コンテンツ

インフレを起こすコンテンツ業界

  • 22 November 2013
  • のぶやん

インターネットのコンテンツというものは、昔はマニアの作るものでしたが、ブログのプラットフォームなどの整備によって、基本的に誰でも作れるようになりました。それによって、コンテンツが溢れるようになって、コンテンツのインフレが起こるようになってきています。

コンテンツがインフレを起こした事による影響で、以前とインターネットのコンテンツの価値が変わってくるようになりました。コンテンツのインフレの影響として、情報の選択が検索エンジンに依存する事が難しくなり、共有によってコンテンツを見る割合が増えました。

コンテンツがインフレした理由

インターネット上のコンテンツがインフレを起こした理由としては、クラウドコンピューターの情報容量(ハード面)が上昇した事によって、どんな情報でもオンラインに保存しておけるようになった事が大きいです。特に大量のデータベースが使えるようになった事で、多くの情報がクラウド上で使えるようになっています。

NAVERまとめは、戦略的に大手サイトのデータベースからAPIを使ってデーターを取り込んで使えるようにしていて、膨大なデーターから情報をまとめる事ができるようになっています。NAVERまとめは、Googleの検索とは別の立ち位置になっていますが、Googleの1件目に出てくるような大手サイトのAPIを横断しながら情報をまとめあげるという事で、コンテンツのインフレから発生したサイトと言えます。

コンテンツの保有者

インターネットのクラウド上にコンテンツは大量にあるわけですけど、それを保有しているのが誰かというところが非常に重要になります。更に「コンテンツホルダー」と「コンテンツ」を求めるユーザーの間には、大きな幅があるので、それを埋める検索エンジンやまとめサイトなどが大きな力を持っています。

Googleが莫大な利益を出す背景としては、全てのコンテンツを自らのコンテンツのようにして検索エンジンを提供している強さがあります。実際には、Googleのみが支配している訳ではなくて、その他の検索エンジン、TwitterやFacebookからの流入もありますが、Googleが全コンテンツを支配して大きな利益を出している事は間違いありません。

コンテンツのインフレはGoogle検索を潰すか

コンテンツのインフレは、Googleを潰す可能性があります。例えば、料理が好きな人がGoogleで検索で「カレーライス」を検索しても、料理のレシピが出てくるわけでもなくて、探し続ける必要があります。料理が好きな人であれば、クックパッドのホームページをブックマークしておいて、そこで「カレーライス」を検索した方が圧倒的に多くのカレーライスの作り方が出てきます。

10年前であれば、このように膨大なデータベースを持ったホームページが少数だったので、それを横断検索するGoogle社の検索エンジンに意味があったのですが、現在はコンテンツのインフレが起こってしまっており、膨大なデータベースを持ったホームページというものが大きな価値を持つ時代になってきています。

インフレに対する対応方法

コンテンツのインフレが起こってくれば、コンテンツをほとんど独占する事が不可能になってきています。デジタル化時代においては、ほとんどコンテンツの独占を行おうと思っても不可能で、コンテンツはどんどん共有していく必要性に迫られています。例えば、画像であったり、記事などをNAVERまとめに提供するような会社も数多くでてきています。

(1)巨大データベースを持つこと(Google1件目・NAVERまとめに記事提供)
(2)巨大データベースをまとめること(NAVERまとめ系)
(3)Googleのように弱小サイトを含めて横断すること
(4)膨大な情報量を自分で生成すること(Nanapiモデル)

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ゴミを食べ過ぎると病気になり、糞コンテンツを読みすぎると馬鹿になる?

  • 23 January 2013
  • のぶやん

ある巨大ハンバーガーチェーン店に行く客が減っているというけど、日本国民も少しは賢くなったみたいです。100円で出てくる商品なんて、本当にゴミを食べているのと同じで、健康に凄く悪くて当然です。更に歯にも悪影響を及ぼすとされているコカコーラや、何の栄養も無くて塩がたっぷりかかったポテトなんて付いたセットを口にしたような食事を繰り返していたら、すぐに病気になってしまいます。

