借金の作り方というのは、様々なブログで公開されていて、非常に参考になります。資産運用と言うのは、基本的に借金を背負う逆の行動をしていけば良いという事になるので、学ぶところは大変に大きいです。
大きな借金はギャンブルで出来る
FXで多額の借金を背負って風俗業界で働き始めたこの人の場合には、2013年頃にFXを始めて、レバレッジが非常に大きい海外業者の口座開設を行って取引を始めます。FXというのは、ギャンブルと同じで勘に頼って取引した場合に最初は運で勝てたとしても、それを続けていくと必ず負けるように出来ています。業者が中間に入っているスプレッドがあるので、売買しているうちにどんどん負けていくのです。しかも、自己資金に対して高いレバレッジをかければ、それだけ変動幅が大きくなり、負ける金額が非常に大きなものになる事を意味しています。
金利が年利18%のところから借り入れてFXでギャンブルをやるというのは、それ自体が非常に非効率な事というのは冷静に考えれば分かる(資産運用の逆運用)事なのですが、FXで勝てば大丈夫と思って借り入れて、結果として大きく負けて更に深刻な事態になるという典型例です。この人のブログを読んでいれば分かるのですが、『日経新聞』という言葉が出てきたりするなど、素人としてそれなりに学習しようというスタイルは見えていて、自分で売買で成功できないから、それよりは自動売買システムに任せようという考え方自体は全て間違いという訳ではありません。
この人は、シストレに任せた運用でジワジワ資産が増えていくかと思いきや、2014年秋の「黒田バズーカ」で一気に円安に振れて終了したという事です。シストレの場合もそうですが、99.9%の確率で勝てたとしても、残りの0.01%で大きく負ければ資産を大きく失う事になってしまいます。逆に資産を増やす人は、小さな負けを繰り返したとしてもダメージは少なくて、大きく勝って資産を一気に増やします。
日経新聞など呼んでも、娯楽の一環としてはいいかもしれませんけど、漫画本を読むのと全く同じで何も学ぶところはありません。まして、FXで勝負に勝とうと思ったら、テレビ・新聞など全く見なくていいので、自分なりの情報源を持ったり、考え方をしていく方が勝てる確立を上げる事ができます。例えば、自分でその国に行って状況を探るでもいいでしょうし、勝てる為の戦略をカードゲーム(ポーカーなど)から学び取るのも良いでしょう。他の人と同じ行動を行っていたのでは、お金が逃げていくばかりになってしまいます。
失敗から学ぶことがない
FXで1度ぐらい口座に入金した金が吹き飛んだところでやめておけば、普通の人はそれほどダメージを受ける事はありません。最初からクレジットカードのキャッシングなどを使ってFX取引を行う人などほとんどいないからです。カジノのブラックジャックは、ベイシックストラテジーが決まっているのと同じで、ストラテジーなしに取引をする事は、つぎ込んだお金をどんどん減らしていく事にしかなりません。
日本の業者であれば、クレジットカード入金などできませんので、強制ロスカットになったらロスカットされてFX取引を辞める事になります。そこで辞めておけば、手元にいくらかの資金は残るので、破産まではしないでしょう。しかし、海外FX業者のようにクレジットカード入金を使ってFXをやっていた場合には、悲惨そのものになります。相場が逆方向に動いているにも関わらず、ロスカットを避ける為という理由でクレジットカードのショッピング枠で入金して、それがロスカットされていく訳ですからヤバい訳です。そして、保有する6枚のクレジットカードを限度額まで使って440万円の借金の出来上がりです。
負けを小さくするというギャンブルの基本中の基本を忘れると、立ち直れないほどの損失を出す事になります。
負けを小さくしなければいけないので、ロスカットは絶対に必要になります。ポーカーで手が悪い時に賭ける人はいないのと同じで、手が悪い時には、さっさと手じまいするのがいいのです。その代わり、勝てそうだと思った時に相場の並に乗って一気に儲けるようにしていきます。
多くの初心者とレーダーがロスカットしないのは、『場の参加料を払いたくない』と言っているのと同じです。自分が掛け金を出さないのに儲けるのは無理があります。ロスカットの幅を決めて、ロスカットを強制的に行う事によって、投資の回数には制限が生じますが、トレード時間を長くすることができます。その間に大きく勝てる相場に乗って大きく儲けて『利益確定』を行う事ができれば、相場で勝てるようになります。逆にロスカットをしないでずるずると損失を拡大させるのは、ポーカーで手が最悪なのに掛け金を増やすようなものです。
中途半端にやると食われる
