がある日本人選手が資金力が薄いアフリカ諸国の選手に常に負け続けています。


アドセンス広告

関連記事