少しでも自分の健康の事を考えるのであれば、ゴミは口にしない方がいいですね。
ハンバーガー


読者を馬鹿にした「釣り記事」の出現

最近、ネット上で読者を馬鹿にしたような「釣り記事」を沢山みかけるようになりました。「2ちゃんねるのまとめサイト」レベルならマシな方で、面白おかしく読めればそれでいいのです。しかし、最近は更に酷い「炎上させてPV稼ぎ」をするような糞サイトも出てきました。例えば、中国、韓国など国や芸能人を馬鹿にしてみたり、故意に人々の注目になりそうな記事の内容と違うタイトルを配信したりする記事を見かけます。

タイトル釣り記事サイトは短期で終わる

あるハンバーガーチェーン店も、安売りしまくって業績を上げましたが、それが長続きせずに飽きられました。釣り記事のサイトだって、最初は面白いと思ってみていたとしても、次第に中身が無い事に誰もが気が付くようになって、アクセスなんて伸びるのは最初の1年ぐらいのものです。それに対して、良いものは長期間アクセスされ続けるので、結果的には「良いもの」を目指した方がサイトで稼げる総額はあがるのです。

タイトル釣りしないとアクセス集まらない現実

動物画像もムリポ

以前は「可愛い動物」というだけで、共有されてアクセスを集める事ができましたが、最近は「可愛い動物の画像」を配信するサイトが増えすぎて、それだけではアクセスが集まらなくなってきました。アクセスを沢山集めようと思ったら、やはり新着のニュースで、新鮮な感じを覚えるニュースがアクセスが多くなる傾向があるようです。

芸能アイドル系が人気

最近の2ちゃんねるまとめサイトでは、芸能人アイドルの写真などをガンガン使うようになってきました。例えば、VIPPER速報というまとめブログで今日配信されているのは、「長沢まさみのおっぱい」と題された水着姿でした。競争が激しい中で、管理者がリスクを覚悟してギリギリの配信を行わないとアクセスが集められない事を物語っていますね。2ちゃんねるのまとめサイトも、単に画像だけではアクセス集めが難しくなってきており、画像が必修になってきている事も分かります。

 

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良質コンテンツサイトを奪い合う状況

  • 27 September 2012
  • のぶやん

リーマンショックを前後して、半導体などの市場価格が急速に下落した結果、パソコンなど「ハードの価格」が大幅下落を起こしました。従来は20万円ほどで売られていたノートPCは、現在は5万円を切る価格のものまで普通に売られています。家電メーカーなどが苦境に立たされているのは、このようなハード面の価格が数年で急速に下落した結果と言えます。そして、ハードが下落した分だけソフトに比重が移ってきました。

・活況のソフト産業

何故、ハード価格が下落するとソフトに比重が移るかと言えば、ハードの価格下落によって容量が増大すると、クラウド化などが容易になるからです。今では、レンタルサーバーも100Gを1ヶ月1500円で借りることが出来るので、どんどんアクセスを集める事ができれば、大きく利益を出すことができます。例えば、ゲーム企業のGreeやモバゲーなどが好調であるのも、ハード面のコストが十分に低いので、利益が出しやすいからと言えるでしょう。

消え行く小規模サイト

・飽和している日本市場でアクセス奪い合い

既に日本人のほとんどの人が、毎日のようにデスクトップPCであったり、スマートフォンを使ってウェブサイトにアクセスしています。日本人の人口というのは、1億2千万人で、日本語の話者も同程度とされていますので、これ以上の市場がどんどん上昇する事は考えにくいでしょう。つまり、全体が上昇するのではなくて、アクセスの奪い合いが加熱します。小規模サイトは、ますますアクセスを奪われる事になるでしょう。

・飛躍的に増大しているハード容量

個人でブログなどを使ってアクセスを集められた「ウェブ2.0」の時代は、コンテンツを大量に保有する大規模サイトによって消えていくかもしれません。パソコンの容量がテラ単位になってきている現状では、既にテラ単位のサーバーを埋めるだけのコンテンツを用意した勝負になっていくからです。個人ブログなどでは、テラ単位を埋めるのは、ほぼ不可能であると考えられます。

NanapiがYahooと提携

アメリカでコンテンツファームと呼ばれて、質の低いコンテンツを量産する事が問題視された次期がありました。しかし、コンテンツファームと呼ばれる仕組みは、それを乗り越えて発展してきて、現在ではコンテンツファームは「ユーザーに価値を提供するもの」としての認識が広まりつつあります。日本でライフ系コンテンツの代表格となったNanapiがYahooと提携して、Yahooの一部のページにNanapiのコンテンツが表示されるようになったようです。

