世界で勝てるウェブコンテンツは、動画だろうけど、いろいろ難しいよね。

  • 6 October 2015
  • のぶやん

ナナピが大赤字で世界で勝てるビジネスモデルじゃないといか批判をブログで書いた人もいるけど、How toのビジネスを日本語でやるというのは、その始め方としては悪くなかったと思うのです。ただ、マーケットが狭いという事は事実であり、それで収益率が悪いと言うのもまあ、そうかなと思うところはあるのです。日本語の場合には、人口が1億2千万人しかいないわけで、世界中の人が見られる英語のマーケットであったり、13億人の人が見る中国語のマーケットとは、根本的に規模が異なっています。

NAVERまとめも、PV数が2015年になってから伸び悩んでいるのも、やはりコンテンツのマーケットの規模の問題はどうしてもあるのかなと思わなくもないです。コンテンツの利用者がある程度のところまで伸びてくると、それ以上を伸ばすためには、更に時間をかけた良質なコンテンツが求められるようになっているのだと思います。大量生産型のコンテンツではなくて、質の高い売れ筋だけを揃えたコンテンツのようなものです。現在は、そうしたコンテンツを「電子書籍」という形で展開するようになってきていますが、CAKESのように有料で提供しようとする動きもあります。

質の高いコンテンツの金銭配分

質の高いコンテンツを作るためには、金銭配分というのが不可欠になっていて、Google Adsenseなどが始まった2003年頃からインターネット上で稼ぐという事が本格化しており、質の高いコンテンツも少しずつアップロードされるようになってきました。NAVERまとめなどにおいても、開始の当初とは全く違った次元で多くの角度から様々なコンテンツが作成されるようになってきました。その中には、1つのまとめだけで1000万Viewを記録するようなまとめも出てきています。着眼点がユニークで面白ければ、NAVERまとめのトップページで50万Viewなどを記録する事も多いです。コンテンツの戦略としては、時間をかけて作った良いコンテンツを目立つようにして、更にアクセスを集めるというのが王道ですが、そのアクセスの集める経路がないと、自慢のコンテンツを作成したとしても、目立たせることができません。また、自分が面白くて時間をかけたコンテンツを視聴者が喜ぶとも限りません。

フロー情報のマネタイズが難しい

ツィッターが赤字というのが話題になっているのですけど、14年度の売上というのが14億ドル(1500億円)に達していて、世界を代表する巨大なウェブサービスである事は間違いないのですが、「累積赤字(Accumulated deficit)は2015年6月末時点で18億7155万1000ドル(約2326億円、1ドル124.26円で換算)に登っている。」という事で、かなりの赤字を抱え込んでしまっています。フローで情報がどんどん流れていって新しい情報が蓄積されていく割には、過去の情報が資産として残されることが少ないと言うフローの特徴があります。Ustreamもフローの情報でサーバーに負担がかかるにも関わらず収益化が思うようにすすまず、結局は大企業向けのサービスに特化する道を選びました。

LINE社の場合には、ツィッターよりもマネタイズに優れていて、最初からメールを意識したスタンプというものを使ってマネタイズを行って、それが大きなマーケットを形成していくに至りました。今では、LINEの売上高が年間1000億円を超える巨大サービスとなっています。スタンプなどをはじめとして、多くの企業とのタイアップが注目されています。


グラフをこのサイトから引用
 

多くの人が動画に注目しはじめてる

次の時代はインターネットの動画だというのは、多くの人が言っている事なんですけど、それでもインターネット上で動画で稼ぐというのは、本当に簡単な事ではありません。ユーチューブの動画で稼げると言っても、実際に稼いでいる人というのはほんの一部であって、生計を立てているユーチューバ―だってごく一部とされています。動画が注目され始めたのは今じゃなくて、インターネットが初期であった頃から注目されていて、GYAOなども人気があった訳だけど、テレビなどに対抗して収益に結び付けるのが難しかったのです。ただ、ジワジワとその地位を上昇させている事は確かです。

最近のけいこうとしては傾向としては、Twitter, Facebookなどが動画を表示させる対応を進めた事もあって、SNSで拡散されるかどうかが動画の閲覧数を増やせるかどうかのキーポイントになるようになっています。SNSで拡散されると、それからニュース記事などに取り上げられる回数も増えて、更に再生回数を増やす事ができます。そうやって多くの人が動画を見ているうちに、閲覧者の目が肥えてきているというのもあって、動画の競争が厳しさを増してきています。最初は、単に動画をアップロードしただけのものが多いのですが、最近の動画というのは番組編成のように音楽を付けたり、複数のカメラで撮影されたものなどが出回るようになってきています。

ほとんどのユーチューバ―が日本語

日本で公開されているほとんどのユーチューバ―が日本語で、英語で公開されているのは、英語が非常に堪能であるバイリンガールの吉田ちかさんぐらいのもんだと思うんですよね。日本人だと、HIKAKINさんは別格として、多くの有名なユーチューバ―とされる人は、50万フォロワーぐらいになっています。最も重要なのが総再生回数で、これでどれぐらい稼げたかという事が分かるのですけど、総再生回数が5000万PVしかないという事で、実際にそれほどお金になってはいないなと思う訳です。海外の英語ユーチューバ―であれば、犬のくしゃみ動画で500万PVとか、すいかを切り抜いた動画で3000万回とかいう回数を考えると、総再生回数で5000万回というのは、「稼げてない」レベルに入るのかなと思います。Youtubeだけだと生活するのギリギリのレベルじゃないかな。

HIKAKINの場合には、Twitterで125万フォロワーという凄まじい数のフォロワーを抱え込んでいて、Youtubeなど存在しなくてもTwitterのフォロワーだけで食べていけるだけの実力を持っています。MEGWIN TV 毎日面白動画さんのMEGWINさんの場合には、1日1個以上の動画を出しまくって、1動画で2万‐3万再生を出して、とにかく数が膨大なストックとなっていて総再生数が3億5000万PVもあるので、それなりに稼いでいるのかもしれませんが、年齢が38歳というところが視聴者層を考えるとHIKAKINに比べると相当に不利だなと思わなくもないですが、タニタ社長から出資を受けて会社化して事業としてやっていこうというところに別の展開と戦略があるのかもしれません。

バイリンガールの吉田ちかさん

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