結局、FXで大損している人の多くは、単に漠然と『儲けたい』と思っているだけで、シストレをやったり、講習会に参加したりしているだけで、自分のストラテジーを生み出そうとしていないのが失敗の原因でしょう。自分では頑張っているつもりでも、FXの証券会社のいいカモになったり、プロとレーダーの肥やしになったり、セミナー講師の養分になったりする訳です。
ポーカーで勝つのと同じで、ある程度の確率とかストラテジーの研究を自分でやる事が必要で、それには表面的な浅いやり方ではなくて、もっと腹を痛めて血がにじむような努力が必要になる事は間違いありません。
100万円以上の借金は返せない
通常のサラリーマンレベルでは、100万円以上の借金を返すことは、かなり厳しいでしょう。ボーナスを全て返済にあてられるような独身者であれば一括返済できるかもしれませんが、今どきボーナスが50万円以上出る会社も珍しいのです。100万円の借金に対して、金利18%が付くとすると、年間18万円の返済になり、月あたり金利だけで1万円を超えてきます。これが440万円ともなると、その4倍なので月の金利だけで返済がが5万円にもなってきます。更に元本も返済しないと行けないので、毎月10万円ずつ返済したとしても、実質5万円ずつしか返済が進まないので、返済に10年以上かかる計算になります。
それでも毎月10万円ずつきっちり返済していればいいですけど、毎月10万円ずつも返済できないようであれば、リボ払いで一生涯の支払いを余儀なくされる事でしょう。このように考えると、100万円以上の借金は、金利18%という状態で自己返済する事が極めて難しいと言えるでしょう。
そして奴隷になっていく
水商売と言うのは、現代でいう奴隷に近い状態と言っても過言ではないでしょう。それほど大きな金額が稼げることは稀であり、水商売をやって稼げる金額というのはサラリーマン並と言われています。しかしながら、水商売で得られる経験値などほとんどなく、自分の時間を切り売りして相手のご機嫌を取るという非常にストレスの高い商売になります。
この記事で紹介している『多額の借金を抱えた元OL』は、働くと言ってもそれほど経験が多い訳ではなかったらしく、それで水商売を始めていきます。毎月12万円しか返済しておらず、元本は月に6万ぐらいしか減っていません。これだと1年に60万ぐらいしか返済できないので、返済には7年以上もかかる事になります。そして、7年という歳月は、ずっと水商売ができる年齢を明らかに超えています。つまり、キャバクラのように年齢が20代前半ではなくて、アラサーでも何とかやっていける風俗に行くしかないという事を意味しています。
つまり、水商売を始めた時点で、『相当に落ちぶれちゃった』という事を意味しています。水商売からアナウンサーになった人もいますが、もともと実力がないので、うれる訳もなく厳しい状況に立たされています。
仮説を立てる事の重要性
ブラックジャックのベイシック・ストラテジーは、見えないカードを10と仮定した上で裁量の選択肢で戦略を完全に固定します。見えないカードがある中で、そこで仮説を全てに当てはめてみて、最適解を見出して、その結果の確率で動くという事になっています。将棋などは『あらかじめ見える』パターンの中で組み立てますが、ブラックジャックのような見えないパターンの中では、その通りを仮説で組み立てていきます。
FXでは、ロング、ショートの2通りしかありませんが、それが繰り返されるところがポイントです。しかも、期間によってずっと上に行ったり、ずっと下に行ったり、上下を繰り返してレンジを形成したりします。例えば、ホテルの選び方など、小さな選択の間違いはOKでしょう。しかし、大きい判断ミス(100万円以上をリボ払いを借金など)を起こすと、人生に対する影響もかなりのものになってしまいます。
大きく負けたら人生が負け組
株式投資(信用取引)で500万円の借金ができたとか、ギャンブルで400万円の借金ができたというブログがありますが、金利で毎月のように数万円も支払って、それが大変で食費を削ったりしているんですね。食費を削ると体調が悪くなったりしやすくなって、体に良くありませんが、借金の返済の為に必要となる出費(特に食費)まで削って借金を返している人を見ると嘆かわしいとしか言いようがありません。
普通のサラリーマンの所得だと、恐らく10万円ぐらいが返済の限界で、多くても12-13万ぐらいしか返済できないでしょう。それだと、400万、500万の借金だと金利が半分で元本が減っていきません。理由は何であれ、高金利のカードローンで100万円を超える借金を作ったら、任意整理に入る事を検討した方がいいかもしれないですね。