・Google Adsenseの事例になっていたNanapi

Nanapiと言えば、先日Google Adsenseの「成功事例」として掲載されていましたが、Yahooインテレストマッチをやめて、Google Adsenseに統一していたのでした。しかしながら、Yahooの側とも提携を進めていたのですね。つまり、NanapiはYahooの側でもGoogle Adsenseの側でもなかったという訳ですね。Google側とも広告を通して良い関係を築いて、Yahoo側とも提携していたなんて、素晴らしいですね。

・整理された情報サイトが人気に

Nanapiの特徴としては、沢山の情報を上手にカテゴライズしているので、リピーターになって貰える可能性が高いという事でしょう。今までのサイトと言えば、ブログサイトのように読みきり中心だったので、リピーターになって貰うには断続的に更新を続ける必要性がありました。しかし、Nanapiの場合には、ずっと使えるような情報を資産として保有する形をとっています。今後は、そのように「使えるマニュアルサイト」は、更に増えていく事でしょう。

NAVERまとめのプチリニューアル

・写真など情報取り込み口の拡大

NAVERまとめがプチリニューアルしました。写真の取り込み口が提携によって増加したので、食べログなど沢山のサイトから整理された情報を取り出せるようになりました。提携というのは、勝手に写真を使っているのとは違って、写真を使う許可を得ているものなのでNAVER側としても安心して写真を提供する事ができます。誰かも文句を言われる可能性は非常に低いので、事業を安定させる上でも有益でしょう。また、ユーザーから見ても沢山の整理された写真で「まとめ」を作るのが簡単になりました。

・ウェブコンテンツの時代

ウェブサイトのインターフェイスが急速に発展してきて、書籍を読むようにウェブサイトを読める時代が近づいてきています。従来であれば、書籍で1000円も2000円も出して購入しなければいけなかった情報は、ウェブサイトで無料で手に入る事も多くなっています。また、写真、動画などを使った情報量が多くて、役に立つ情報も増えてきています。

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サイトのコンテンツを大量に準備する方法

  • 22 September 2012
  • のぶやん

戊辰戦争前というのは、侍が白兵戦と言われる刀を持って切り込むという手法が主流でした。これは、鉄砲の精度が悪かったので、近距離で切り込んだ方が相手を倒せる可能性が高かったからです。しかし、日本では戊辰戦争の頃から銃器が本格的に利用されるようになり、第一次大戦の頃には、完全に銃器が使われるようになっていました。

銃器が発達してくると、今度は1丁ずつの銃が重要になるのではなくて、もう少し高度な「マシンガン」というものが出現して、人間を打ちまくれるようになります。ここにきて、人間の突入は無力なものになり、第一次大戦で塹壕線が始まったのがご存知の通りです。それからマシンガンを打ち消す巨大戦車が出現して、塹壕を飛び越えるようになるという流れです。

・CC Licenceの写真利用

後半部分で書きましたが、コンテンツを大量に準備するには、他人が使っていいよと認めたコンテンツ(CC Licence)のコンテンツを大量に利用するのが良いと言えます。NAVERまとめのように引用すれば全ての写真を利用しても構わない(実際にGoogle imageやYahoo imageはそれをやって稼いでいる)と考える事もできますが、個人や小さな会社では危険を伴います。そこでCC Licenceなどを大量に使っていくのが現実的でしょう。

写真としては、数千枚単位扱うのではもはやお話にならず、数万枚単位から数十万枚単位の勝負を行って行く事になります。しかし、ここが難しいところで、数万枚の写真をどうやって短期間に1つのサイトに大量にアップロードして仕上げるのか?という問題が生じます。そこの技術は問われてしまう訳です。まさか、1枚1枚アップロードしていく訳にもいかないでしょうしね。

例えば、Gatag.netのようなサイトは、自分でコンテンツを何一つ生成していませんが、「CC Licence紹介サイト」として大量の写真を「合法的に」配信しています。
http://www.gatag.net/
今後は、このような形式のサイトが増加していく事は間違いないでしょう。良いコンテンツを多くの人が共有する手段としては、このようにオープン化していく事が重要になります。

