買っても大丈夫なリゾートマンションは存在するのか?
維持管理費が高すぎる
維持管理費が高いということは、ランニングコストだけで、収益をあげられないことを意味しています。要は、人に貸し出したとしても、誰も借りてくれないということで、自分で使わないといけないということです。そのランニングコスト分だけ使いこなすことができないので、それだけ物件は下落するのです。
80年代から90年頃のバブル絶頂期に建築されたリゾートマンションは、ランニングコストが高い状態で建設されています。
住めるか?行けるか?
リゾートマンションを買うのは、自分自身が住めるのか?行けるのか?ということが非常に大事になります。住めない、行けないのでは、管理費がかかるだけで、手放せない状況になって終わりです。賃貸のように失敗したらすぐに退去!という訳にはいかず、簡単に売れない物件も沢山あります。
相手にされない苗場スキー場
苗場スキー場前の「西部ヴィラ」は、周辺に生活環境がないので、非常に不便で孤立しています。不動産は、やはり「交通の便」が全てを決めると言っても過言ではないでしょう。交通の便が悪い所では、人間が生活するのが難しいからです。
西部ヴィラ苗場
西部ヴィラ苗場は、ほとんどのワンルームタイプが10万円で売り出されていますが、全く買い手が付かない状態です。管理費が高いので、賃貸で出すにも管理費を考えると賃料が高額になり、借り手がいない(短期ならホテルに住んだ方がよほど安い)という問題が起こります。
外資系ファンドがスキー場取得
外資系ファンドは、日本からスキー場を取得する動きが広がっています。西武グループは、シンガポール系ファンドに1500億円で自社の物件をまとめて売り出しました。かつて西武グループが自社で時間をかけて開発したものですが、時代の流れで運営は自社の負担(会社のリソースが割かれてしまう)になっていました。もっと利益がでる事業に投資したいということです。
日本人の視点から見ると、西武グループの考え方は、凄く適切だなと思います。スキー場を再生させるには、本当に多額のお金が必要であり、それを出してもリターンを得られる保証が全くないどころか、スキー人口は減少中。どうしようもない八方塞がりの状態の中で、外資に売り渡した方が良いという判断です。
維持管理にかかるお金
維持費用が高いとなれば、それは将来的にコストが高いことを意味しています。維持・管理費が2万円だったとしても、追加で暖房光熱費などもかかってきて、さらに固定資産税もかかってくることになります。月のランニングコストは、狭い部屋でも3万円はかかります。