NAVERまとめが急激に伸びて、Nanapiの伸びが緩やかな理由

  • 12 August 2013
  • WEB情報屋

Nanapiがリニューアルを行って、トップページにニュースの情報が提示されるようになりました。日本人は、特に新しいもの好きとされていますので、Nanapiも常に新しいものがあるサイトとして、何度もアクセスさせようという意図があるものと思わせます。また、ライフレシピだけではなくて、モヤモヤという質問ボックスであったり、特集なども掲載するようになってきています。

Nanapiの資金調達

Nanapiは、グロービスから2010年に3.3億円調達しましたが、それに引き続いて2013年7月頃に2.7億円をKDDIとグロービスから調達しています。恐らくは、グロービスから調達した資金の3.3億円の多くをこの2-3年ほどで使ってしまっており、グロービスとしては、「手を引くか」「追加で支援していくか」という選択を迫られたのだと思います。そこで、社長のけんすう氏と話し合って、今までの態度や業績推移などから追加投資を決めたのだと思います。

Nanapiの業績としては、公表されていないのでどうか分からないですが、サイトのアクセス数だけ見るとジリジリと伸びてはいます。Yahoo Japanとの提携で20%のアクセスを伸ばしたというデータもあるようにユニークユーザーが月間1500万、PV数は6000万ほどに達しているという事です。しかしながら、ペースとしてはそれほど急激に伸びている訳でもなく、更なる爆発力が求められていくと考えられます。

NAVERまとめの方が伸びる理由

Nanapiの最大の欠点としては、ライターが書いた記事なのですが、ライターが真面目に記事を書いておらず、記事の質がどうしても低くなっているという点です。ライターに300円-500円で記事を書いて貰う訳ですが、ライターの人は「とりあえず書いて金を貰いたい」という思いで記事を仕上げるので、本当に自分が持っている情報であったり、質の良い情報が出てこないのです

NAVERまとめでは、PV数に応じてお金を出すという非常に難易度が高い(広告を自分でとってこないといけないし、利益も出づらくなる)方法を使ってコンテンツを生成していますが、記事作成者からすると、とりあえずPVが集まる良質なまとめを作りたいと思うようになっていて、自分から拡散力を持ったTwitterで拡散したり、Google検索の対策を行ったりと自らの記事のPVを伸ばすのに必死になります。

主役はライターさん1人1人

NAVERまとめにおける主役は、ライター1人1人である事は間違いありません。良いアイディアであったり敏感な嗅覚があれば、1まとめにして100万PVをあげて、本当に短時間で1万円-2万円を稼ぎ出せるというライターが主役となるプランを提示しています。まあ、いろいろと文句を言いながらも、NAVERまとめでまとめているライターの意欲は非常に高くて「どうやったら注目されて、質の高いまとめを生産できるか」というのを常に考えています。

一方のNanapiを批判する訳ではないですが、Nanapiの方法は従来どおりのライターに定額を渡してコンテンツを生成していくというやり方です。この方法では、ライターは良いまとめを生成する事よりも、いかに掲載して貰うかだけにポイントをあわせて、掲載して貰って300円-500円が貰えらればいいという考え方をします。Nanapiの社員は20名ほどいるらしいですが、コンテンツが主力の会社にも関わらず、主役が社員になってしまっている気がします。

コンテンツの生成者は誰か

コンテンツサイトのブランド化とリピーターの確保には、良いコンテンツを沢山準備しておく事が欠かせません。コンテンツの質を高めたいと思った時には、「良いコンテンツを生産した人に何とかお金を配分する仕組み」を整えなくてはいけないのです。その仕組みを整える事が難しいので、多くのコンテンツサイトは社員にコンテンツを書かせたりしている訳ですが、外部のライターを使うのであれば、ライターに良いコンテンツを生産した時にしっかりお金を配分する仕組みを整えなくてはいけません。

Nanapiは2010年に3.3億円調達していますが、その金で社員を雇い入れるのではなくて、PV数に応じた(もしくはそれに準じた)金額をライターに配分を行う方法はなかったものでしょうかね。300円-500円でNanapiで記事を書くという事を2-3回体験してみたのですが、とても続けようとは思いませんでした。良質な記事を500円で100記事、200記事も書くなら、自分のブログに貼っておきますね。

優秀なライターであればあるほど、Nanapiではとても稼げないから、NAVERまとめで良質記事を生産して1記事で50万PVを叩き出して、5000円とか10000円を狙っていきたいと考えるでしょう。50万PVと言えばNanapiの1ヶ月のPVの100分の1に相当するPV数な訳ですけど、支払う金額は社員1日分の給与でしかないわけです。そういう所を良く見るべきでしょう。

社員さんは業務遂行人間になる?

