資本で相手を潰しにかかる日本社会!経済成長しない中でゼロサムゲームを展開
日本社会は、少子高齢化が世界でも最も深刻な速度で進行しています。電車に乗って周囲を見渡すと、高齢者ばかりで若者がほとんどいないという状況に陥っている訳です。結果として、若者であったり、妊婦、子連れなどが少数派になって、『生きづらい社会』が形成されています。
少子高齢化の中でパイが決まっている
少子高齢化の中において、経済市場におけるパイは決まっています。1人が持っている時間というのは、誰しも24時間に限られている訳で、テレビを視聴している時間、インターネットをやっている時間というのは、基本的には重ならないようになっています。言い換えれば、インターネットで動画を見ている時は、テレビの視聴をしていないという事になるので、インターネット動画の流行はテレビの視聴率を下落させます。
相手から奪ってこなければいけない社会というのは、とても不幸な社会である訳ですけど、人口が減少する上に、少子高齢化が深刻である日本社会においては、『いかに別の市場から客を奪ってくるか』というのがビジネスの基本になっています。無料でも何でもいいから、とにかく相手の時間を奪う事に重点が置かれていく事になります。
ビジネスを行わずにお金を奪う国家
ビジネスを行いながら相手の時間・お金を奪うには、時間・資本が必要になります。例えば、アマゾンのように赤字を垂れ流し続けても、『送料無料』にこだわってユーザーをひきつけて、ユーザーを囲い込んだところで規模の経済に持ち込むようなビジネスモデルです。アマゾンでは、当初『すべての商品が送料無料』という事になっていましたが、最近では『アマゾンプライムに入らないと送料無料にはならない』というように要件が厳しくなりました。最初にアマゾンの知名度をあげておいて、それで後から条件をどんどん改悪していくという『マーケティングの常套手段』ではあります。
最近では、市場を支配した後に条件を悪くするという、そのマーケティング手法が通用しづらくなってきています。アマゾンで言えば、ヨドバシカメラが猛追を仕掛けていて、ヨドバシカメラが全品送料無料であるので、アマゾンが送料無料でなくなってしまうことによって、ヨドバシカメラに客が流れてしまうのです。アマゾンプライムは年間4000円で送料無料になっていますが、アメリカでは99ドル(約1万円)で提供されているサービスです。しかし、日本で1万円で提供されたとしても、さすがに入会する人は僅かでしょう。4000円だったら出せるけど、1万円は出しづらいという人は沢山いるでしょう。
赤字を出し続けて相手の市場を奪う
アマゾンのやり方は、巨大資本を持っている会社にしか行う事ができません。送料無料を継続して、赤字を垂れ流したとしても、ユーザーの満足度を高めて市場を支配するのが狙いだからです。いわゆる『巨大資本で忍耐を得てつぶし合いをする』という方法です。こういった手法をとるのは、アマゾンに限った話ではなくて、アメーバブログなども5年赤字のままで継続し続けて、黒字化してから稼ぎあげています。
最近では、利益が出ていないにも関わらず、ユーザーを囲い込んでいるという理由から高値がついているツィッターのような企業もあります。グノシーなども、最初のうちに大赤字でしたが、ダウンロード数をあげて粘りきり、後から大幅黒字に転換する事で株主に利益を還元しています。この方法では、株主は安い株価で投資を行って、あとから大きく回収できるというメリットもあります。