・Youtube動画の利用

もっと簡単なところでは、Youtubeの動画をコンテンツとして利用するという方法もあるでしょう。実際に、猫や犬などのYoutube動画ばかりを収集して、それでアクセスを大量(月数百万PV)に集めているサイトも存在しています。ただし、こちらの場合には、自分のサーバーに動画をアップロードしている訳ではないので、いつ消えるかわからないという不安要素が出て来ます。

・コンテンツを大量に取り込みをどうするか

1からプログラミングしていたのでは、膨大な時間がかかってしまうので、オープンソースのCMSを利用しましょう。オープンソースと言えど、多くの機能があって、ほとんどやりたい事ができる場合が多いです。このブログでは、企業でも良く使われるオープンソースのCMSであるDrupalを使っていますが、Drupalは上手に使いこなすまでには、結構な学習量と労力が必要になります。2013年8月にHTML5を主体としたHTML5がリリースされる予定です。そうなると、操作性はかなり高まるはずです。

今ならWordpressを使う人が増えています。ただ、Wrodpressもブログから発展しているので、機能が多数ある訳ではなく、WordpressでDrupalにおけるViewなどの表示機能を上手に実現するのは難しいと言えるでしょう。単純サイトであれば可能かもしれませんけど。


コンテンツの歴史とブログ

・個人ブログの登場

ウェブサイトも、当初のうちは個人のブログに大量の人が注目するような時代がありました。例えば、2000年頃には、月に100万アクセスを集めた「連邦」(吉野健太郎さん運営)であったり、侍魂(2001年1月開設のテキスト)のサイトが爆発的ヒットを集めたりしました。こうしたサイトは、後の2003年頃から広まるWeb2.0「ブログ」という分野に注目が集まる事になります。この個人が日記サイトで人気を集めた時代がHTML主流の時代で「火縄銃」の程度と言えるでしょう。次の2.0系では、誰でも扱えるブログという分野が登場してきます。

・Web2.0の登場

Web2.0の主力はブログであり、2003年頃からLivedoor Blog, Seesaablog, FC2blogなど、ブログサービスが次々展開されて会員数を伸ばしました。この動きは、後からMixi, TwitterやFacebookに奪われていくことになり、ブログは最近では低迷してきました。2003年頃から2008年頃までは、誰でも持てる銃器が大量に出回った時代と言えるでしょう。

・まとめサイト登場

ブログに代わるものとして人気を集めたのが「まとめサイト」でした。ライブドアが主体となって、Googleのプレミアムアドセンスを提供する形で拡大して、Livedoor社による人気まとめサイト囲い込み戦略が成功して、まとめサイトがブームとなりました。その後にNHN社(ライブドア社を買収)は、NAVERまとめサイトという「誰もが簡単にまとめられるサイト」というものを作り出して、こちらも人気になり現在に至ります。このNAVERまとめを例えるならば、機関銃のようにコンテンツを量産できます。

・Google社とYahooの立場

ウェブサイトが出始めた2000年頃は、まだ「ブログ」という概念が確立されておらず、個人の日記がサイト上に書かれる事が普通でした。その為にYahooのカテゴリも有効性を持てて、Google検索よりも人気が強かったのですが、ブログの登場によって「サイト、ブログ」が分けられると、カテゴリで区分するのが難しくなってきました。サイトは時事性の薄いもの(いわゆるまとめられたもの)であり、ブログは時事性の強い更新頻度が高いものと区分されていきます。

コンテンツオープン化の時代

・コンテンツのオープン化の流れ

NAVERまとめなどが出てきた事を見ても分かるようにコンテンツのオープン化の流れは加速してきています。クリエイティブ・コモンズ(CC Licence)も急速に普及してきており、別に自分がコンテンツを全く生産しなくても、他人のコンテンツを引用しながらサイトを形成するという状況が可能になってきています。

自分で記事を書いたり写真を撮影するのには、大量の時間を必要としますが、人の作ったコンテンツを引用するのであれば、それほど時間を必要としないでしょう。サイトを作るうえで、引用というものがますます重要になってくるからです。

・検索エンジンの無意味化

コンテンツのオープン化の流れは、検索サイトを無意味なものにしていく可能性を秘めています。現時点で、既にそうなりつつあるのですが、検索しても同一結果しか得られないという事が発生してきています。現在でも、Googleで何かニュースを検索するとまとめサイトが上位にずらりと並ぶ時がありますが、それは今後も加速していくのです。

 

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