更に繰り返しになってしまいますけど、自分の会社の商品が何かという事を明確にしまして、それを作るのは誰で、売るのは誰というのを明確にしていく必要があります。コンテンツと広告を主力とした会社の場合には、コンテンツというのは1つの大きな商品でありまして、それを生成するライターというのは、ナレッジワーカーで素晴らしいコンテンツを生成して、大量のPVを持ってこれる人でないと意味がないのです。

「年収100万円」の人材に成り下がる人
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/130811/ecd1308111831003-n4.htm
引用開始「その第一歩は、感じる力、すなわち「感知力」を磨くことである。ナレッジワーカーとは新たな知恵やアイデアを生み出すことができる人材のことである。そして、知恵やアイデアの源泉は、人間の持つ感じる力である。」引用終了。

これからの時代のコンテンツ生成者は、ナレッジワーカーとして、高度なコンテンツ生成が求められます。そして、それを生成するライターには、プロの意識が求められており、そういう人を支援する仕組みが整わなくてはコンテンツを生成する会社もやっていけなくなっちゃうのです。そういう意味では、NAVERまとめのインセンティブは(多少の問題はあるにせよ)優れているし、編集コンペはそういう人材を発掘、支援する上で行われているものと理解しています。

ライターが生成する記事の種類

NAVERまとめで生成される記事の種類は、狙いによっていくつかの種類に分けられます。先ずは、フロー型(TwitterやFacebookなどのタイムラインの流れる形)とストック型(Google検索などに最適化された長期的に見れるコンテンツ)です。Nanapiが生成している記事の多くはGoogle検索を意識したストック型(はてなブックマークなどでNanapiを見かける事もありますが)が多いです。しかしながら、NAVERまとめの場合には、フロー型とストック型の両方をカヴァーしているようです。

今回、Nanapiのリニューアルで強化する部分を見てみると、フロー型の強化が見て取れるので、毎日のようにTwitterやFacebookでトップページから拡散を狙っているものと考えられます。戦略としては良いところを突いているのかもしれません。

1)ストックにもなりフローにもなる

現在の新しい流行色に加えて、いつでも使えるような情報に落とし込んでいて、今見ても5年後に見ても楽しくコンテンツを見れるという情報です。TwitterやFacebookでアクセスを集められるのに加えて、Google検索からもアクセスを集められるという特徴があります。このストックにもフローにもなりうるコンテンツを生成できる人が上記で言うプロのライター、かつナレッジワーカーなわけです。

2)フローで大量のアクセスを集められる

TwitterやFacebookなどソーシャルの分野において大量のアクセスを集める事ができるコンテンツというのは、フロー型で大量のアクセスを集めるコンテンツという事でNAVERまとめ側も重視しています。これが「トピックピッカー」の条件に該当するまとめであるとも言えます。インターネットの商売では、このフローで大量のアクセスはビジネスにとって大変に重要になります。

3)ストックになりえる

ストックと言えば、流行に左右されない「歴史のまとめ」であったり、「地域情報おでかけのまとめ」などがあります。ストックは、後からGoogle検索などによって後から拾って貰ったり、その後に話題になったりする記事などがここに入ります。このようなコンテンツは、訪問者の満足度を増やして、サイトのリピーターを増やす上でも重要であると言えます。

4)ストックにもフローにもならない

特にTwitterやFacebookで拡散にる良いわけでもなく、Google検索に引っかかる訳でもない「話題にならない記事」というのがここに入ります。NAVERまとめで考えるならば、多くがここに入ってしまうでしょう。NAVERまとめにおいて注目入りを狙っていって、注目記事に入らなかったまとめなども、ここに分類されるでしょう。

5)ゴミ記事

存在しているだけ無駄なソースで、見るに耐えないようなゴミの記事です。Googleで伸びることもなく、TwitterやFacebookで拡散される可能性も皆無です。

プロのライターの役割

ここにきてプロのライターの役割というのは、(1)ストックにもフローにもなりえて、かつ大量のアクセスを集める事ができる記事という事になります。そうでなければ、ライターとしては一般的で外部の人に書いて貰っている意味がないわけです。NAVERまとめも普通の記事であるならば、Nanapiのようにバイトでも雇って書いて貰っていた方が記事の本数を増やす上では有効だという事になる訳です。

更に言えば、プロのライターの役割というのは、ニッチな分野においても注目を集められるという点があげられるでしょう。ニッチな分野において、しっかりと作りこまれた記事というもので、TwitterやFacebookで拡散されて、Googleで上位表示が実現できれば、記者として非常に優秀であり、外部ワーカーとしての役割をしっかりとこなしていると言えます。

投稿数を増やせばアクセスが伸びるか

投稿数が大量になれば、アクセスが伸びるという事は、間違いではないのですが、投稿数は1万記事もあれば十分なのです。問題はその記事の中身であり、その記事がどのぐらい良質な記事で、どれだけ長い間多くの人を魅了していけるかという事になっていきます。記事の本数が100本でも200本でもいいから、とにかくその1つの記事に多くの人を集めて満足度を高められるかという事です。

いかに多くの記事が存在していたとしても、アクセスした人が全く意味がないと思う記事であったり、ガッカリするような記事であれば、存在する意味は全くないわけです。また、そのような記事であれば、人間が作らなくてもそれなりのものは生成できるかもしれない。今、求められている記事というのは、多くの人が読んだら、お気に入りに入れたり、思わず共有してしまったり、何らかのアクションを持つような記事と言えるでしょう。

Nanapiの今後の方針についての記事(けんすう氏のブログ)
http://blog.livedoor.jp/kensuu/archives/54578528.html

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